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『リアルG ガンダム』、それは戦乙女の物語 ~富野新小説『はじめたいキャピタルGの物語』応援記事その2

2010/10/30 13:56|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:4
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宇宙世紀以外の「G」の物語 ~富野新小説『はじめたいキャピタルGの物語』応援記事その1


 前回に引き続き、富野由悠季監督が10月26日発売のガンダムエース100号に発表した新作『はじめたいキャピタルGの物語』についての応援記事を書きます。いつもこのブログを読んでくださっている方々にお願いします。もし今月号のガンダムエースを購読していらっしゃったら、どうかアンケートハガキの「一番好きな作品」もしくは「ガンダムエースへのご意見」欄に『はじめたいキャピタルGの物語』をご記入ください。お願いします。

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(2010/10/26)
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 今回の記事のテーマは仮題リアルG ガンダム の内容です。これは機動戦士ガンダム30周年ドキュメンタリーメモリアルボックスに収録されている(『Ring of Gundam設定資料集』のなかの話ですので、その存在すら知らない方も多いと思いますので、ここで単独の記事で紹介させていただきます。

 まず、資料集の富野監督直筆の内容によりますと、この「リアルG ガンダム」に対する提案は2008年4月号のもので、2010年はじめて公開されましたが、富野監督がこのガンダム実写版のシナリオを初めて言及したのは、実は2008年7月号の『教えてください。富野です』のマット・ティラー氏との対談です(初めてというか、この一回きり)。対談は掲載のだいたい3ヶ月前という時間のスパンで考えると、富野監督があのとき言ってたのは間違いなくこの『リアルG ガンダム』の物語です。


 で、肝心な内容ですが、丸々転載するわけにもいきませんので、自分の筆で書きます(つまり一部意訳)。分かりづらいところもあるでしょうけれど、我慢していただけると幸いです。
 これはユニバーサル・センチュリー(UC)を旧世紀にするガイア・センチュリー333年頃の話。旧世紀の末期に、戦争犯罪人と目されて、最後のスペースコロニー「エクスペイレイトランド」に流される人々がひそかに準備しつつ、地球に帰還しようとした。
 兆候をつかんだ国連戦争博物館「アンハウム」の職員たちはそれを阻止して、UC時代に埋葬された核兵器やモビルスーツの発掘を励んだ。
 で、この両方の戦いに巻き込まれたのは、まさに主人公である少女ナスターシャである。

 ナスターシャはもともとシベリアの町に住んでいて、アンハウムの職員の青年を恋人として持つ普通の少女だったが、戦いに巻き込まれるうちに、やがてララァの再来に見える少女まで成長し、エクスの侵攻を止めるために身を投げ出すようになる。たとえ自分を傷つけても、青年との恋を破綻しても、彼女は戦士になってゆく。
 しかし同時に、彼女も兵器を使った代償を払わなければなりません……。しかし、彼女の存在があったからこそ、旧世紀からのしがらみは終わり、おだやかな刻の流れる人類史がようやく幕をあけたのである。


 以上はこの『リアルGガンダム』の大元のプロットである。実際の設定や展開はさらに深くてわくわくさせるものですが、ここではあえて半分しか紹介しません。よく読めば、かなり本格的に書いたものであることが伺えます。
 ですが、実際ガンダムという巨大ロボットものと実写の相性、それから富野監督のシナリオではこの壮大な物語の一部しか消化できず、やるとしてもどうしても続編予定になってしまうので、お蔵入りになりました。しかし、このリアルGガンダムの構想をもとに、さらにいくつかのアイデアを入れて完成したのは、『Ring of Gundam』です。
 とはいえ、次回のリングオブガンダム紹介記事を読めば分かっていただけると思いますが、実際、『Ring of Gundam』のキャラもストーリーも設定もまったくの別物です。それどころか、実際『リアルGガンダム』と『Ring of Gundam』は独立に成立しつつ、互いに繋がっている二つの作品と見ることさえできます。




