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ふわふわなストーリー ――― ファウファウ物語

2008/12/09 22:10|未分類TRACKBACK:1COMMENT:4
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■富野由悠季が描きたいファンタジーはどういうものなのか。何故バイストン・ウェルという形で表してるのか

 ここ数年、あまり本格的にガンダム以外の富野小説を論じてる文章が見かけませんが、囚人022さんが、こんな面白い記事を書いてくれました。
『ファウ・ファウ物語(リ・ストリー)』 これは富野由悠季の重要な小説です!
 バイストンウェルもの全体を論じつつ、身体性、表現論やオタク論もカバーしてる、なかなか興味深い切り口です。非常にオススメな記事なので、皆さんもぜひ一読を。自分が書いた記事からの引用も多くてちょっと恥ずかしいのですが、他人のインスピレーションになれれば、こっちも嬉しいです。


 さて、僕はメタ論とポストモダン論に疎いのですが、囚人022さんが言ってたいくつかの部分については、少し自分の意見を述べます。囚人さんの仰るとおり、この『ファウファウ物語』もバイストンウェルの一員の原因は、じつをいうと、ファウファウというミ・フェラリオが存在してるんだからというより、ファンタジーでありながら、現実へ肉薄する物語だからっていうほうが適切かもしれません。これは何もファンタジー系だけでなく、SF系の富野作品でも見られる現象なので、ある意味もう富野作品の特徴ですから、いまさらビックリする必要もありません。
 しかし、もう一方は、まさに囚人さんの仰るとおり、このファンタジーはじつに妙なものでした。というか、一旦「富野作品」というカテゴリから放り出してると、その意味性はグンとわかり易くなります。

 富野由悠季の“バイストン・ウェルもの”の特徴は、ファンタジーでありながら、現実世界と背中合わせの異世界ということに尽きると思います。ファンタジーなのだから、もっと自由奔放でいいじゃないかという問いかけは当然あるでしょう。(中略)
 例えばエミコと出会ったばかりのファウ・ファウは、生まれたばかりなので裸なのですが、雑草の葉でいきなり怪我をします。半裸の少女がそのまま飛び回れば怪我だらけになるということをちゃんとやるのが富野由悠季なのです。(他にも、グダちんさんも書いておられましたが、ファウ・ファウの羽の付け根はよく見ると気持ち悪い、というのが妙に繰り返されるのも面白いところです。)

 身体性やオタク論については、囚人022さんに任せたので、ここで論じるつまりはありませんが、しかし、たとえば富野が『うる星やつら』を気になることや、Nishinomaruさんが囚人022さんのブログのコメント欄で指摘した当時の妖精ブームから見れば、まわりとはまったく無関係ではありませんね。ということは、ファンタジーは富野監督にとって、ひょっとしたらフィクションなんけれども、一般的なフィクション(アニメとかマンガとか小説)よりリアルに傾いてる富野世界をよりフィクション(嘘八百なせ界)に近づくするための舞台設計と言えるかもしれません。もちろん、現実にグリップする力が必要なため、基本は抑えている(富野監督にとって、その抑えるべき基本は人の気分)。
 では、よりフィクションして、何かを描きたいといえば、それは分かりません。前はそれらしいという記事を書いたが、実はこれはかなり論理的に切り取った一部なので、一体バイストン・ウェルは富野監督が何を書くために創作されたのか、感覚的にはひどく曖昧しか感じません。
 しかし、分からないけれども、とても重要だと感じます。

■ファウファウ物語あとがき

 解読力が低いせいもあるかもしれませんが、言葉にすると、非常に曖昧なものです。しかし、今でもこれのどこかに何かを感じています。果たして人のあらゆる要素を支えてるものは何なんのか、もしいつかこの文章のバイストンウェル語りを分かれば、ファウファウが教えてくれるかもしれません。


 それと、もう一段面白い部分があるのです。

 この作品のテーマはまさにこういうことで、「繰り返す物語」というのは、“バイストン・ウェルもの”全体にかかる言い方のような気がします。ですが、特にこの『ファウ・ファウ物語(リ・ストリー)』には、表現上の裏テーマとして「物語についての物語」、メタフィクションとでも言いたくなるような性質があるような気がします。
 “ファンタジー”であることの楽屋裏が、しばしば作中で読者向けにあからさま以上に語られてくることを私はそう思うのですが、これがあくまで子ども向けの体裁を保ったままで、一目でメタフィクションと分かるような小難しげな様相を示してはいないところが、むしろ秀逸だという気がします。

