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∀ガンダム6話~11話裏話紹介

2012/09/02 17:25|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:3
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - ∀ガンダム6話~11話裏話紹介
 前回の記事で予告したとおり、『∀ガンダム』フィルムブック第2巻の話を紹介します。以下はちょっとだけ自分の意見をします。

第5話 チェックポイントその1
戦闘機乗りは空を飛べる!わけではないが……


 メシェーがモビルリブに飛び移るシーン。普通に考えれば「無理だ!」と思いたくなるこんなシーンが自然に見える。というのも冒頭でロランが飛行船から飛行機に飛び移るという描写がなされているためである。∀の絵コンテには、こういう演出教室ノリの細かい書き込みが多数見られる。なかには、冒頭の装甲車から顔を出すヤーニ軍曹の対比の面白さには「人間の乗るものはでかいと信じている人はアホなんだよね」なんて意見も書かれていたりして。

 こういうメモ代りとして絵コンテに添付されている演出手法の書き込みこそが、富野由悠季監督のもう一つの『映像の原則』だといえますね。内容的には難しいかもしれないけど、どこかでまとめて出版できないものですかね。

第6話 チェックポイントその3
~削られたシーン~ 黒歴史をめぐり紛糾する会議


 シナリオでは、地球の領主が黒歴史をオカルトと断じ、月に住み着いた人が居ることを信じられず、ディアナたちをガリアの北に住むいかさま師とまで決め付ける。グエンはそれに賛同しないが、”月に人が住むことを領主が理解して大衆に伝えて欲しい”と語るディアナの問いには言葉を濁し、この千年間ラジオも新聞も普及率がほとんど変っていないと語る。そんな展開になるはずだった。

 この部分は結局削られたんですが、正解だと思います。今更6話になってもこれをやられても、ただでさえ遅い展開をさらに遅らすのですからね。

第7話 チェックポイントその2
絵コンテに見るワイプによる演出講座


 町でパンを売るキースのシーンで、カットの切り替わりにワイプという手法がつかわれている。これは画面を横に拭き取るようにして下に次のカットが現れる技法。この使用に際して、絵コンテにはこんな注意書きがされている。曰く「ワイプを使うということは、劇中のテンポを上げる感覚があります。(中略)切り込むようなタイミングで入れた方がいいと思います」また「ワイプすぐのアクションをつくらないとワイプだけの見せ絵になってしまう」のだとか。

 ∀の舞台はアメリカ大陸を想定しただけあって、人間ドラマになると、富野がほぼ本能的にワイプを多用しますよね。それにしても故星山博之氏もそうだったけど、やはりあの年代は、ある種「古き良き年代の映画≒青春の思い出的な映画」の臭いを忘れることができませんよね。

第7話 チェックポイントその3
ムーンレィスのパーティードレスは奇抜……ではない?


 ムーンレィス側のドレスにはびっくりした人も多いのでは? だが、これらのドレスを考えたキャラクター原案の安田朗は、そんなことはないのだと語る。たとえていうならば、現代のパリコレ。TVなどで見たことのある人はわかるだろうが、一体誰が着るのかと目を疑うようなデザインが続く。また映画祭のパーティなどでも奇抜なファッションは珍しくない。それを思えば、あのファッションは奇抜というよりモダンとでも捉える方が正解だろう。

 次回の記事で紹介したいですが、今のあきまんはともかく、この時期のあきまんのデザイン力とコンセプト力は間違いなくピークにいると思います。正直『∀』のキャラクターと比べれば、『キングゲイナー』のメカでさえ物足りないように感じます。

第8話 チェックポイントその4
~削られたシーン~ 嘘をつく人へのグエン様の一考察


 今期の話の冒頭、グエンとキエルの会話にはいくつか削られたシーンがある。たとえば人は戦いが好きなのかというキエルの問いに「黒歴史の中に人は戦う本能を持っていて嘘をつく動物だとかかれており、それは我々自身のこと」であると答える。また、自分に嘘をついていないかと問うキエルに、キエルは「わたしはご覧の通りですべてです」と答える。実に意味深い。

 「うそをつく人たち」! 当時富野監督が本からヒントを得た件ですが、実際のフィルムではこのコンセプトは後半で浮かび上がったわけですが、この話を見れば分かるとおり、前半ではすでにこのコンセプトが作品の一要素として存在していた。結局尺関係で削られたんだろうか。

第10話 チェックポイントその4
~削られたシーン~ ハイム夫人はディアナに気付いた?


