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富野小説の世界へようこそ ~富野由悠季全小説案内~ その5 『OVERMANキングゲイナー』『リーンの翼』『はじめたいキャピタルGの物語』

2011/10/12 02:26|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:0
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 富野小説の世界へようこそ ~富野由悠季全小説案内~ その5 『OVERMANキングゲイナー』『リーンの翼』『はじめたいキャピタルGの物語』
 4ヶ月も放置してて、申し訳ございません。富野由悠季監督の小説の案内記事です。訳があってその4を飛ばして、今回はその5を紹介させていただきます。作品は『OVERMANキングゲイナー』『リーンの翼』『はじめたいキャピタルGの物語』などの三作です。




OVERMANキングゲイナー

OVERMANキングゲイナーsmall(単行本未発行のため、雑誌よりスキャン)

あらすじ
 時代は遥かなる未来。自然保存という大義名分のもとで、ドームポリスと呼ばれる居住ユニットの暮らしを強いられて数百年も経てば、人々は何の疑問もなく今の生活を過ごしている。しかし、いつしか人々は先祖の故郷への想いを思い出し、そしてそこに帰るべく、禁令を破ってまでドームポリスより「エクソダス」することになる――青年革命家ゲイン・ビジョン、通り名「黒いサザンクロス」、いまエクソダスの請負人として、動き出した。

作品解説
 テレビアニメ『OVERMANキングゲイナー』のWOWOW放送に合わせて、月刊ニュータイプにて6ヶ月に渡って連載された富野由悠季監督の短編小説。「ビジュアルストーリー」と銘されたとおり、本作のイラストはキャラクターデザインの一人である西村キヌ女史を迎え、大判で美麗な挿絵が話題になった。

アニメとの関連
 ほかの富野のノベライズと違って、このビジュアルストーリーの構成はアニメとやや違うものの、設定が共有しているなので、ここでしか読めない話もいくつかある。ゲインの過去、ゲインとカリンの馴れ初め、初代ミイヤの話などは、アニメで軽く触れられたけど、実際の小説の地の文で描写されるのは、また一味違う感触が得られる。
 なお、この小説は6ヶ月しか連載されなかったので、話はおおまかゲインの過去、ウルグスクのエクソダスの始まり、ミイヤの遺跡の攻防、シンシアの登場とキッズの暗躍などと4つのエピソードに集約されている。オーバーデビルの出現を匂わせたものの、物語自体はゲイナーとシンシアの初対面のところで第1部終了。

トミノ的必見ポイント!
 タイトルまで「ビジュアルストーリー」と付けられたように、この小説は富野監督の意識では西村絵を主体とした作品なので、そういう意味では、純粋な小説とはいえないかもしれない。しかし、この作品が特筆すべきなところは、なによりも文章、イラストの画面構成、版面のレイアウトまで、すべて富野監督によるものだ。その見事なまでの匠心は、他の小説ではまず見られない。
 また、アニメ版と違い、第1回は本編前のゲインの過去話で、物語がゲイン目線で展開される色がより一層強くなっている。(当時)老年に入りつつある富野監督が青少年主人公であるゲイナーの描写を若いスタッフに任せ、自ら壮年の主人公であるゲインを描くことに専念する跡は、この小説にあり。こういうところを念頭に置いてみると、また異なる趣といえるかもしれない。

連載と各版本の比較
 月刊連載のみなので、版本の差はない。

入手状況
 月刊ニュータイプ2002年9月号から2003年2月号に収録。

イチオシのセリフ

『こんどは本物の恋か……』





リーンの翼(新版)

新版リーンの翼small

あらすじ
 太平洋戦争の末期、大日本帝国海軍の一飛曹・迫水真次郎が敵機に撃墜された瞬間に、異世界バイストン・ウェルへと召喚される。異世界に落ちた迫水は、国おこしを目指す豪傑アマルガン・ルドルや女王リンレイ・メラディを始め、いろんな人との出会いを経て、自立する戦士にまで精神的に成長する。そして、鍛えた直心陰流剣術と、伝説の勇者の証である「リーンの翼」を顕現したことにより、「聖戦士」になり、戦雲渦巻くバイストン・ウェルの乱世を平定する英雄となるのだ。
 やがて、聖戦士サコミズは死線をくぐって、愛する人の死と故郷の喪失をも乗り越えて、再び立ち上って、王として世界を君臨することになる。

作品解説
 富野由悠季がかつて1983年から85年にかけて野生時代で連載された小説と、2005年から2006年に渡って作ったOVAをベースにし、新たに書き下ろした単行本である。「バイストン・ウェルの最終章かもしれない」といわれている本作は、1600ページを越えて、多才作家冲方丁をして「ただ読むだけでも学ぶことが多すぎる」と言わしめたこの超大作は、本当の意味での日本のためのファンタジーだ。

アニメとの関連
 ほぼ周知のことだが、富野由悠季という人はとにかく素直にアニメのノベライズをやらない人だ。このクセは、本作においても遺憾なく発揮した。第3巻はいわゆるアニメの前日談みたいなもので、迫水がホウジョウ国を建てる話と、朗利たちがテロを準備する話で、第4巻はアニメ本編に準じる話。なるほど3巻と4巻は一見にしてアニメ新作に合わせて書いたものに見える。
 しかし、主要人物のキャラ付け、話の展開、キャラクターの結末などを初め、ストーリーが基いた論理まで書き直されたのを見れば、この小説は実際旧版とアニメとかけ離れているものと分かることができる。そういう意味では、この小説はアニメとは関連があるけど、もはや別作品といっていいかもしれない。