 なんとなく意味分かりますが、ここの「物語についての物語」という言い方はとっても面白い。メタかどうかは知らないけれど、僕から言えば、この『ファウファウ物語』はこの観点からみれば、むしろそのあからさま以上に語る部分でさえも、現実の一部です。それはフィクションとしての現実か、現実としての現実かどうかは知らないけれど、その口調はまさに「物語についての物語の物語り」(これぞ日本語の曖昧さ。大好きじゃ)。考えてみてください。小さい頃、ママが我々にお話をするとき、我々子供が一番よく訊いたのはなんだ?
 そう。「なんで?」「どうして?」です。で、屁理屈でワケ分からん冷めてる訳で説明してくれる親もいるでしょうが、おそらく我々が一番よく聞いた返答は、「変だとお思いでしょうが、あるのですから、仕方がありません」というもの。そう、この本で出てた「語り」と同じような返事。ここで、現実としての現実とフィクションとしての現実はまさに渾然一体となって、もう切り分けられません。そういう点から見れば、メタ構造はやはり無意識的に作り上げられていますね。
 あと、傷づくとか、現在の言ってる夢のような物語じゃまずありえないことですが、本来童話や神話といったものは、元々そんな生易しいものではありません。童話、おとぎ話に限れば、やはり生と死が纏わる話が非常に多かったのです。となると、ファウファウ物語は実に原型のグリム童話とかに似てるじゃないか。


 とかとか、以上の話みたいに纏まってない考えばっかりですが、気になるので、書いちゃいました。あと、このバイストンウェルファンタジーについては、突然富野監督がよく言ってる言葉を思い出しました。「想像力を想像する」という、非常に不思議な言葉です。


コメント
言及、ありがとうございます。『ファウファウ物語』を未読で恐縮です。囚人022さんやkaito2198さんの記事を拝読して、小説の内容を想像するに、ファウをイマジナリーコンパニオン(imaginary companion)にした物語なのでしょうか。
Nishinomaru #TWq9Wqyg|2008/12/09(火) 22:56 [ 編集 ]
う~ん、確か主人公とファウファウはほとんど一緒にいますが、妖精(フェラリオ)のファウファウは稀に主人公がいないところで「善意」の影響を人に与えてるから、一概そうとは言いきれない気もします。

すみません、囚人022さんの仰るとおり、他人に説明しづらい小説だと思います。何せ総理と天皇も出てくる作品ですから。普通のファンタジーじゃ、まずここまでやれなかったですし(その不思議さについての言及範囲のこと)。
kaito2198 #-|2008/12/10(水) 20:17 [ 編集 ]
イマジナリー・コンパニオンというのは心理学の用語なのでしょうか。
用語に明るくないのでググってみましたが、大意ではそうとも言えそうに私は思いますけど…。(それよりもNishinomaruさんがどういうニュアンスをその語に持っておられるのか分からないので、明言できません。)

判断を交えずに、活字になっているものについてだけ言えば、
「そうです。
 ファウ・ファウとエミコはひとつだったのです。」
というフレーズが、物語のとても重要な箇所で出てきます。

そうそう、この語の専門家は私の交友範囲では、グダちんさんだと思います。

それから、話が後先になりましたが、kaitoさんのおかげであの記事は書けたようなものなので、お礼を申し上げるのは私のほうです。もう少し続きを考えたいと思ってますから、またお付き合いください。
囚人022 #TJwDdEqg|2008/12/11(木) 00:51 [ 編集 ]
>ファウ・ファウとエミコはひとつだったのです。
そうだったのですか。返事を書く前に、もう一度本を読んでいませんでしたが、もし文中でもそう書いていましたなら、Nishinomaruさんが仰るとおりでしょうね。個人はファウファウは時々エミコがいないところで何かをやってる部分に注目してるから、気付きませんでした。
kaito2198 #-|2008/12/11(木) 09:04 [ 編集 ]
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