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富野由悠季「ライフ・オブ・パイが良いのは、CGがリアルだからではなく、ファンタジーとして成立させる監督のセンスと人生観があったからだ」

2013/03/23 03:44|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:8
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 富野由悠季「ライフ・オブ・パイが良いのは、CGがリアルだからではなく、ファンタジーとして成立させる監督のセンスと人生観があったからだ」
 先日発売されたオトナファミに載っている富野由悠季監督のインタビューには、今回監督賞を含めて、アカデミー賞4部門受賞『ライフ・イブ・パイ』に対する評価がありましたので、ここで紹介します。

 例えばコンピューターグラフィックス。一昔前に比べて、滑らかな動きにしても、写りこみや精密に描けるディテールにしても、確かに表現できることはものすごく自由になった。でも、それだから凄いということはないんだよね。3万人の軍団同士が戦うとか、半分裸のお姉ちゃんが弓を射ってドラゴンを倒すとか、誰もスゲーとは思ってないんですよ。

 絵画の世界にも、1960年くらいに筆を使って、写真以上にリアルに描くというスーパーリアリズムがありました。それが絵画の主流になったかというと、10年も流行らなかった。ということを僕らの世代は知っているんです。

 『ライフ・オブ・パイ』が評価されたのは、トラのCGがリアルに見えるから凄いんじゃなくて、海面にジャンプするクジラの画をファンタジーとして成立させる卓越したセンスとアジア人監督ならではの人生観に基づいた物語論があってからこそなんです。

(オトナファミ2013年5月号「オトナの仕事論」より)
 アン・リー監督を素晴らしく思っている観客の一人として、富野監督のこの評価にとても嬉しいです。

 ちなみに同インタビューでは「レ・ミゼラブル」に対する富野の評価もありますが、ここではあえて紹介しません。気になる方はぜひ雑誌をチェックしてください。



 ちなみに、以下は2ヶ月前自分が書いた『ライフ・オブ・パイ』の感想だった。アカデミー賞もまだ授賞されていないとき書いたものでしたので、富野監督の短いながらも的確なコメントに合わせて読むと面白いかもしれません。

『ライフオフパイ』(トラと漂流した227日)鑑賞。一言いうと傑作だ。日本の皆さんもぜひ見に行くべきだ。日本では2013年1月25日ロードショーだ。

『ライフオフパイ』は楽しい映画じゃないが、退屈もしない。美しくて魅せる映画だ。アン・リー監督の感性はすべてこの映画に詰め込んでいる。3Dエフェクトで画面を構成する映画だが、はっきりいってアバターなんか比じゃない。

CGはともすれば映画にとって諸刃の刃だ。ファンタスティックな画面を構築できるが、一歩間違うとアバターみたいに「CGが主役」というような映画を産む。しかし、『ライフオフパイ』では、CGは完全に映画のための僕で、あのスケールの壮大さ、感性の美しさは完全にCGを凌駕している。

富野監督も宮崎監督も『ライフオフパイ』を見に行くべきだ。お二人方が持っていない「何か」を持っている映画なのだ。

『アバター』のキャメロン監督が『ライフオフパイ』に対するコメントは以下のとおり。「本作は、3D映画は興収が確実に見込めるスペクタクルなビッグタイトル作品でなければならないという概念を覆した。3D映画を見ているという感覚さえも忘れてさせてくれる。これこそ3D映画のあるべき姿だ」

『ライフオフパイ』は日本のどの映画より現実に根ざしている。それでいて、日本のどのアニメより幻想的で美しい。ファンタジーが現実に力を与えているというのは、まさにこのような作品のことだ。だんだんファンタジーと現実をリンクできなくなる宮崎駿は、この映画を見て勉強しなおすべきだ。

富野は映画界が3DCGという新しい技術に振り回されて、新しい物語を作れないことを常に懸念してるが、『ライフオフパイ』はまさに3DCG技術で生んだ新しい何かなのだ。3Dがなくてはおそらく実現できない映画だが、3Dのための映画でもない。3D映画のあるべき方向性を示した映画だ。

 
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 ちなみに日本上映時のサブタイトル「トラと漂流した227日」はちょっとダサいかなーって思わなくもありません。原作には書いてあるとはいえ、映像ではそんな時間の流れさえ忘れさせるものでしたからな。
コメント
前回の記事を読んでいた者にとって
監督のこのインタビューは既視感すら覚えるものですね。
すごいや、kaitoさん!