トミノ的必見ポイント!
 前項でも言ったが、この小説の前半2巻は旧版のリライト(戦記風)で、3巻はサコミズの建国話と朗利たちのテロに至る話(建国壇と現代小説)、そして4巻はアニメに相当する話(一味違うアニメノベライズ)。それら3つのパートは風格こそ違うものの、全体通して読んでると、一つ芯が通っているテーマを感じられ、なぜか一種のまとまり感が漂っている。。そういう意味では、この一作で3つの風味を味わえる小説は、非常に贅沢な作品と言える。
 また、富野本人が「(小説としての)第二の処女作」と言わしめたように、この小説は今までどの小説にもない要素が秘めている。特に第3巻には、富野監督がここ数年勉強を通して得たありとあらゆる知識と考えを詰め込んだゆえ、それらの現実のものをどうやって作品の要素として消化してゆくのは、本作最大の見所の一つといっても過言ではない。そういう意味では、この作品は小説で展開されたバイストンウェル物語の到達点の一つといえる。

連載と各版本の比較
 前半の2巻は結末以外、旧版の6巻をベースに大幅書き直されたもの。主な改変について、描写がマイルドになっているほか、迫水の口調が丁寧語に変更されたことが上げられる。
 特に迫水の部分では口調を変えただけで、雰囲気が全然違うと感じられるはずだし、実際その迫水の態度の変更こそが、旧版と新版の結末の違いのより所だ。だから、個人的は旧版と新版をただ版本の違いととらないで、ちゃんと違う二つの作品として見て欲しい。
 なお、後半の2巻は完全に新作なので、版本の違いはない。

入手状況
 今でも本屋や角川書店の公式サイトで気軽に買える。ただし、豪華化粧箱とポスターカードを付録した限定版はもう売り切れ。

イチオシのセリフ

「お前は、ここにいてくれると言ってくれたんだろう! いっしょのお墓にはいってくれるって、言ってくれたんだろう!」





はじめたいキャピタルGの物語

はじめたいキャピタルGsmall
(単行本未発行のため、雑誌よりスキャンして修正)

あらすじ
 時ははるかな未来。宇宙世紀より1000年を越えるこの世界は、前大戦の残った最後の宇宙エレベーターを「キャピタル・タワー」と呼び、人類史の新たな象徴をした。そして、人々はいつしかこのキャピタルタワーにまつわり、さまざまな生活ペースや階級を作ることにした。少年ベリル・ゼナムは先輩たちとともに士官大学に進学する試験の最中、突然謎のマンマシーン「G」に乗る宇宙海賊の襲撃を受けた。必死の覚悟で敵を捕獲したベリルだが、その海賊がヘルメットを取った瞬間、なんと美しい少女の姿だった。「G」とは何か? そしてキャピタルタワーにまつわる謎とはいったい?

作品解説
 月刊ガンダムエース2010年12月号の100号にて、富野由悠季監督が緊急寄稿した作品。内容はわずか8ページしかないけど、富野近年の宇宙エレベーターに対する構想を形にしたものなので、新作を予感させる習作なのだ。文章のほか、概念図や挿絵も富野本人によるもの。

アニメとの関連
 この作品は宇宙世紀より千年以後に設定されているため、ガンダムシリーズの一作になるはずだが、実際のどの作品にも特定な関連が無い。
 しかし、実際の設定を吟味すれば、この「キャピタルG」のガンダムクロニクルでの立ち位置が、宇宙世紀シリーズから∀に至るまでの一連の作品群を繋ぐものになるはずだ。詳しくは「宇宙エレベーターで新作を作り、宇宙世紀をも再構築しようとする富野由悠季」「はじめさせたい『キャピタルG』を物語る」を参照。

トミノ的必見ポイント!
 この小説が特筆すべきなのは、8ページでありながら、今までのどの富野小説にも大きな世界観を感じさせてくれる。事実、富野監督の小説にはアニメに劣らない面白さがあるものの、テーマ提起のスケールに比べて、確かにアニメより一段小さい気がする。
 しかし、本作はまったく違う。宇宙規模戦争後の世界なのに、なぜか退廃を感じず、希望ある未来を予感される物語は、∀より一歩進んで、企画案「リアルG」と短編『Ring of Gundam』の流れを汲みながら、読者に人類の可能性を示しようとしている。
 また、この作品で示した方向性は近いうちに、後続の「Gレコ」プロジェクトの一部になる可能性もあって、まずは小説連載、アニメ放送も視野に入っているという展開が予定されているので、どうしても読者の支持がいる。そういう意味では、皆さんにはぜひニュータイプエースを購読して、毎号「Gレコ」を応援してほしい

連載と各版本の比較
 今のところ寄稿した1回きりなので、版本の違いはない。

入手状況
 月刊ガンダムエース2010年12月号に初出。また、ニュータイプエースVOL.1の富野新企画「Gレコ」の発表に合わせて再録されている。また、『映像の原則 改訂版』に載っているサンプルシナリオにも少しだけこのプロローグの続き話が掲載されている。

イチオシのセリフ

「答える必要はない。勝手に想像しろ」





 というわけで、今回は以上の三作でした。次回こそ『アベニールをさがして』『ガーゼィの翼』『王の心』『密会』『ブレンパワード』について紹介します。頑張って書きますから、どうかご感想をください。


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