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富野由悠季監督とその作品をひたすら語るブログ

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富野由悠季論は自分にとっていったい何なんの?

2008/12/03 19:45|未分類TRACKBACK:1COMMENT:6
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 富野由悠季論は自分にとっていったい何なんの?
 上原マリ男さんのブログでは、この一文があります。

富野作品と富野本人の評価を分離することが目的

 何時見ても、なるほどなー、と感心してるモットーなんですね。

 僕が言うまでもなく、富野由悠季監督の大ファンですが(自分が自分を信者と呼ぶのはちょっと抵抗感がありますね)、できればできるだけにファン目線で富野作品を見たくないなー、というのが最近の考えです。どうしてかというと、それは、やはりバイアスがあると、他人に説得できなくなるでしょう。前はできの悪い別の信者を罵ったこともありましたが、自分も、こんな盲信者になりたくはありません。はっきり言って、富野由悠季という日本のアニメーションの演出家は絶対世間が大絶賛してやまない宮崎駿監督とか押井守監督とか、あるいはアニメ素人向けの出崎統監督とか杉井ギザブロー監督(ほかの凄腕監督もあるでしょうけど、ここで省略させて頂きます)と比肩できる演出家なんだから、正面きって彼の作品演出や作品分析をしてもいいと思いますし、ロボットアニメというルックスを取ったからって、別に自動的にジブリ作品とか世界名作劇場よりワンランク落ちることもないから、富野由悠季という人格者を見つめる以外には、純粋な作品論も、したい、ですね。
 それと、はっきりと言葉としてその好きな原因を語るのも重要だと思います。何故富野由悠季監督が好きなのか?何故富野作品が好きなのか?数知れぬ魅力が秘めているのは事実ですし、ほかの作品では見られないものが一杯ありますが、それらも、言葉にすることが、できます。他人に伝えます。このまま、自分の心のなかの宝にしても、大した意味がないですから。だから、いつか「富野由悠季の演出はこうだ。だから富野作品が好きだ」とか、「富野由悠季が使ってる手法はああだ。だから富野監督が好きだ」と人に伝いたいですね。(あと、これも玖足手帖のグダちんさんが仰ってる「思考プログラムは富野語をマクロっぽく組み合わせて処理速度と情報圧縮率を上げてる感じ」通り、これも一つの訓練になれますね)。

 それと、原因はもう一つあります。富野監督は頑固にファンやマニアを拒絶するのは皆の知ったとおりですが、自分も一度このような発言に困ってた時期があります。「ファンで何故いけないだろうか……好きになったからファンだというのに、何故こうもファンと一般人を分別するだろうか……」という。でも、今となって分かるような気がします。ファンと一般人の違いのありところは、評価の仕方にあります。
 これは映像の原則のなかの一段ですが:

 マニアやオタクといった観客は、好きなものには底知れない優しさをもっていますが、ふつうの観客は正直で怖い人たちですから、平気で真実をいい、欠陥をついてきます。

 僕もできるだけ正直者になりたい。だから、いま僕の目標というか、このブログの方向性は「一般人の目線とファンの熱愛を同時に持ってる」としていきたいと思ってます。なので、前回なんかも手法だけに絞って語ってたが、昔はわからなかった部分も、今じゃなんとなく分かるような気がします。
 『イデオン』の最後。富野によると、あれはまったく作家性なんて無いもので、すべてはヤケクソで力技で風呂敷を畳むようなものだけ。昔これを読んだとき、「何もそこまで自分を卑下しなくたって……」と思ってたが、今じゃ、なんとなくそれが分かるような気がします。あれをやるのに、実は作家性なんていりませんよねって(もちろん、多少要りますけど)。
 だからといって、アレが他の誰かを連れていけばできるのかというと、絶対にできない。あの人間の描き方、あのドラマの詰め方、もう富野しかできないし、客観的にアニメ全体から見ても、非常に凄い作品といえます。
 だから、もっと富野監督本人、富野作品、富野の方法論と富野の演出を見つめるために、なお作品と本人の評価を分離しなければいけない。そのための分離です。
 もちろん、そのためには囚人022の避難所の囚人022さんのような時代の目が必要ですし(世代論はもちろん、単なるレビューもその差が出てきますゆえ、本当に大変収穫あります)、ひびのたわごとの子犬さんほど資料を読む必要がありますから(今さら言う必要もなかろう、札付きの富野信者である)、まだまだ精進せねばいけないですね。

 で、理想的でいえば、もちろんネット上ではすでにいっぱい素敵な富野作品とかガンダム論はありましたけれども、最近自分のお気に入りというか、個人にとっての穴場はここです。
HIGHLAND VIEW 【ハイランドビュー】
 素晴らしすぎる!ここの管理人のTOMMYさんの富野論は、どれもものすごく面白くて、最終決定版みたいなものばっかりで、読んでるだけでも幸せになる気分です。これこそ僕が書きたいもの!自分もできるだけ無駄な記事を書くのを避けたいですが、この方はまさにそれを体現している……!僕はこの人に勝ちたい……!(いや、勝てるわけないけど)だから、しばらくはここを参考して記事を書くかもしれないのです。長文を書く気力も一つの作品を論じる胆力もありませんから、通論でお茶を濁してる僕ですが、一応頑張りますよー。


 そうそう。最近やたらと『アニメ評論』とか言うご大層なものが聞こえますが、まったくそういうつもりは無いですね。僕のなかの評価の仕方は簡単ですから。「二回以上の鑑賞に耐えるもの」という最低条件だけで、世の中の半分以上のアニメを除外できますから。その点、富野作品は全部軽くてクリアできますから、好きになるのも道理ですな。


