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週刊連載 富野由悠季起用論その3 「サンライズはもう富野世代に頼るべきではない?」

2009/07/31 14:09|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:8
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3.サンライズはもう富野世代に頼るべきではない?

 創業期からずっと作品作りに関わってきた富野が、今でもサンライズで活動しているのは、サンライズにとって安心できる反面、やっぱりいつまでも続けるわけにはいかないことかもしれません。
 年齢のこともそうですし、全体の制作体制や作品のカラーなどから見てもそう。消費者の好みは絶えず変化しますから、今まで売れていたからといって、来年以降の売り上げも確保されているとは言えません。ですから、ある程度フレキシビリティを求めるのは、会社として必須な対応かもしれません。
 業界全体が徐々に若い世代へシフトしていますから、富野みたいな年代の監督ではなく、若い演出家を使いたがるのは、ある意味当然です。

 また、富野監督は長年サンライズで活動しているため、他社で仕事する機会がほとんど無くなっており、業界の人脈がサンライズに近い人間に限られているのも、ネックのひとつかもしれません。
 アニメ業界という大量な人力がいてなんぼの環境では、優秀な人材を集めるのが一大事ですから、監督の能力以上に、その人脈を重要視される場合もあります。『ガンダム00』で今までサンライズと何の繋がりもなかった水島精二監督を起用したのも、監督の腕以上に、その持っている人脈を期待して、サンライズの将来的な人脈を広げる意味が多少はあるかもしれません。

 それから、富野と同世代のサンライズの人間でいえば、すでに他界した初代社長の岸本吉功氏をはじめ、2代目伊藤昌典氏や3代目山浦栄二氏らが創業者世代ですが、彼らは基本的には95年に吉井孝幸氏が4代目社長に就任して以来、完全に経営陣から離れました。現社長内田健二氏の初プロデューサー作品は『Zガンダム』であり、もう完全にひとつ下の世代に属しています。そんな中で、富野はフリーとはいえ、サンライズと深く繋がりがあるため、会社の階層序列を微妙に乱す存在になりかねません。
 この点はスタジオ経営においてもそうです。近年では、富野と組むプロデューサーも富岡秀行氏から河口佳高氏に変わり、年齢の差は離れる一方です。次に作品があれば、この差はさらに広がるでしょう。こんな状況が続けば、基本的にサラリーマン的管理色が強いサンライズにとっては、プロデューサーによる監督&現場制御も難しくなるだろうと予想できます。

 さらに、富野にはスポンサー批判と聞こえるような発言もしばしば見られ、発言によっては気に障る人もいるかもしれません。特に今、バンダイ主導の体制が整いつつあるガンダムビジネスでは、富野のそういった発言に理解を示してくれる人がだんだん減っているでしょう。


 以上のように、サンライズはもう富野に頼るべきではないのは一見当たり前なことに見えますが、しかし、本当にそうだったんでしょうか?


 以上のような年齢問題は一見もっともな話ですが、よく考えてみれば、アニメ業界では基本的に定年退職する監督はいません。富野と同世代の監督のなかにも、未だに活躍している人は少なからずいます。ジブリを拠点とする宮崎駿、グループ・タックを拠点とする杉井ギサブローなどはここ2、3年でも作品を作っていますし、また出崎統や高橋良輔なども未だにフリーな演出家として活躍していますから、富野世代が作品を作っても、別におかしくはありませんし、何の問題にもなりません。


 人材育成とフレキシビリティに関しては、サンライズのように同時に複数のスタジオ制作を展開できるほどの会社であれば、路線の単一化を怖れる必要はまずないですし、逆にベテラン演出家の経験も必要なわけです。長期的に見れば、富野を使うのはむしろ演出陣の育成にもつながります。
 また、声優なりデザイナーなり別の分野の人材を発掘して育てるのも、富野の定評がある部分です。最近の作品でいえば、声優はもちろん、たとえば『∀ガンダム』の安田朗氏や『キングゲイナー』の中村嘉宏氏や西村キヌ氏といったデザイナーなど。この部分も、ちゃんと将来のスタッフワークに繋がっています。
 それから、人脈(スタッフ)作りはサンライズの体質から言えば、もともとプロデューサーに依存する部分が大きく、プロデューサー次第で補える部分なので、富野を監督に起用するかどうかにはあまり関係ないはずです。むしろ『キングゲイナー』の例に見られるように、サンライズの中では、なんだかんだ言っても「大御所」として一番人材を集めやすい名前です。


 世評では扱いにくい監督に見えますが、一方で、富野は非常に製作側の要求を受け入れる監督としても知られています。昔からの実績がそうですし、『新訳Z』の製作形態や『リーンの翼』のオファーを受けたことなどにも見られるように、実はかなり大人しくスポンサーや製作会社の話を聞いてくれる人なので、うまく扱えば、実はそれほど脅威にはならないはずです。
 製作側(プロデューサー)との付き合い方でも、『リーンの翼』制作当時に河口佳高プロデューサーが立ち上げた「裏トミノブログ」などがその一端を示したように、(プレッシャーはあっても)基本的に円満に進ませる監督なので、実のところ年齢などは問題ではないのです。
 また富野は、実は制作中には決して作品(=商品)の価値を損なうようなことを言っていません。これは重要ですが、長年スポンサーと付き合ってきた中で、作品の商品性には最大限の尊重を払う監督です。


 では、時々ネットなどで見られるようなスポンサー批判とか「XXは失敗作」みたいな発言はなんでしょう?

