富野由悠季監督とその作品をひたすら語るブログ

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井荻麟作詞論 第33回 「Ζ・刻を越えて」

2013/06/30 12:24|井荻麟関連TRACKBACK:0COMMENT:5
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  井荻麟作詞論の記事は100回以上予定です。今日の第33回では、テレビアニメ『機動戦士Zガンダム』の1stオープニング「Ζ・刻を越えて」(第1~23話)を語りたいと思います。



Ζ・刻を越えて
原題:BETTER DAYS ARE COMING/原作詞:NEIL SEDAKA/作詞:井荻 麟/作曲:ニール・セダカ(NEIL SEDAKA)/編曲:渡辺 博也/歌:鮎川 麻弥

今は動けない それが運命だけど
諦めはしない もう目覚めたから
燃えるときめきは 時代を映し
色鮮やかに 燃えさかる炎

 前回でも言ったが、「異世界三部作」を終えた富野由悠季は、この『Zガンダム』をもって、10年の間にガンダムしかやらせてもらず、しかもガンダムを連続に作らなければならなくなった状態に入っていた。そして現在の評価とは裏腹に、作家としては別にして、作り手としてはこの『Zガンダム』から低迷期に入ることも間違いなく事実であった。

 こうした強い挫折と抵抗感、それからそれらに伴う使命感と反抗心は、そのまま『Zガンダム』の核心になっていたといっても過言ではない

 また、『Zガンダム』は前作とうって変わる気分(≒雰囲気)が漂っている上、新たに入れる要素も多々あるため、時折難しい作品と評されている。しかしそれらの気分や要素が、この「Ζ・刻を越えて」からはすべて伺える。なので、この歌詞をよく理解できれば、『Zガンダム』の全貌を把握できると言えるかもしれない。

 なので、この歌詞自体には深読みできそうな部分はいくらでもあるけど、今回はあえて以上の二点を中心的に説明する。



 以上の話を踏まえれば、この「Ζ・刻を越えて」の出だしの部分からは、どうしても「言外の意」が聞こえてならない。

今は動けない それが運命だけど
諦めはしない もう目覚めたから

 前回ではガンダムシリーズ時期の井荻麟作詞の特徴は「意志の表明」と言ったが、この歌詞が一番それを表しているものだ。

 「いま、現実に苦しんでいる。それでも、やるしかない。」この歌詞は、主人公カミーユのことを指してるとは言えるし、真・主人公シャアのこととも言える。しかし、なによりこの二つのキャラを自分から生み出した、作者である監督の富野由悠季のことを言っていると感じられる。作者の意図ではないが、このようなメタフィクション的な読みはいくらでもできる作りとなっている。

 のち、富野は『Zガンダム』という作品を「現実認知」の物語だと言い表したが、この「現実認知」は作詞でも顕著に現れている。しかもこの現実認知は富野が直面する現実ともリンクし、作品により痛切な深さを与えていた

 もちろん、富野は単に作品(もしくは歌詞)を自分の不平不満をぶちまけるものと捉えていないし、そのような作りもしていない。歌詞でも、ちゃんと本編の一要素として還元できるように作っている。それでも、『Zガンダム』がありきたりの続編ものに陥らずに済むだけでなく、ともすれば哲学的だと評価されるわけは、間違いなくこの富野による入魂的な気持ちのこもり方の賜物だ。



 もう一つ注目すべきところがある。

 長く続いている宇宙世紀のガンダムシリーズだが、二作目の『Zガンダム』はよく前作(ファースト)から作品の色が一変したと言われている。いろいろあるが、とりあえず一番顕著に見えるのは、ニュータイプという前作の隠し味的な要素を、この作品で世代論を付け加えて、全面的に出したところでしょう。これは『Z』がよく批判されるところではあるが、逆に一番評価されているところでもある。

 そしてこの気分は、歌詞にも出ている。

暗い街角 ひらく空から
ひどく虚ろに 星が揺れても
そこに残った 若さ取り出し

 井荻麟の80曲の歌詞のなかで、「若さ」という単語はこの曲だけに出てくる(※)。この「若さ」という言葉を中心に、「燃えるときめき」「時を乗り越え」などを、「暗い街角」「空の傷口(きず)」などに合わせて聴くと、その対比が非常に強くて、かなり世代論的な意味が含まれていることを感じ取れる。

