富野由悠季監督とその作品をひたすら語るブログ

TOMINOSUKI / 富野愛好病
http://kaito2198.blog43.fc2.com/

プロフィール

kaito2198

Author:kaito2198
台湾人。
ただのファンです。

twitterは@kaito2198です。

仕事やブログ関係のご連絡は
kaito2198@hotmail.comまでお願いします。

給華文圈之富野由悠季愛好者的一些話
關於本站文章的轉載聲明

富野監督関連資料一覧

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

グーバーウォーク

『翠星のガルガンティア』1~2話視聴感想

2013/04/21 21:19|レビューTRACKBACK:0COMMENT:3
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 『翠星のガルガンティア』1~2話視聴感想
 『翠星のガルガンティア』の1話と2話に関する個人の感想を書きます。全体はプラス評価ながらも、厳しいところがややありますので、そのような話が好きじゃない人は読まないでください。



1話

Aパート
 全体としての展開は見れるけど、特に面白くもないというのは実情。

 ここならではの見せ場もなないし、「いきなりクライマックス」というおそらくの演出意図にも達していません。 

 戦局の推移を見せたが、肝心な戦闘シーンに中身がいない。敵にエネルギーを吸収されるところなんか、ただ植物が機械の頭部にかぶるだけに見える。

 監督の狙いとおりかどうかは知りませんが、シミュレーションゲームじゃないから、「静的な戦闘」で魅せようとするのは、なかなか難しいものだと感じられます。確かに1話前半の戦闘は今のところこのアニメ最大の見せ場だったが、それだけのことだ。

 つまるところに、ご自慢な正確な設定も、結局ほかの作品のSF設定と何の代わりも無い。大事なのはいかにそれらしく作って、多数の人に魅せることに尽きます。なので、他人の作品を設定ミスとか理解不測とあざ笑う暇があれば、まず自分の作品を磨くのはいかが?とある人に言いたい。

 導入部には過度な期待を抱かないし、これからのストーリーがこのへんの話をフォローするかもしれないけど、いまのところ、Aパートが機能したのは主人公の背景紹介、Bパートとの対比くらいで、本当にただの導入部でしかないと感じる。

Bパート
 BパートはAパートより一転、グッと面白くなった。

 特筆すべきなのは、どこが面白く描いたわけでもなく、とりあえず「異文化接触」を素直に描けば、こんなにも面白いという見本を見せてもらいました。

 この素直な面白ささえあれば、演出がどうとの細かい展開がどうとのって話しは、すべてまやかしでしかない。それを上回る面白さがあるんだから。あえて比べるまでもないが、もう一つのほうのアニメに比べて、確かに素直で非常によろしい。

 あと、監督の出身のためか、空間を意識する構図や演出が見られますが、そういう空間把握能力は見てて頼もしいなあと思います。

翠星のガルガンティア Blu-ray BOX 1翠星のガルガンティア Blu-ray BOX 1
石川界人,金元寿子,杉田智和,村田和也

バンダイビジュアル 2013-07-26
売り上げランキング : 54

Amazonで詳しく見る by AZlink

2話

全体の話
 1話をうけて発展する話だが、はっきりいって、1話が提示した期待値ほどの出来ではありませんでした。非常に悪いところは特にないが、ちゃちに見えるところはいくらでもありました。

 それら悪いところが一言で表すと、「ドラマの密度が薄い」。

 2話のラストをああいう展開まで持っていきたいためという話は当然分かるが、そこまで至る段取りもできている。しかし、その段取りを温存した結果、全体の時間が無駄になってしまって、結局ファーストコンタクト話として言えるのは、ヒロインと主人公の「交渉」だけだった。

 酷いのは、冒頭とあの交渉話、ラストの三つのシーン以外、まったくドラマらしいドラマは無かった。10数分という大きな時間を、ただ流しているだけのようで、1クール作品なのにそんなに暢気していいか、と思いました。

キャラのテンプレっぶり
 ドラマの密度が薄い一因というか主因は、キャラがあまりにもテンプレすぎることにある。

 ただ立っているだけの女リーダー。修理屋だからばらすことしか考えていない。サルベージ屋だから宝のことしか考えていない。

 大人だから頭でっかちで、子供(ヒロインの弟ね)だから夢物語を見てもいいし、しかもそれが正解を掴んだりする。

 ヒロインもひどい。天真爛漫なエイミだから警戒心がなくてもいい。相手は子供(主人公ね)だから警戒心がなくて、すぐに呼び捨てができる。そして純真だから主人公にも打ち解ける。

