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井荻麟作詞論 第11回「復活のイデオン」

2013/01/24 23:33|井荻麟関連TRACKBACK:0COMMENT:11
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 井荻麟作詞論 第11回「復活のイデオン」
 井荻麟作詞論の記事は100回予定です。今日の第11回では、いよいよ新しい作品に入ります。テレビアニメ『伝説巨神イデオン』のオープニングテーマ「復活のイデオン」について論じたいと思います。



復活のイデオン
作詞:井荻麟/作曲:すぎやまこういち/編曲:すぎやまこういち/歌:たいらいさお

きこえるか きこえるだろう はるかな轟き
闇の中 魂(こころ)ゆさぶる 目覚め始まる
大地わり そそり立つ姿 正義の証(あかし)か

 『機動戦士ガンダム』に引き続き、翌年の作品『伝説巨神イデオン』の作詞も監督の富野喜幸が井荻麟名義で手がけることになった。そしてこの曲「復活のイデオン」はその主題歌である。

 歌詞を見れば分かるとおり、この曲の曲風は依然としてロボットアニメの王道セオリーを守っていて、勇ましいものとなっている。「闇の中 魂(こころ)ゆさぶる 目覚め始まる」や「人よ 生命(いのち)よ 始まりを見る」などテーマに暗く示唆する歌詞もあるが、全体的にやはり既存ロボットアニメの主題歌の延長線にいるものと感じられる。そういう意味では、『ガンダム』の方法論を継承していたとは言える。

 もっとも、『イデオン』以後、富野にまつわる製作環境とその作劇法が急激に変化したため、『無敵鋼人ダイターン3』から続くこの方法論もこの曲をもって終焉を迎えた。



 王道を守る一方、『ダイターン』で見られる2番目の歌詞に「作品の裏に潜む毒」を隠している手法は、この曲でも使われている。

必殺の 技が撃つのは 我が身なのかと

 ほかの勇ましい歌詞にさりげなく隠しているこの一句は、実はこの作品全体の方向性を示唆し、イデオンの立ち位置を暗喩したものだ。最初に聴いたときはなんとなくひっかかるものだけかもしれないが、実際本編を見てみて回を重ねることで、この1句の重さもだんだん分かるような仕組みとなっている。

 このほか、「大地わり そそり立つ姿 正義の証(あかし)か」の「か」を入れるのは、これはまた心憎い手法で、富野の毒がにじり出すものである。

 一つのエピソードがある。当時の演出担当の滝沢敏文氏によると、滝沢氏が現在のオープニングを完成した後、監督の富野に感想を伺ったところで、「これじゃダメだ」という返事を得たという。実際のオープニングを見てみると、確かに主題歌のテンポに乗っている小気味良い映像となっているが、『ダイターン3』のオープニングほど「意味ありげ」なカットを入れてないことを考えれば、単純にカッコいいだけのものという感じがしないでもない。

 映像は曲の歌詞と連動するものなんだから、歌詞に込める言外の意を掬い上げないといけないという解釈もできる。このことからも、この歌詞は決してカッコよさを描くものではないと分かる。



 ところで、歌詞には「スペース・ランナウェイ」というフレーズが出てきているが、実はこれは『イデオン』の原案名「スペース・ランナウェイ ガンドロワ」からとったものだと思われる。「伝説巨神」という商業的思惑が入っているタイトルよりも、、こっちのほうが富野意中のタイトルだったんでしょうね。


 この曲が実際聞くことができるCDです。基本的に「イデオン」に関しては総音楽集だけで十分だと思います。

伝説巨神イデオン 総音楽集伝説巨神イデオン 総音楽集
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コメント
商業的なものとの兼ね合いが、このスパイス的な毒の一番の理由だとは
思いますが、
なんというかこれが「粋」なんですよね。
(「粋」の感覚を言葉で説明することは私にはできませんけど…。
 と、いうよりも感覚ですら現代日本人がどれだけの人がわかっているのか、
 かなり難しいところらしいです。私も例に漏れず。
 ただ「野暮でないこと」=『粋」という程度に考えています。)
 
監督は別に江戸っ子というわけではないんですけど、
さらっと持っているんですよねぇ。
もちろんそのあたりの理解はそうとう勉強されてるんでしょうけど。

ーーーー
昨日、連載100回予定表をあらためて見て
とても心躍らせました。これからも楽しみです!
私ばかり書き込んでるとかえって邪魔かと思ったのですが、
我慢できずに書いてしまいました…。
まそきぃ〜 #-|2013/01/25(金) 10:12 [ 編集 ]
そうですね、この毒に関しては、私も商業的事情というより監督の持ち味だと思います。

