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HJ2003年11月号富野由悠季、吉田健一インタビュー

2009/03/31 21:44|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:0
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 今日古本屋で150円ぐらいで入手したヤツ。お得お得。でも2ページだけだから、あまりお得でもないかも。

オーバーマン キングゲイナー モデルズ インタビュー
監督 富野由悠季 X アニメーションディレクター 吉田健一


設定にはない情報がそこにはある!
 最後(※1’)にお届けするのは原作・監督を担当された富野由悠季監督、アニメーションディレクターとして設定画のクリンナップ作業、原画、各話作画監督などを担当した吉田健一のインタビュー。P.127から掲載中のサラ・アナ(※2’)及び先月でお届けした佐藤拓(※3’)のキングゲイナーを前にして、『キングゲイナー』立体化に対する両氏の意見をいただいた。

―それでは早速お伺いしたいと思います。このように『キングゲイナー』の立体物が実際にできてきましたが、これらの立体を見てどうでしょうか?

富野:僕は模型について思うことがあるんです。僕が模型に触れるようになったのは、中学生の頃にソリッドモデルの存在を知ったんです。軍国少年だったか本当は零戦を作りたかったけど、スケールダウンしたモデルは絶対につくれないって思ったから、自分が設計した軽飛行機をつくったりしたんです。当時は材料も工具もいまとは違って、材料は木材、工具は小刀だからなかなか上手くいかなくて。最後は、木材でもつくれそうな、ソリッドモデルでも満足がいけそうなセイバーに手を出したんだけど、あの卵型のキャノピーが作れなくて、中3でとうとうソリッドモデル辞めてしまいました。

吉田:挫折しちゃったんですか(笑)。

富野:うん、そう。でね、高2のころかなぁ、近所の文房具屋にプラスチックの模型が入るようになって、店のおやじが「富野君、こういうの好きだったよね」って。でも、これが出来が悪くて。これならソリッドモデルに戻ったほうがいいぞって(笑)。結局、その頃はプラモデルには触れてなかったんです。そして、大学生になることにはプラモデルが主流になってきて、模型は好きだったから大学3年生の頃にノーチラスの潜水艦(※1)をつくったんです。ちゃんと模型用の塗料まで使って作ったんですが、たいへんよいモデルで、この時代に出会えて本当によかったと思いました。これならソリッドモデルも超えたものとして受け入れられるなって。今度は納得してやめました。

吉田:やっぱり、やめたんですか(笑)。

富野:うん。忙しかったり、お金の問題だったりで、決して嫌いだからとかそういうのではないんだけどね。最後にきちんと最後まで完成させたのは、30歳くらいになったときに作った富士重工の最初で最後の軽飛行機(※2)ですね。でも、そのときは筆のベタ塗りで広い面をキレイに塗れない自分に気が付いて、あきらめました(笑)・接着剤がうまく使えないのも原因でした。「リアルに作りたい!」というのが重要なんです。嫌いだから作らないんじゃなくて、好きだからこそ厳格。好きだからこそ作れないんです。
 話は戻るけど、模型はね、リアルであることが重要なんです。やっぱりどんなモデルでもスケールダウンでないと。お菓子についてくるような小さなものはトイだからいいけど、モデルはリアルさが大切なんです。だから、『キングゲイナー』に限らずアニメのものをイチからモデルとして作るのであれば、設定のままつくるのではなく、そこに隠された本当の線を見つけ出してつくらなくちゃいけないと思ってます。設定はアニメを作るためのものですから、アニメーターが描き易いように、色々なものが省略されています。しかし、設定にはない情報がそこにはあるんです。だから、設定通りにつくりましたというのは何の意味もない。そのパーツがなんでそこにあるのかを考えて、現実にあったらどういう組み合わせになっているのか、どうやって機能するのかまで考えて、作らないといけないんです。立体という現実になる段階では、スケールなりの省略はあるにしても、そういったことを考えないで作ったら意味がないと思ってます。


オーバーマンは有機的なものが入った存在
―監督が思う『キングゲイナー』を立体化するにあたってのポイントとはどこでしょう?

富野:僕が見せたかったのはオーバーマンというコンセプトです。最初からフレームと装甲という考えはもってたんですが、それはガンダムの延長線上でしか考えてなかったからです。でも、メカニカルデザインの安田朗君にそれを伝えたときに、「じゃあ、あれは骨を持った身体と洋服ですね」っていわれて、ショックでした。無機質な話をしていたら突然、有機質なところにひっくり返されたからです。オーバーマンの骨格は人と同じ、これに肉がついて、コートを着ている。これってすごく新しいんじゃない?って思いました。オーラバトラーも似ているKど、どちらかというとオーラバトラーは昔から続く怪獣的なものだから、それとも違う。もっとバイオ的なもので…。そうしたら、駆動エンジンはなくって筋肉がエンジンの役割を果すこととか、筋肉のつけ方によってオーバーマンの基本能力が違うとか、それに機能としてのコートだ、ブーツだを着せてゆく。これってすごいよね。さらに、ジブリ的なアニメーション論を持つ吉田君が参加することで、オーバーマンには『ガンダム』的な無機質なものではなくて有機的なものが入り込んだ存在になったんです。これはすごい、長続きするコンセプトになるんだろうって思ってます。

―オーバーマンは有機的な存在なのですか?

