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リーンの翼一巻あとがき

2008/10/04 01:32|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:0
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■リーンの翼「作者のことば」集


角川ノベルズの第3巻もあとがきがありますが、
出版や連載の事情ばかり語っているため、文字起こしつもりはない。

あとがき

 小説というものを書いて、あとがきで何かを書き加えるのは、作家行為としてはいけないことだ、とつねづね思っている。
 しかし、世の中というものは、そういった縦型思考のオジンの言うことに関係なく、なにが作家よ、ショーセツでメシ食っているんだったら、ゼニ出す人に面白がらせなくっては、メシ食えないよ、って雰囲気になってしまっている。
 そうすると、あとがきでこの本買って貰おうか、なんて魂胆を起こすショーセツカも出てくるわけで、がんばるかということにもなる……。
 ライナー・ノート的で言えば、初め予定していたストーリー展開の部分まで一冊にするつもりで、この本の出版を待って貰っていたのだけれども、それでやったら、三百ページを越えてしまった。
 画的(えてき)な展開でみた時に”リーンの翼”の第一の顕現のところまでいきたかったのにねぇ……と、長嘆息しきり。
 で、次に脇のこと……。
 作者の……というと著作者のこととなり、これは偉そうだから、小生、というとこれもヘリ下りすぎて嫌味だから、使い慣れている僕、で表示させて貰うのだけれど、僕の本業は、アニメーションの監督なのだ。それもロボット物の専業監督で生活してきた。
 これは、おどろおどろしくも哀しい男の人生だ。
 しかし、生き方としては、けして不幸ではなくて、週に一度、自分の名前が、TV画面から読み出せるのなら、ジョートーって終れたのかも知れない。
 でもね、四十に近づきつつあった数年前、欲が出たんだよね。僕の中身だってもー少しは上等なのよ、と世間様に対して言いたくなった。
 その時から、真に墓穴を掘り初めて、いまは、夜々、泣いている。
 一九八三年という年から、この”リーンの翼”の連載と平行して、バイストン・ウェル・ストーリーズの別の時代の練るタイプのストーリーをTVシリーズでやってしまったのだ。
 僕は、ロボット物の専業監督だから、その番組には、当然の事のようにロボットが出る”聖戦士ダンバイン”というのが、それだ。
 土曜日の夕方の五時半という最悪の時間帯でオン・エアされている。しかし、これは習い性の仕事だから、僕は、最悪だなどとカンカクすることも忘れて、すこやかなものだったのだ。
 欲を出す前は、の話だけれど……。
 そのダンバインで、ロボットが出てくるストーリーなのに上等の事をやろうとコンタンしたのが地獄だった。
 その前の僕の作品ほどに視聴率は上がらず、スポンサーには嫌われ、代理店には苛々させてしまう、という感じになってしまった。
 あげくにメイン・スポンサーが潰れるに至っては、番組は打ち切りか、といった事態になってしまう。この年の夏の事だ。
 その原因の全ての元が、僕の上等にやってみせようかっていう、スケベ根性にあったのだから、吹く風は冷たいわな……。
 かといって、一度走り出した物語の路線を変える作業というものは、これは、地獄なンヨ。
 原稿用紙を書き直すだけですむのならば、軌道修正というのは、かなり短期間でできもするが、アニメの場合は、ストーリーづくりから、動く絵を描く撮影、録音までの作業をしなければならないのに、あっ! 駄目、と思った瞬間には、三、4か月先の制作が終りつつあるというのが現実なのだ。
 だから、修正作業をしていても、3、4か月のあいだは、じっとたえなけれなならない。
 これは、なにも僕一人だけではなく、業務としてこの番組に接しているスタッフ全てなのだから、これは厳しい。
 なによりも、制作費を出してくださるスポンサーが、降りてしまわれれば、番組は自動的に終了ということになるのだから、胃のひとつも痛くなろうというものだ。
 一人芸ではないのだ。
 そして、小説ならば、多少は、楽だろう、まして、雑誌連載ならば、他の大家の間に埋もれて、読者が居なくとも書かせて貰えようと、本企画にのってしまった。
 しかし、アニメしながらの連載というのである。アニメの方も苦戦しながら書くということのしんどさに、毎月の締め切りをクリアできないという事態が出来(しゅったい)した。
 当たり前の事である。
 それでも、担当記者と関係各位の温情で、ともかくも、連載を続けさせて貰っていたのだが、今日(きょうび)、情況は、一回転宙返りである。
 なにしろ、”リーンの翼”だけの一冊よ! 視聴率競争と同じレベルに並べられてしまった! これは、角川書店の陰謀ではないのか、と悪意をもって洞察する次第である。
 連載ならば、あと半年ぐらいはごまかせたのではないのか、といったはかない望みも、これではなくなってしまうのかも知れない。
 だから、せめてあとがきぐらいは面白おかしく書いて、読者にコビコビを売ってみせようとするのだが、あとがきはあとがき。
 表芸になるわけがない。
 これで客を引こうというのが、ゲスのゲスたる所以である。
 かと言って僕の本業は、アニメのソー(総)監督(英訳するとチーフ・ディレクター!!)よ!だから、こっちは売れなくてもいいのよ、という言い逃れは用意してある、
 このコーカツさが、とてもいけない。
 こういった賢さをすぐに持ちだせる人は、その賢さ故に墓穴も掘るのである。
 自業自得というのはこういうことなのだ、という自戒のスタートが、このバイストン・ウェル・ストーリーズの始まり……。
 さて、続くのかな?
 おや、
 シリアスなもう一人の僕が、絶対に! 続けてみせるぜ! って叫んでいる。
 この生真面目さに、ちょいと手を焼く。

                         昭和五十九年を射程距離に捉えた日に……。

正直、ちょっと痛い。
言い訳ばかりで自虐しながらもどこかに自負していた。
そして、何より面白くない。
トミノスキーとして人に見せたくないという心情も文字起こしながら思ってた。

しかし、これもまた富野由悠季という人の一時期の現れでしたから、
自分も含めて目を逸らしちゃいけないと思っている。
ある意味、まさに若さゆえの過ちと言えるかもしれません。
それでも、小説に対する思いやダンバインの失敗への反省の見え隠れが見えます。
きっとシャイな人だから、こんな俗悪な書き方をするのね、というのが、ある意味弁護ではない。
一人でいると、視線も狭くなるし、一度成功を味わっていれば、なかなか傲慢を捨てられない。
それでも、それらを含めて全てが好き。
それらすべては今の富野由悠季に繋がってるから。


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