 脚本の段階では、ラストシーンが少し違っていた。お墓の前で泣き崩れる一同。そのあとに場面はハイム夫人の寝室に。そのベッドで、ジェシカに看病されているハイム夫人がこう問いかけるのだ。「ソシエといっしょに来てれたお嬢さんは、どこの方なの?(中略)私を元気づけようと、あんなに固く手を握ってくれた……」その言葉にジェシカは実の娘の分からなくなったのかと涙するのだが……。入れ替わりに気付いていた?

 私見ですが、このシーンを削られたのは演出家GOOD JOBだと思います。なぜならばこの話があっても無くっても、ハイム夫人がモウロウ状態に陥っているのに変りませんので、このエピソードを入れても蛇足なだけです。なぜならば、ディアナを見て「あなた誰? キエルに似てるけど…」ではなく「どこの娘」と言ったのは、まさに判断力がまだ正常じゃない証しですから。

第11話 チェックポイントその4
少し不思議なコレン・ナンダーのガンダム観


 ノックスの町で暴れて「昔のガンダムっていうのはなぁ。こういうときにはダァーっとやって来て戦ったもんなんだぞ」と叫ぶかと思えば、シナリオ段階では「高性能なモビルスーツといやぁガンダムに決まっている」とか「地球で敵討ちができるんだぜえ!」なんていうセリフも考えられていた。そんなコレンにとってガンダムって一体何?
 もっとも、コレンのセリフに対するミリシャの反応は「敵はああいうものをそう呼ぶんだろう」とそっけない。

 これもいらないセリフだから削られたんでしょうね。

 以上の紹介とおり、このフィルムブックは各話ごとに4~5の要チェック!を取り上げるスタイルですが、実際こぼれ話を収録したのは以上の7箇所のみです。なので今回で一気に全部を紹介しました。次回は機会あれば安田朗氏の話を紹介したいと思います。もっともあきまんの絵に関する話はいろんなところで読めますので、あまり乗り気じゃないかも。






コメント
>ハイム夫人のくだり
この削られたシーンの意味は
ハイム夫人は正気ではないけど、というか、
そんな状態の中であっても
自分の娘のことを外見に惑わされることなく
しっかり判別できているという、
「親」としての凄さを表していたと考えていました。

もっといえば、普通の状態でないからこそ
(やはりそっくりな外見に惑わされることなく)
真実の姿を見ることができた、とも言えるかもしれません。

しかしそのことをあれをキエルだと信じ込んでいるジェシカ達は
理解できない。娘すらわからなくなったと曲解する。
真実はハイム夫人の方であるのに。

…というように考えていました。
(もちろん入れ替わりを知っている視聴者はハイム夫人が正しいことが
 わかるという具合)

ただ、まぁよくあるエピソードと言えなくもないとないと思いますし
少々くどくなるかなぁという気もしますから
カットに関してはまぁ仕方ないかなとも思います。
 
まそきぃ〜 #-|2012/09/06(木) 12:04 [ 編集 ]
>「親」としての凄さを表していたと考えていました。
まあ、普通に見ればそうだと思いましたから、あえてひねくれて見ましたw
しかし一般常識でいえば、たとえば自分の娘とそっくりする人が現れたとして、
自分の娘じゃないとわかっても、まずはビックリするのが人情だろう?と思わなくもありませんけどね。

もっとも残したところで、ご指摘した通りちょっとありきたりですし、
やはり削るしかないですね。
kaito2198 #L2WcHO2o|2012/09/06(木) 14:11 [ 編集 ]
まそきぃ〜さんのブログにコメントを残したかったんですが、なぜかアクセス拒否されましたので、
ここで書きます。

「素晴らしいですよ、こんなご趣味があるなんて。

落語は台湾ではほとんどありませんが、台湾在住の日本人のために、どこかの協会は年一度くらい落語の寄席を開きます。それで大学時代は何回か行ってましたけど、高いレベルの言語遊びに、当時自分の日本語程度も相まって、正直半分くらいしか分かりませんでした。

それでもなかなか楽しかったので、まそきぃ〜さんもこんな技があるなんて、とても尊敬します。」

よかったら読んでくださいね。
kaito2198 #L2WcHO2o|2012/09/06(木) 14:37 [ 編集 ]
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