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演出家と脚本家の対決 〈富野由悠季・辻真先〉対談(前半)

2012/12/20 02:28|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:0
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 今日紹介したいのは、「伝説巨神イデオン&富野喜幸の世界」というムックのなかで、富野由悠季監督とテレビアニメ創生期から活躍してきた大御所である辻 真先氏との対談です。

 辻真先氏でいえば超有名人なので、いまさらここで紹介しませんが、氏は今でも毎日小説を書きつつ、大量な本や漫画を読みながら、ブログ・ツィッター・フェイスブックを更新している、バイタリティ溢れている元気なお年寄りです。気になる方は氏のtwitterを読んでください。

 対談の量が多いので、今日はその前半です。



富野喜幸vs辻真先 超多忙対談
次はどんな風に驚かせてくれるかが楽しみ


虫プロ時代、脚本家と演出家という関係だった辻真先と富野喜幸の両氏。今や、それぞれの領域で日本のアニメを代表する存在として大車輪で活躍中。超多忙の日々を送っている二人の夢の顔合わせが遂に実現。



辻 真先(つじ・まさき)
●昭和7年名古屋生まれ。
●NHKのプロデューサーとして「お笑い三人組」「バス通り裏」等を担当する。NHK退社後はフリーの脚本家として活躍中。また推理小説界にも進出し、超多忙の日日を送る。
●代表作品
アニメ脚本「Dr.スランプ」「サザエさん」「夏への扉」等多数。
小説「TVアニメ殺人事件」「ブルー・トレイン殺人事件」等、「アリスの国の殺人」で第35回推理作家協会賞受賞。



辻「富野さんは、途中のプロセスにこだわるんだよね」

--最初のお二人の出会いというと、『鉄腕アトム』で脚本と演出担当で組まれた「悪魔の風船」(第104話 S・40・1・23放送)あたりになるのでしょうか。

辻 僕、富野さんがものすごく印象に残ったのはアトムのときよりも『リボンの騎士』のときなんです。そのときは、がっちり打ち合わせをやっていたから。

富野 逆に僕は「リボン」のときは全然覚えていないんです。(笑)極端な言いかたをすると、「悪魔の風船」しか覚えてないんです。
 ただ虫プロの文芸部の中での辻さんは他の人たちとはちょっと違っていたんですね。もう一人の代表選手に豊田有恒さんがいて、僕はどっちを取ればいいのかって考えたことがあります、そういう気分でライターをみていましたから、虫プロってとこはずいぶんやりにくいところだなあという印象が凄く強くって。

辻 群雄割拠だね、よくいえば。みんなそれぞれやり方が違う。

富野 僕は入社して、半年ぐらいで演出にいったんです。そうすると面食らうわけ。辻脚本がくる、豊田脚本がくる。(笑)それともう一つ面倒なのは平見(修二)さんがいたわけです。それがたがいちがいに来るから、たまらない。でも自分では意識していなかったけど、ずいぶんトレーニングになったわけで、あとからみるとすごく役に立ったんです。というわけで辻真先っていうライターというのは、その中の一つの派閥としか見えなかったから、個人という見方はあまりしなかったんです。それは豊田さんについてもそうなんです。

辻 豊田さんは確かにそのバックにSFの人がたくさんいたから。
 豊田さんとは何やりました?

富野 はじめてやったのは「ロボットポリマー」(S・40・3・13)なんです。

辻 なるほど。そうかそうか。(笑)

富野 それから辻さんとは関係のないことなんだけれど、「悪魔の風船」というのはたいへんな作品でしてね。「鉄腕アトム」が作画の外注出しをした最初の作品なんです。

辻 あーそうだ、絵がずぶん違うなあということだけは覚えているんです。

富野 なおかつ僕の演出した二本目の作品ですからね。だから僕は原画を見ても、全然わからない。(笑)その上あのころのアトムは作画から仕上げまで三~四週間だったんです。とにかく作品レベルをとやかくいえなかった。

辻 一本目はオリジナルでしょ。サブタイトルは?

