富野由悠季監督とその作品をひたすら語るブログ

TOMINOSUKI / 富野愛好病
http://kaito2198.blog43.fc2.com/

プロフィール

kaito2198

Author:kaito2198
台湾人。
ただのファンです。

twitterは@kaito2198です。

仕事やブログ関係のご連絡は
kaito2198@hotmail.comまでお願いします。

給華文圈之富野由悠季愛好者的一些話
關於本站文章的轉載聲明

富野監督関連資料一覧

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

グーバーウォーク

ニュータイプ1998年1月号『ブレンパワード』富野由悠季監督コメント

2009/07/17 02:21|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:4
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - ニュータイプ1998年1月号『ブレンパワード』富野由悠季監督コメント
 昨日はああいうことを書きましたので、今日はそのニュータイプについて文字起ししましょう。

ブレンパワード
●TVアニメ化企画進行中

富野由悠季>
ロボットものではない新たなるジャンルへ

 富野由悠季監督にとって、「機動戦士Vガンダム」以来、4年ぶりのTV新作となる「ブレンパワード」。

 終末的状況ともいえる地球を舞台に、2つの勢力が戦う中で生きる男のコの物語。キ-ワードとなるのはオーガニックプレートと呼ばれる物体から生まれた、2種類のオーガニックマシン――ブレンパワードとグランチャー。その人型マシンに主人公が乗って戦うと聞けば、誰しも監督の十八番であるロボットものを期待するに違いない。しかし、監督はあえて否定する。

僕はいままでのロボットものを、この作品をはじめるにあたり、すべて”メタルロボット”と言うようになったんです。たとえば『重戦機エルガイム』ではヘビーメタル、『聖戦士ダンバインではオーラバトラー』と呼んで、それまでの『ガンダム』などのロボットものとは違うんだ、と言ってきました。しかし、方法論的に言うとすべて同じメタルロボットなんです。でも『ブレンパワード』は有機的な存在で、設定的なものだけでなく、その動きは、いわゆるロボットが動くシルエットとは異なっています

 ブレンパワードがメカではないというこだわりは、それをデザインした永野護のクレジットがメカデザインではなく、メーンデザインとなっている点でも明確。メカではなくキャラの一部として考えているのだ。

人と巨大ロボットの関係を、共生する、つまりともに生きる形の物語にしたい、重くない物語にしたい、そう思っています」

 さらに、今回、特定のユーザー層は意識していないと語る。

スポンサーもいなければ、実は年齢層も意識していない。だけれど日本のアニメーションが養った観客、小学校の中学年から僕の年まで、おもしろいなと思って見られたらいい、そういうものをつくりたいんです

 スタッフは若い人間が中心だが、監督自身、現時点では、ひとりで3話までの絵コンテも担当している。

僕自身『エルガイム』以後の15年間、新作をやっていません。どうも新しいものをつくつ能力がなかったらしいんです。そこで自己啓発も含めて3本のコンテを切ったんです。
 あと、今回はフィルムの印象が優しくなっていると思います


 気持ちのよい作品をめざす。と語ったあと、こう付き加えてくれた。

久しぶりに期待してくださいって言えるなァ

 期待しようではないか。

 どう? 短いでしょう? あ、でも100字を越えてましたね。私がうかつでした。謝ります。




 それでも、この記事は短いながらも、『プレ・ブレンパワード』という段階にいた珍しい話なので、実はわりと貴重な資料かもしれません。以下、箇所書きで示します。

①『ダンバイン』と『エルガイム』(もしかしたら『ザブングル』も)を「メタルロボット」とし、はっきり「ガンダム」と違う分類にした。「メタルロボット」という呼称は今やきれいさっぱり消えてしまいましたが、一つはっきりしてるのは、82~84年で展開した「異世界三部作」は、ガンダムと違うものと、富野監督本人が認めた(まあ、当然でいえば当然ですが)。


②それでいて、はっきりと「『ダンバイン』と『エルガイム』は同じ方法論で展開したもの」と言った。ここでは『ザブングル』を挙げていなかったが、基本的『ザブングル』、『ダンバイン』と『エルガイム』は、ルックスこそ異なるものの、実は同じ方法論で作り上げた同父異母的作品である

 また、富野由悠季作品系譜Ver.0.1で示した⑨にあたるものなので、興味がある方はリンク先のリストを参照してください。


③「いわゆるロボットが動くシルエットとは異なっています」という話は、まさにその方法論の差異の片鱗を見せた象徴的な発言である。今までロボットが動くシルエットと異なることは、つまり「違う動き方をします」を宣言するようなものに等しい。

 もっとも、富野を含めてスタッフたちが、最初はどう違う動き方を演出するのに戸惑っているようで、はじめの数話では、ついにガンダム的な演出をして、6、7話あたりからだんだんブレンパワードの象徴的な「動かなくてもいい」動きに落ち着いたようです。このへんの話は、以下の3つの記事を参考してください。3つに分けてしまったが、すべて同じ日に収録した1つの座談会です。

