富野由悠季監督とその作品をひたすら語るブログ

TOMINOSUKI / 富野愛好病
http://kaito2198.blog43.fc2.com/

プロフィール

kaito2198

Author:kaito2198
台湾人。
ただのファンです。

twitterは@kaito2198です。

仕事やブログ関係のご連絡は
kaito2198@hotmail.comまでお願いします。

給華文圈之富野由悠季愛好者的一些話
關於本站文章的轉載聲明

富野監督関連資料一覧

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

グーバーウォーク

富野インタビューから読み解く『リーンの翼』 その1

2010/05/03 15:55|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:5
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 富野インタビューから読み解く『リーンの翼』 その1
 今日から数回を分けて、最近富野監督の『リーンの翼』についてのインタビューからこの作品をちょっと語りたいと思っております。今回使っているインタビューは「ガンダムエース2010年4月号『リーンの翼』刊行記念 富野由悠季インタビュー」です。




3巻、4巻を書きはじめたのは、OVA「リーンの翼」の作業が終わって仕事がなくなってですから、3巻、4巻を書くだけで3年かかりましたね。

 ここにはひとつのヒントがあります。3巻、4巻の執筆はOVAの作業終わった後のことです。言い換えると、今回新版リーンの翼の創作は3巻・4巻のいわゆる書下ろし部分から始まったものなんです。実際、前も言いましたが、1・2巻と3・4巻は感触といいチャプターの付け方といい、別物といっていいほど違ってるものですから、おそらくこの執筆のスタイルもその一因なんでしょうね。
 また、今までの富野執筆のスピードから考えれば、このペースはむしろ遅いくらいですが、少なくともここ数年の間富野は仕事においては自分を無駄にしていません。これはうれしいことです。

あくまで「リーンの翼」の続きを書くわけですから、後戻りするわけにもいかないし、繰り返すわけでもありません。ですから作者の気分は27年前と変わっていません。物語のラインの上で時間が推移しただけのことです。

 ちょっと前ガンダムシリーズについても同じことを言いましたが、富野由悠季の作品世界観のなか、いわゆる逆戻りも循環もなく、ただ前に進むのみしかありません。創作の方法論の制限か、作り手が真面目すぎるゆえか、とにかく時代を前に押し出すというスタイルをとっています。そうした方法論は、この25年前の作品『リーンの翼』の再構成・執筆がされてるときもまったく変わりませんでした。旧小説『リーンの翼』とOVA『リーンの翼』とその間の架け橋を構築する方法はいくつかありますが、あくまで「続き」として書くと方法論をとったというわけです。
 しかし、そういう方法論をとったからこそ、「どう繋ぐ」という執筆上の問題も出てくるからです。そうした解決法は最終的『リーンの翼3』の現代パートとBWパートを章ごとに交錯して描写する形となったのです。


リーンの翼 1リーンの翼 1
(2010/03/20)
富野 由悠季

商品詳細を見る

おそらく自分の年齢を意識して、年相応のものを書こうと思ったら、3巻、4巻はもっと辛気臭いものになったでしょう。

 それは旧版『リーンの翼』にもいえることです。BWに落ちたばかりの迫水は20歳くらいで、やはり当時の富野(42~44歳)とかなり離れています。もっとも面白いことに、富野は年相応のものを書かないつもりと言いましたが、OVA版『リーンの翼』のラストもこの新版小説のラストも、結局迫水は年をとってしまって、結果的に劇中にもっとも作者である富野の年に近いものとなってしまったのです。

「地上の世界から来たエイサップたちの物語」と「無国籍艦隊を生み出す物語」というアイデアを先に設定しておいて(後略)

 OVAにおいては、結局この無国籍艦隊は壮大な物語の踏み台になってしまった節はありますが、このとおり、企画当初はむしろアニメ『リーンの翼』のキーアイデアのひとつと言えます。「無国籍」という点においては、ある意味「第3勢力」と「中立するもの」を描き、エイサップやリュクスみたいな混血と呼応しようとするものですが、残念ながらアニメではそういった意味性が見られません。そして、この「無国籍艦隊」はやがて新版小説『リーンの翼』に通じて、再び復権を果たしました。
 もっとも、私がこの「無国籍艦隊」を見たとき、一番最初に思いついたのは「沈黙の艦隊」ですね。あのとき、富野はオファーを蹴らなければ……とか今でも時々思っていますね。


