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より完全なる「リーンの翼」のための試案 <序論>

2009/12/20 18:26|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:0
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 これがずっと書きたいと言い続けてきた「『リーンの翼』はこうすればもっと良くなる!」の記事です。タイトルは募集中なので、もしよかったらアドバイスをください。また、内容に何かご意見ある方でも、是非コメントを寄せてくださいまし。




一、序論

1.1 リーンの翼という作品

 『リーンの翼』は、『機動戦士ガンダム』『伝説巨神イデオン』などの名作を手がけた富野由悠季が、2005年から2006年まで1年弱をかけて制作した全6話のアニメーション作品です。当時、ブロードバンドの発達により大容量配信が可能になり、ネット配信を使っているアニメビジネスがだんだん注目を集めている一方、ネット配信発のアニメ作品はまだ数少なく、ネット配信はもっぱら旧作の放送がメインしていた。そうした状況のなか、ネット配信プラットホームを運営しており、富野がメインとして活動しているサンライズと同じくバンダイグループの一員であるバンダイチャンネルが、映像配信の可能性を試し、さらにバンダイチャンネルの配信プラットホームとしての認知度を高めるため、映像配信事業の戦略の一環として、サンライズに「知名度が高い富野氏の新作アニメをテレビ放送に先駆けるネット配信」を前提として作品の要請を出した。そしてそれがこの『リーンの翼』という作品でした。

 このアニメーション作品は『リーンの翼』と名づけられたが、そもそもこのタイトルは原作者・総監督である富野由悠季が1983年から『聖戦士ダンバイン』と平行して、角川書店の「野生時代」連載した『リーンの翼』から取っていたものでした。それらの作品は共通してバイストンウェルという異世界を舞台にしているため、「バイストンウェルシリーズ」と名づけられて、「ガンダムシリーズ」と共に、富野作品の二大シリーズとなっている。このアニメ作品に対して、富野がもともと旧小説の『リーンの翼』を対比して『21世紀リーンの翼』というタイトルを付けたかったが、後はスタッフの建言により「21世紀」をとって、今のタイトルに落ち着いた。

 『ダンバイン』から来年2010年の新作まで、すでに27年経っていたにも関わらず、未だに新作出し続けているバイストンウェルシリーズが、設定や表現のスタイルはバラバラしながらも、いくつか共通している点があります。そのうちの一つが必ず「日本人を主人公にして書くこと」。そして、バイストンウェルシリーズの7作目にあたるこの『リーンの翼』もまた例外ではない。ほかの作品ではあえて固有な人種や文化の描写を避けてる富野が、なぜ夢や神話思想や繰り返す時空といった壮大な背景を導入したこのシリーズで日本人という要素を執拗まで書き続けているのは、まだこれからの研究が必要ですが、バイストンウェルという厳しい世界に通じて、直接日本人に訴える意図は確かなことである。
 また、この時期芸能に傾心している富野が『リーンの翼』において、初めて「能」という日本固有な舞台文化が持っている「神事」と「演劇」の要素を導入し、作品の舞台としての時間や空間、観衆の現世・物語世界の近未来・異世界としてのバイストンウェル世界をこれまで以上ない多層的、それでいてどこか繋がりを持っている極めて不思議な語り口を作り上げた。富野のバイストンウェルシリーズは一貫にして日本人の心性を描き続けていますが、異世界を舞台にしながらも、日本土着な文化や芸能を表現方式として取っていたこの作品は、まさに富野個人創作の到達点であり、バイストンウェルシリーズの集大成でもある。


1.2 本文の動機

 前述のとおり、『リーンの翼』はテーマ設定としても表現方式としても、極めて貴重なアニメーション作品です。現代の日本人へのメッセージを担ぐ映像作品として、この『リーンの翼』ほどストレートかつ強烈で真摯な作りは、アニメ・映画問わずに、ほとんどいませんでした。

