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機動戦士ガンダム大全集スペシャルインタビュー富野由悠季

2009/02/05 22:38|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:0
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 『アベニール』記事の続編が出ない上、その後のネタは一切ないから、そろそろヤバイであります。というわけで90年末、つまり『F91』前のインタビューを文字起します。珍しくないものだが、まあそれなり読めるものだから、一応載っておきます。

ガンダム誕生の時代
富野由悠季 ニュータイプ論――自分自身の能力を超えた問題提起

――まず、一作目の「ガンダム」の企画の話からお願いします。

 企画のいちばんの発端は、巨大ロボット物を使ってスポンサーにうそをついてやろうと思ったことです。百メートルの「ダイターン3」の後で、十八メートルの「ガンダム」が巨大ロボットであるわけはないんですが、巨大ロボ物のフィーリングは絶対に画面に出してあげるから、これで認めてくれって……。それとこの際、戦争という背景を巨大ロボ物の中に持ち込んで、多少シリアスっぽい作品にしてやろう、ということが「ガンダム」の最初の考え方でした。話を宇宙へ持っていったのも、地球上でやっていると舞台が狭くなるからで、別に大きなテーマがあって今の「ガンダム」のシチュエーションができたわけではありません。

――ニュータイプの発想は、どこから得られたのですか?

 巨大ロボットの宿命というのは、主人公がとにかく第一話からロボットを操縦しなくちゃいけない。日本のテレビアニメでは軍隊がタブーですから、主人公を軍人にはできない。普通の一市民である少年が「ガンダム」を操縦するには、特殊な能力を持たない限り不可能だ、ということは第一話の段階からわかっていました。しかし、単純にその少年を超能力者にしてしまうのは嫌だった。超能力物というのが既にSFの一つのジャンルとして手垢に塗れていましたし、放映前後の状況からすれば「エスパー」(東宝作品)のような映画もありましたから、それはやめておきたかった。だから最初の一クールをやっている間中、超能力以外でロボットを操縦できるような優れた能力とはなんだろう、と考えていました。第九話でマチルダがにアムロのことを””エスパーみたいね”と言わせていたけれど、その時点では、まだニュータイプという言葉を作ることができなかったんです。でも、エスパーと断定しなかったことで、これでいいんだ、という確信ができました。人間は、もっと能力を開花させていけるだけのポテンシャルを持っているのではないか……。そして、そういう力を持ったときに、もうひとるアベレージの高い人間になってくれるのではないか……。そのように考えて、最終的にニュータイプという事場を作ったんです。たしか、ニクール目の途中だったと記憶しています。

――「ガンダム」に関して、作り手としての自信のようなものはありましたか?

 作品の質にはそれなりの自信がありました。しかし、けっして戦闘ロボット物にはなっていませんから、外圧しか感じませんでした。特に視聴者の反応ですね。なにしろ今まで見たことのなかった作品を見せられるわけですから……。確固たる自信を持って作品を提供はできません。
 テレビ局、広告代理店の関係者からも、作品の出来に関しての認知はありましたが、巨大ロボ物としての商品の宣伝としては良しとされていなかったようですね。ぼくもそうだったと思います。事実、視聴率があがらず、作品が打ち切りになったわけですから……。むしろ、そうの判断は正しかったわけです。

――「Zガンダム」の企画は、いつ頃から開始されたのですか?

 打診が来たのは、オンエアの一年ぐらい前でした。ただ、時流として「ガンダム」をまた作らなくちゃいけないというのは、三年ぐらい前からわかっていました。「ガンダム」を玩具メーカーが肉付けし、あそこまで市場開拓していたわけですから、これをやらない手はない。

――それでは、「Zガンダム」をあのような形で作られたのは、なぜですか? ビジネスを考えれば、玩具メーカーが肉ふけしていった「MSV」等の設定に乗って製作する方が容易だったのでは?