もう、本当に早く観に行かなきゃなぁ。(まだ行ってないんかい)
子供をまた無理矢理親に預けるか…。
まそきぃ〜 #-|2013/03/23(土) 10:56 [ 編集 ]
あ~、先週末、現在は日本映画関係のお仕事されてる元TVアナウンサーさん(←美人! 最近ご結婚されて、ますます美人に!)やそのお弟子さんたちと一緒に飲んで、酔って壮絶にネタばらししてきたことを思い出してしまいましたよ……。
「CG使って動物映画って、そもそも好きになれないわ……」なんておっしゃるもんだから、「いやだってアレは斯く斯く然々云々かんぬん」て。
「ええっ! ポスターだけみたら、親子向けっぽい売り方してるじゃありませんか!」って言ってたなあ。
彼女ら、ぜったい観に行かないだろうなあ……すまんこってす。

ちなみに僕も原作(邦訳)を読んだきりです。ますます、すまんこってす。
starship #-|2013/03/23(土) 20:15 [ 編集 ]
「東京国際アニメフェア2013」でのトークショーの内容が掲載されていました。
らんぼー #-|2013/03/24(日) 00:24 [ 編集 ]
>まそきぃ〜さん
ありがとうございます。
日本ではまだ上映していますか(確かオープンは1月でしたよね)。
台湾では去年11月の上映でしたので、アカデミー効果があるとはいえ、もうほとんど上映されてませんよ、さすがに。

実は先日ちょうどアン・リー監督のインタビューも読みましたよ。
はにかむな人でありながらちゃんとした物事を喋ってる方ですが、その考えは実は3分の1くらい富野さんと似ていました。
やはり一流の人はみんな考えが近いなぁと改めて感心しました。

あ、別に私のことを言ってるじゃないですよ(笑)。

>starshipさん
だから言ったんじゃないですか、あのサブタイトルがダメダメでしたよ。あれを入れる途端、動物にフォーカスする映画にみえちゃいますから。別に虎と戯れてる映画じゃないのにね(笑)。

実は先日アン・リー監督とある台湾作家の対談を読みましたが、その作家が「原作は私も読みましたが、動物学やら色んな薀蓄とかが入ってるわりに、そんなに面白くなかったよ」という話に対して、アン・リーが半笑いを耐えながらも「まあ、単純な原作でしたよ」というやりとりがありました(ちなみに対談自体は上映したまもなくのものでした)。

あれを「単純」と言ってるのよ? そういう意味でも、あのネタバレを知ってても、やはりstarshipさんにはきちんと見てほしいものですね。

>らんぼーさん
はじめまして、ご情報ありがとうございます。
週末は田舎に行ってしまったので、リアルタイムにキャッチできなかった話でした。助かります。
kaito2198 #L2WcHO2o|2013/03/25(月) 21:42 [ 編集 ]
>「まあ、単純な原作でしたよ」

僕も、原作は途中でオチが分かっちゃったんですけど(笑

「〈物語〉の治癒力」「(精神的に)生き延びるための嘘」というテーマは∀と通底してますよね。
ある意味、∀の前日譚というか、黒歴史が出来たわけについてのお話ですからねえ(←うん、ネタばらししてない、してない ←平気で~な人の実例(笑))

東京では今月中は上映しているようですが……週末どうなんだろう?


それはともかく、お体、大丈夫ですか?
ご自愛ください。
starship #-|2013/03/26(火) 07:38 [ 編集 ]
そうですね、∀にわりと近いところがありますね。
しかしファンタジーをリアルの糧にできるように撮ったのはホントにお見事だと思います。

お気遣いありがとうございます。だいぶ治りました。
kaito2198 #L2WcHO2o|2013/03/27(水) 11:57 [ 編集 ]
原作より面白かった!

って、まあ原作読んだのは、けっこう前なんですけどね。

例の島での出来事が物語られるところで、語り手の現在の場面が挟み込まれるあたり、
「あ! 上手い!!」
って素直に感動。
「『臥虎蔵龍』は電視版のほうが面白いよ(←主に女優に対する好み故に)」なんてずっと言い続けててスミマセンデシタ、リー監督。

でも、しかし、ところで、別れのシーンで号泣するパイは虎の視た映像なのかしらん? むむむ……今週末も上映していたら、もう一回観てくるか。
staraship #-|2013/04/08(月) 18:14 [ 編集 ]
starashipさん、コメントありがとうございます。
最近よく話ができて、とても嬉しいです。

臥虎蔵龍はテレビ版を見たことないですが、まああの映画はなぁ…(苦笑)。
正直今回のパイはリー監督が珍しくエンターテイメントの合格ラインに達した作品だと思いますので、
もうそれだけで感動しましたよ。

あ、それと産霊山秘録は友人から借りましたよ。
寝る前の読書にしたいと思います。
kaito2198 #L2WcHO2o|2013/04/09(火) 17:51 [ 編集 ]
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