リーンの翼 2リーンの翼 2
(2010/03/20)
富野 由悠季

商品詳細を見る

OVAのファンの方々には嫌な気持ちになるかもしれませんが、OVAの「リーンの翼」を作り終わったとき「『リーンの翼』はこんなちゃちな話じゃないんだよ」と思いました。

 私もそう思っております。事実、『リーンの翼』は少しリテイクや新カットの追加くらいで、映画にさえなれるものと私は思います。

リーンの翼 COMPLETE [DVD]リーンの翼 COMPLETE [DVD]
(2010/01/27)
福山 潤嶋村 侑

商品詳細を見る


読んだ方は気づいたかもしれませんが、あんな非科学的な、非リアリズムな展開は、生理的に一番嫌いなことです。

 事実、富野作品のなかにニュータイプやイデやオーラ力やオーガニック的何かがあるにしても、人という肉体や精神に通して発現するのは、やはりごく普通なものでしかなりえません。(ひとつ例外あります)。
 であるからこそ、この形をとった『リーンの翼』は『王の心』という呪術的な呪縛がある富野作品のなかでも異色作である作品と似たような匂いがするのです。

「オーラバトラー戦記」みたいな物語の構造は「お話」として自分の意識を抜きに書けますが、今回の「リーンの翼」は自分の恥部まで見せてしまったという感覚があります。

 このへんは富野と冲方氏との対談もご参照ください。「構造」を意識するくだりです。

もちろん仕事というのは、自分一人で決めることができないものですから、今後「バイストン・ウェル」の作品に関わることがないとはいえません。

 バイストン・ウェルはファンタジーものとしてはちょっとした面倒なものかもしれませんけれど、アニメ『リーンの翼』まで『ダンバイン』の一シリーズとして考えれば、バイストンウェルものはサンライズにとって「ほぼ唯一持っているファンタジーシリーズ」と「ガンダム、ボトムズに次ぐ三番目古いシリーズ作」ですので、最近のボトムズのように、むしろ富野以外の若手に作らせるのもある意味できることだと思います。


リーンの翼 3リーンの翼 3
(2010/03/20)
富野 由悠季

商品詳細を見る

出来不出来で言えば、気にかかるところもあります。1巻、2巻はリライトであるから、3巻、4巻とは違う印象があるかもしれません。リュクスについてはもっと書いたほうが良かったかもしれない。

 リュクスの出番でいえば、確かにちょっと物足りない感じです。ただ、わざわざ口癖を追加するなど、富野はリュクスにかなり考えたのも事実です。

ただ、書き終わった僕としては文庫本上下巻ぐらいが良かったなとも思います。つまり、何を考えているかというと「リーンの翼」が少年少女文学全集に並んでほしい。それが残された「リーンの翼」の夢ですね。早く古典に仲間入りしてほしい。「ピーターパン」や「かぐや姫」と並んでほしい……ちっとも謙虚じゃないね(笑)。

 角川書店には子供向け小説としての「つばさ文庫」というレーベルがあります。つまり、『リーンの翼』を「つばさ文庫」として書き直せばいいと思いますよ(『スレイヤーズ』などみたいにね)、角川書店さん!!
 事実、『シーマ・シーマ』や『アベニールをさがして』や『ガーゼィの翼』など比較的にマイナーな富野小説を読んだことある方ならばわかると思いますが、これらの小説は文句なく面白いですが、改良・改善する余地はいくらでもあります。つまり、それらを原案して書き直すをすると、原作以上面白い作品を作れる可能性は十分あります。富野の世界観、キャラ、キャラの絡みや関係性、大まかなプロットなどは間違いなく魅力ありますから、あとはストーリー面でさらに補強すると、「富野以上の面白さ」ということも決して大言壮語じゃないと思います。


