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劇場版『∀ガンダム』対談 富野由悠季 x 菅野よう子(アニメージュ2002年3月号) (2/2)

2009/11/23 15:13|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:8
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 前回に続いて、今回は後半です。

ラストシーンをまとめきらない凄さ

菅野 普通はサビでダーンと画面を宇宙へ持っていったりするじゃない。これはそういうアタッキーな付け方とかしてないのよね。あんな風にカットのコンテが切られているなんて思いもよならかった。いい意味でね。普通だとまとめちゃうんだけど、まとめ切っていないところがすごい……。

富野 菅野ちゃんはコマ単位で音楽と絵を合わせたいと思うこともあるみたいだけれど、そればっかりだと画面がその人の才能の中でちいさくまとまっちゃうんだよね。

菅野 それはよくわかる。

富野 だからラストシーンも、まとめきると本当にそこで終わるからやばいと思ったんだよね。だから最後のコンテを切りながら、あと30秒で何かできないか、というのを必死に考えて……やっぱりメシにしようと(笑)。そこでスープという本質的な料理にしようっていうのも決まったわけ。

菅野 その時はもう、最後に成人式の音楽の『宵越しの祭り』を使うつもりだった?

富野 うん。つまりミリシャの人たちから含めて、飯食っているときというのは、みんなお祭りなんだということを考えていたわけ。『地球光』にも残したセリフの通りなんだけれど「この人たちは、人が集まると、みんなでパーティやるんです」というやつね。あれが結局、キーワードなんだから、最後の最後にロランとディアナ様が食事をするシーンがなかったら、それはおかしいだろう、と。基本的に人の日常というのは何で支えられているのが考えていったときに、だから『月光蝶』で底流に流れている一番ドラマチックなシーンていうのは、食事をしているシーン以外にないってことになるわけですね。

『月光蝶』で絶対カットできなかったシーン

菅野 『月光蝶』だと新作のミリシャのお食事シーン、すごくいいと思ったけど。

富野 だから、ああいうのが「富野らしからぬシーン」なわけ。けれど『地球光』が作れたおかげで、『月光蝶』でああいうシーンを思いつくことができたという意味では、本当に、この年齢でようやく一人前になったかなという感じがすごくあるの。

菅野 そうなんだ。

富野 今までああいうことが、ちゃんとはできなかったんだよね。食事シーンなんかは、絵コンテマンとしてやってた時から意識はしていたんだけれど、ものを食べているシーンって今までうまく演出できたことがないの。『機動戦士ガンダム』(79年)以降も意識して食事シーンを入れたつもりなんだけれど、とにかく上手くいかなかった、それが『∀ガンダム』ではごらんの通りです。小細工ではだめなんだとよくわかった。大きくお話の中心にああいうシーンを入れられないとうまくいかないですよ。

菅野 だからなのかな。『∀』の食事シーンって、なんか香ってくるんだよね。ロボットものとい話の中から、パンとかコンビーフとかココアとかの匂いがこう、ブワっと。それがセル画なのになんか美味しそうで、だから3枚目のサントラのタイトルは『COCOA』にしたんだよね。ココアって、そんなに重要な存在じゃなかったけど、頭に残っていたんだよね。

富野 だから『月光蝶』に関して言うと、確かに戦闘シーンも多いんだけれど、一番の見どころは、みんなのお食事シーン(笑)。それは言えます。ロランが月でみんなでお弁当を食べて「幸せだなぁ」って言うシーンは絶対に捨てられなかった。

菅野 そうなんだー。今回の映画で思ったのは、たとえば普通は「みんなを泣かせるために誰かと誰かを恋愛させたり、死なせましょう」って段取りでお話をつくるじゃない。そうすると音楽もそのための音楽を書いてくださいってなっちゃうんだよね。でも今回みたいな作り方だと、そうはならない。キャラクターの背後にいろいろあるから、もっとふっくらとしている。