 さて、この『リアルGガンダム』の紹介を見て、どう思うのでしょうか? 一見『ターンエーガンダム』+『キングゲイナー』のように見えますが、独立する要素が非常に多いうえ、本気でガンダムの歴史を拡散するところが一番の醍醐味である。

①主人公が少女である。これはガンダムシリーズでも富野作品でも初めてのこと。
②戦犯を島流しするための、最後のスペースコロニー「エクスペイレイトランド」が登場。
③国連戦争博物館なのに、武装を持つようになるアンハウム。ここらへんに富野監督が得意とする大きな歴史を扱う部分が登場。
④UCを旧世紀にすることは、逆にいうと宇宙世紀と繋がっていること。ほかにも「ララァ」とか「スペースコロニー」とか「MS」などがある。
⑤戦争犯罪人という言葉が出てきますが、『ターンエー』に繋がっている設定です。
⑥上では語りませんが、設定のひとつに「武器狩り(アームレス)」が出てきます。これは富野監督の最新小説『はじめたいキャピタルGの物語』に繋がっていて、『ターンエー』との関連性を匂わせるもの。
⑦上では語りませんが、設定のなかでは前世紀には宇宙エレベーターがあったと明言してます。これは富野監督の最新小説『はじめたいキャピタルGの物語』に繋がっています。
⑧次回で語りますが、「エクス」は『Ring of Gundam』にも登場する。

 なので、これだけ見れば、この『リアルGガンダム』もまた富野由悠季監督が構想している宇宙世紀をはるかに超える壮大なガンダム歴史の一部と分かるはずです。
 それでは、次回は『Ring of Gundam』を紹介します。よろしくお願いします。

コメント
今回の記事で興味を惹かれたのはやはり流刑コロニー「エクスペイレントランド」の存在ですね。

これは福井晴敏辺りもガンダムUCで扱っている「棄民政策」としての宇宙移民を富野なりの解釈で捉えたものかなあ、と。
ビジュアルとして見せるためにはここまでデフォルメしないとダメなんじゃね?という福井晴敏への意趣返しとも取れますね。

あと、「『アナ』スタシア」からの流れなんだろうけど、ナスターシャって名前ホントお気に入りなのね、富野は(笑)。
コタ-2 #-|2010/10/31(日) 10:56 [ 編集 ]
キャピタルGにも出てますけど、流刑とか博物職員(封印された歴史の守護者)とかはキングゲイナーにも出ていますね。
「全体主義を支える身分制度」って感じのモチーフでしょうか。
単純な「虐待的差別」ではなくって体制を維持するためのシステムって感じですね。
インドのカーストも数千年の文明の維持システムって思えば、そうかもしれませんし…
グダ #-|2010/10/31(日) 16:54 [ 編集 ]
コタ-2さん、コメントありがとうございます。

富野監督はあの小説を意識して作るとは思いませんけどね。むしろ(富野本人が作り上げた)宇宙世紀が続けたら、ああいう方向に向かうしかないというのがあると思います。おっしゃるとおり、富野監督は福井より映像を意識していると思います。

面白いのは、エクスペイレントランドってのは「国籍離脱 expiration」からつけられたネーミングですから、やはり富野ならではの多層的な意味が含まれてますね。これからはリング、ターンエー、キャピタルGをも紹介しますので、ぜひご期待ください。

なぜだか知りませんが、富野さんは確かにロシア名前がすきですよね。アナと今のナスターシャはもちろん、イデオンのカーシャもそうですよね。アリョーナもロシア名前ですし。
kaito2198 #L2WcHO2o|2010/11/01(月) 12:11 [ 編集 ]
そうですね、実際封印された何かの守護者という根源を遡ると、ブレンパワードまでたどり着けるような気がします。あのへんからすでに近年の富野舞台が出来上がりつつであったが、やはり全体主義の思想が入ってるここ数年では、以前よりしっかりできてますよね。
文章では言ってませんでしたが、ご指摘とおりキャピタルGもこのリアルGもカースト的なにおいを持つ身分階級が存在しています。そこが非常に興味深いです。
kaito2198 #L2WcHO2o|2010/11/01(月) 12:16 [ 編集 ]
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