 いわば、富野がZガンダムに対する気分は、すべてこの「Ζ・刻を越えて」から読み取れるのだ。若さをもって、時代を切り裂きたいという次世代への富野の期待と願いかけは、この歌詞から伺うことができる。



 ところで、この曲を聴くと、なぜだか違和感を持つ人もいるかもしれない。実際作品の冷徹な色合いに比べれば、「Ζ・刻を越えて」の曲調と歌詞はあまりにも熱いのだ。事実、原曲の作者である二ール・セダカでさえ原曲の差異に困惑していた。

燃えるときめきは 時代を映し
色鮮やかに 燃えさかる炎

 この1stオープニングでは何度も何度も「若さの情熱」というものを強調しているわりに、本編は若者が厳しい現実のなかで挫折していく展開の連続であった。コントラストと言えばそこまでだが、実際この落差が一種のぎくしゃくを醸したことは事実である。

 このような落差の正体はいかなるものかに関して、ここから推測だが、ひょっとしたら富野はこの作品の冷たい色合いを隠すもしくは中和するために、あえてこのような熱さを喚起するような歌詞にしたのではないかと考えられる。

 実際の本編を見終われば分かると思うが、このような続編は当時では皆無でした(現在でもほとんどない)。このような試みを、視聴者とスポンサーの期待を一身に受けるガンダムの続編に出すのは、生半可なことではない。あえてこの視聴者が困惑するであろう色を持ち込んだ富野には、きっと他人には分かることができない思いと考えがあったんでしょう。

 それでも、大衆娯楽作品として成立させなくてはならない。その上ヒットさせなければならない。これをクリアするために、富野はいろいろな苦心をした。そして歌詞においては、初期の大胆な試みをした『ファーストガンダム』や『伝説巨神イデオン』の作詞みたいに、実際のテーマを隠して、正統派かつストレートな歌詞に持っていた。これはガンダムという作品を作り、そしてそれの続編を作らなければならない富野が、作品とスポンサーに対して果たしていた義理なのではないかと考えられる。



 ところで、この「Ζ・刻を越えて」にはいくつかの英語歌詞が入っている。文法的には至って和製英語で、それを詮索してもキリがないので、ここでは意味だけを考えましょう。一字一句訳しないが、とりあえずpure time=「純粋な刻(とき)」、noble mind=「気高い心」、hard time=「辛い時」などを見れば、やはり前述の歌詞の意味から離れず、若さ。英語にしたのはあくまでお洒落か、流行歌の格式に則っているかと想像できる。

 ちなみに、この歌詞はJASRACシステムでは「訳詞」扱いだったが、内容を読めば分かるとおり、原詩とかけ離れて、まったくの井荻麟オリジナルの歌詞なのだ。

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『ハイスコアガール』いいよね。いい…

2013/06/29 15:31|日常話TRACKBACK:0COMMENT:3
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 『ハイスコアガール』いいよね。いい…
 突然ですが、「ハイスコアガール」っていう漫画は良いと思います。ずば抜けて面白いというわけでもないですが、なにより心をそそる描写が上手いですよね、この作者さんは。新刊出るたびに買いますけど、月刊連載なので、半年1巻というペースは待ち遠しい。

 ノスタルジーだの理想的なゲーム人生だのと評する人もいますが、とにかく素直でいいですよ。



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 セカンドヒロイン・小春ちゃんが登場する中学編もすごくいい。このへんからベタな恋愛劇になった!と批判する人はいますが、論外である。大野さんの破壊力はいうまでもないが、いつもはがゆい思いをした小春ちゃんは好みすぎます。

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 4巻は高校編ということですが、たぶん高校で決着をつけるのでしょうね。6巻くらいになるのかな?

