富野由悠季監督とその作品をひたすら語るブログ

TOMINOSUKI / 富野愛好病
http://kaito2198.blog43.fc2.com/

プロフィール

kaito2198

Author:kaito2198
台湾人。
ただのファンです。

twitterは@kaito2198です。

仕事やブログ関係のご連絡は
kaito2198@hotmail.comまでお願いします。

給華文圈之富野由悠季愛好者的一些話
關於本站文章的轉載聲明

富野監督関連資料一覧

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

グーバーウォーク

演出家と脚本家の対決 〈富野由悠季・辻真先〉対談(後半)

2012/12/26 12:51|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:0
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 演出家と脚本家の対決 〈富野由悠季・辻真先〉対談(後半)
演出家と脚本家の対決 〈富野由悠季・辻真先〉対談(前半)

 前回↑の続きです。

富野「1%は絶対譲れない部分を守らなければいけない」

 ガンダムの企画書って見てないんだけどどんな企画書?

富野 僕も企画書はよく知らない。(笑)ロボットものの体裁で合体シーンは必ず入れると、だけど話はこっちだよという説明をしたんです。

 テレビの場合、30分間だと一点豪華主義がいいんです。あれもこれもってのはかえってダメなんです。他のことは99%まで妥協しても、残る1%、これをはずされたらオレ降りるよというところがないとダメですね。

富野 今まででいうと、その1%は演出者の我の部分になっちゃうんです。そうじゃなくてその作品を成立させていくための1%でなければならないんです。

 それを第三者に納得させるためには先のほうまで見えてないとね、感情論になっちゃいますから。

富野 そういう意味で、辻さんの書き方にかなり教えてもらったところがありますね。それは作品に対する見切りっていうのちゃんとしてるからなんです。

 その見切りっていうのは?

富野 だいたい普通のライターは俺がこれを書かせてもらうよって書く人が多いんです。辻さんの表し方っていうのは、そういう自分の我から出発している部分を載っけようという仕方はしていないんです。

 うん、それは僕がプロデューサーから出発したこともきっとあると思うんですよね。スタッフを説得するのに意地や我ではできない。つまり作品にとって捨てるべきか、残すべきかというやり方でやって来たわけです。

富野 そういうことはここでいうとすごく簡単に思えてくるんですけど(笑)、現場でそれをやってくれるスタッフっていうのはそれほど多くないですよ。辻さんの脚本見てすごく分かりやすいのは、ここだけ残せば、いいんだなってのがすぐわかるんです。でもそうじゃなくて「なぜあのセリフをはずした。」っていう人が多いんです。

 そういうときは「できたものを見てくれ。」というよりしょうがないんじゃないですか。かりに自分が消しとんだって作品がよければ自分も得だと考えるから僕なんかは許せますね。ただ許せないのは、このあいだ某番組ではじめからキチンとコンテ切ってってくれたわけです。僕はずいぶんでいねいにやってくれてるなあと思ってみてて、最後にこっちはオチがあるわけです。それが終わりのほうになって途中でCMになっちゃった。あれって思って後で聞いたら、「最初からキチッとやってったらあそこで秒数足りなくなったからやめました。」って。(笑)あれにはあきれた。

富野 そういう全体状況をもう少し見渡せる演出家が育って欲しいなと最近思うし、新番組もなるべく見てるんだけど、皆ガンバッてるのはわかるんだけど、その頑張り方がどうもね。

 視野が狭いんですね。虫プロがいけなかったのはそういう部分がある。アニメーターでアニメ大好き、それしかやってないからダメになっちゃう。

富野 僕もね、虫プロのとき、すごくうしろめたさがあったんです。というのはアニメがそれほど好きじゃなかった、都合でやらざるを得なかった。だけどこういうやり方もあっていいんじゃないかって思いだしたのが「トリトン」なんです。それは僕のドラマや映画に対する考え方をアニメに投入してったらどういう表れ方をするかってことなんです。意外とそう考えている人は少ないんじゃないんですか。だからたとえば宮崎(駿)アニメのように絵の都合から発生したようなドラマに与したくないんです。観るだけなら好きですがね。

 それとテレビに対する考え方も違うような気もしますね、他の人はわりと必要悪としてテレビを考えているけれども、富野さんはむしろテレビ・アニメというものを積極的に取り込んで視聴者までも演出してしまおうという意識がありますね。だから富野さんのやり方でガンダム以後の場合、僕が「ヤヤッ」と思ったのはそおこのところが新しいというか、テレビの人、というものをものすごく感じるんですけどね。富野さんテレビってどういうふうに考えてます?

富野 うん、僕もしょせん必要悪だと考えている部分はありますよ。一つ違うことは、媒体として無視できないから、それを利用しないと損だなって考えています。ただテレビは必要悪だという考えは変わらないんです。というのはビデオが普及したりすると生活そのものが変わってしまうでしょ。一歩も外に出なくても済むっていうような生活のパターンの変革を強要するんです。それは人の感情生活の上でけっして健康なことではない。一方でアウト・ドア・スポーツを商品化するという悪癖を生んだりしてね。いま番組の当事者が番組を見ることを一番拒否しているんじゃないんですか?

