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富野喜幸VS安彦良和(上)

2008/12/11 22:57|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:0
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この対談は1980年9月5日発売する『交響詩ガンダム』のライナーに収録するものだが、
意外にも、これはなんと30年以来、唯一の富野と安彦の両方対談だそうです。
今回はその前半。


対談 (原作・総監督)富野喜幸 x (作画監督)安彦良和

―― 本日は「交響詩ガンダム」のジャケットのために、わざわざお集まりいただきましてありがとうございます。「ガンダム」については言いつくされ、書きつくされた感じがありますが、富野さんと安彦さんが対談されるのは、初めてだそうで、珍しいお話が聞けるのではないかと、期待しております。特に安彦さんは御病気のあと実作業からは離れていらっしゃった訳で、そのへんのところからお話を始めていただければと思いますが……。

富野 入院してから後も、『ガンダム』の最後の方は、何本か見たわけでしょう。当事者としてではなく、外から見ると、問題点が非常によく見えるから、まずその辺を聞かせてくれませんか。要するに、安彦さんの立場に立ったときに、どういう所が一番違うなって思いました?

安彦 やはる、ヒフ感覚ですね。普通TVアニメは、外見だけとりつくろって行けば、それで通ってしまうんです。しかし、『ガンダム』の場合は、各キャラクターからにじみ出してくるヒフ感覚が、非常に重要な位置をしめていたわけです。ところが、それがそうでなくなってくると、見てて大変つらいんですよ。
 たとえばララァというキャラクターは、描き始める時に、ニュータイプというアプローチが普通のキャラと違っていた事もあって、僕はあまり好きになれなかったんです。だけど大変大事なキャラクターだから、何とかして好きになる手がかりをつかもうと、富野さんに色々立ち入った事を聞いたし、逆に富野さんも色々コンテ上の操作をして、大丈夫だよ、うまくやって行けるよ、と言って下さった。一種のお見合いですね(笑)。それで何とか好きになれそうだって感じになって作画し始めたらダウンしたんですが、画面に出て来ているララァをお客さんとして見ていて、やっぱり好きいなれなかったんですよね。

富野 それは、僕もそうなんです。ララァってのは結果論として好きになれるキャラクターじゃない。だけど、最終的に絵で表されるはずの、あたたかさとかやさしさとかいうヒフ感覚が、もう少し出てくれれば、ララァってもうちょっと少女らしくなったと思うんです。その辺を伝えていくうえでの適確な絵というものを考えた時に、安彦さんが倒れた後は、演出者の場合上、泣くに泣けない気持ちでしたね。

安彦 もうひとつ41話で、キシリアとシャアが会話を交す長いカットがありましたね。ただイスに座っているだけで、セリフは起伏に乏しい、おまけにマスクかぶってて顔は見えない(笑)。普通、あんなカットが出されたら、リミテッドアニメでやってきたアニメータは芝居なんか出来やしないんです。だけど、あの後、最終回でシャアがキシリアを殺したりするのは何故かって事を考えた時には、コンテが不備であろうが、セリフが不都合であろうが、作画的にねじまげてでも何か含みを持たせた芝居をさせなければいけない、という事が暗黙の要求としてあるわけですよ。今までアニメータが、ヒフ感覚とかそういった芝居を要求された事がなかったから、とまどってしまうんですね。大変キツイ課題だったとは思いますが、それでも何とかしなければという考え方をしていかなけれな、いけないんじゃないでしょうか。

富野 そういう事を考えると、『ガンダム』という作品は、一つの時代の流れの中で、結果的に間違いなくラフスケッチでしかなかったんですよ。本来、作品というのは、少なくともその時点での完成品でなけれなならないわけで、それがそうでなかったというあたりが、視聴者に対して申し訳ないと思いますし、僕自身、一番つらい事なんです。だから、これを丸々一つやり直す時代が、もう一度来るぐらいにして行かないと、駄目だという気がしますね。
 もう一つ問題があって、いわゆる漫画映画の延長としてのアニメーションと、今の日本のリミテッドアニメという分野から出てきているアニメーションというのは、そろそろいろんな事が違ってきている、という仕分けを、いずれ現場の人間は絶対につけなければならない、という事なんです。

安彦 それに類する事を、この間「ガンダム記録全集3」に書きましたが、言わなきゃいけない事なんですよね。

富野 そうんあんです。今、手塚アニメに対する信仰が、対外的な所であるとすれば、明らかにこれは権威主義ですよ。そして、これは本来現場の人間が、一番避けなければならないものだと思うんです

 80年代のこれから10年間、作品のあり方が、そんな意味で曲がり角に来ているのは事実ですし、去年から今年にかけて様々な作品がありましたが、単純にこういう状況がこのまま後へ続くとは、思えません。支える現場が、自分の携わっている映像媒体を、まだまだ本気で考えているようには見えないんですよ。その辺は、休んででどう思いました?

安彦 はっきり言って、作り手の心情が問われるという事は、とにかく大変いい事だと思いますね。今までは、権威の上に立たないと、より以上のものが出来ないと、みんな卑屈にあきらめてたんです。実際は、心情あふれるものは、この技量でもできるわけで、そういう所に見方が設定される状況は、まさに待ち望んでいたものです。『ガンダム』なんかは、テクニックとしては無残なものだけど、心情の次元だけは、自分のタッチした部分に誇りを持てますね。それはシャレた言い方をさせていただければ、自分の生き様に関わってくる問題ですから。富野さんにしても僕にしてもね。

富野 ただ、これは作り手側の大変な反省なんだけれど、『ガンダム』みたいな作り方をすると、損だなァとは思いますけどね。本当はあまりホンネは出しちゃいけなくて、もう少しタテマエ論ですいすい行った方が、ああ楽だばって気がして(笑)。

安彦 でも、こういう同業者からもバカにされるロボットものというホンネと一番縁遠い所から、ゲリラ的にホンネを忍ばせた作り方をした作品が出て来たという事は、皮肉だし、面白いですね。これがもっと正面から、ホンネでものづくりしてごらん、みたいな持ちかけられ方をしたら、多分できないと思うんですよ。身構えて、ホンネ自体を見失ってしまう……。大半の作り手は、そうだと思うんです。

富野 これは日本人の体質かな、ともよく思うんですよ。僕は日本の映画界で、正面きって本気でやんなさいよ、と言われて作った作品で、うまく作れた作品ってのは、まずないと見てるんです。黒澤監督でさえ、そうでしょ。ところが、『スター・ウォーズ』の第2作はお金も充分あって、好きにやれると言いながら、ちゃんと娯楽作品に徹して作られていると言うあたりに、ジョージ・ルーカスという若い才能の持つ凄さがあると思います。日本人だったら、すぐコッポラみたいな行き方しちゃうでしょ。




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