 交渉まで派遣したのに、子供の話だから信じない。自分たちの常識をはるかに超越する技術なのに、宇宙の話は自分たちの常識をはるかに超越してるから信じない。

 同じく郵送屋なのにヒロインってだけで能動的なヒロイン。他の郵送屋はまだ出番なのでまったく動かない。たぶん竣工と第一ヒロインとの絡みが重要なために、後回されているでしょうね。ヒロインのキャラ立ちが大切だから(笑)。

 厳重な警備なのにエイミが自由に去来できる。文明後進だから暢気していい。などなど。

 つまり、キャラはストーリーの都合でしか動かない。人たちがドラマに必要される以外の時間に生きる感じがしない。ヒロインのくだりなんかは本当に「無邪気で人を動かす」ようなテンプレで、常識で考えると子供でも一市民でも自分なりに打算するなのに、たぶんこのドラマには存在していないからそんなこともないだろうな。

 あれでいいよ! と文句を言ってくるお客さんはいるかもしれないが、じゃあヒロインと主人公以外、1話より中身や役割を見せたキャラクターがいるとでも? と自問してください。無いでしょう。
 
演出陣
 演出陣の問題もある。

 なにより、街を見回すと世界観を披露したと思い込む演出陣。

 いまのところ、この作品の世界観は「説明」によって伝えているものであり、「演出」で見せたものじゃない。ヒロインがメッセンジャーボーイ(ガール)であるのもおそらくその意図にあると思われるが、見せたいものはいっぱいあるはずなのに、なぜか本当に見回るだけ。

 似たような作品には「絢爛舞踏祭 ザ・マーズ・デイブレイク」がありますが、それは街を使いながら世界観を披露できた悪くない例というか見本です。さらに、その先祖である「OVERMANキングゲイナー」も、富野回と一部の演出回はそれをできた。

 こんなものなら、マンガチック的ではあるが生活臭溢れている「ウォーター・ワールド」の序盤に出てくるあの島が遥かに素敵だ。見せ方も段違いだ。

細かい芝居
 大きな時間の使い方は悪かったんですが、小さな時間を使って芝居をさせることも、どうやらこの制作陣には難しいのようです。

 とにかく、展開はあるんだけれども、細かいところの芝居とかは大味すぎます。展開の都合でキャラには大きな動きがないならば、細かい芝居でキャラを描くのは常套のはずなのに、それさえ出来ていない。

 ちょっとだけ例。ヒロインが2話終盤直前で主人公に助けを求めたが、そこはまさに「展開」しか存在していない箇所だ。ヒロインの必死な呼びかけに対して、主人公が「それがガルガンティア全体としての要請か?」と言って、ヒロインがそれにちょっと躊躇ってから、「そうだ」と頷くという細かい芝居一つだけでも、ドラマがグッと濃くなるし、緊張感もまったく違ってくる。

 しかし、ここを含めて、このような短い時間を利用する演出がまったくできていなかった。別に富野由悠季演出がスタンダードとは言ってないし、それを基準にして他の作品を検視したいわけでもありませんが、それくらいはキャラクターを「その世界にいる実在人物」を考えて描くと、全然常識内の話だと思います。

 なので、インターネット上ではこの第2話を大絶賛する人はいますが、正直それは過ぎた言葉だと思います。この演出程度だと、無難にストーリーをそつなく描くことを完走できるだろうけど、ドラマとしてはお粗末だった予感は、この2話で見させてもらった。

脚本
 いまのところ、脚本に落ち度が見られません。展開としては、このストーリーは面白いですし、構成も間違いが見られません。脚本の人に思いいれはありませんが、確かに確実な腕があると思います。

 しかし、2話を見終わった限り、話の内容はいまいち満足するほどの密度(腹八分さえ達していない)がなかった。

 今さらこういう話は遅すぎたんですが、演出でドラマの密度や粘りを出せないならば、脚本家が脚本段階でそれを上げることもできるはずです。

 脚本の虚淵玄氏は間違いなく良い話を書ける人なんだから、この作品で書いた脚本を基準に、将来はもし監督や作品に応じてストーリーの密度を調整できるようになれば、この時代では間違いなくストーリーテラー型の脚本家としてのトップクラスに入ると思います(いまの段階…というかまどかマギガ以降の段階では、どっちかいうと名前先行という感じだし)。