 僕もそういうところありますよ。趣味を全部仕事にしちゃったから。マンガなんか好きだったんだけどなあ。(笑)

富野「実写だったら『鞍馬天狗』か『零戦』を作りたいですね」

--辻さんのその膨大な仕事量のエネルギーというのはどこから来てるんですか。

 ハングリーだからです、いつ食えなくなるかわかんないという。やっぱり新しいものが好きっていうか、組織化されちゃうとつまんない。僕がテレビ局に入ったときはまだ800台ぐらいしかテレビがなかったんですから。それが面白かったです。「バス通り裏」を始めて二~三週して報知新聞に記事が載っていたときは嬉しかったですね。今でも覚えています。報知の人がやっとテレビを買ったんだなって、(笑)なにしろ僕でさえ持ってませんでしたから。その後の漫画の原作でも、アニメでも同じです。そこで競ってるときが面白いんです、誰か優秀な奴が出てくると、いち抜けたと他のところに行っちゃうんです。そのくり返しですね。いま、パズラーでしょ。ほとんどいないわけです。赤川次郎さんぐらいでしょ、若い人向けのパズラー作家っていうのは。だから今だったらワサワサできるってんで始めたんで。それで将来はトラベル・ライターを最終的にやってそれでチョンにするつもりなんです。
 日本で一つだけトラベル・ライターの養成講座があって、できたとき早速行ったんだけど、そこの審査の人が、僕の放送作家教室の生徒だったんです。それで「先生やめなさいよ。」って言われて、それでやめたんです。結局、自分の好きなことを一つずつつぶして行くわけです。

富野 こちらは、そういう意味で好きなものがないから。(笑)

 だけど映画は最初好きだったんでしょう?

富野 いや、あまり好きじゃない。

 僕は富野さんなんか、松竹あたりで製作費をかけて実写をやればいいと思う。手アカのついた監督じゃないものができるんじゃない。

富野 やらしてくれっていえたらねと思いますけれど、最近ますますわかったことは、アニメっていう媒体は凄いなってこと。

 可能性とかを含めてね。

富野 だからもし、僕が30歳の時に今のような状況があったら、完全に実写に行ったでしょうね。松竹の人に実写を撮るなら何を撮ります?って話をされたことがあって、今撮るんだったら「鞍馬天狗」と「零戦」を撮りますと言いましたけど。「鞍馬天狗」はタイトルだけで客が呼べる、それにTBSが失敗した。その理由は簡単だ。草刈正雄を使う鞍馬天狗は007でなければならないのを、(笑)パリ・コミューンにしょうというウソがあるから。だから僕が撮る「鞍馬天狗」のイントロはこうなんです。宮の都に出る、どこかの山あいのシーン、雪が降っている。鞍馬天狗が白馬に乗ってる。それに杉木立から忍者もどきの新選組が切りかかる。それを鞍馬天狗が蓑笠の雪をふり払ってたたき切る。その新選組が死に際に一言いう「鞍馬天狗が帰ってきたっ。」、そこでメインタイトルがバッと出る。(笑)これが鞍馬天狗。零戦は、パイロットが日本の負けを予感しながらも、戦わざるを得ない。が一方最高のパワーの戦闘機を作らなければならないという技術者のフィクションです。それにあの現実の日本の空気をかぶせた時にガンダムと同じ図式の物語になります。この二つが僕の考えてる映画です。でも、どっちも今の日本映画のお金じゃ撮れないんです。(笑)

--最後に辻さんが、今後の富野さんに期待することを聞かせて下さい。

 やっぱりご自分で納得する、この人、自分で納得しないとダメなんです。(笑)そりゃいろんな納得の仕方があって、百パーセント納得できれば理想なんだけど、ある一部分だけで開き直ってもらって、流されてやるんじゃなく、もちろんそんなことはないと思うけれど、何らかの形で納得できるものをやっていただきたい。それだけです。ガンダムのときにびっくりした、それもいっぺんにびっくりしたのではなく、チビチビとびっくりさせられた、今度はどうやって驚かせてくれるか、というのが期待するところですね。

富野 それは、うーん、あんまり人に期待しちゃいけないと思います。(笑)

 この対談に対する感想は、次回辻氏の自伝を紹介する同時に書きます。


鉄道ミステリ各駅停車―乗り鉄80年書き鉄40年をふりかえる (交通新聞社新書)鉄道ミステリ各駅停車―乗り鉄80年書き鉄40年をふりかえる (交通新聞社新書)
辻 真先