リーンの翼 4リーンの翼 4
(2010/03/20)
富野 由悠季

商品詳細を見る

もう一度、宇宙移民のはじまりから「宇宙エレベーター」で考えてみようと思っているんです。ただ、これはあくまでも技術論であって、お話はこれから。企画の大転換がはじまったばかりで、ようやく本編の設定に入れるところです。子どものためのアニメにする意識を持って取りかかるつもりでいます。「ゆとり教育」を受けてきた世代に向けても楽しめる作品にしたという野心があります。

 青木義男先生との対談は3月初頭のことでしたので、このインタビューはいかに新しいものだとわかります。新作企画を通すにはまだ時間かかるでしょうけれど、素直に今年の発表、来年の放送くらいは期待させていただきます、というのがおそらく富野監督を期待している方々の今の気分なんですね。

コメント
アニメ見ました
正直、引いた。
よくらからん世界観はまぁ個性として、
意味分からんヒロインとのブチュ~消える
のエンディングは最低の一言につきる。
もっとちゃんと作ってよ
富野最低 #-|2010/05/04(火) 18:33 [ 編集 ]
最低なのは己を問い返さずに書き込みをしているあなたです。
あなたの論拠は、「理解出来る出来ない」というゴミのような価値判断にありますし、それすら厳密でないのは、ただ中傷を書き込みたいがために不問に付しているからです。統合された劇詩としてのギリシア悲劇を評価するヘーゲルのような錯誤を犯しているようですが、そんなロジックすらただ中傷を目的とする貴方には望めないでしょう。「最低」から始まる思考があってもいいとは思いますが、それにはまず最低な自分を自覚することが必要です。
tsi080 #BejLOGbQ|2010/05/04(火) 19:03 [ 編集 ]
すまない。
理解できる。間違いなく君の指摘は正しい。僕がまちがっている。
話の中身節々で物凄い光が見える。
世界観もイイ。

…ただ悔しいのが、リーンの翼という超大作で、たった三時間で詰めこんだこと…最低という言葉を使ってしまったが、俺は、この話をもっと超大作作に育てて欲しかった。悔しかった。戦争の愚かしさや、過去を見て、それでも未来を生きる強さなど、多分俺の感じられなかった色々をもっと細かいところまで見せて欲しいと思った。
ゴメン荒らした。
消して下さい。
下のもの #-|2010/05/04(火) 20:25 [ 編集 ]
リーンの翼が22分×6という形で作られているのは、私でもとても残念だと思っています。しかし、そこに会社(制作側)の思惑が導いたものであって、監督である富野はただ全力を尽くしただけ、ということも理解してもらいたいです。

リーンの翼は完璧じゃないと私も思います。しかし、だからこそ、いいところを皆さんにも分かってもらいたいです。小説で読むね、と言ってるのはずるいですが、もし読んでいただければ少しだけリーンの翼の背景や伝えたいことを理解させていただけるのではないかと思っています。
kaito2198 #L2WcHO2o|2010/05/04(火) 21:52 [ 編集 ]
……すみません、かける言葉が見つからないのです(苦笑)。とにかくご時間があれば是非コメントを残して欲しいです。
kaito2198 #L2WcHO2o|2010/05/04(火) 22:04 [ 編集 ]
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURLはこちら
http://kaito2198.blog43.fc2.com/tb.php/755-283805a2