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 しかし、4巻だけでファンブックとか、この作品はよっぽど人気でしょうね。作者のキャリアを考えれば大化けですよね(ホラー出身なだけに「化け」)。



 展開を見る限り、小春ちゃんが勝つ確率はおそらく太閤立志伝5が出ることよりありえないのですが、それでもハネムーンサラダ√に行く可能性がまだ微レ存…? というわけで、小春ちゃん応援する意味合いで、小春カバーバージョンの限定版を紹介します。

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井荻麟作詞論 第32回 Z~V時期の富野由悠季と井荻麟

2013/06/26 22:18|井荻麟関連TRACKBACK:0COMMENT:0
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  井荻麟作詞論の記事は100回以上予定です。今日の第32回では、『機動戦士Zガンダム』から『機動戦士Vガンダム』までの富野由悠季監督およびその作詞について語りたいと思います。時期でいえば、だいたい1985年~1994年頃のことになりますが、特に厳密的に定義しておりません。



 さて、第21回では『戦闘メカ ザブングル』から『重戦機エルガイム』までの井荻麟作詩の特色を示し、そして第27回ではその時期前後のビジネス事情および作詞の変遷を語った。『ガンダム』映画化の勢いで、富野由悠季監督が作品においても作詞においても空前な権限を勝ち取ったが、『エルガイム』の頃になると、逆に成長してきたビジネスの波に抑えられた傾向を強いられた。

 そしてついに来たのはガンダムシリーズの続編だ。『機動戦士Zガンダム』『機動戦士ガンダムZZ』『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』『機動戦士ガンダムF91』『機動戦士Vガンダム』だった。常に新しいものを求める富野にとって、評価もしくは商業的要請とは別に、ガンダムの連続は作家性の否定および作り手の挫折以外の何者でもない。
また、作詞においても、ビジネス先行の波に押されて、主題歌の作詞をレコード会社の意向でプロの作詞家に譲ることになった。前回でも言ったが、作詞で作品をコントロールする手法を持つ意味では、この武器を失うことは敗北と見なしてもいい。

 しかし、こうしたなか、井荻麟の作詞はまた違う様態を示し始めた。確かに歌詞の絶対数でいえば少なくなった。また、主題歌の作詞も多くて1曲に限ることになっていた。しかし、制限されたからってそのまま諦める富野由悠季ではない。その作詞は、むしろ別の方向へ成長していく。



 前期に比べて、井荻麟の作詞はこの時期ではかなり異なっている。そして一番違うところは何かというと、何より「世界観ありき」という要素がこの時期ではまったく見かけなくなったことなのだ。それだけでなく、その世界観に付随している「物語性」も「作品の方向性」もまったく見かけなくなった

 両時期の最初の井荻作詞の冒頭を見比べれば、その違いは一目瞭然。

ここは地の果て 流されて俺
今日もさすらい 涙も涸れる

(戦闘メカ ザブングルOP「疾風ザブングル」)

今は動けない それが運命だけど
諦めはしない もう目覚めたから

(機動戦士ZガンダムOP1「Ζ・刻を越えて」)

 この差異が、特にオープニングやエンディングにおいては顕著だ。『ファーストガンダム』の続編にあたるガンダム世界であるために、異世界三部作みたいに世界観をあらかじめOPやEDで紹介する必要がないからかもしれない。もしくは、『エルガイム』などで参入しているプロ作詞家の作り方を模倣しているからかもしれない。考えられる原因はいくつかあるが、どのみち、これらの差異が示したのは、富野由悠季および井荻麟が新たな局面を向かって、新たな転換を果たすことに他ならないのだ。



 その代りに、この時期の井荻麟作詞――特に主題歌のOPとED――からは一つ、さらに強烈なものが浮かび上がる。以下の例をご覧下さい。

今は動けない それが運命だけど
諦めはしない もう目覚めたから

(機動戦士ZガンダムOP1「Ζ・刻を越えて」)

あゝ このままで明日を探そう
振り返る事などないさ
自分を傷つけないで

(機動戦士ガンダムF91イメージソング「君を見つめて-The time I'm seeing you-」)

