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戦うアニメにおける「歌」の存在

2013/09/24 22:57|井荻麟関連TRACKBACK:0COMMENT:0
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 今日、ガンダムシリーズを初め戦うアニメにおける「歌」についての面白い意見を見つかりました。

 記者・評論家の谷口隆一氏が2005年に書いた感想だそうです。



日刊リウイチ2009・5上

【5月10日】 戦時下であっても、というか戦時下であるからこそ戦意高揚のプロパガンダなり、逆にゲリラ側の意志結束に向けたメッセージなり、中立な市民から起こる反戦歌といった感じで歌なり音楽が登場しても不思議はないという気がするけれども、「機動戦士ガンダム」の世界には歌といったものが存在している気配がない。「ホワイトベース」に閉じこめられた民間人たちが沈みがちな心を歌で紛らわせるといった描写もないし、戦争に荒んだ気持ちになっている軍人たちを露出もオーバーなアイドルたちが慰問する描写もない。軍人たちの活躍ぶりをPRしようと流行歌手にホワイトベースを訪問させて新聞テレビに流したりするような場面も目に付かない。

 戦争と音楽の関係では第二次世界大戦中に流行してドイツ軍兵士と連合軍兵士の双方に涙を流させたマレーネ・デートリヒの「リリー・マルレーン」が有名だし、戦場への慰問ならフランシス・コッポラの「地獄の黙示録」でプレイメイトが派手な音楽に乗りながらベトナムの戦場に集う兵士たちを慰撫するシーンが記憶に残る。「スター・ウォーズ」のライトセイバーをビームサーベルの形に取り入れた「機動戦士ガンダム」が直近の流行として「地獄の黙示録」の戦場シーンを取り入れて不思議はない気もしたけれども、調べると映画の公開は米国が1979年の夏で日本は翌80年の2月。すでに「ガンダム」の放送は終了していた訳でいくら進取の気風に富んだ富野喜幸監督でも、これではさすがに取り入れられはしなかった。

 そうこうしているうちに歌が宇宙規模の戦闘を終息させてしまう、設定だけならとてつもないバカさ加減を保ちながらも妙な説得力があった「超時空要塞マクロス」が登場して戦争と歌の関係が、どこか大げさなものになってしまってごくごく普通のレベルで戦争の中に歌を入れ込むのが難しくなってしまった感じ。そういう訳ではないけれども続編の「Zガンダム」でも歌はあまり作品において重要な役割を占めてはいなかったようすがある。イメージソング的なものは流れても歌そのものがストーリーに絡むことも含めて。自ら作詞もする井荻燐はどうして戦争と音楽、戦争と歌をストーリーに絡めなかったのか。それとも他の作品では積極的に取り入れていたのか。「戦闘メカザブングル」「聖戦士ダンバイン」「重戦機エルガイム」ではどうだったのか。いずれ見直して確かめてみたい。

 「歌」に対する指摘の方向性がやや気になりますが、基本的に的を射る疑問だと思います。谷口氏がアニメにそれほど詳しくないことも、この感想の価値を増幅させるように感じました。評論家だからではなく、アニメに対する未だに新鮮な見方をできる視線だからこそ、価値がある感想だといえます。



 谷口氏の指摘とおり、ガンダム世界には歌の要素があまり存在していないものです。井荻麟作詞論の第36回でも語ったことありますが、そもそも「肉声」として富野作品のなかに生きてる歌は、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の「我らが願い」が初めてでした。それ以前、テーマソングはあっても、それらは所詮作品の外に存在しているものでした。

 確かに、「歌」は作品世界に深みを与え、作品そのものに綾をつけるような存在とはいえます。しかしながら、歌を作品に宿すことは決して簡単ではありません。

 まず、世相を反映するというが、描かれる世界が大きくないと、モブとして存在している民衆は出てこないし、そうなれば歌も存在しようがありません。

 また、架空世界であれば、歌も架空である存在という必要はあります。そうなれば、一から作らなければなりません。実在の曲を使うとき、民謡などならまだしても、そうじゃないものは版権の問題も存在しています。

 さらに、歌の演出そのものは難しい。本気で克明に描きたい場合、歌と社会と人の心の関係性をリアル面に切りこまないといけませんし、その前後の演技も編む必要があります。よほど上手く書かないと、学芸会ごっこレベルの寒いものにしかなりません。

 もっと身も蓋もない言い方を言いますと、そもそも歌の演出はテレビアニメとの相性がよくそれほどよくありません。上の問題を全てクリアだとしても、一から作るものにせよ、版権ものにせよ、わりと使いまわしが効くものでないと、割が合わないことは目に見えます。これが、毎週30分オンエアされるテレビアニメの宿命とも言えるかもしれません。

 そう考えると、富野作品で初めての「劇中歌」は『逆シャア』であることも頷くものです。



 とはいえ、歌の演出は富野のなかでは一種の理想のようです。特に作品世界を重視している富野作品のなかでは、歌は後期の重要なファクターと言えます。

 これ以上言うと井荻麟作詞論のネタバレになりますが、富野作品でいえば、『逆シャア』を皮切りに、『Vガンダム』も『ブレンパワード』も『∀ガンダム』も『OVERMANキングゲイナー』も『リーンの翼』も劇中歌が登場しています。

 特に『∀ガンダム』では、富野由悠季監督が書いた曲もあれば、現実世界に実在している曲もあります。こちらは∀ガンダムならではの使い方でしょうが、ある意味富野における歌の演出の集大成と言ってもいいはずと思います。



 そういう意味では、指向性がかなり異なるものだったが、『ガンダムSEED』のラクスは結構いい線を行ってたといえなくもありません。

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