 しかしながら、この作品はネット配信アニメの初期なので、制作形態にしても放送形態にしても何から何まですべて模索期にいましたので、今でこそ周知のビジネス展開でも、制作の当時はまさに五里霧中でした。こうした結果、『リーンの翼』はバンダイチャンネルが設定した配信目標をやり遂げた優秀な作品な一方、ファーストランとしていろんな試しを背負って割を食った作品でもあった。そのなか、もっとも作品自体に影響与えたのは毎話のフィルムの長さでした。
 今でこそわりと自由に設定できるネット配信アニメやOVAですが、当時はまだその概念があまりなく、『リーンの翼』も22分15秒という長さに統一した。制作当時のスタッフ発言や完成したフィルムを見れば、明らかに説明が足りなく展開が複雑すぎる描写があるにもかかわらず、多少強引でもそれらをカットし、なんとか統一した時間に押さえ込んだ結果、「尺足りず」が『リーンの翼』を見るうえ一番のハードルになる気さえします。1話の長さをテレビフォーマットにしたのは、おそらく後のテレビ放送も視野に入れてたという可能性も否めませんが、全6話という話数はテレビ放送のフォーマットに合致していないため、テレビ放送の実現も実際に課題が残っている。ここに至って、当初設定した時間の制限も結局それほど意味を持っていませんでした。
 当然、むやみに時間を伸ばすのでは、予算を増やし、フィルムをだらしなくさせるだけですけど、ネット配信のテレビに比べて時間に融通がきくという一番の利点を利用しないで、絵コンテに落とした展開にプライオリティを置かなかったところから見ても、制作当時の方針を抵触する節が伺える。

 とにかくこうした事情のなか、『リーンの翼』は当時からすでに注目度が高い素晴らしい作品であったにもかかわらず、結局今日まで正当な評価が得ず、隠れた名作として一部のファンの間でしか伝えられませんでした。日本以外に住んでいるにも関わらず、この作品が表している表現や深いメッセージに打ちのめされて、これまでも何度『リーンの翼』に関する記事を書いた筆者としては、ずっと制作制限による尺のせいで分かりづらくなる、あるいは見落としがちなところを無くし、『機動戦士F91』の「劇場公開版」に対しての「完全版」なる『リーンの翼』を望んでいる。
 そうした思いが、今回の文章を書くにあたって一番の動機です。


1.3 この文章の目的

 1.2で書いたとおり、『リーンの翼』は非常にいい作品である同時に、制作事情で尺が足りない作品でした。
 さいわい、『リーンの翼』は尺不足で話の理解や表現の強度を多少損ないながらも、物語全体の構造・世界観の成り立てやキャラクターの関係性がしっかりしているため、今のまま鑑賞しても、話の流れやテーマを見失うことがありません。逆にいいますと、不足している「時間」という要素から『リーンの翼』を補強すれば、視聴者の話に対する理解を高め、表現の強度も一気に至れるのです。そうすれば、この作品も今の形より受け入れられやすく、強く表現できて、作品自体が持っているメッセージ性も今より浮かび上がって読み取れる。「話を理解しやすくする同時に、内容を深くする」。これこそ後に本論で検討することになる補強が、『リーンの翼』にもたらす一番の強みです。

 さらに、補強した済みの話の分かりやすさと表現の強度、それからメッセージ性をもっていけば、映画としての『リーンの翼』も不可能ではありません。今回の文章とは別の文章になりますが、この文章終わった後、引き続き『リーンの翼』の映画としての可能性も語るつもりです。


1.4 この文章の構成

 この文章は序論、本論、結論からなる。序論は『リーンの翼』を紹介し、この文章を作成する動機、目的、構成、方法論を語る。本論では、最初は作品全体の構成から問題点を語り、全体をかけて消化すべき内容を明かし、第1~6話の部分では、毎話のあらすじを述べ、問題点を示してから、それぞれの細部に対する説明と改善点に入ることになる。また、前述した消化すべき内容もここで語る。これらが解決した後、再構成した後の作品の形や再構成がもたらす効果を論じる。最後、結論でもう一度『リーンの翼』の表現やテーマを強調し、作家の作品系譜やアニメ全体から位置づけして、この作品のこれからの発展や期待について述べたい。


