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『ガンダム Gのレコンギスタ』は感じるベルリ少年と、考える少女アイーダと、二人が補完し合っているための物語である

2015/03/26 21:55|富野作品感想TRACKBACK:0COMMENT:0
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 『ガンダム Gのレコンギスタ』は感じるベルリ少年と、考える少女アイーダと、二人が補完し合っているための物語である
 富野由悠季監督の最新作テレビアニメ『ガンダム Gのレコンギスタ』はいよいよ今夜で最終回を迎えます。

 最終回直前というタイミングで、自分の今までの感想を残して、主人公ベルリ・ゼナムとヒロインのアイーダ・スルガンについて、総括的にまとめたいと思っております。

 簡単に言っちゃえば、『Gのレコンギスタ』は

今まで感じるばかりで考えたことなかったベルリ・ゼナム少年と、

今まで考えるばかりで感じたことなかったアイーダ・スルガン少女と、

二人が補完し合うための物語
です。

 それがおそらく、富野監督が書きたい物語であろう。



○感じるが、考えないベルリ

 ベルリは聡い子です。

 飛び級生という破格的なステータスが伊達ではなく、ベルリはあらゆる方面においてはすべて高い能力を示している。いつも周りをよく観察していて、他人の機敏をよく捕らえる。また体を鍛えているし、そのうえMSに操縦する腕も一級品。

 なにより、彼はいつも一番困難な局面に遭遇するが、その都度、自分がすべきかを直感的に分かっていて、すぐさま行動に移す。だから毎回生き延びられ、難局を打開することができる。

 いわば、いつも五感を全開している子だ。 そんなベルリにとって、自分がしているあらゆることは全部理屈抜きで、当たり前のことのように見える。



 しかし、時折それで間違いを起こったりもする。

 カーヒルを撃ったのは、アイーダを守るためではあるが、結果的にアイーダを傷つけ、彼女との長い間のわだかまりを作ることになった。また、デレンセンを撃ったのは、目の前の強敵を倒すためという単純な目的ではあるが、結果的に自分の恩師を殺めたことになる。

 楽天すぎる性格のためか、環境が安穏すぎるためか、ベルリは物事に対して大して考えていない。

 かの先人も言った。「考えるな。感じろ」、と。周りを感じとれることは本当に尊い。何事に対しても偏見のない彼だからこそ、遠い宇宙の彼方だって行けた。しかし、それでいて、感じるばかりだけでは何もできない。

 だから、ベルリは臨機応変に長けるが、大局に対しては本当の解決策を出せないでいる。大人のやり方に反感を覚えつつも、自分では何もできない。所詮マイクロな世界でしか対応できない。



○考えるが、感じないアイーダ

 一方、アイーダはベルリとまったく違う。

 アイーダはものすごく責任感が強い。何事に対しても悩んで、自分で解決しようとする。大きな局面に対しても、常に真剣に考えている。また人の言動を考えぬいて、その人なりを指摘することも多い。だからベルリから見れば「天才(笑)」でしかないクリムの最終目標をいち早く捉えることができたし、ノレドやラライヤに対してもちゃんと見つめていた。

 ベルリと異なるアプローチで、他人と物事を理解しようとしていて、まさにベルリと対になる性格をしている。弟に比べて不器用にも見えるが、本当の意味のマクロ的な目を持っている。

 しかし、彼女は本来爛漫な女性ではあるが、アメリアの高官の父、アメリカ軍人の恋人を持つために、考える立場が極めてアメリアサイドに傾いている。だから、他人の立場になって親身に感じることが苦手。そんなアイーダだから、旅の中ではよく頭でっかちのお姫様に揶揄される。



 そんな二人が出会って、旅に出ることによって、だんだん変わり始める。



○感じ始めるアイーダと、考え始めるベルリ

 「可愛い子には旅をさせよ」というが、ベルリとアイーダの場合はやっぱりそうだ。旅の道程中、二人はいろんな出身と立場と年齢の人にあって、今までの自分の世界に対する目を開いていく。