交通新聞社
売り上げランキング : 29219

Amazonで詳しく見る by AZlink

ベスト本格ミステリ2012 (講談社ノベルス)ベスト本格ミステリ2012 (講談社ノベルス)
本格ミステリ作家クラブ

講談社
売り上げランキング : 245279

Amazonで詳しく見る by AZlink

旅のエッセイ教室―地球の書き方、歩き方旅のエッセイ教室―地球の書き方、歩き方
辻 真先

展望社
売り上げランキング : 510039

Amazonで詳しく見る by AZlink

コメント
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURLはこちら
http://kaito2198.blog43.fc2.com/tb.php/1208-c6032231

ブログ内検索

なんとなく富野商品

リンク

このブログをリンクに追加する

カテゴリー

まともに機能しなくてすみません。これからゆっくりペースで直します。

RSSフィード

FC2カウンター

富野監督作品一覧

  • 海のトリトン
  • しあわせの王子
  • 勇者ライディーン
  • ラ・セーヌの星
  • 無敵超人ザンボット3
  • 無敵鋼人ダイターン3
  • 機動戦士ガンダム
  • 伝説巨神イデオン
  • 機動戦士ガンダム(劇場版)
  • 機動戦士ガンダムⅡ 哀戦士編
  • 戦闘メカ ザブングル
  • 機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編
  • 伝説巨神イデオン・接触篇 -A CONTACT-
  • 伝説巨神イデオン・発動篇 -Be Invoked-
  • 聖戦士ダンバイン
  • ザブングル グラフィティ
  • 重戦機エルガイム
  • 機動戦士Zガンダム
  • 機動戦士ガンダムZZ
  • 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
  • 機動戦士ガンダムF91
  • 機動戦士Vガンダム
  • 闇夜の時代劇 正体を見る
  • バイストンウェル物語 ガーゼィの翼
  • ブレンパワード
  • ∀ガンダム
  • 劇場版∀ガンダムⅠ 地球光
  • 劇場版∀ガンダムⅡ 月光蝶
  • OVERMAN キングゲイナー
  • 機動戦士Ζガンダム A New Translation -星を継ぐ者-
  • 機動戦士ΖガンダムⅡ A New Translation -恋人たち-
  • リーンの翼
  • 機動戦士ΖガンダムⅢ A New Translation -星の鼓動は愛-
  • RING OF GUNDAM
  • ガンダム Gのレコンギスタ
  • 富野参加作品一覧

  • 鉄腕アトム
  • 戦え!オスパー
  • リボンの騎士
  • 巨人の星
  • アニマル1
  • 夕やけ番長
  • 海底少年マリン
  • どろろ
  • 紅三四郎
  • 巨人の星対鉄腕アトム
  • おらぁグズラだど
  • 男一匹ガキ大将
  • ムーミン
  • シートン動物記
  • 赤き血のイレブン
  • アタックNo.1
  • あしたのジョー
  • 男ドアホウ!甲子園
  • 昆虫物語 みなしごハッチ
  • さすらいの太陽
  • 天才バカボン
  • ふしぎなメルモ
  • 新・オバケのQ太郎
  • 国松様のお通りだい
  • いなかっぺ大将
  • 正義を愛する者 月光仮面
  • アニメ・ドキュメント ミュンヘンのへの道
  • モンシェリCoCo
  • ハゼドン
  • ど根性ガエル
  • けろっこデメタン
  • ワンサくん
  • 山ねずみロッキーチャック
  • 侍ジャイアンツ
  • 新造人間キャシャーン
  • アルプスの少女ハイジ
  • ゼロテスター
  • 昆虫物語 新みなしごハッチ
  • 小さなバイキングビッケ
  • 宇宙戦艦ヤマト
  • 破裏拳ポリマー
  • フランダースの犬
  • 母をたずねて三千里
  • アンデス少年ペペロの冒険
  • 超電磁ロボ コン・バトラーV
  • ゴワッパー5 ゴーダム
  • ろぼっ子ビートン
  • あらいぐまラスカル
  • 合身戦隊メカンダーロボ
  • 超電磁マシーン ボルテスV
  • シートン動物記 くまの子ジャッキー
  • ヤッターマン
  • ペリーヌ物語
  • 闘将ダイモス
  • 未来少年コナン
  • とびだせ!マシーン飛竜
  • まんが日本昔ばなし
  • 宇宙魔神ダイケンゴー
  • 赤毛のアン
  • 科学忍者隊ガッチャマンⅡ
  • ザ・ウルトラマン
  • 宇宙大帝ゴッドシグマ
  • ルパン三世(TV第2シリーズ)
  • 新世紀GPXサイバーフォーミュラ
  • 銀河漂流バイファム
  • ママは小学4年生
  • GUNDAM EVOLVE 5
  •  |  富野作品感想 | 富野由悠季関連 | 井荻麟関連 | 富野情報 | 富野雑談 | レビュー | ブログ運営 | 日常話 | 未分類 | 給華文讀者 | Gのレコンギスタ | 
    Copyright(C) 2007All Rights Reserved. TOMINOSUKI / 富野愛好病
    Powered by FC2ブログ.
    template designed by 遥かなるわらしべ長者への挑戦.