 そのようなフィールドに乗ったら、そこでビジネスが終わってしまうからです。ビジネスを拡大させるためには、別の方向性を見せなければならない。玩具メーカーがやったことは、要するに「ガンダム」に対するディテールづけです。もし本来の情報の発信源であるべきテレビで、そのディテールづけでかないものを製作していけば、二作目の「Zガンダム」は自動的に尻すぼみになる、という感じはありました。だからぼくが好きなことをやりたいから――ではけっしてないんです。既にそういうフィールドがあって、かなり拡大した市場がある。それにプラスアルファできる要素は何かというと、ぼく個人をだすしかない!
 「ガンダム」の拡大、延長ではなく、接点を持ちつつも独立した物語を作っていけば、今度はその新部分からプラスアルファが生まれてくるのではないか。それで、「Zガンダム」はあのようになったのです。

――「Zガンダム」では、テーマ性が突出していたように感じられるのですが…。

 むしろ後退なんです。ニュータイプ論がどんどん突出していけば、能力的にエスパーになってSFの世界に入ってしまう。それはいやだったんで、逆にテーマを後退させた。だから「Zガンダム」の主人公カミーユが病人なんです。基本的にカミーユが、ぼくの中では超マイナーな病人なんです。瞬間的に突出する部分はあっても、全人格的に見た場合、かなりの性格破綻者――。なぜ、そうしたのか? もし主人公に自分たちよりレベルが上の、わけがわからないエスパーをおいても、それが死のうが生きようが観客は共感できないでしょう。一歩下がったフィールドから、普通の人を見上げていく話にした方が、一般にはわかりやすい。
 また、「ガンダム」の映画三部作が終了した後、何年間か子供達の行動を見ていたら”ああ、病人が多くなった”という印象をもったんです。そこで”おまえらも、がんばれよ”という思いもあって、現代の子供に相通じるカミーユを主人公にしました。

――「ガンダムZZ」は、最初「Zガンダム」と随分雰囲気が違いましたね。

 やはり「Zガンダム」の重さで二年は引っぱれませんし、路線変更は当然予定していました。本来、巨大ロボ物が持っている玩具性は、ビジネスとして作品につけくわえる必要もある。だったら合体ロボ物にして、その上でしばらく離れていたユーモア作品を作りを若いスタッフに教えるために「ガンダム」を利用させてもらおうと考えたわけです。

――途中から、作品がシリアスになったのは、なぜですか?

 結局、カミーユの病気が作品を引っぱったんですね。カミーユには、物語上だけのキャラクターでない”重さ”があったんでしょう。これは、ジュドーを持ってきても突破できなかった。

――「逆襲のシャア」でアムロとシャアが主役というのは、最初から?

 ぼくの中では決めていました。安彦くんの参加がないのだから、お客を呼ぶには、シャアたちしかいない。

――ニュータイプ論は、「ガンダム」の世界観を確立した反面、それを縛ってしまった感じもあると思いますが?

 それは、単純にぼくの能力を超えたテーマだからだと思います。むしろ、自分を超えたテーマや問題を設定できただけでも、大変なことですね。結局十年間、自分の中で引きずってきた。それは、悪いことではなかったと言えますが、同時に能力の限界も感じています。

(一九九〇年十一月二一日 東京杉並にて)


 大半はガンダムの起因とニュータイプの発想など散々聞かれました話ですが、個人的は『Z』のビジネス論とテーマ論が好きです。特に、ビジネス論の部分では、今のガンダムビジネスにも突き詰めるところがあります。ビジネスを消費するビジネスをやってるのではなく、ビジネスを創造するビジネスをやる。これが富野由悠季監督が持っているほかのエセガンダムの監督と違う部分。あ、エセというのはS○○Dとか○○(名誉保護のために伏字をしました)のことです、お間違いなく。


 あと、余談ですが、先週台湾でもようやく坂の上のく……じゃなくて、『崖の上のポニョ』の放映を始めました。一応息子が関わった仕事という理由で、父と母が早速見に行ってました。で、両親が帰宅した後の話。

 父&母「ただいまー」
 オレ「お、どうだった?映画は」
 母「あまりよくないと思うね」
 オレ「話は支離破滅と言ったろ?でも海の表現なんかはアニメーションならではのものだし」
 父「いや、アニメーションをするためのアニメーションなんて間違ってる」

 わが父恐るべし。そりゃオレもそう思うけど、よもや還暦に近い父の口からこんな話が聞けるなんて、ちょっとだけ父を見直した。


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