 また、二人は互いのまったく違う生き方を触れることができたのも、二人が変わることできた鍵というのは、いうまでもないことだ。



 今まで考えるばかりで感じたことなかったアイーダは、まるで感性の塊であるベルリに触れて、少しずつ感じることの大切さを知る。いままでアメリアの論理だけで世界を変えられると思ったが、さらに広い世界を知ると、もうそこに留まることができない。

 アイーダは生まれてから持った偏見を一つずつ捨てていく。そして、まるで魔法にかかったように、みるみるに変わっていく。

 一番顕著にそれを表しているのは、アイーダが大人の政治を見かねて、いきなり月へ行くと決意でしたときであろう。
そこには、まったく躊躇が見せずに、ただひたすら自信溢れるアイーダの姿がある。それがアイーダは考えることだけではなく、感じることも身に着けてはじめている、何よりの証拠である。その思慮に感性を加えたときに、アイーダとメガファウナはまさに無敵となる。

 そんな変わったアイーダがいるから、月だって金星だって行けた。そのうえ地球人を代表して、ムタチオンに対する覚悟を一身を受けた。その強さは、もはやアメリアのじゃじゃ馬娘の負けん気ではなく、本当にしなやかで芯が強いものとなっている。



 一方、ベルリもまたいろんなことを触れることができた。

 どこに行ってもやはりベルリスタイルを貫く彼は、地球にだって宇宙にだって月にだって金星にだって、一部の例外の時を除くと、快活のままである。そんな彼を一番影響を与えたのは、やはりアイーダなのだ。

 ベルリは彼女に対して好感を持っているが、それだけじゃない。彼は知らないうちに、自分の持てないものを持っているアイーダに惹かれたのだ。そして知らないうちに、自分が持っているものをアイーダに捧げたいと思い始める。

 この差は、二人の道を決定的に違うところへ導くことになった。

 特に、ベルリはアイーダのいきなりの月宣言を聞いて、その一見無謀としか言いようがない考えに驚きつつも、アイーダに引っ張られてどんどん前へ行く。それと同時に、アイーダが感性を伸ばし、それによってより確固ある考えを作って強くなることを自分の心からの喜びにしている。これはアイーダが憧れの人だろうと実の姉だろうと、実は関係ないことである。

 だから、ベルリは姉のアイーダに宇宙にある海の夢に見せたいし、ヘルメス財団の偉い人に会わせたい。その結果、彼は上手く出来た。自分の好きだった人は実は自分の姉ということで、ベルリはどこかで自分の成長を捨て、それを引き換えて、アイーダに成長を託した節がある。



○戦いが終わったあと

 最終話、すべての戦いが終わった後、アイーダはおそらく人の上に立つことを決意するんだろう。

 父を失った彼女だが、この大きい衝撃を受けていた世界に対しては、アイーダはきっとみんなと共に立ち上げるのだろう。まだまだ悩む癖を抜けられないようだが、すでに広大な世界を旅にしたその感性と経験は、これからも彼女が成長する糧になってくれるだろう。


 一方、アイーダの成長を望んだベルリは、きっとそんな姿の彼女を見て安心するだろう。

 そして、ベルリはきっと彼女の元から離れて、一人で旅に行くだろう。これから、自分が考える余裕を造るために、自分が成長するために、ひとりで、こっそりと、ゆっくりと…。

 今までGセルフに乗って空に舞うような自由自在な生き方しかしなかったベルリは、今度自分の足で大地に立って、自分の道を作っていくに違いない。



 なぜならば、『ガンダム Gのレコンギスタ』はそんな物語だからです。子供たちの自立を願っているのは、まさに富野監督の思いでもあるからです。

 最終話で、ベルリとアイーダ、そしてノレドたちは果たしてどんな旅の終わりを迎えるのだろう。それは自分の目で確かめるまでは誰もわからないことです。
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