富野 「ロボット・ヒューチャー」です。新田修介のペンネームで……。で、オリジナルの脚本ということなんだけども、ホントは脚本なんかなくって、ぶっつけでコンテ書いたんです。(笑)

辻 でも、あのころの虫プロは、そういう人多かったよ。

富野 で、まず人の脚本を扱うことで神経をつかっていて。辻真先って何者なんだ。(笑)半年経っていてだいたいはわかっていたつもりですけど、何度か顔合わせてましたし、スタジオの隅で豊田さんが脚本直していたりするのを見てましたし。それで作画は社内でやってくれないから、外に持ってくわけです。本来なら虫プロ代表で行くわけですけれどもまだ2本目ですから、りんちゃん(りんたろう)あたりから、「てめえにできるわけないだろう」という冷たい眼で見られるし。(笑)そのときからです。いじけ節が始まるのは。(笑)そういう体制下で『ジャングル大帝』が始まって、あのころ辻真先だろうがなんだろうが、反発があったのは、みんな『ジャングル大帝』に行くわけです。(笑)残存兵力でなぜ『鉄腕アトム』を作らなくいけないのかって話になったときに、せつなさだけがあるから、僕は虫プロの時代の人ってみんな好きじゃないんですよ。(笑)

辻 「悪魔の風船」のとき、脚本のうちあわせやなんかじっくりやりましたっけ? たぶんあれ、流れ作業みたいにね、アトムの場合、手塚先生のOKが出ると、演出の方に渡すという三角関係の記憶があるんですよ。それに比べて『リボンの騎士』のときにびっくりしたのは、演出の人は絵ヅラのほうから来る人とドラマのほうから来る人がいるわけだけども、富野さんのドラマ性にびっくりした。僕は子供の頃からアニメが好きで、この絵が欲しいという、一点豪華主義のところがあるんです。ところが富野さんは途中のプロセスを大事にするんですよね。
 で、最初何度か打ち合わせたときには、途中飛ばしたって、どうせこの絵になるんじゃないか。どうせ死刑にされるんなら13段階だろうと、24段階だろうと同じだというふうにやってて、二度目か三度目に、おやって思ったのは、途中の積み重ねによってヤマ場がもう一つ上にあがってね。(笑)これはこのほうが面白くなる、というのが最初の印象なんですよね。わりとよくネバったというか、それまでネバる人は山本瑛一さんがいたんですよ、僕は『ジャングル大帝』の第一話、半年かかりましたから。(笑)富野さんは、今のガンダムでも細かいところの積み重ねを若い人達が面白がると思うんだけど、それは『リボンの騎士』のときからあったわけですよ。あれはサブ・タイトル忘れちゃったんですけど、確か文字通り、塔の中の死刑台かなんか、高い所へ上がっていく話なんだけれど、あの作り方なんか面白かったです。

富野 よく覚えてないですね。(笑)

辻 富野さんとは全然逆に、手塚先生のときに注文されて困ったのは、奇想天外にして下さいという、その注文しか来ないんです。私は自分で奇想天外にしてるつもりなんだけれど。(笑)
 確か、アトムが夢を見るという「夢見る機械(ドリーム・マシン)」(第81話 S・39・8.1)のとき、精一杯面白い絵ヅラを考えたんだけど、手塚先生はそれ自体が気に入らない。だから落差が詰まらない、あれはまいったですね。

富野 それは僕が残存部隊でやってた時も同じでしたね。僕は『リボンの騎士』のこと覚えてなくて、資料なんかみて、あれ、21話までやってるなんてびっくりしたんだけども、「世界一のおやつ」と「こわされた人形」が最後の虫プロの仕事で、その二本が辻さんのご本です。いま辻さんがおっしゃられた通り、僕は全然作り方変わってないんですね。

辻 変わっていないですよ。

富野 自分でもいやなんだけど(笑)。

辻 変わってない、頑固な人でね。もう一人頑固な人がいた。永島慎二。あの人は今でも印象に残ってます。

辻「スポンサーまで演出しないと演出家になれないんだよ。」

富野 でも、僕は「リボン」をやってるときはいやだったんですよ。というのは「アトム」を作ってすごくうぬぼれていた時期だったんです。「リボン」ではチーフディレクターにはなれなかったし、抵抗感がものすごくあって、それが虫プロをやめる一番の原因だったんです。でもうぬぼれていたおかげで虫プロやめてひどい目に会いました。トリトンやるまでの6年間ほどはCMもやったし、プロダクションを渡り歩いて、いろんな種類のコンテを切らしてもらって、やっぱり「リボン」のC・Dをやらなくて良かったと6年間かけてやっとわかったんです。そのくらいテクニック、ノウハウがいろいろあることがわかってきたんです。その学習する時期があって『海のトリトン』に当たったのが良かったと思ってますね。「トリトン」のときに久し振りに辻さんにお会いしたんですよね。でも僕がコンテマンやってたときに辻さんの脚本はどこへ行っても回ってくるんですよね。(笑)

辻 ハハハ、そういえば結構あったかもしれないですね。

富野 『マリン・キッド』なんかも僕やりました。辻さんはずっとフリーでやってらしたんですよね?