富野:そういう要素もあるってことです。でも、こう考えるとオーバーマン、特にキングゲイナーはプラモデルみたいな硬質な素材でつくるのではなく、柔らかな素材で作ってみたいですね。いろいろと問題があるのはわかるけど、科学は絶えず進歩しているんだから、材料はどこかにはあるかもしれない。素材でもコンセプトでも新しい切り口を探しつづけないとだめだと思います。
 フィギュアモデルに関してもそうで、いつも積極的に新しいもの求めていかないとね。これも『キングゲイナー』とは関係ないけど、仕事だから手を抜いたり、流され仕事だけは絶対にしてはいけないんです。これは同じものを作るものとして、モデラーやこの業種を目指している人たちに一番言いたいことです。


設定じゃなく画面から汲み取って欲しい(吉田)
―次に、アニメーションディレクターの吉田さんにお伺いします。『キングゲイナー』のキャラクターが立体化されることについてどのように思われますか?

吉田:こうしてサラやアナ、キングゲイナーを見ていると、本当に嬉しいですねぇ。立体はやっぱり違いますね。あ、シンシア作って欲しいです。

―イベントではまだ、数は少ないようですが、数点出展されていますよ。

吉田:そうなんですか。でも、今回の『キングゲイナー』は、放送をはじめた頃に模型雑誌に載らなかったんで一抹の寂しさを感じてたんですよね。立体の方にはだめなのかなと。

―今はそんなことないと思います。今後のイベントでは増えるんじゃないでしょうか。そんなモデラーの皆さんに、立体化にあたって気をつけてほしいポイントなどはありますか?

吉田:先ほど監督もおっしゃってましたが、僕がクリンナップした設定画というのは、いかに絵でかっこよくみせるかということを一番にデザインしています。キングゲイナーなんかは、安田さんが最初に描いた設定のほうが立体化しやすいと思いますよ。でも、できれば劇中の印象から製作してほしいですね。
 この佐藤拓さんがお作りになったキングゲイナーはどちらかというとアニメ中の画面の印象が見て取れるから嬉しいですね。僕は個人的にはガンダムとか好きなのですが、安彦(良和)さんのアニメートした、やわらかくって人間っぽいメカが好きなんです。特に丸くて、人間臭いザクが。安田さんがオーバーマンは骨格があって、筋肉がついてるっていう話をしてくださったんで、キングゲイナーは思いっきり人間ぽく動かしてみました。言ってしまえば、今の『ガンダム』は許されないことですよね。でも、キングゲイナーでは許される。だから、劇中から読み取った絵や印象で作っていただくのが、僕たちアニメーターとしてはすごくうれしいです。かっこよく立っているのではなく、動き回ってる姿で。

―キャラクターのフィギュアに関してはどうでしょう?

吉田:フィギュアに関しても同じですね。設定画の印象だけでなく、劇中の画面を組み込んで欲しいです。キャラクターはドラマと一緒にあると思うので、ドラマが進めば印象も変わりますし。また、僕らアニメーターがキャラクターを描きなれていくというのもありますので、いろんなキャラクターを作ってほしいですね。ホビージャパンさんでも作ってください。

―がんばります。ありがとうございました。


※1’ このキンゲ特集のこと
※2’ ここで言ってたサラ・アナについては、ここのHJ公式サイトで御覧下さい(小さい画像があります)。
※3’ 「ロボ師」こと佐藤拓氏は2006年8月21日急逝されたため、このキングゲイナーは氏の最後のガレージキット作品となったそうです。なお、作品は以下のリンクから御覧になれます。

佐藤[ロボ師]拓 ワンフェスの足跡展 キングゲイナー
(リンク先は富野監督との間のやりとりなども言及されており、是非一度見てください)

※1 アメリカ海軍の世界初の原子力潜水艦ノーチラス。初の北極海の潜水横断をしたことで知られる。ここで監督が話すのは、海外のメーカーから発売された半身のディスプレイモデル。
※2 富士FA-200 エアロスバル。戦後、量産機としては初の軽飛行機である。監督が製作したのはニチモの1:20スケールキットで、エンジンの冷却フィンをアルミ板で再現、金属パイプの脚柱や舵面にコイルスプリングを仕込んで完成再現するなど、その完成度は現在でも十分トップクラスのキットといえる。


富野由悠季(とみのよしゆき)
『機動戦士ガンダム』、『ブレンパワード』、『∀ガンダム』など数多くのロボットアニメ作品を手掛ける監督。また、小説『オーラバトラー戦記』などの作家としても活動。

吉田健一(よしだけんいち)
アニメーター。スタジオジブリよりデビュー。『紅の豚』など原画として活躍した後、フリーとなり、『∀ガンダム』や劇場版『COWBOY BEPOP』などの原画を務める。

 これを読めば、富野のモデラー経歴、モデルに対する考え方、オーバーマンのコンセプトと示す方向性以外、吉田氏の作劇思想はいかに富野に影響されたのを伺えます。短いながらもとても読み応えがあるインタビューですね。

 そういや僕、ブラックキングゲイナーは買ってないな…円高騰だし(こっちから見ればね)、誌上通販だから面倒くさいと思ってたが、今となってちょっとほしいな…。でも台湾じゃきっとプレミアが付いてるから嫌だな…。
 それから、安田さんには悪いけど、XANって名前は何度聞いてもダサイですよ。ブラックオーバーマンでいいじゃん。


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