コメントは大歓迎ですよ! 確かに二人ばかり話し合うのは端から見ればイチャイチャしてるように見えるかもしれませんが(笑)、それでもコメントは励ましになりますので、とても嬉しいですよ。

100回はすべての曲一通り語って、間にごちゃごちゃな話題を入れる予定です。これからも応援していただければ嬉しいです。
kaito2198 #-|2013/01/25(金) 10:37 [ 編集 ]
第11回になってますが、第10回じゃないですか?
グリーン #JUGsyThY|2013/01/26(土) 21:19 [ 編集 ]
第10回はまだ書いていますよ。大して面白みのない記事なので、先に11回目を書きました。

詳しくは以下参照。
http://kaito2198.blog43.fc2.com/blog-entry-1214.html
kaito2198 #-|2013/01/27(日) 00:13 [ 編集 ]
おお、これは失礼しました。
今後とも楽しみにしております。
グリーン #JUGsyThY|2013/01/27(日) 19:16 [ 編集 ]
久しぶりに書き込みします。
私がイデオンと出逢ったのはサターンの「スパロボF」がきっかけでした。
「コスモスに君と」のメロディに惹かれて、
古本屋に行って小説全巻(朝日ソノラマ版)を買ったり、
カップリングCDを買ったりしました。
当時はネットに繋がってないにも関わらず、この唄を聞くだけでイデオンの姿が
想像出来ました。
超合金魂のイデオンは高いので、できればコトブキヤのDスタイルでイデオンを出して欲しい!



本田 寛 #-|2013/02/21(木) 17:15 [ 編集 ]
本田 寛さん、お久しぶりです。私は10年前くらいで劇場版→テレビ→小説の順で入りました。

スパロボFですか、私もプレイしましたよ。当時はイデオンがよく分からなくて、かっこ悪いのと使い方がよくわからないという理由で、最初から最後まで使わなかったんですよ。

Dスタイルはいいですね。というかイデオンに限らず、キングゲイナーやブレンパワードも出してほしいですね。もともと妙に愛嬌がある連中ですしね。
kaito2198 #-|2013/02/21(木) 18:56 [ 編集 ]
このコメントは管理人のみ閲覧できます
#|2013/03/13(水) 19:03 [ 編集 ]
 ご情報ありがとうございます。井上大輔氏が作曲した曲と考えれば、非常に興味深い話ですね。

 ただ、WIKIによりますと、『ランナウェイ』は1980年2月25日に発売されたシャネルズ(後のラッツ&スター)のデビューシングルでした。
 一方、イデオンは5月放送でしたが、「イデオンという伝説」によりますと、『イデオン』は企画改訂稿の段階では『スペースランナウェイ ガンドロワ』というタイトルであり、80年1月30日に『宇宙脱出 イデオン』に変更されました。時期としてやや合致しないという疑問もあります。
 私は当時の日本をよく分かりませんので、なんともいえませんけれど、もしかしたら富野監督のブラフって可能性も捨て切れませんし、逆になんらかの形で影響されてたことも可能ですよね。
kaito2198 #L2WcHO2o|2013/03/14(木) 03:18 [ 編集 ]
管理人さん、はじめまして。

この曲の私なりの解釈ですが、生命が誕生して大人になる過程ではないでしょうか?

きこえるか きこえるだろう はるかな轟き
赤ん坊がお腹の中にいる状態

闇の中 魂(こころ)ゆさぶる 目覚め始まる
闇の中=お腹の中、 魂=魂、

大地わり そそり立つ姿 正義の証(あかし)か
大地わり=子宮から出てくる、
そそり立つ姿 正義の証(あかし)か=人は誰でも正しく生まれてくる。

赤ん坊がお腹の中から今か今かとでてくる瞬間じゃないでしょうか?
イデオン=赤色、赤ちゃん、すばらしい可能性

だから、サビは「人よ命よ始まりを見る」って思いました。
マダオ #-|2014/01/04(土) 02:17 [ 編集 ]
はじめまして、これからよろしくお願いします。

おお、このような読み方は今まで考えたこともありませんでした。非常に腑に落ちる説明です。
「生命が誕生して大人になる過程」ということですが、確かにイデオンはある種の誕生話ですよね。
小説でもズバリ「胎動」という言葉を使いましたし。

なので、どっちにも当てはまるような歌詞は、本当にすごいと思います。
このような刺激的な考え方をくださってありがとうございます。
kaito2198 #L2WcHO2o|2014/01/04(土) 02:42 [ 編集 ]
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