コメント
kaito2198さんがお書きになったことについて、
一つだけ異議申し立てをしたいことがあるとすれば、
私が資料を集めるようになったのは、それによって富野について論じたいとか、
富野アニメについて論じたいとかそういうことではないんです。
では、どういうことかというと、つまりこういうことです。
基礎学力のないばっかりに、皆さんのように何かを論じることができない。
アニメを見ても「わぁおもしろい」「つまらない」という単純で幼稚な感想しか持てない。
できないなら、どうするか。
原資料を集めて満足するしかない。
集めるという行為で代替するしかない。
それだけのことです。

すみません。
頑張って富野節で書いてみましたがこの程度です。

まぁ、なんですな。
逆にこちらからすると、他の富野信者のみなさんの慧眼には劣等感を抱きたくなるほどですよ。
「そうか、そういう見方ができるのか」とか目から鱗がこぼれっぱなしです。
こっちはただ物欲に任せて集めるしか能がありませんから。
前にも書きましたが富野という食材を仕上げる料理人ではなく、
取り扱う仲買人のつもりでいるのでそれはそれでいいのですがね。

それから「富野信者」についてのくだりですが、
自分としては「信者」とは富野を絶対視して妄信する人ではなく、
富野の良いところ、ダメなところを認めたうえで、
それをひっくるめて愛せる人のことだと勝手に思ってます。
富野が少々イタイ発言をしても生温かい目で「またこの爺さんは」と見守り、
素晴らしい話をしたときには「やればできる子なのよ」と誇りに思ったり。
そういう意味ではkaito2198さんも十二分に名乗る資格があると思いますよ。
子犬 #HL3aOXhs|2008/12/03(水) 20:26 [ 編集 ]
子犬さんのおっしゃることは十二分わかるつもりです。ただ、私の話に限れば、逆にまったく反対な感じで、「うわあ、こんな資料も持っているのか」ととても敵わないから、仕方なく大人しく感想でも書くか……という感じですね。忠実に仲買人を勤めてくださってる子犬さんにいつも心から感謝しています。

こっちは正直富野監督に関するマイナーな話題を好き勝手に話すような気分でついつい書いちゃうものですから、あまり形が整っていないかもしれませんけど、それでも読んでくださる方がいますから、とても嬉しいです。
kaito2198 #-|2008/12/03(水) 21:01 [ 編集 ]
まあ、あまりお互い褒めあいっこしてても、はたから見てると変でしょうけど。(笑)
子犬さんの「富野信者」の定義は素晴らしいですね。

>「信者」とは富野を絶対視して妄信する人ではなく、富野の良いところ、ダメなところを認めたうえで、それをひっくるめて愛せる人

>富野が少々イタイ発言をしても生温かい目で「またこの爺さんは」と見守り、素晴らしい話をしたときには「やればできる子なのよ」と誇りに思ったり。

「何故富野由悠季監督が好きなのか?何故富野作品が好きなのか?」
私はこればっかり。これだけに尽きます。

「ふつうの観客は正直で怖い人たちですから、平気で真実をいい、欠陥をついてきます。」
私は演出論とか、ほんとよく分からないので、いろんな視座を与えてくれる皆さんにとても感謝しています。
囚人022 #TJwDdEqg|2008/12/03(水) 21:10 [ 編集 ]
あと、富野監督のファンには全否定かつ全肯定という素敵な言い方がありますから、もし活用していれば、きっと幅も広くなるのではないか……と思いますね。

演出ってのは……まあ、フィルムの中のあらゆる表現のことでしょうね。もし富野作品だけでしか見られない表現や感想があったら、それは富野演出という……みたいな感じでしょうか。まあひどく曖昧な定義ですが、それでいいではないでしょうか。
kaito2198 #-|2008/12/03(水) 22:51 [ 編集 ]
ご紹介いただきましたHIGHLAND VIEW 【ハイランドビュー】 のTOMMYと申します。
身に余るお言葉をいただいたので、ひと言お礼をと思ったのですが、コメント欄には錚々たる顔ぶれが。
皆さんのブログを見たからこそ、私も記事を書いたと思いますので、富野好き同士で相互作用が起きるのは、うれしいし楽しいし大好きです。

皆さんもそうじゃないかと思うのですけど、私は自分の狭い交友範囲ではどうしても一番の富野好きということになってしまっています。
それに不満があり、自分よりすごい人の話が聞きたい、聞いて欲しいとなって、こうしてブログを書いているわけですが、それでkaito2198さん達に読んで喜んでいただけたなら、こんなにうれしいことはありません。

私は富野アニメを経済で語ることも、資料で読み解くことも、映像技術で語ることも、社会学的に語ることも、専門的なことは何もできないので、もう「視点」だけだな、と思ってそれだけ考えて書いています。(その程度のものがいつもあんな長文になって申し訳ないです)

これからもkaito2198さん、そして皆さんの記事を楽しみしています。
本当にありがとうございました。
TOMMY #EBUSheBA|2008/12/04(木) 02:19 [ 編集 ]
TOMMYさんのご記事はどれも丁寧で刺激になる話ですから、読んでで本当にタメになります、というのが正直な感想ですね。だから、これからもTOMMYさんのご記事を楽しみにしてます。

ちなみに、私がブログを始めたのは前もいってましたけど、もちろん直接な原因は富野監督が今回台湾にいらしてくださったためですが、もう一つの動機はまさにTOMMYさんみたい、交友範囲内は共通な話をできる友達がいなくて……。私なんかは、こっちでは「ガンダムマニア」と見られてますよ(苦笑)?まあ、こっちは「富野ファン」というカテゴリがいないですからね。
kaito2198 #-|2008/12/04(木) 22:26 [ 編集 ]
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