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井荻麟作詞論 第21回 ザブングル~エルガイム時期の富野由悠季と井荻麟

2013/03/27 02:06|井荻麟関連TRACKBACK:0COMMENT:2
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 井荻麟作詞論 第21回 ザブングル~エルガイム時期の富野由悠季と井荻麟
 井荻麟作詞論の記事は100回予定です。ようやく5分の1を突破したこの第21回を迎えた今回では、タイトルのとおり「ザブングル~エルガイム時期の富野由悠季と井荻麟」について少々説明したいと思います。



 ご存知のとおり、この井荻麟作詞論の一連の記事は富野由悠季監督の作詞において使っている「井荻麟」、すなわち富野が作詞における創造活動を言及する記事だ。なので、第10回でも語ったが、できるだけ作詞そのものに注目して、ほかの部分を語らないことにするのが目指すところだ。

 とはいえ、まったく語らないのも無理な注文だ。富野作品を少しでも見たことある方ならば分かると思うが、富野の作品の作り方はとんでもなく重層なうえ、年々進歩して複雑する一方なので、「ザンボット」で通用する論理をたとえば「Z」「キンゲ」で通用しようとするのは無理だ。加えて、主題歌はよくOP・EDや本編の映像と連動するし、そもそも作品なくして「主題歌の作詞」も無いわけなので、場合によってはどうしても作品を語らざるを得ないことになる。

 しかし、やはり作詞そのものを越えてる作品論や総論と、それぞれの作詞に対する個別論を混ぜて語ることはできるならば避けたいものなので、将来は必要に応じて、それぞれの作詞に対する個別論の間に、こういった作詞からやや離れる総論っぽい話を入れることにする。今回の話もそうだし、第32回(予定)では「Z~V時期の富野と井荻麟」をまとめて語ることになるし、第60回(予定)の「劇中歌と芸能としての作詞」でもそれらしい総論を語る予定だ。(余談として、そもそも第60回の予定タイトルは「ブレン以降の富野と井荻麟」だった。



 というわけで、今回の記事ではザブングル~エルガイム時期の富野由悠季の創作における変化、およびその変化が井荻麟の作詞に与える影響について、少しだけ総論っぽく語りたい。

 いまでこそガンダムは不動の金字塔となっているが、昔からはザンボット、ダイターン、ガンダムに関して、富野の「日本サンライズ初期三部作」と区別している人も少なからずいる。事実、富野も一部の発言ではそういう意識をとっていたのが伺える。(クローバーにまつわる)ビジネス論においてもそうだし、(ザンボット、ダイターンからガンダムという)創作論においてもそうなので、この見方は適切だと思う。また、ガンダムとイデオンを富野の2つの最高傑作を並んで見ている人もたくさんいる。内容からは79~82年という近い時期にあることやテレビ→映画という経緯などから見て、これも適当だろう。

 こうした区分けをすると、イデオン以降Zガンダムまでの作品、つまりザブングル、ダンバイン、エルガイムは一つの作品群として見ることができる。Z~Vはまたガンダムというカテゴリで語れるが、後述することにする。



 『戦闘メカ ザブングル』『聖戦士ダンバイン』『重戦機エルガイム』。この3つの作品の共通点を挙げることすれば、まず一番はっきりしているのは、「世界観ありき」ということに尽きる。簡単にいえば、一つの作品にまず必ず大きな世界観があり、キャラもストーリーもその世界観を基準に展開している。そこでその世界観のなかに必然な存在意味を持っているメカを置いたら、一つまったく新しいオリジナルロボットアニメの世界が生れる。いわゆる「リアルロボット」というジャンルも、この繰り返す試しのなかで誕生していたものとは言える。

 もちろん、特に背景を紹介していないザンボット・ダイターン、そして舞台を現実世界の延長に置くガンダムに比べて、イデオンも実質的に「異世界作品群」の一つになるのだが、前記の経緯があった上、「世界観ありき」という方法論の徹底度もまだザブングル~エルガイムほど本格的ではなかったので、ザブングル~エルガイムという区別は一番適切だと思う。