ニュータイプ98年10月号『ブレンパワード』記事
ブレンパワードフィルムブック3座談会文字起し
ブレンパワードフィルムブック4座談会文字起し


④逆に言えば、ロボットアニメを散々やってきました富野監督ですから、永野護のブレンパワードの動き辛さが分からないはずがないのに、そのデザインを使った。なぜかというと、永野護のデザインが潜んでいる有機的なフィーリングがほしい以外は無い。

 だから、最初の試行錯誤の数話を除外すると、複雑なデザインだからあまり動かさない(あるいは動かせない)のではなく、その動き方を想定してたから動かさないという言い方こそ正しいかもしれません。


⑤「ともに生きる形の物語にしたい、重くない物語にしたい」というのは明確にエヴァゲリオンに対するカウンターだと思われ、のち富野本人が直接決めた「頼まれなくたって生きてやる!」というキャッチフレーズにも通じるもの。


いつも誰でも見られるような作品を作るのに心かける富野監督ですが、どうやら『ブレンパワード』ではさらに観客の年齢層を意識していないらしい。逆にいうと、全年齢の観客を設定してるともいえるわけだが、WOWOWという視聴者が極度限られている媒体での放送なので、結果的は見てた人は一部に留まったが、少なく当時はジブリの若手スタッフたちをも魅了したから、感性面ではプロたちにもちゃんと伝えた魅力があるのは確かです。


⑦3本のコンテを切るのと自己啓発は一見あまり関係ない話だが、実はごもっともな話である。

 ここでも書いたが、『ザブングル』と『Vガンダム』の間のコンテはあまり富野の名がクレジットされていませんけど、それが決して富野がまったくノータッチではなく、むしろほぼ全面的修正というポジションに付いたからです。これは若手育成の一環で、事実この時期の修業を積んだ若手たちのなか、今でも監督なり演出家なりとして活躍している人が多い。

 しかし、多くが修正ということは、つまり自分がゼロから手がけるコンテが少ないということです。一つのコンテを半分以上修正しても、いや、極端な話、全修しても、全体の絵運びはやはりその一番最初のコンテに示されているから、実をいうと腕を磨くのに、どうしても最初からきる必要があります。富野監督もおそらくそれを感じたから、自ら3話のコンテをきったのであろう。


⑧しかし、「『エルガイム』以後の15年間、新作をやっていません」って、やはり富野監督のなかでも、『ガーゼィの翼』は黒歴史ですかそうですか…。ブレンパワードの前の年で終わったばかりの作品なのに…。


コメント
先日はコメントを残していただき有難うございました。
ガーゼィはアニメでは完結しなかった作品なのでノーカウントという意識があるのかもしれません。
ガーゼィファンにはつらいですね。あんまりいないと思いますけど。

『今回はフィルムの印象が優しくなっている』
F91以降、フィルムの印象を優しくしようと努力していると思いましたが、
残念ながら十分に上手くいかなかったと自覚されているのかな?
ガンダムには、ハードな世界観が要求されるので、優しいフィルムにしようとしても限界があるのかもしれませんね。
ザコソルジャー #mQop/nM.|2009/07/17(金) 02:58 [ 編集 ]
そういうことになるかもしれませんね。かくいう私もガーゼィのアニメを全部見てないのですが^^;

ザコソルジャーさんのF91記事は拝見させていただきました。優しいフィルムに関してはな~うん…確かまたいわゆる白富野作品ほどではないにせよ、ちゃんと伝えてたと思いますな、F91もVガンも。Vガンは凶暴ながらも限りなく優しいフィルムだと思いますし、F91は故・逢坂浩司さんがとても好きだとおっしゃったように、気持ち良い作品だと思います。
もちろんF91もVガンも極めて凶暴で残酷な一面がありましたから、優しさを求めたいのなら、やはりまずこういう描写をなくすのが先決かもしれませんね。あえてF91・Vとその以後の富野作品の優しさの質を比較するのなら。
kaito2198 #L2WcHO2o|2009/07/17(金) 03:10 [ 編集 ]
世界観を新しく作り起こした作品が、この間になかったという話なんでしょうね。
ガンダムが宇宙世紀を継承しているのはいうまでもなく、また『ガーゼィの翼』も、バイストン・ウェルものという意味では新作とはいえなかったと。

”メタルロボット”という考え方は面白いですね。ロボットアニメの系譜では、鉄腕アトム、鉄人28号、マジンガーZあたりを典型として、自律型、遠隔操縦型、搭乗型、のような区分ができますが。
オーラバトラーは有機的なフォルムを持っていたけど、この区分で言えば搭乗型でしかない。
オーガニックマシンはあえて言えば対話型?(笑)
エヴァンゲリオンは搭乗型に見えて、実は自律型だったわけですけど、これはイデオンで既にやってる。
このへんを引き合いに出すと富野監督は気を悪くしそうですけど、対話型っぽいのでは巨神ゴーグなんかを思い出したり。(でもあれはほとんど自律型ですな。)
囚人022 #TJwDdEqg|2009/07/17(金) 22:19 [ 編集 ]
なるほど、頷ける話ですね。