辻 そうです、虫プロは文芸部に囑託というかたちで。最盛期には、第一稿書く前にギャラをもらったこともあります。「うちは早いでしょう。」って。(笑)あれをやっちゃいけません。(笑)

富野 僕も給料が一万円ぐらいのとき、コンテ料で7万円ぐらいもらったことがあるなあ、20年前の7万円ですよ、すぐ全部使っちゃったけど。(笑)で、虫プロやめたときはお金がなくてホントに困りました。(笑)

辻 「トリトン」やってどうでしたか。

富野 すごく自分でふらふらしていきながらも、自分でアニメをなんとか作っていけるなって思えたことですね。あれが終わったのが31ぐらいのときかな、この7~8年それが支えになったんですね。もし、あの後どこかのプロダクションに入っていたら、絶対「ガンダム」、「イデオン」は作れなかったでしょうね。自分では結果的にはサンライズに戻って来たことになっちゃったんですね。

辻 それは元虫プロということだから? 他になにかひっかかりはあったんですか?

富野 なんにもなんです。その頃は帯番組の仕切りやっていたです、「夕焼け番長」とか。僕にとっては帯番組でもイニシアチブを取れなければ、全体が見えないから厭だというこだわりがあったんです。それでライディーンの話がくるまでじっと我慢してたんです。自分でお話を作るってことにすごく興味があったから……。

辻 そうですね、話を作るってことを考えると、テレビのワンクール、ツークールを一人で引き受けるというのは、これは凄い情報量というか、細かく巨大な物が積み上げられるんですよね。小説百枚、二百枚なんてメじゃないです。ましてシナリオの枚数×視聴者の数などはじいたら世界最大のメディアになっちゃう。例えば『サザエさん』だと、7分間の間に4コマのものを30本入れようと思えば入れられるんです。そうすると長谷川町子さんがひと月かかったものが7分間で入っちゃうんです。それが30分で3本入るのだから、新聞の3か月分が30分で入っちゃうんです。これは膨大なもんです。だから話を作るということだったら楽しいでしょう?

富野 楽しいと同時に、物量に圧倒されるという気持ちも凄くある、だからライターの存在が絶対なければならない。自分が全部ペラ70枚ぐらいのものを毎週書いても間に合わないんですよね。最初の時期には週に二本ぐらい書かなくちゃいけませんよね。

辻 演出なんかしてるヒマがないよね。

富野 あの物量を支えていって、なおかつ物語のロジックを確立させて行かなきゃならない。それには物語のテリトリーに関する見切りがついてないとできないんです。

辻 富野さんの場合は自分の世界を作るからそれがわかってないと打ち合わせができないわけですよね。

富野 ただ初めから線を引くのは無理なんですよね。それは『勇者ライディーン』のときに痛感しました。オリジナルを起こすのはホントにたいへんなことだなって。それで僕はアニメを作る環境ということを良くいうようになったんです。

辻 自分の上のスポンサーまで演出しないと演出者になれないんですね。僕は逆に、NHKでそれやってて疲れ果てちゃった。子供の頃考えると、級長にはなれなくて、副級長にはなっていた。女房役は得意なんです。

富野 よくわかる。(笑)

辻 演出の人と行司役のプロデューサーとちゃんと話ができればいいんだけれども、えてしてプロデューサーの言いなりになっちゃう。そうなるとその番組はだめですね。

富野 だからガンダムのときは二本立て使ったんです。はずす部分をはずせっていったらすぐにはずせる。それで話のシーンをこっちにあるという構造のものをヌケヌケとやりましたね。(笑)

(続く)

 この対談や辻さんに対する感想は後半の対談に合わせて、次回で書きたいと思います。

演出家と脚本家の対決 〈富野由悠季・辻真先〉対談(後半)

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