終わりの無い Defenceでもいいよ
君が僕を見つめつづけてくれるなら

(機動戦士vガンダムOP1「STAND UP TO THE VICTORY」)

 これらの歌詞からは、非常に強い「意志の表明」が感じられる。劇中の人物のことを歌っているという読み方は真っ当だが、こういう逆境を逆らうような叫びが、どうしても原作者・総監督の富野の声に聞こえてしまう視聴者も多いでしょう

 こういう要素は、『エルガイム』以前でも皆無ではない。しかし世界観と物語を含まれない分、この意志表明はより一層強く感じられる構造となっている。そして、本編入る前の「第0話」(もしくは作品を包括するPVなど)として、さながら総監督の富野が作品開始する前に視聴者へ向かって「それでも私はやるしかない」と宣言しているようだ。

 それゆえ視聴者には、これらの歌詞が示している姿勢、それから本編に生きているキャラクターを、どうしても富野の姿と重ならざるを得ないように見える。また、この時期において「苦境にもがきながらも、決してあきらめない」という意志の表示が、一貫として「富野ガンダム」のテーマになっていて、富野の監督したガンダム作品が他のシリーズと一線を画する”深さ”を獲得できたわけである。ガンダムが富野の代表作に言われるのは、決して売り上げが良いだけではない。そこには作家性の発露があるからだ。



 また、挿入歌においても、井荻麟の作詞は以前と違う傾向を示している。今まで富野が作った挿入歌は多く独自の物語性を付随していて、物語を歌うものだったが、この時期のものにはこういう特徴が見られない。むしろ、具体的な物語を歌わずに、情緒を醸す方向に注力しているように聞こえる。

 『逆シャア』の「我らが願い」と『Vガンダム』の「ひなげしの旅のむこうに」はそのまま劇中の肉声として作品に内包されている。また、他の挿入歌も叙情的で、作品に色をつける役割を果たしている。

引き裂かれた 愛が
それっきりおしまいになると思わず
一度、知った 愛は
鍛えられ 次のもの さがす 力に

(機動戦士Vガンダム 挿入歌「いくつもの愛をかさねて」)

 これらの歌詞は前の時期より文芸的になり、作品を深化する方向性へ向かっている。周知の通り、物語には「変化」がいる。歌詞に物語が含まれない分、気分の「前進」が見えなくなるが、その代りに、同じ場所での情緒の「掘り下げ」はできる。かくして、主流ビジネスから離れて(端的に示したのは、挿入歌はシングルからサントラ収録になったことであろう)、今までの武器を失った井荻が、不本意な苦境を強いられた末、また新たに作品をコントロールする武器を手に入れたのだ。



 以上で言及した「意志の表明」はこの時期特有なもので、それらがガンダム作品であることと無関係ではない。また、「文芸的な要素で作品を深化する」という手法はこの時期から初めて見れるもので、のちの復活三部作(つまり『ブレンパワード』以降)にも繋がるもので、井荻麟のさらなる境地を伺えるのだ。これらの話はあえてここで割愛して、これからの記事で語ることにしよう。

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産経新聞記事「『ガンダム』富野監督の語った『アトム』と手塚治虫」を説明する

2013/06/24 20:29|富野雑談TRACKBACK:0COMMENT:0
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 産経新聞記事「『ガンダム』富野監督の語った『アトム』と手塚治虫」を説明する
 産経新聞は、新たに富野由悠季監督の記事を取り上げました。

「ガンダム」富野監督の語った「アトム」と手塚治虫+(1/4ページ) - MSN産経ニュース

 産経新聞文化面で月1回掲載している連載「テレビ還暦」。5月28日付で国産初の連続テレビアニメ「鉄腕アトム」を取り上げた際には、スタッフの一人だった「機動戦士ガンダム」の生みの親、富野由悠季さん(71)に話を聞いた。紙面では書ききれなかった富野さんの言葉をここで紹介する。

 曰く、この記事→【テレビ還暦60年】アニメは手塚治虫の「発明」だった - MSN産経ニュースで書ききれれなかった話を改めて紹介する話ですが、正直「新しい事実を発掘した」という意味では、今回の話のほうがより中身あるものでした。

 とはいえ、今回の話を読んでいくつか気になるところがありますので、以下は引用しつつ少し説明したいと思います。

 それにしても、この三品貴志という記者はかなり熱意がある方だと思います。記事をまとめる腕もいいですが、なによりかなり正確に富野監督の言葉の真意を汲み上げてくれたと感じます。前回と今回の記事に対して、この三品記者に称賛を送りたい。


1、虫プロはアニメ素人の集まり?

