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富野由悠季が語る『ガンダム』のキャラクター論

2010/04/05 14:32|富野由悠季関連TRACKBACK:1COMMENT:2
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 最近『リーンの翼』の読書(1~2巻と旧版の読み比べと3~4巻の解読)は主な用事になりますので、月末までブログの更新は縮小するかもしれません。といっても、更新のペースを止まるわけでもなく、時々インタビューでごまかすだけです。自分の意見などは書きたくなくもないが、まあそんなことをすれば時間が食われるので。

 今回紹介するインタビューは、先々週発売された「カイトVOL1」のインタビューです。はっきりいって総力インタビューと歌いながら3ページしかないのはいかがなものだと思いますし、その内容も既定調和的なものなので、あまり面白くないのですが、それでもいつまでもブレない富野監督の話を聞けるのと、少しだけマンガ分野に絡めた発言はちょっと珍しいといえるのではないかと思います。


世界を動かすキャラクター・クリエイターになろう①
超世代「ガンダム的」なるものの正体
富野由悠季


初回のテレビ放映から30年の年月を越える『機動戦士ガンダム』。
昨年は、リアルサイズのガンダムがお台場に登場するなどの盛り上がりを見せた。
時代に淘汰されない不朽の名作アニメ、その人気の秘密を生みの親に聞いた。




画期的だった主人公のキャラクター設定

――『機動戦士ガンダム』のキャラクターは、時代を超えて大きな人気を集めています。その理由を富野監督はどう考えていますか?

富野 それについてお話するには、まず前提として、『機動戦士ガンダム』という作品は、「作品として評価されたから今も生き延びているわけではない」ということを言わなくてはなりません。『ガンダム』という作品は、芸術として認められたわけではなく、映画興行でその年の第1位どころか上位10位にも入ることもなかった。そのかわりに『ガンダム』は、その時代と深く呼応して、『ガンダム』と世間の中に回路が開いたんです。結果、「ガンダム的なるもの」が世の中に偏在するようになった。そして『ガンダム』を「共通言語」として会話してきた世代が社会の中で発言権を持つようになるにつれ、『ガンダム』のキャラクターが時代を越えられたというのは、そういう現象の中の一つのトピックだと考えています。

――『ガンダム』の主人公アムロは、ロボットアニメの主人公なのに内向的な性格という。当時としては画期的な存在でした。アムロの性格設定なども、やはり時代と呼応した現象の一つだったのでしょうか。

富野 今から振り返ってみるとそういえます。高度成長期の熱血や上昇志向を象徴するのが『巨人の星』の星飛雄馬だったとすれば、アムロというのは、高度成長期後の主人公像なのです。といっても、当時はそこまで時代性については意識はしていませんでした。
 むしろ、当時考えていたのは、専攻するロボットアニメといかに違うものを作るのか、ということです。ただしキャラクターつくりというのは端的に言えば個性作りなわけですから、先行する作品への競争心が根っこにあるのは、すごく自然なことですよね。……そもそもフィクションというのは、自由に作れるように見えて決して自由ではないんです。だからこそ先行する作品に――つまり時代に――異議申し立てをする必要があるという意識はありました。

――フィクションは決して自由ではない?

富野 わかりやすいので時代劇の例を上げましょう。時代劇というのは、歌舞伎を源流とする舞台の流れを連綿と引き継いでいて、殺陣を一つとっても舞台劇の「枠」からなかなか外に出てこない。つまり、自由に作られているのではなく、そういうものをよしとしてきた時代の風潮や枠の中で作られているんです。でも普通に考えてみてください。包丁を手にした人がいきなりこっちを向いただけで、ドキッとするでしょう? あれが真剣に殺し合おうとしている二人だったらどうなるか。そこを普通に考えていくと、人との距離のとり方も変わってくるだろうし、お芝居の付け方だって変わってくるはずです。決して時代劇の殺陣のようになはならない。
 たとえば小池一夫先生の時代劇が新鮮なのは、真剣を手にしたもの同士、人の距離感や振る舞いを改めて捉えていたからなんです。時代の風潮や枠について異議申し立てをしていくことは、作品やキャラクターの個性化においてとても重要なことだと思います。

キャラクターマンとしての”安彦良和”

――すると富野監督はどのようにキャラクターを造形していくのでしょうか?

富野 まず重要なのは「キャラクターを作ろうとしていたら創作はできない」ということです。そういうと、小池一夫賛成のようなキャリアがある方が「キャラクターがスタート起点である」と言っているじゃないか、という反論が出てくるかもしれません。違うんです。小池先生のおっしゃるキャラクター論が優れているのは、「劇」を構成していく時の非常に実践的なHOW TOである、という点なんです。キャラクターを作るにはまず、世界観がぼんやりと固まってきて、こんなドラマをやりたいな、というのが見えていることが必要です。そしてそこからドラマというものを漠然と考えてしまうとどうしても抽象論になってしまう。その時に、キャラクターを軸に据えることで、ふっと具体的にドラマを考えられるようになり、「劇」が構成できるようになる。小池先生のキャラクター論の意味はそこにあって、それはそれで非常に正しい考え方です。でも、だからこそ「どんなドラマを描きたいか」が背後にない限り、使いこなすことはできません。
 最近のフィクションについて、ドラマの不在が指摘されることがあります。それを要は、「劇」というものを忘れて作品の作り手、送り手が「キャラクター論のテクノロジー」だけでなんとかしようとしているからそういうことになっているのでしょう。創作のモチベーションは、言葉通り「モノを語る」ことにあって、その衝動をまず大事にすることに尽きます。ただこれは、はっきり申し上げて教育で教えられることではありません。残酷な言い方ですが、できる人間は最初からできる。そこをテクノロジーでなんとかするという”工学部的”な発想で対応すると、大きな間違いを犯すことになります。これは神奈川工学大学の学生さんも読むであろう雑誌だからこそ、強調しておきます。