 富野の発言はエキセントリックな部分だけが引用されることが多いのでそう見えますが、ほとんどの場合、全体では肯定の意が含まれています。ただ作品や人物を貶すだけのことは、公の場ではありませんでした。
 またこのように、自分にも他人にも厳しい富野の態度は30年来ずっと続いてきたもので、その求道的な姿勢とファンに誠実な態度は、ファン以外にも知られていますので、富野の発言によって商品の価値を損なうことは、ほぼ無いと言い切れるでしょう。
 逆にこの部分を含め、東大に行こうとも、学者さんと対談しようとも、常にそのような求道的な態度を貫徹するのは、富野のキャラクターみたいなものだと理解してほしいのです。そのような歯に衣着せぬ言動があるからこそ、富野由悠季は魅力がある、と。

 想像してみてください。仮に富野が何事に対しても終始イエスマンだったら、ファンに好かれているのでしょうか?
 だとしたら、このキャラクター性の活用こそ、富野由悠季の一番魅力的な使い方だと気付いて欲しいのです。そのへんは、一般メディアもアニメ誌も、そしてプロデューサーたちもおそらく理解した上で、それを使っているのでしょう。



デジタルスタジアム第153回「日本のアニメを支える制作会社のこだわり、新世代の作家たちの台頭」
演出家でいえば、80年代の滝沢敏文、加瀬充子、今川泰宏、川瀬敏文、杉島邦久、高松信司、赤根和樹はもちろん、90年代以来でいえば渡辺哲哉、森邦宏などがある。また、『∀』に参加した池端隆史や『新訳Z』に参加した松尾衡なども富野の元で勉強したという旨の発言が見られる。
アニメーションディレクターを勤めた吉田健一をはじめ、宮地昌幸、笹木信作などジブリ組がある。これにつれて、『キングゲイナー』14話、26話などの作画陣もサンライズアニメとしては極めて強力な面子。
詳細は裏トミノブログを参照。
アニメ様365日[小黒祐一郎]第148回 富野監督の失敗作発言
富野への取材さえ厳しく制限するサンライズの元で、そういった発言は依然富野のテレビ出演やインタビューなどで聞けるのは傍証として有力。





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コメント
>また、『∀』に参加した池端隆史や『新訳Z』に参加した松尾衡なども富野の元で勉強したという旨の発言が見られる。

確かに松尾衡監督は富野監督の影響というか
作家性という意味で共通項がかなり多いなと感じることがありますね
具体的には主に女性観の部分でそれが顕著に現れていますし
過去に御本人がアニメの女性軽視をなくしたいんだとインタビューでも仰っておられた
富野の次の世代の演出家として、現時点で申し分のない力量を持った方だと思います
kodema #cE2hQoys|2010/04/20(火) 17:08 [ 編集 ]
そうですね、確か松尾監督の女性描写は光ってますね。
個人もあそこが結構好きです。
kaito2198 #L2WcHO2o|2010/04/20(火) 20:13 [ 編集 ]
それから、富野監督とは少しずれるかもしれませんが
個人的に今後のアニメ界の重要な担い手として女流監督の山本沙代さんを挙げたいと思います
富野、松尾両監督しかり、ジャパニメーションにおいて“女性”を描くという課題は今後ますます重要になってくると考えてますので
日本ではようやくアニメで女性を描くことが許される時代になってきたのだと、松尾監督の『RED GARDEN』、『紅』、山本監督の『ミチコとハッチン』などを見てつくづく感じます
故に富野信者の自分としてはそれらを諸手を挙げて賞賛したいと常々思っている
ちょっと押し付けがましいかもしれませんが、そんな所存であります
kodema #-|2010/04/20(火) 20:53 [ 編集 ]
『RED GARDEN』、『紅』は見たんですが、『ミチコとハッチン』は未見です。機会があれば見ます。確かに女性をきちんと描ける作品はもっと出て欲しいものですね。

ちなみに自分の欲を言いますと、主人公が少女で、冒険もやれば恋もするという魅力的な生き方をしているという作品が見たいですね。究極的いうと、「どんな生き方をしても輝いてる。たとえ男と寝たとしても、観客(というかオタク)を納得させるような少女」というものです。そういう魅力的な作品が見たいですね。まあ、ちょっと妄想入ってるかもしれませんが…。
kaito2198 #L2WcHO2o|2010/04/20(火) 21:06 [ 編集 ]
『ミチコとハッチン』ぜひ見てください
まさにkaito2198のお求めになっている“魅力的な作品”だと思いますよ
kodema #-|2010/04/20(火) 21:14 [ 編集 ]
×まさにkaito2198のお求めになっている“魅力的な作品”だと思いますよ
○まさにkaito2198のお求めになっている“魅力的な作品”だと思いますよ

敬称を付け忘れてしまいました
申し訳ございません
kodema #-|2010/04/20(火) 21:16 [ 編集 ]
×まさにkaito2198のお求めになっている“魅力的な作品”だと思いますよ
○まさにkaito2198様のお求めになっている“魅力的な作品”だと思いますよ

こっちですね
度々申し訳ありません
kodema #-|2010/04/20(火) 21:17 [ 編集 ]
そうですか、こりゃ是非見なければいけませんね。
アドバイスありがとうございます、とりあえず近日探してみます。
kaito2198 #L2WcHO2o|2010/04/20(火) 21:25 [ 編集 ]
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