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『ブレンパワード』面出明美の面白脚本術

2009/08/20 00:07|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:0
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 『ブレンパワード』面出明美の面白脚本術
 たまには息抜きも必要なので、今回は月刊アニメージュ1998年9月号に収録している『ブレンパワード』のメインライター面出明美氏のインタビューを紹介します。


ブレンパワードってかわいいですよネ?

活躍している女性ライター
面出明美さんに聞く
富野監督を唸らせた面白脚本術



え? 主役メカのブレンがかわいい? 「でも、女性ってそうじゃないですか」。物語も半ばを超え、佳境にはいった「ブレンパワード」。面出さんの語る「ブレン」における、女性の位置付けとは?




女性の感覚を重視した話づくり

――面出明美さんは第一話の脚本担当で、いま最終話の前後編を書かれてますよね。キーになる話を面出さんが書かれているんですが、今回、脚本は4人中3人が女性ライターですね。キャラクターデザインをいのまたむつみさん、音楽が菅野よう子さんということをみても、富野総監督が女性の感覚を重視しようとしているのではないかと思われるのですが、いかがでしょうか。

面出 富野監督としては、柔らかいものが書きたい、ということだったんですよ。男性ライターで進めたら、どうしてもロボットものになってしまう、ということで。
 実際、『ブレンパワード』では、軍事的なシーンはほとんどないんです。『ガンダム』とかだと、コックピットのなかで絶叫しながら会話するんだけど、人が話をするからにはコックピットをあけて、顔の見える距離でしゃべるようにしましょうと(笑)。人間同士の関わり合いで見せるようにしてます。リクレイマー側とノヴィス・ノア側にしても、視点と立場が違って対立しているだけで、別に戦争をしているわけでもないですし。

――富野監督に女性代表として意見をされたという話もうかがってますが。

面出 監督とはけっこう意見をぶつかるんですよ(笑)。私と文芸の高橋哲子さんが監督に「女性としてはどうも違う」って話をするんですね。すると監督は長々と男性の理論をぶつけてくるので、「そうですね、でもそれ、女は嫌いです」って言って。「これしか出来ません」って書いた脚本を渡しちゃうんです(笑)。

――具体的にはどんなシーンでしょうか?

面出 第1話でブレンパワードが生まれたときに、赤ちゃんだから抱きしめてあげなくっちゃ、というシーンは私が書いたんです。もうちょっと台詞も長かったし、じっくり見せて欲しかったんですが。男の人だと、あの「やさしい目をしている」なんてところが、どうも判らないらしいんですよ。小さなもの幼いものを「かわいい」って思う女性ならではの感じ方で、私たち女性には、ブレンパワードはメカじゃなくて「かわいい」っていうのがあるんですえが、まず男性にはそこがわからないんですね。私としては、ブレンパワードは馬だと思ってます。自分で勝手に動けるし、かしこい馬、かわいい馬っていますよね。気位の高いところもあるし、気に入った人間にすり寄って来たり。パイロットは騎手なんですよ。


プロットと脚本の関係

――各エピソードには、富野監督のプロットがあるんでしょうか?

面出 4話ずつ4人のライターに発注するメモ程度のあらすじはあるんです。それに口頭の説明をもらって「こうした方がいいんじゃないか」って意見交換をしてました。でも、第8話「寄港地にて」で大幅な路線変更になったんです。監督のプロット通りではあるんですが、私の書いた脚本はアプローチが違ってたらしいんですね。「直子おばあちゃんにもうちょっと優しくあげたら」と勇と比瑪が話をするシーンや、カナンがブレンに認められたことをラッセに話すシーンを追加したら、すごく意外で面白かったそうなんです。
 それで、以後は戦闘シーンより人間同士の会話とカット割りで見せていくという路線になったんですよ。

――面出さんが大胆な展開をするから、暴走と見られたりはしないんですか(笑)。

面出 自分の好きな話を書くとみんなが「えー?」と言うだけです(笑)。「いいの、私はこれが書きたいんだから」って(笑)。富野監督は、私のは「理解できないから好きなタイプの脚本じゃない」って言ってましたよ。でもブレンパワードには合ってるんだよね、って。富野監督が男の理論でガーッて言っていても、私は笑って聞いてるだけなんです。それで、「何を考えてるんだ?」って監督に聞かれると、「教えてあげない」って(笑)。

――いい雰囲気ですね(笑)。監督は女性をどうとらえてるんでしょうか?