翠星のガルガンティア Blu-ray BOX 2翠星のガルガンティア Blu-ray BOX 2
石川界人,金元寿子,杉田智和,村田和也

バンダイビジュアル 2013-09-25
売り上げランキング : 82

Amazonで詳しく見る by AZlink


まとめ:今後に期待

 二話に関していろいろ厳しめな感想を残しましたが、全体は一話のところで言及したとおり、「ストーリー」としては素直に観れる面白さがあります。当たり前なことだ!とはいえますが、少なくこの素直さが今日では貴重なものとなっていることは間違ない。つまりどういうことかというと、もう一つの注目作(だった)に比べて、全然見やすいと思います。

 なので、今後はたぶん2話の感想で取り上げた欠点も出てくるんでしょうが、しばらくは見守って生きたいので、3話以降もとりあえず見続けます。

オーバーマン キングゲイナー BDメモリアルBOX [Blu-ray]オーバーマン キングゲイナー BDメモリアルBOX [Blu-ray]
野島裕史,かわのをとや,小林愛,富野由悠季

バンダイビジュアル
売り上げランキング : 1960

Amazonで詳しく見る by AZlink

絢爛舞踏祭 ザ・マーズ・デイブレイク 全9巻セット [マーケットプレイス DVDセット]絢爛舞踏祭 ザ・マーズ・デイブレイク 全9巻セット [マーケットプレイス DVDセット]


売り上げランキング : 179942

Amazonで詳しく見る by AZlink
コメント
どうも、ツイッターの方でいつもお世話になってる者です。
一応現時点で3話まで観ました。
虚淵玄氏に多少理解ある私の見解を述べると、彼はノベルスゲー(エロゲ)畑の人なので論理や構成の面で割りと
しっかり作品を構築できる人だと思います。
その上で富野さんとの差異を比べるなら、富野さんの場合、キャラクターを設定した時、「役割」の明確にせずある程度他のライターさんに任せることでキャラクターの多面性や意外性を魅せることで、物語にダイナミズムが生まれる。(その辺の噛み合いが上手くいかないと構成破綻してグダグダになる)
虚淵氏の場合割とプロットの段階である程度、キャラクターの「役割」を固定して、その代わり物語の構成面での強度を与える。

どちらが良いとか悪いとか話ではないですが、私としてはどちらの作り方もアリだと思います。
千秋クリストファ #-|2013/04/21(日) 23:01 [ 編集 ]
いや、虚淵氏の役割は私が全面的に同意できますよ。
構成も展開もキャラの役割も、すべてにおいて作品の正解だと思いますし、
おっしゃるとおり虚淵氏の出身からして、結局1クールは最適だと思います。
問題は、アニメは脚本さん一人で作れるわけがないという点だと思います。
だから話>演出という感じにもなると思います。

ところで、3話はちょっといろんな人の感想を拝見しましたが、
どうやら2話で露にした欠点は、3話ではよりはっきりとなっている模様だそうです。
そういう意味では自分の判断はあまり間違ってないあとも思っています。
kaito2198 #L2WcHO2o|2013/04/21(日) 23:31 [ 編集 ]
もうちょっと、こう工夫すれば、ずっと良い物になるのにねえ……。
まあでも、姪たちは喜んでるようですよ。僕も続き観たいし。

それにしても、他にも興味深い作品がいくつもあるし、『悪の華』みたいな実験作もあるしで、まるでオタク文化の最先端が、ギャルゲ(エロゲ)やラノベから、アニメに戻ってきたかのようですね。そういや、SFも若い作家による良作が続いてますね。












……まさか、もしかして本当に、2010年代になってアニメとSFが復権しつつあるのか!?!?
staraship #-|2013/04/22(月) 12:26 [ 編集 ]
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURLはこちら
http://kaito2198.blog43.fc2.com/tb.php/1280-cae1a479