富野 だからさっき言った「劇的」というのは、人のさまの変わり様のことじゃないか、と思うわけ。目の前に起こった出来事に対してキャラクターたちの反応を当たり前に描いていったら、キャラクターたちは当然変化していくし、それが「劇的」になった。今回はそういう当たり前のつくりかたがちゃんとできたのがうれしい。

自信を持って次へ行けると思いたい

菅野 私、正直言って『ガンダム』が続いている意味ってよくわからなかったの。でも予算の問題とかすっとばして映画作品として作る意味のあるものをちゃんと作れてよかったと思った。特に『地球光』は、長い曲をそのままかけてもピッタリまるぐらい、映画と音楽の呼吸があっていたのはうれしかった。

富野 それはおそらく『地球光』のほうが映画らしいまとまりをしているからでしょう。『月光蝶』は、ちょっと『地球光』に対する解説みたいになってしまった、という反省はあります。ただ、どうなのかな。そうは言うけど、「どうだ、文句は言わせないぞ」というのはあるけども(笑)。でも、『月光蝶』のゼロ号見た翌日は、ほとんど寝込んでいたの。なんだか作品を作る気がなくなってね。でも、あんなもので満足してちゃ駄目なんだよね。あのぐらいできたんだったら、富野由悠季さんって一流かもしれないんだから(笑)、落ち込むぐらいならもっと自分に自信を持ってもらえばもっといいものを作れるはずだから、頑張らなくちゃいけないと思うようになった(笑)。それが感想かな。

 正直、自分は『∀ガンダム』劇場版をそれほど見入れたりしませんから、今となって『∀ガンダム』劇場版に対して『地球光』のラスト以外、ほとんど印象が残っていません。いや、もっと正確的いえば、大まかな流れとエピソードの選択は覚えているけど、どのへんが追加部分なのかはよく分かりません。なので、機会があれば、もう一回『地球光』と『月光蝶』を見直したいと思います。
 それで、もし『地球光』と『月光蝶』から「『∀ガンダム』を映画化(劇場版化、ではあらず)するための作り」以外の価値を見出せるのなら、きっととても素敵だと思います。

コメント
そういうことだったのですね@@;
てっきり、ジャケ絵やCDのラベルの感じからロランの肌を象徴しているのかと・・・。
国際民族年とかあって、少数民族にスポットが当たってた頃だったので、、、だから、その辺の作劇を富野氏は意識しているのが、良くも悪くもターンAの特徴だという印象でした。

管理人さんが確かスタッフさんはディアナ派が多く、ロラン派少数みたいなこと述べられてたと思いますが、私はキエルとハリーが好きなんです(更に少数派ですね;)。ロランも大好きで、面白いなと思ったのは、過去主人公を比較するとウッソとロランが極めて性格似てるような気がするんです。けれどどういう人間が周囲にいるかによって、こうもドラマが違うのかあってしみじみ感じたものです。

>映画化(劇場版化、ではあらず
なかなか奥深い表現ですね。アニメ界の用語として、劇場版はTV版に対する対義語らしいですね。

トリトンのピピの話、興味深く拝見しました。
今度コメント入れさせて下さいね。
おに #mQop/nM.|2009/11/24(火) 19:04 [ 編集 ]
 むしろ、おにさんがおっしゃった「肌の色」のほうがもっと直接観客に伝ったんじゃないでしょうか。ロランといい、グエンといい、ジョゼフといい、意図的に肌の色を前面に出すことは、確かにあったと思います。ただ、『V』の頃にもシャクティやマーベットといった肌色が深い人種が登場したので、ひょっとしたら『∀』の前からすでにあった意図なんじゃないかなとも思っています。

 キエルさんとハリーの恋愛話は、素直でいいですよね。あのへんは∀の人情話の真骨頂だと思いますので、むしろあの二人に注目するのは慧眼だと思いますよ。
 ロランとウッソについて、私は正直そんなに似てるとは思いませんけれど、それでも、『∀』は確か『V』に対する答えみたいなところがありますので、ありがち間違いとも言えないかもしれませんね。