ブログ内検索

なんとなく富野商品

リンク

このブログをリンクに追加する

カテゴリー

まともに機能しなくてすみません。これからゆっくりペースで直します。

RSSフィード

FC2カウンター

富野監督作品一覧

  • 海のトリトン
  • しあわせの王子
  • 勇者ライディーン
  • ラ・セーヌの星
  • 無敵超人ザンボット3
  • 無敵鋼人ダイターン3
  • 機動戦士ガンダム
  • 伝説巨神イデオン
  • 機動戦士ガンダム(劇場版)
  • 機動戦士ガンダムⅡ 哀戦士編
  • 戦闘メカ ザブングル
  • 機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編
  • 伝説巨神イデオン・接触篇 -A CONTACT-
  • 伝説巨神イデオン・発動篇 -Be Invoked-
  • 聖戦士ダンバイン
  • ザブングル グラフィティ
  • 重戦機エルガイム
  • 機動戦士Zガンダム
  • 機動戦士ガンダムZZ
  • 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
  • 機動戦士ガンダムF91
  • 機動戦士Vガンダム
  • 闇夜の時代劇 正体を見る
  • バイストンウェル物語 ガーゼィの翼
  • ブレンパワード
  • ∀ガンダム
  • 劇場版∀ガンダムⅠ 地球光
  • 劇場版∀ガンダムⅡ 月光蝶
  • OVERMAN キングゲイナー
  • 機動戦士Ζガンダム A New Translation -星を継ぐ者-
  • 機動戦士ΖガンダムⅡ A New Translation -恋人たち-
  • リーンの翼
  • 機動戦士ΖガンダムⅢ A New Translation -星の鼓動は愛-
  • RING OF GUNDAM
  • ガンダム Gのレコンギスタ
  • 富野参加作品一覧

  • 鉄腕アトム
  • 戦え!オスパー
  • リボンの騎士
  • 巨人の星
  • アニマル1
  • 夕やけ番長
  • 海底少年マリン
  • どろろ
  • 紅三四郎
  • 巨人の星対鉄腕アトム
  • おらぁグズラだど
  • 男一匹ガキ大将
  • ムーミン
  • シートン動物記
  • 赤き血のイレブン
  • アタックNo.1
  • あしたのジョー
  • 男ドアホウ!甲子園
  • 昆虫物語 みなしごハッチ
  • さすらいの太陽
  • 天才バカボン
  • ふしぎなメルモ
  • 新・オバケのQ太郎
  • 国松様のお通りだい
  • いなかっぺ大将
  • 正義を愛する者 月光仮面
  • アニメ・ドキュメント ミュンヘンのへの道
  • モンシェリCoCo
  • ハゼドン
  • ど根性ガエル
  • けろっこデメタン
  • ワンサくん
  • 山ねずみロッキーチャック
  • 侍ジャイアンツ
  • 新造人間キャシャーン
  • アルプスの少女ハイジ
  • ゼロテスター
  • 昆虫物語 新みなしごハッチ
  • 小さなバイキングビッケ
  • 宇宙戦艦ヤマト
  • 破裏拳ポリマー
  • フランダースの犬
  • 母をたずねて三千里
  • アンデス少年ペペロの冒険
  • 超電磁ロボ コン・バトラーV
  • ゴワッパー5 ゴーダム
  • ろぼっ子ビートン
  • あらいぐまラスカル
  • 合身戦隊メカンダーロボ
  • 超電磁マシーン ボルテスV
  • シートン動物記 くまの子ジャッキー
  • ヤッターマン
  • ペリーヌ物語
  • 闘将ダイモス
  • 未来少年コナン
  • とびだせ!マシーン飛竜
  • まんが日本昔ばなし
  • 宇宙魔神ダイケンゴー
  • 赤毛のアン
  • 科学忍者隊ガッチャマンⅡ
  • ザ・ウルトラマン
  • 宇宙大帝ゴッドシグマ
  • ルパン三世(TV第2シリーズ)
  • 新世紀GPXサイバーフォーミュラ
  • 銀河漂流バイファム
  • ママは小学4年生
  • GUNDAM EVOLVE 5
  •  |  富野作品感想 | 富野由悠季関連 | 井荻麟関連 | 富野情報 | 富野雑談 | レビュー | ブログ運営 | 日常話 | 未分類 | 給華文讀者 | Gのレコンギスタ | 
    Copyright(C) 2007All Rights Reserved. TOMINOSUKI / 富野愛好病
    Powered by FC2ブログ.
    template designed by 遥かなるわらしべ長者への挑戦.