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アニメから小説となった作品たち -富野由悠季の80年代後半から90年代中期の小説ラッシュを語る-

2009/11/17 01:11|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:4
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 今日は、タイトルのとおり、また富野小説を語ります。


 ご存知のとおり、富野由悠季はこの20数年の間では、数多くの小説を手がけてきた。その作品数は19種類69冊にも及んで、アニメ演出家のなかでは、おそらく一番を誇るなのだろう。さらに来年3月にも『リーンの翼』の新装版が発売されるなど、いまだに小説の領域で活躍している。そういう意味では、本職はアニメ演出家ですが、富野由悠季は間違いなく小説家といっていいだろう。
 で、富野の小説のなかには、同名アニメのノベライズもあれば、まったくのオリジナル作品もあります。そのうち、オリジナルはアニメノベライズと比べて知名度がやや低いものの、どれもアニメ作品に劣らない魅力が発揮してて、小説の世界で異彩を放していた。

 こういったオリジナル作品を主軸に小説を展開していた現象が、1980年代後半から1990年代の間ではより一層顕著でした。特に、それがちょうど1988年(『逆シャア』以降、ガンダム第1期の完結)から、1994~5年(『Vガンダム』以後のフェードアウト、ガンダム第2期の挫折)で見られる現象なので、その間にはなんらか関係があると思われても仕方がありません。

 それもそうです。確かに関係があるはずです。なぜならば、80年代後半から90年代中期の富野の小説が、もともとアニメになれる可能性もあったはずだった。以下は資料ソースと作品リストを使って、簡単に検証します。




 まずは資料を読んで下さい。使ってるソースは、以下の三項目です。

ガーゼィの翼第5巻あとがき

映像を先行させて企画を考え、ノベルズを書いていましたから、(ノベルズだけで考えて書いたものが、二本しかありません)後から映像を考えながら作品を見ると、ノベルズがどのように見えるか分かったりして、本当に良い勉強になりました。

 これが、一番関鍵となる資料です。ここでは、富野がはっきりと「ノベルズだけで考えて書いたものが、二本しかありません」と発言をした。言い換えると、ほかのはすべてなんらかの形で映像、つまりアニメを想定していたということです

ガーゼィの翼~バイストン・ウェルの世界~│Long Interview 3 富野由悠季監督に聞く!

 ここのところが僕が元気になろうとして、去年(96年)の初め頃から、自分一人でも外に出て みようと決心した。その端緒になったのが、『ガーゼィの翼』のノベルとOVAの仕事なんだけれど、それだけでは 駄目だと感じて、『王の心』(角川ノベルス)の仕事もさ せてもらいました。
 『王の心』は、とても気に入ったノベルスなんだけれど、ヒットしなかった。読んでもらえないというのはとても辛い。印税も入らないし、これは地獄です。
 それでも、そういう経験を通して、自分から出ていくこ とは必要だと痛感した。『ガーゼィの翼』をやりながら幾つか企画書を書いて持ち歩いてみたら、ようやくサンライズが『ブレンパワード』を気に入ってくれた。

 ここでは、富野が『ガーゼィの翼』の時、同時に複数の企画を持っていたことがわかります。そのうちの一つが、後の98年のアニメ『ブレンパワード』になったわけです。

『オトナファミ』2009年2月号の富野インタビュー

アニメ映画って、そんな甘っちょろいもんじゃないですよ。死ぬまでにもう1、2本、映画でもアニメでも作りたいけれど、何を映画にしたらいいのか、テーマや物語が見つからない限り、迂闊に手が出せないんです。テーマやシナリオは、1~2本はあったんですけれども、映像作品ってそんなにみみっちゃいもんじゃないぞって思いが、ずっとありますから決めきらなかったんです。

 三本目の資料は挙げるまでもないですが、一応傍証として挙げます。フリー演出家なら常に何本の企画書を持って歩いてるのは当然のことですが、それが昔の富野監督にせよ今の富野監督にせよ、例外じゃないことです(ちなみに、富野監督の企画に興味ある方は、ぜひ富野監督と接触してください。今ならまだ未実現してる企画はありますよ)。




 以上の話を念頭に置いていましたか? それでは、『ガーゼィの翼』完結以前の富野の小説の一覧を見ましょう。

機動戦士ガンダム
伝説巨神イデオン
リーンの翼
機動戦士Zガンダム
ファウファウ物語
破嵐万丈シリーズ
オーラバトラー戦記
ガイア・ギア
機動戦士ガンダム ハイ・ストリーマー
機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン
シーマ・シーマ
機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ
機動戦士ガンダムF91 クロスボーン・バンガード
機動戦士Vガンダム
ガーゼィの翼
王の心
アベニールをさがして
(以上、発表順)


 そのうち、厳しい目で見ますと、アニメタイトルにもダブった『ガンダム』、『イデオン』、『Z』、『逆シャア』の二種類、『F91』、『V』以外、『ダンバイン』のリメイク的性質ある『オーラバトラー戦記』、ガンダムシリーズの外伝的性質ある『ガイア・ギア』、『逆シャア』の後日談的な性質ある『閃光のハサウェイ』を除きますと、残ったのは以下となります:

リーンの翼:剣闘騎士物語
ファウファウ物語:現代日本でのメルヘンもの
破嵐万丈シリーズ:アクション探偵もの
シーマ・シーマ:貴種流離譚
ガーゼィの翼:ファンタジー騎士物語
王の心:王家にめぐる愛憎劇
アベニールをさがして:ジュブナイルSF冒険物語

 どうでしょう。見事に違うテーマとジャンルを設定しているんでしょう。こうしてみても、ロボットアニメだけじゃない!という自負を持っている富野監督の野心が伺えます。
 さらに、『ガーゼィ』の資料で言ってた映像化じゃない作品はどれなのかイマイチはっきりとわかりませんが、そういった映像化を念頭においてない作品は、わずか2本しかありません。つまり、逆算的にいいますと、いま世に出ている富野の小説は、少なく6作以上が映像化を目指して書かれたことがわかります。




 以上の話をまとめるとすれば、4つの結論を得ることができます。

80年代後半から90年代中期、つまり富野がガンダムシリーズを軸に作品を展開した時期に、ガンダムしか作ってもらえなかったために、富野が手元に持っている他のアニメ企画をひとまず小説として温存する上で、アニメ化をも視野に入れる。あるいは、アニメ化はひとまず無理だが、その企画自体を捨てるには惜しいので、小説という形でその企画を世に出す。これが、上の小説群です。

以上の小説はサンライズと近い角川書店以外で出版されたことから見れば、富野は一時期複数な企画書を持ってて、サンライズ以外の会社とのコラボレーションのチャンスを探していた。結果、『ガーゼィの翼』がアニメのほか、ラジオドラマやゲームにもなってた。

ここで言ってた映像化をあらかじめ想定していた小説がアニメ化する場合、発揮するのはあくまで原作、ストーリー原案の役割で、言い換えると脚本段階での改変や改良の空間が残している。なので、仮に制作される場合、富野小説のコンセプトとアイデアを拾って、もっと面白い形でストーリーを展開すれば、今読んだ富野の小説以上の面白さを出せることも不可能ではありません。

それでも、小説は依然独立性を持ち、『ガンダム』や『ベルチル』で見られる通り、同じアニメと小説を想定しても、違う内容を描写し、違う結論を付けるのが富野ですから、それらのオリジナル小説も単なるアニメをスケールダウンするものに留まらず、固有の内容と固有の価値を持ってる小説となっています。

コメント
なるほど、これはkaitoさんらしい分析ですね。
『ファウ・ファウ物語』はそれじゃないかなーと思います。感覚的なものですが。
あとひとつはよくわかんないですが、今読んでいる『破嵐万丈シリーズ』はシッチャカメッチャカ過ぎて、かえってアニメにはならないような気もします。(面白いんだけどね。)
囚人022 #TJwDdEqg|2009/11/17(火) 22:58 [ 編集 ]
自分の推測では、ファウファウと王の心なんじゃないのかなと思っています。ファウファウは(メルヘン風現代寓話だけど)風刺的すぎてアニメにはちょっとなれませんし、王の心は内容がすごすぎてアニメ化不可能のような気がします。

それにしても、いつも気になってますが、私らしい分析って一体どういうものなのでしょうか? グダちん兄さんみたいに特徴ある語り口でもないですし。
kaito2198 #L2WcHO2o|2009/11/17(火) 23:36 [ 編集 ]
残念ながら私は未読なので、そこは予想から外しましたが、噂に聞く内容は凄いらしいですねー(笑)。
ただ、昔の虫プロの歴史なんかを見ていると、作品は未見ながらアニメラマ『哀しみのベラドンナ』とか、こりゃあ凄いストーリーだと思ったりしますので、商業アニメーションベースには乗りにくいと思いますが、アートアニメーション寄りなら、『ファウ・ファウ物語』も『王の心』も映像化されたものを見てみたいファン心理はありますね。(かなり無理な願望。)

kaitoさんらしい分析と書いたのは別に他意はなくて、きちんとリストで書き出して、目にできた限りの証言と照らし合わせ、消去式で可能性を絞っていくという今回のようなやり方が、科学的なアプローチというか客観性があって、そういうのは私にはできないことなので、つい感嘆しました。

グダちんは覚醒してるからなぁ。みんな凄いや。(笑)
囚人022 #TJwDdEqg|2009/11/18(水) 09:52 [ 編集 ]
虫プロの精鋭総出動で、東映アニメとまったく違うアプローチで極めた到達点みたいな作品なので、とてもお勧めです。

『王の心』はどこかすごいというと、まず富野文体じゃないところが(ry いや、本当に一口で語らないほどすごいですけど、とりあえず富野小説の最高峰だと思っても誇張じゃない出来です。そんなすごい作品のアニメ化ですから、変な話ですけど、富野本人の作品ですけど、あの世界の妖しさと重厚さを出すには、富野監督には無理のような気がします。ギサブロー監督あたりならできるかもしれません。
kaito2198 #L2WcHO2o|2009/11/18(水) 22:29 [ 編集 ]
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