富野さんの入社時には、すでに使い回しや省略表現でセル画の枚数を節約する「リミテッドアニメ」の手法がある程度確立されていたという。「アニメは全部動かさなくても伝えられるということを教えてもらった」と富野さん。ただ、「週ペースでものを作ることにすでに現場は慣れていましたが、とにかく忙しく、演出論などを議論をしている時間はなかった」とも明かす。

 富野監督は昔からよく「虫プロで教わったことは何も無かった」みたいな言い草をしてきましたが、案外これが実情でしょう。職人とかの論調ではないが、「現場で盗むしかない」というのは、昔でも今でも、そしてどの業種にも言えることです。

 とはいえ…映画的な方法論と理想を持っている富野監督がまったく映画を無視して、ひたすらアニメを作っているように見える環境に不満を持つのも、ごく当たり前のことでしょうね。詳しくは自伝『だから僕は…』を参照すれば分かりますが、入社3日目で自分の日記に「こんなところに絶望した」と富野監督が言ったのに、さすがに思わず吹きました(笑)。

 演出論を議論する時間は無いといいましたが、富野監督のことだ。新人の制作進行のときでも、すでに当時の先輩だったりんたろう氏の演出に異議申し立てたことも今を読むと微笑ましい。


2、手塚先生とTVアトム

 最盛期ほどではないしても、多くの漫画連載を抱えていた手塚さんと、富野さんは打ち合わせ以外ではほとんど話をしたことがないという。ただ、番組の視聴率が悪化して“キレる”手塚さんの姿は印象的だったようだ。

 「スタッフ全員が呼び出され、手塚先生が『君たち、これだけ視聴率が落ちているのは同じようなことをやっているからですよ!』と怒鳴る。われわれは『また怒った』と後で言っていましたね」

 記憶を憶えている限りでは、これは初出の話だと思います。アトム後期に別の番組も始まって、視聴率が落ちてるからってそう単純に片付けられるものでもありませんが、そう考えているのはものすごく手塚氏らしいですね。


3、トリトンの原作変更について

 プロデューサーは、その後「宇宙戦艦ヤマト」を手がける西崎義展さん。富野さんは手塚さんの原作に飽きたらず、西崎さんに「原作、無視していいですか?」と告げて、設定やストーリーに手を加えた。

 「その仕事が来るまで、本当の意味で自分がオリジナルが好きかどうか分からなかった。単純に海獣をやっつける展開が気に入らなくて、最終回はシナリオなしで勝手に描きました。ライターとはけんか別れして虫プロには出入り禁止になるし、(虫プロのあった東京の)練馬付近にはしばらく近づけなかった」

 本人の性質(たち)の賜物でしょうけれど、それにしてもここ数十年、西崎に絡む話は大抵ややこしく聞こえます。もちろん富野さんのトリトン話とて例外ではありません。ここでちょっと解説します。

 前半の話は、もともと虫プロで製作予定だった時期、つまり西崎がまだ手塚から版権を騙し取った以前に決めた方針でした。これに関して、西崎はもとより、虫プロと手塚治虫本人も了承済みでした。しかし、そのあと西崎が虫プロから版権だけ取って行っちゃったので、後半の話になります。

 ここで留意してほしいのは、前半の話と後半の話は一見関連性がありますが、実は別件だということです。富野監督が一時期虫プロと悪い関係になってたのは本当のようです。しかしそれが最終回のためというより、むしろ西崎が裏切る後でも、なお彼のもとで仕事をしてたためというほうが適切かもしれません。そのうえ「手塚トリトン」とまったく異なる最終回に持ってきたんで、虫プロの人の心証が悪くなるのもある意味仕方ないことです。