ブログ内検索

なんとなく富野商品

リンク

このブログをリンクに追加する

カテゴリー

まともに機能しなくてすみません。これからゆっくりペースで直します。

RSSフィード

FC2カウンター

富野監督作品一覧

  • 海のトリトン
  • しあわせの王子
  • 勇者ライディーン
  • ラ・セーヌの星
  • 無敵超人ザンボット3
  • 無敵鋼人ダイターン3
  • 機動戦士ガンダム
  • 伝説巨神イデオン
  • 機動戦士ガンダム(劇場版)
  • 機動戦士ガンダムⅡ 哀戦士編
  • 戦闘メカ ザブングル
  • 機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編
  • 伝説巨神イデオン・接触篇 -A CONTACT-
  • 伝説巨神イデオン・発動篇 -Be Invoked-
  • 聖戦士ダンバイン
  • ザブングル グラフィティ
  • 重戦機エルガイム
  • 機動戦士Zガンダム
  • 機動戦士ガンダムZZ
  • 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
  • 機動戦士ガンダムF91
  • 機動戦士Vガンダム
  • 闇夜の時代劇 正体を見る
  • バイストンウェル物語 ガーゼィの翼
  • ブレンパワード
  • ∀ガンダム
  • 劇場版∀ガンダムⅠ 地球光
  • 劇場版∀ガンダムⅡ 月光蝶
  • OVERMAN キングゲイナー
  • 機動戦士Ζガンダム A New Translation -星を継ぐ者-
  • 機動戦士ΖガンダムⅡ A New Translation -恋人たち-
  • リーンの翼
  • 機動戦士ΖガンダムⅢ A New Translation -星の鼓動は愛-
  • RING OF GUNDAM
  • ガンダム Gのレコンギスタ
  • 富野参加作品一覧

  • 鉄腕アトム
  • 戦え!オスパー
  • リボンの騎士
  • 巨人の星
  • アニマル1
  • 夕やけ番長
  • 海底少年マリン
  • どろろ
  • 紅三四郎
  • 巨人の星対鉄腕アトム
  • おらぁグズラだど
  • 男一匹ガキ大将
  • ムーミン
  • シートン動物記
  • 赤き血のイレブン
  • アタックNo.1
  • あしたのジョー
  • 男ドアホウ!甲子園
  • 昆虫物語 みなしごハッチ
  • さすらいの太陽
  • 天才バカボン
  • ふしぎなメルモ
  • 新・オバケのQ太郎
  • 国松様のお通りだい
  • いなかっぺ大将
  • 正義を愛する者 月光仮面
  • アニメ・ドキュメント ミュンヘンのへの道
  • モンシェリCoCo
  • ハゼドン
  • ど根性ガエル
  • けろっこデメタン
  • ワンサくん
  • 山ねずみロッキーチャック
  • 侍ジャイアンツ
  • 新造人間キャシャーン
  • アルプスの少女ハイジ
  • ゼロテスター
  • 昆虫物語 新みなしごハッチ
  • 小さなバイキングビッケ
  • 宇宙戦艦ヤマト
  • 破裏拳ポリマー
  • フランダースの犬
  • 母をたずねて三千里
  • アンデス少年ペペロの冒険
  • 超電磁ロボ コン・バトラーV
  • ゴワッパー5 ゴーダム
  • ろぼっ子ビートン
  • あらいぐまラスカル
  • 合身戦隊メカンダーロボ
  • 超電磁マシーン ボルテスV
  • シートン動物記 くまの子ジャッキー
  • ヤッターマン
  • ペリーヌ物語
  • 闘将ダイモス
  • 未来少年コナン
  • とびだせ!マシーン飛竜
  • まんが日本昔ばなし
  • 宇宙魔神ダイケンゴー
  • 赤毛のアン
  • 科学忍者隊ガッチャマンⅡ
  • ザ・ウルトラマン
  • 宇宙大帝ゴッドシグマ
  • ルパン三世(TV第2シリーズ)
  • 新世紀GPXサイバーフォーミュラ
  • 銀河漂流バイファム
  • ママは小学4年生
  • GUNDAM EVOLVE 5
  •  |  富野作品感想 | 富野由悠季関連 | 井荻麟関連 | 富野情報 | 富野雑談 | レビュー | ブログ運営 | 日常話 | 未分類 | 給華文讀者 | Gのレコンギスタ | 
    Copyright(C) 2007All Rights Reserved. TOMINOSUKI / 富野愛好病
    Powered by FC2ブログ.
    template designed by 遥かなるわらしべ長者への挑戦.