 上で言ってたこの方法論は富野由悠季の作品のなかでも何度も使えてた手法なのだが、特に顕著に現れてるのはザブングル、ダンバイン、エルガイムの三作だった。そして、このような方法論の違いは、ザブングル~エルガイムにおける井荻麟の作詞にも現れている。具体的な指摘や詳細な内容はそれぞれの作詞の個別論でも語るが、とりあえずこの時期の井荻麟の作詞は同じく「世界観ありき」の方法論で統一されたかのように、やはりその作品世界と緊密な関係を持つ歌詞となっている

ここは地の果て 流されて俺
今日もさすらい 涙も涸れる
(『戦闘メカ ザブングル』OP「疾風ザブングル」)

オーラロードが ひらかれた
きらめく光 俺をうつ
(『聖戦士ダンバイン』OP「ダンバインとぶ」)


 オープニングテーマの歌詞を例に挙げると、単独に歌として聞くのも美しいが、それ以上作品世界と主人公を物語っていることも見逃せない。そこにはオープニングとの連動があり、第1話に入る前に、あらかじめ世界観を作者に伝える、いうなれば「第0話」みたいな役割を果たしているもちろん、第1話の後でも、毎回その世界観あるいは作品の方向性を提示するような作用が起きている)。


(ネットにあるのを貼ったものです。もし消えたら教えてください)


 また、エンディングや挿入歌の歌詞に関しても、オープニングほど顕著じゃないにしても、やはり作品固有な要素あるいはストーリー性が入っている作りとなっている。そこらへんは前後のガンダムやイデオン、もしくはZ、ZZ、Vとは大きく異なっている。

少し扉を ひらくだけです
バイストン・ウェル のぞけます
(『聖戦士ダンバイン』ED「みえるだろうバイストンウェル」)

五つの 星を 掴めるなら
この体 捨てても
(『重戦機エルガイム』挿入歌「傷ついたジェラシー」)



 なので、次回の第22回から第31回まではザブングル、ダンバイン、エルガイムの三作を網羅するつもりなのだが、これらの記事を読むとき、もしこの「世界観ありき」という方法論を念頭において置くと、歌詞で展開されるロジックやレトリックにはきっと理解しやすいと強く信じる。


以下は、現時点作成した記事のリストです。

第1回 「行け!ザンボット3」
第2回 「カムヒア!ダイターン3」
第3回 「トッポでタンゴ」
第4回 日本サンライズ企画室のクレジットについて
第5回 「翔べ!ガンダム」
第6回 「永遠にアムロ」
第7回 「シャアが来る」
第8回 「きらめきのララァ」
第9回 「いまはおやすみ」
第10回 記事の原則について
第11回 「復活のイデオン」
第12回 「コスモスに君と」
第13回 「スターチルドレン」
第14回 「哀戦士」
第15回 「風にひとりで」
第16回 井荻麟というペンネームについて
第17回 「ビギニング」
第18回 「めぐりあい」
第19回 「セーリング・フライ」
第20回 「海に陽に」
第21回 ザブングル~エルガイム時期の富野由悠季と井荻麟
コメント
富野作品の分類や、3作品の共通点、OP=0話説など太字の部分は
どれもとても感心させられるものでした。

おそらく何となく自分の中では感じていて
何となく自分の中で整理されていたものが、
こうはっきりと明示されると本当に胸がスッキリします。
新発見とともに、「うんうん」という共感もあるというか、
とにかく気持ちが良かったです。

私程度の知識での安い称賛はあまり意味ないとは思いますが、
現時点の富野研究で
情報量的なまとまりと
内容のまとまりの両方において
このブログは随一であるのは間違いないと思います。

しかも、監督が現在進行形であるなかだけに、
このブログというこれまたつねにアップデートされるという形が
じつにぴったりなんだなぁと感じ入ったのでありました。
まそきぃ〜 #-|2013/03/29(金) 18:28 [ 編集 ]
まそきぃ〜さん、いつも褒めていただいて嬉しいです。
こうして評価してもらえるなんて、とても光栄だと思っております。

0話という考えは昔自分が書いたOPED話から派生したものです。
「読んでで楽しくてタメになる富野情報・富野知識」を一人だけ多くの人に届けるのは、このブログのモットーです。
この点に関しては、私にも自分なりの小さな自信があります。
意識してやっているわけではありませんが、まあ結果的に「1」になっていれば、そりゃ嬉しいですよ(笑)。
kaito2198 #L2WcHO2o|2013/03/30(土) 01:24 [ 編集 ]
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