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『RING OF GUNDAM』応援記事その2 「リング・オブ・ガンダムのこれからクリアすべき課題」

2009/11/15 23:43|富野由悠季関連TRACKBACK:1COMMENT:0
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『RING OF GUNDAM』応援記事その1 「リング・オブ・ガンダムの現状」


 今回は、『RING OF GUNDAM』応援のための記事第2回目です。前回では現時点で見せたショートフィルムとしての『リング・オブ・ガンダム』の現状について述べましたが、今回は今までの富野の作品から見た改善の余地がまだ残ってる部分に、『リング・オブ・ガンダム』の内容でもっと具体的にいくつかの建言をしたいです。
 ただ、内容としては一点除いて、この前書いた富野由悠季起用論の結論部分の話と実際ダブってますので、あくまで具体的な例を挙げる話になっちゃうかもしれませんけれど、それでももし何かもっと具体的なイメージやアプローチを発見できればいいなと思っております。

週刊連載 富野由悠季起用論まとめ4 「これからの富野起用に向けての建言:富野のアニメ作品をもっと売れさせるためには」

 なお、文中は『リング・オブ・ガンダム』に対する建言として語ってるんですが、実際普遍的な大原則を言ってるつもりですので、別の作品にも通用できるはずです。




 まずは、何よりキャラクターデザインです。
 現時点のショートフィルムで見せた『リング・オブ・ガンダム』を見ますと、実在の人物をベースにCGワークでデザインしたキャラクターですので、多少リアル寄りしてるのはある意味やむを得ませんけれど、受けさせる(もっと分かりやすく言いますと、萌えさせる)にはまだ距離があるため、もし『リング・オブ・ガンダム』を成立させたい暁には、もっとアニメチックに摺り寄せる必要があります。
 事実、今の『リング・オブ・ガンダム』で見せた主人公のエイジィ、ヒロインのユリア、敵役のグレン、そして謎の美少女ビューティメモリーの4人は、劇中の雰囲気に合致しているものの、それぞれのキャラのエンディングにある中村嘉宏氏によるイラストと比べて、やはりアニメ風の中村氏によるイラストのほうが、「風采」が出てますし、受けやすいのです。

 それに、富野は作品内容の必要によってリアルとマンガの度合いとメリハリを調整する一方、押井守監督みたいキャラクターデザインで作品のリアリティを体現することはしません。『ガンダム』のアムロと『リーンの翼』のエイサップ・鈴木くんなんかは、全体の雰囲気こそ異なってるものの、作劇におけるリアリティは基本的に違いはありません。
 つまり、逆にいいますと、監督や観客の好み問題にも絡んでますが、富野作品においては、キャラクターの造形は作品内容や作劇・演出に決定的な影響を与えないため、将来の富野作品のキャラクターデザインにおいては、今までのどの富野作品よりも、もっと全面的に変わることもできるはずです。『ブレンパワード』の時キャラクターのメインデザインとしていのまたむつみを、『リーンの翼』の時ビジュアルコンセプターとしてokamaを起用したのと同じく、今風に対して一定な許容度があります。

 ですから、将来『リング・オブ・ガンダム』をもっと具体的な企画に落とす際、アニメとしての「売りポイント」としてのデザインを入れ込む余地がまだまだありますし、入れ込む必要もあります。何故ならば、キャラクターデザインは作品の顔として機能するものですから、何よりも観客に受けさせる必要があります。なので、『リング・オブ・ガンダム』はジャンルとしてはやっぱりロボットアニメですけど、「格好良いメカ」を実現させるだけではなく、「格好良いキャラクター」も実現させるべきです。




 次は、メカデザインのことです。
 メカデザインはロボットアニメにおいてはキャラクターデザインと並ぶ作品の顔であり、作品の華ですので、これも外してはいけません。
 今のところ、『リング・オブ・ガンダム』で見せたメカは、三種類があります。『ファーストガンダム』に出てくるRX78ガンダムと髣髴してる「リング・ガンダム」(仮称)と、連邦軍のガイコツMSとその赤い角がついてる隊長機バージョンの3つ。前の応援記事1では人型のガンダムと異形のガイコツの対比が出て、上手くガンダムの魅力を引き出したと言いましたが、それだけでは足りません。

 富野近年の作品では、ありきたりでお約束的なメカ造形や演出を排除して、より物語世界全体に融和させる使い方をして、視聴者に多くの好評を得た反面、作品の外部、つまりキャラクター商品としての価値の魅力を立つことを疎かにした部分が多少あったと言わざるを得ません。
 ですから将来、仮に長編を制作することになったら、『リング・オブ・ガンダム』がメカデザインにおいては一番克服する課題は、違和感なくガンダムという元祖のデザインと新しいメカを同居させても平気な世界観に合うようなメカデザインを持ちつつ、ある程度メリハリが効くある独立性を持つキャラクターとして華を持ってるメカデザインから入る必要があります。映画の場合、最低でも『逆襲のシャア』みたいにマイナーチェンジを含めれば10種類くらい(内訳:リガズィ、ジェガン、νガンダム、ギラ・ドーガ2バージョン、ヤクド・ドーガ2バージョン、サザビー、αアジール)が必要ですし、テレビアニメの場合ならさらに多い数がいるので、監督とスポンサーとデザイナーとスタッフが努力して、外部としてのデザインが魅力的、かつ作品内部にも馴染むメカニカル要素を作るべきなのです。
 すべての要素を成立させるのは監督・原作者の責任と義務ですから、きちんと売れる部分を徹すれば、今のガンダムより売れることもまた不可能ではないのです。