1.5 この文章の方法論

 この文章はアニメ『リーンの翼』の補強を語るものですが、基本的は学術的でも専門的なものではなく、あくまでも筆者個人の考え方を示したものです。したがって、多少他のバイストンシリーズの作品や専門書といったテキストや監督である富野をはじめとしたスタッフの発言を参考しながらも、あくまでアニメ本編を材料とした上の検討であることを、あらかじめ述べさせていただきます。

 今回、この文章もここで書いてある3つのポイントを前提にして、以下の話を進みたいと思います。
 ①基本の構造をそのまま残す:前述のとおり、『リーンの翼』で描かれた構造やキャラはすでにしっかりしていて、また、リテイクする時の手間や予算を最小限に抑えるためにも、この文章で語ることになる補強はできるだけ現存の画(え)やカットを残し、あくまで少量な新カットの追加や一部表現の強度に至ってないカットのリテイクに留まりたい。
 ②分かりやすいという評判のマンガ版やシナリオ・絵コンテを使わない:大森倖三氏が手がけて、アニメ配信前から1年半かけて「ガンダムエース」で異例連載した『リーンの翼』の漫画版は、忠実にアニメ版の内容をフォローしながらも、相当なページ数があるゆえ、一般的にはアニメ版より分かりやすい評判ですが、オリジナルなども含めているため、今回の文章はあくまでアニメ本編が視聴者に与えた印象からの検証を語りたい。また、富野が手がけたシナリオや絵コンテは世の中に出回っているが、ここもそれらを使わずに、あくまで今できた「アニメ本編」からの補強という視点で入る。
 ③限度ある追加:当然、実作業入るための検証ではありませんので、具体的なカット数や秒数まで検討するつもりはありません。しかし、この文章はあくまで「毎話がバランスを取っているフィルムという形にしている」と「映画版としての編集を視野に入れる」という念頭を心のなかに置いて書いたものですから、これから語る毎話に対する追加も一応の限度が持っています。毎話に対する新カット追加は必ずしも同じではありませんが、理想の範囲としては1分半から2分半以内としています。


1.6 この文章を読む前のお断り

 最後、この文章は『リーンの翼』という作品を全体の構成から処理、テーマまであまねく語っているので、読む前に『リーンの翼』本編をもう一度鑑賞して、全編の話と構成を頭の中に置くことを強烈にオススメします。また、物語の核心に迫る内容も含んでいて、重度なネタバレになるため、作品を見たことない方も本編を見てからこの文章読むのをオススメです。


二、本論

2.1 全体を見渡すときの『リーンの翼』の解決すべき課題

2.2 毎話から見る『リーンの翼』

2.2.1 第1話「招かれざるもの」:消化することは一番な命題
2.2.2 第2話「ホウジョウの王」:バイストンウェルの「顔見せ」
2.2.3 第3話「地上人のオーラ力」:緩やかな流れこそ、深く掘り下げる好機
2.2.4 第4話「王の奸計」:奸計をもっと奸計らしくに
2.2.5 第5話「東京湾」:感じ取れる無念、目に見える混沌
2.2.6 第6話「桜花嵐」:結局、エイサップとリュクスVSサコミズの物語でした

2.3 調整後の『リーンの翼』
2.3.1 調整済みの新構成:映画も同時に視野に
2.3.2 良好なバランスの構築:もっと分かりやすい物語に
2.3.3 メッセージ性の強化:もっと深い物語に


三、結論

3.1 『リーンの翼』のさまざまな位置づけ

3.2 『リーンの翼』のさらなる発展と待望



 今回は第1章にあたる部分ですでに力つきましたので、残りは別の日でやります。よろしければ応援してください。

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