>なかなか奥深い表現ですね。アニメ界の用語として、劇場版はTV版に対する対義語らしいですね。
 そうですね。私見ですが、富野監督のなかには「アニメモード」と「映画モード」があって、『∀』のテレビ版はアニメモードに対して、劇場版は映画モードだと思っています。詳しい話はいずれ改めて述べたいと思いますので、ご期待ください。

 いつもコメントしてくださって、ありがとうございます。ご感想ご意見はいつでも大歓迎です。
kaito2198 #L2WcHO2o|2009/11/24(火) 19:58 [ 編集 ]
『地球光』と『月光蝶』は、劇場版じゃなくて「映画」でしょ。∀ガンダムをこっちから先に見せてもらった立場から言うと、それはそうだなー。
いや、・・・とか何とか言いながら、お二人の会話を聞いていて、なるほど「劇場版じゃなく映画」かと納得が行くものがありました。どうもどうもです。
近ごろではもう、「続きは劇場版でね」みたいな志の低いアニメが(どうもアニメだけじゃなく特撮でもドラマでもそんなことらしいですが)多くて、いやになりますね。

今、『ブレンパワード』の感想に煮詰まっていて、あれは凄く「映画」的な気分のある作品だったなと思ってるんですが、それを言葉にするのがなかなか難しい。
菅野よう子の音楽がない『ブレンパワード』って想像できます?

>菅野 たとえば普通は「みんなを泣かせるために誰かと誰かを恋愛させたり、死なせましょう」って段取りでお話をつくるじゃない。そうすると音楽もそのための音楽を書いてくださいってなっちゃうんだよね。でも今回みたいな作り方だと、そうはならない。

>富野 目の前に起こった出来事に対してキャラクターたちの反応を当たり前に描いていったら、キャラクターたちは当然変化していくし、それが「劇的」になった。

なるほど「映画作品として作る意味のあるもの」ってのはそういうこともあるかもしれないなぁと、いいヒントをいただきました。ありがとうございます。
囚人022 #TJwDdEqg|2009/11/25(水) 20:03 [ 編集 ]
>ロランとウッソについて、私は正直そんなに似てるとは思いません
そうですね、ちょっと無理があるかな(^^;って書いてて思いましたが、ウッソは嘘なのに、ロランはリアルだって感覚を、富野氏が持っているだろうなってくらいの比較で捉えた感じなんです。

>囚人022さんへ
ターンAを映画からご覧になったんですね(^^)。私はあまりマニアックでないので、話についていけてないかもしれないですが、よろしくお願いします。
富野さんの「人物の自然な関係性が劇的に変化していく」ってあたり、後年のZ劇場版とTV版との関係を連想させられます。Zは劇場版でいいんですよね?<お二人様。
囚人022様。そちらにもお伺いしますね。
おに #bhhZubZs|2009/11/25(水) 22:01 [ 編集 ]
ブレンパワードは難しいですよね。誰もか何かを感じてるけど、それを言葉にするのはとても難しい、というような作品ですからね。囚人022さんの「ブレンパワードは映画」という感想を期待しております(正直、私もよく分かりませんw)。
kaito2198 #L2WcHO2o|2009/11/26(木) 18:48 [ 編集 ]
ウッソは色々自分が無理をしているのを自覚してて、自分のために、他人のために無理をしちゃう男の子に対して、ロランは育ちの違いか、ものすごく自然体でいられるという違いがありますよね。

>富野さんの「人物の自然な関係性が劇的に変化していく」
新訳Zについて、間違いなくそれを導入してますよね(というかリーンの翼もそうですが)。だから妙なところで笑ったり、何気ないシーンに面白がったりすることができます。シャアとかね。
kaito2198 #L2WcHO2o|2009/11/26(木) 18:53 [ 編集 ]
ロランは、美少年であり、なおかつ女性の名前で呼ばれることを受け容れ自然体に振る舞う辺り、カミーユの肯定なのではないかと放送当時考えていました。
モトラ #-|2009/12/09(水) 00:55 [ 編集 ]
そうですね、そう考えたことないですけど、確かにそういう一面もあるかもしれませんね。
kaito2198 #L2WcHO2o|2009/12/09(水) 15:26 [ 編集 ]
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