 それを成立させれば、『リング・オブ・ガンダム』はただの記念フィルムから飛び出して、初めて商業的な作品になれるのです。




 次は、CGの話です。
 将来変わる可能性もありますが、もし将来『リング・オブ・ガンダム』をCGで作るとしたら、今で見せた『リング・オブ・ガンダム』を見る限り、問題点は主に以下の3点です:
 ①キャラの顔と表情。これはキャラクターデザインにも絡む問題で、実写の役者をベースにしたキャラクターとはいえ、人物の動き方や演技などと比べますと、顔と表情は明らかに圧倒的に物足りなかったし、売りにもなりにくい。ですから、将来売れようとすれば、もっとアニメチックに摺りよせる必要があります。
 ②戦闘以外のロボット演出:例えばガンダムがビューティメモリーにタッチするところなど、戦闘のロボット演出は今風でなかなかいい感じで示したのに、戦闘以外のロボットの動きだと、多少模索段階にいる気配があります。止まると安っぽいに見えるけど、ずっと動いてるとなんだかぎこちないという部分も、これからCGにおける大きいな課題だと思います。
 ③CGの重量感:ガンダムとガイコツMSが空中で戦闘するときを見ると、やはり重量感があまり感じないのは気になるところです。また、重力空間ではまだいいですけど、宇宙空間だと、人物の重量感もまだ改善できる空間が残ってますので、もっとCGの使い方で重さを演出する必要があります(技術ベースは違うけれど、実をいうと『リーンの翼』の一部のCG演出はこの問題をそれなり解決してるので、そっちを参考するのもいいかもしれません)。




 それから、脚本と構成、それから最近の富野作劇、あるいは『リング・オブ・ガンダム』が示した素晴らしいコンセプトのなかに潜む作劇の憂慮についてのお話します。
 脚本に関しては、富野自身が脚本を書くと練りが足りなくなる憂いがありますので、富野のコンセプトを上手く拾い上げてくれて、話(脚本)に落せる脚本家が必要です。理想としては、『Vガンダム』の故・桶谷顕氏、もしくは『∀ガンダム』の故・星山博之氏みたい人情話が得意とする脚本家がいい。その部分は、骨がしっかりしてる富野作品への肉付けになれますから。
 それから、構成に関しても、富野自身の構成は上手くないですので、まず何より富野自身に構成を任せてはいけません。必ずシリーズ構成が付くべきなのです。映画くらいのサイズだと富野本人が着手するのはいいですけど、それでも『F91』みたいに別の脚本家を付くほうがやはりブレーキが利きます。

 脚本と構成以外、今度もう一点おそらく『リング・オブ・ガンダム』が特有とする隠れる憂いというのは、ズバリ今回のコンセプトを作劇に反応する仕方です。
 ご存知のとおり、今回富野が『リング・オブ・ガンダム』において、はっきり打ち出したいテーマが、つまり政治哲学家ハンナ・アーレントが終生関心していた「全体主義」です。一見重いテーマですが、テーマがあることは決して悪いことではないですし、富野が監督を務める場合はさらに上に魅力的な要素で隠しますから、ただ辛気臭いアニメになる恐れはまったくいりません。
 しかし、問題がないわけではありません。絶対に起こる問題ではなく、潜在の憂いがあるのです。

 難しい話は避けたいので簡単にいいますと、全体主義の一つ大きい特徴というのは、「責任者の不在」です。これによって、誰も望んでいないはずだったのこと、決して起こってはならないことが、この構造によって、起こってしまうということです。これをどう作劇に反映するのは、もちろん監督である富野の腕によるものですが、一番潜在的な憂いというのは、この「責任者の不在」という難しい構造を、「象徴としての敵の不在」に落とすことです
 「象徴としての敵の不在」は、ある意味ポストモダン的な話で今の時代にも合致してる風潮ですが、安易に悪を指名しない一方、どうやって明確に主人公サイドと相対する敵役(悪役ではなく)を使うのが、『リング・オブ・ガンダム』での一大課題です。ただの雑魚だとつまらない。思想においても戦いにおいても互いに争う敵がいるからこそ、話が面白い。一見簡単な話ですが、決して無視できる話ではありません。ですから、テーマの反映と作劇での面白さの間には、きちんとバランスを取る必要があります。




 以上は今のところショートフィルム『リング・オブ・ガンダム』で見せる内容から見る、いくつかの克服すべき課題です。次回は、『リング・オブ・ガンダム』を制作するメリットと将来の展望の話をもって、リング・オブ・ガンダムの応援記事を終わりにします。

■『RING OF GUNDAM』応援記事その3 「未来への可能性から語るリング・オブ・ガンダム」(執筆中)


 富野由悠季監督に対して容赦なく語りました。「お前何様だ!」と思ってる人もいるかもしれませんけれど、自分はあくまで富野監督や富野監督の作品を好きなファンの一人で、ただ富野監督のこれからのさらなる発展を心から願いたい一人です。そのためには、言うべき話なら言うべきと思っています。これは偽りなく、自分の本心です。

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 書きかけている記事がいくつもあるんですが、いつもお世話になっているkaito2198さんが全力で『Ring of Gundam』応援記事を連載しておられるので、...
囚人022の避難所 2009/11/20(金) 01:54
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