面出 理想の女性像があるけど、実際の女はそうあないって私たちが言うんで、だんだん幻滅してるのかもしれません。女の攻撃的なところは、よくわかってるみたいですけど(笑)。逆に監督は女性のその攻撃性の裏にある抱きしめてあげるような優しいところがどうも判らないらしいんですよ。


壊れた家族でも大丈夫?

――テーマについては、どう考えられていますか?

面出 家族のあり方を描くということですね。家族に反抗して飛び出した勇が、いったいどう行動してどう家族のことを考えるのか、っていうことが最終的にはテーマなんです。現実に壊れた家族も多いんで、この壊れた家族でもなんとかなる! とアンチテーゼを投げようかな、というところです(笑)。周囲のことを何も考えないで離婚をする人が現実にいたり、勇の両親も、自分の利益しか考えてませんよね。それでも子供たちは、ちゃんとした家族が欲しかった、と考えているんじゃないでしょうか。家族がお互いに理解しあおうとすれば、現実にも起きているような悲劇は避けられると思うんですよね。

――第11話「姉と弟」でクインシィが、二重人格じゃないけど急に弟のことを思うシーンも良かったですよね。

面出 クインシィはいつも怒ってるから、たまには笑ってる顔が欲しいなと思って、あのシーンを出してみました。そうすると、家族がいちばん欲しいと面テルのは、彼女なんじゃないか、という風にはっきり見えてきたんですよね。今後ますます重要なキャラになっていきます。

――ジョナサンはどうですか?

面出 勇の裏としてジョナサンを書きこむようにしているんです。ジョナサンは、ぶち切れていて、絵で見ただけでヘンなやつだとわかるようにしてるんだけど、実は勇と表裏一体で、考えていることは凄くいっしょなんですよ。ジョナサンが救われると勇も救われるし、その逆もあるんでしょうね。


勇と比瑪の未来は?

――面出さんの担当された回は、勇がらみの話も多いように思いますが。

面出 勇は普通の少年、特別な力を持っているわけじゃないんで、ごく普通の男の子として、意識して勇の視線で勇の話をつくろうとしてます。勇の周囲で起きてることは、勇に与えられた考えるチャンスなんですね。勇はまだ子供だから、あんまり周囲のことを考えられないんですよ。それがだんだん周りの言うことを聞くようになっていって、比瑪に謝ったりもします。少しずつですけどその変化に気づくと面白いんじゃないでしょうか。これからノヴィス・ノアから離れてしまう話(17、18話)があるんですが、新しい人との出会いで考えがさらに変わりますし。

――比瑪はどういうキャラでしょうか?

面出 比瑪は完成されて、動かないキャラなんですよ。比瑪が安定しているから、勇の方がブレまくることができるんですね。17、18話の勇がいなくなっちゃう話で、実は比瑪も勇の存在を思いなおして少しブレるんです。18話を経った勇が「みんなでやっていこうじゃないか」って思えるようになる。それをずっと変わらずに背後で支えていたのが比瑪だった、っていうのが、凄いことなんですよね。だから勇と比瑪には、ひょっとしてこれからも支えあって未来を作っていける可能性があるんじゃないかな。そんな二人のお互いの関係に注目して、最後まで見てもらえるとうれしいです。

――最終話の構想は富野さんの発案ですか?

面出 第25、26話はだいたいこのキャラはこうまとめる、というあたりを監督から口頭で聞いて、プロットはなし。あとは私が好きに書いて良い、ということになってます。それで全然違うアイデアを盛り込んで、またビックリさせてるんですけど(笑)。

――それに触発されて富野監督がまた燃えるということだと、非常に良い関係ですよね。この作品は富野監督らしさだけでなく、女性の感性が面白いハイブリッドになっている感じがあったんですが、その秘密の一端がわかったように思います。お忙しいところありがとうございました。




面出明美(おもで・あけみ)
68年広島県生。「魔法のプリンセス・ミンキーモモ」「ナースエンジェル・りりかSOS」「新機動戦記ガンダムW」「るろうに剣心」等、TVシリーズの脚本を多数手がける

 『ブレンパワード』は『キングゲイナー』と違って、シリーズ構成を設けていないため、明確に全体の話をリードする脚本家がいませんけど、それでも上の話とおり、面出さんの担当回は話の方向を示してくれた何回もあったから、この作品における一番重要なライターといっても過言ではないと思います。


 たぶんここ連日のブログ更新のせいか、手首が今更痛くて仕方ないので、明日はひょっとしたら一日休むかもしれません。まあ、これも気分と手首次第ですが。

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