ガンダムとZガンダムの間に挟まれてますが、『イデオン』と『ザブングル』『ダンバイン』『エルガイム』は明らかに違うものですよね。そこらへんはスタッフワークの組み方にも関係あると思いますが、案外富野監督のなかでもイデオンは格別という印象があるかもしれません。

ブレンパワードたちはただのロボットというより、犬か馬みたいなものですよね。あの曲線も入ってるデザインが功を奏したところもあると思いますので、その点永野護氏は本当にいい仕事をしてましたな。
kaito2198 #L2WcHO2o|2009/07/17(金) 22:40 [ 編集 ]
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURLはこちら
http://kaito2198.blog43.fc2.com/tb.php/502-dbfc0b5c

ブログ内検索

なんとなく富野商品

リンク

このブログをリンクに追加する

カテゴリー

まともに機能しなくてすみません。これからゆっくりペースで直します。

RSSフィード

FC2カウンター

富野監督作品一覧

  • 海のトリトン
  • しあわせの王子
  • 勇者ライディーン
  • ラ・セーヌの星
  • 無敵超人ザンボット3
  • 無敵鋼人ダイターン3
  • 機動戦士ガンダム
  • 伝説巨神イデオン
  • 機動戦士ガンダム(劇場版)
  • 機動戦士ガンダムⅡ 哀戦士編
  • 戦闘メカ ザブングル
  • 機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編
  • 伝説巨神イデオン・接触篇 -A CONTACT-
  • 伝説巨神イデオン・発動篇 -Be Invoked-
  • 聖戦士ダンバイン
  • ザブングル グラフィティ
  • 重戦機エルガイム
  • 機動戦士Zガンダム
  • 機動戦士ガンダムZZ
  • 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
  • 機動戦士ガンダムF91
  • 機動戦士Vガンダム
  • 闇夜の時代劇 正体を見る
  • バイストンウェル物語 ガーゼィの翼
  • ブレンパワード
  • ∀ガンダム
  • 劇場版∀ガンダムⅠ 地球光
  • 劇場版∀ガンダムⅡ 月光蝶
  • OVERMAN キングゲイナー
  • 機動戦士Ζガンダム A New Translation -星を継ぐ者-
  • 機動戦士ΖガンダムⅡ A New Translation -恋人たち-
  • リーンの翼
  • 機動戦士ΖガンダムⅢ A New Translation -星の鼓動は愛-
  • RING OF GUNDAM
  • ガンダム Gのレコンギスタ
  • 富野参加作品一覧

  • 鉄腕アトム
  • 戦え!オスパー
  • リボンの騎士
  • 巨人の星
  • アニマル1
  • 夕やけ番長
  • 海底少年マリン
  • どろろ
  • 紅三四郎
  • 巨人の星対鉄腕アトム
  • おらぁグズラだど
  • 男一匹ガキ大将
  • ムーミン
  • シートン動物記
  • 赤き血のイレブン
  • アタックNo.1
  • あしたのジョー
  • 男ドアホウ!甲子園
  • 昆虫物語 みなしごハッチ
  • さすらいの太陽
  • 天才バカボン
  • ふしぎなメルモ
  • 新・オバケのQ太郎
  • 国松様のお通りだい
  • いなかっぺ大将
  • 正義を愛する者 月光仮面
  • アニメ・ドキュメント ミュンヘンのへの道
  • モンシェリCoCo
  • ハゼドン
  • ど根性ガエル
  • けろっこデメタン
  • ワンサくん
  • 山ねずみロッキーチャック
  • 侍ジャイアンツ
  • 新造人間キャシャーン
  • アルプスの少女ハイジ
  • ゼロテスター
  • 昆虫物語 新みなしごハッチ
  • 小さなバイキングビッケ
  • 宇宙戦艦ヤマト
  • 破裏拳ポリマー
  • フランダースの犬
  • 母をたずねて三千里
  • アンデス少年ペペロの冒険
  • 超電磁ロボ コン・バトラーV
  • ゴワッパー5 ゴーダム
  • ろぼっ子ビートン
  • あらいぐまラスカル
  • 合身戦隊メカンダーロボ
  • 超電磁マシーン ボルテスV
  • シートン動物記 くまの子ジャッキー
  • ヤッターマン
  • ペリーヌ物語
  • 闘将ダイモス
  • 未来少年コナン
  • とびだせ!マシーン飛竜
  • まんが日本昔ばなし
  • 宇宙魔神ダイケンゴー
  • 赤毛のアン
  • 科学忍者隊ガッチャマンⅡ
  • ザ・ウルトラマン
  • 宇宙大帝ゴッドシグマ
  • ルパン三世(TV第2シリーズ)
  • 新世紀GPXサイバーフォーミュラ
  • 銀河漂流バイファム
  • ママは小学4年生
  • GUNDAM EVOLVE 5
  •  |  富野作品感想 | 富野由悠季関連 | 井荻麟関連 | 富野情報 | 富野雑談 | レビュー | ブログ運営 | 日常話 | 未分類 | 給華文讀者 | Gのレコンギスタ | 
    Copyright(C) 2007All Rights Reserved. TOMINOSUKI / 富野愛好病
    Powered by FC2ブログ.
    template designed by 遥かなるわらしべ長者への挑戦.