――たとえばアムロも、背後に描きたいドラマがあって、それが反映されたキャラクターなわけですよね。

富野 もちろんです。アムロの場合、端的にいうと「人型の兵器になんて乗って、戦争なんかしたくないよね。でも、やらなくちゃいけないんだよね」という葛藤がまずベースにあります。こういう葛藤は、別に「新しい考え方」というわけではありません。
 それまでのロボットアニメでは、そこのところをずっと見ない振りをしてきただけだったんです。時代劇と一緒ですね。でも普通に考えたら、嫌なはずでしょう? そしてそこを意識すると、コクピットに座る時も、毅然と強がって座るなんて芝居はつけられなくなります。
 じゃあアムロという人間は、どうコクピットにいることがアムロらしいのか? そう考えていくことの積み重ねが、「劇」の表現になり、キャラクターを形作っていくことになるんです。そして、この「ロボットに乗りたくない/乗らなくちゃいけない」という根本的な「劇」の延長線上に、『ガンダム』の企画の狙いである「青春群像劇」という大きな「劇」が浮上してくるんです。

――「ロボットに乗りたくない/乗らなくちゃいけない」が、そのまま「社会に出て行かなくちゃならない/出て行きたくない」という青春ドラマの「葛藤」に重なるわけですね。

富野 もしこういうドラマを語ろうという気持ちがなければ、『ガンダム』のキャラクターたちは、もっと普通のロボットアニメの隊員然としたものになっていたでしょうね。それぐらい背後にあるドラマというのは大事です。
 あと一つ、これはまた別の要素になりますが、『ガンダム』で大きかったのは、安彦良和くん(『ガンダム』のキャラクターデザイン、アニメーションディレクターを勤めた)というキャラクターマンの存在ですね。

――安彦さんとのキャラクター作りとはどのようなものだったんでしょうか?

富野 それが、これというやりとりをしたという記憶がないんです。彼に限らず、能力のある人というのは、そんなに言葉を費やさなくても、大事なことはつかみ取ってしまうんです。キャラクターの簡単なプロフィールを渡して「こんどの作品、『コン・バトラーV』(’76)よりはもうちょっとリアルな気分で……」ぐらいの言葉で十分だった記憶があります。さららに安彦くんのようなデザイナーがキャラクターを描くと、10とか20とかキャラクターに新たな要素が追加されているんです。そこまで膨らましてくれるから、演出としては、その要素を拾って新たにキャラクターの「劇」を膨らめていける。これは、マンガ原作者と作画担当のマンガ家の関係にも通じるところがありますね。

――具体的な絵にしていくパートナーがいたことで、さらにキャラクターが深まったわけですね。

富野 よくないなのは、演出家や脚本家が、目の前に出てきた絵に反応しないで、自分の頭の中の予定に固執し過ぎてしまうケースです。それは創作する姿勢とはいえません。「モノ語る」衝動というのは、決して「私の話を聞いてほしい」ということと同じではありませんから。自分の趣味だけで作りすぎないということのためにも、創作の上でパートナーがいることが大事な要素になります。

――富野監督が考える、時代を超えるキャラクター作りの秘訣、というのはなんでしょう。

富野 まとめ的になりますが「複数の才能ある人間が出会い、時代の流れに異議申し立てをした時、時代を超えるキャラクターが生まれる」と言うことはできると思います。そして時代を超えるキャラクターが生まれるかどうかは別そひて、これは実に基本的な創作の姿勢であると思います。



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コメント
・富野監督が、ここまで小池一夫を意識していたというのが、一番の驚きでした。小池一夫の本も読まないとダメかな(富野作品の理解が深まるかも)
・それまで見ないふりをされていたことを見直す、というのは、「ガンダムユニコーン」の第4話を考える上で、元になっている方法論な気がします。
それまでの「ガンダム」では、見ない降りをしていたことを、福井流に見直そう、ということだと思いますが、
それ(人殺しをするなら、もっと葛藤しなくちゃ駄目、という)を、あまりにつきつめすぎて、物語的に、つまらなくなっている例だと思います。
ほどほどが肝心なのかもしれません。
・キャラクター主体では、仕方がない、というのは、
大塚英志への皮肉でしょうか。
・安彦良和は、やっぱりすごいですね。
富野監督も認める天才という感じで
(逆に、安彦良和が富野監督に受けている影響も
大きいと思いますが)。
これまで、絵の上手さやアイデア量(美術的な)を誉めていたのは聞いたことがありますが、
キャラの設定も膨らませていたんですね。
しかも、それを受け止めて、フィードバックするのが、
監督としての、正しい道である、と。
映画の現場での、アドリブみたいな話で、面白いです。
富野ガンダムは、富野だけで作られた訳ではない
(キャラ設定とか、結構、変なところがありますし。
リュウ・ホセイは意外と冷静とか、
ブライトが異常に体育会系とか。見た目的にいえば、
普通、逆ですし)、
ということが、よく分かりました。
キャメロット #-|2014/05/29(木) 19:47 [ 編集 ]
キャメロットさん、コメントありがとうございます。
富野さんの考えはおそらく以下のとおりです。

富野監督は確かに物語を最重要視する人ですが、
一方キャラクター主体とも抵触していません。
物語での芝居は、キャラクターにフィードバックし、その魅力を増幅させるものです。
今のキャラクターありきという意味のキャラクター主体とは訳が違います。

安彦さんは、キャラクターデザインにおいてもアニメート技術においても、
第一流の人物だと思います。

on your markの記事を拝読しました。面白いと思います。
kaito2198 #-|2014/05/31(土) 04:08 [ 編集 ]
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