 ちなみに、当時のライターにケンカ別れをして、以降に組むことなかったという富野監督の言葉も正確ではありません。たとえば『トリトン』のライターの一人であった辻真先氏とは、『勇者ライディーン』でも組んでました。富野監督の言葉を検証しないでそのまま信じると、誤解を生む恐れがあります。

 あと、まとめブログみたいな頭悪い捉え方は、もちろんしないでください。あれはただの金儲けのやり口です。


4、宮崎駿と高畑勲

 「虫プロでの経験はその後のヒントになったが、同時代のスタッフのアニメ論、映画論が聞けなかったのはいやだった。宮崎さん、高畑さんと出会い、アニメを映画として作っている同世代の作り手がいると知って、命拾いした。両方を体験できたからこそ、制作予算のあるロボットアニメをやるとき、『もしかしたら映画らしく作れるかもしれない』『どういう物語を付加するかが重要だ』と思うことができた」

 ご存知のとおり、富野監督は宮崎駿氏を非常に高く評価しています。そして高畑勲氏の演出を評価し、氏を師の一人として尊敬しています。しかし、よく富野監督の話を読めば分かると思いますが、宮崎氏を単独に取り上げることはあっても、高畑氏を単独に評価することは、実をいうとあまり無いかもしれません。いわば、常に「高畑・宮崎」というラインの上で評価するものです。

 アカデミー賞まで取った宮崎氏を評価するのは、当たり前のことですが、これを根拠に、「富野は高畑より宮崎のほうを評価している」と捉えている人がいるようです。実情を考えれば、長く高畑氏の演出を支えてきたのは宮崎氏の画だったので、このような見方も当たり前でしょう。また、ジブリ時代の実績を考えると、「宮崎>高畑」と断定したい人も出てくるのでしょう。しかし、高畑氏抜きの宮崎作品も、宮崎氏抜きの高畑作品を見れば分かるとおり、どちらも欠落を持っている作りとなっています。なので、二人セットでこそ隙のない作品を作れる考えは、おそらく富野監督のなかにはあるのでしょう。

 なにせよ、現状はどうであれ、70年代当時では「高畑演出+宮崎画」があればこそ、日本のアニメはさらなるレベルアップを遂げたといえるのでしょう。そういうことから見ても、富野監督が目指している「映画」の理想を、多少伺えることができるのでしょう。


5、深夜枠が好みではない?

 最近のテレビアニメについては「見ていないので作品評はできない」とした上で、深夜放送が一般化していることについて、「夜は寝る時間でしょ。その時間に起きている人を想定してビジネスができる社会は異常だと思う」と言い切る。

 これは一見深夜放送について苦言を呈する話ですが、ビジネス的において仕方ないと思いつつも容認する話だと思います。あと、逆に考えれば、今回のGレコは深夜という可能性があまり無いということをほのめかしているのではないかという深読みもできるかもしれません。枠に関して監督は決定権を持っていませんけれども、それでも「監督はあまりこのような枠で放送したくない」を分かるだけでも価値があると思います。


6、群衆の平準化

 デジタル化やインターネットの普及など、アニメを含む映像メディアの環境は大きく変化しつつある。ただ、富野さんは主にネットの普及を冷ややかに見ているようだ。

 「人の平準化が進むだけでは。群衆は付和雷同する。群衆を一気にニュータイプにする方法が見つからないと、世の中は明るくならない気がする」

 これになんとなく感じている方も多いでしょう。しかしこれを簡単な言葉で表現できたのはさすがと思います。それから、この話にもやはり「全体主義」的なものを憂う感じが入っています。今回のGレコでそれを見せてくれるのか、素直に期待したい。

 もっとも、後半のニュータイプ云々の話は、たぶん語尾に(笑)をつけるくらいのニュアンスだと思います。フィクションの力を信じてるけれども、富野監督はそこまでフィクションと現実を混同しませんから。


7、アトムは富野の原点

 富野さんが初めて演出を手がけた「アトム」の「ロボット ヒューチャー」の回では、未来を予測できるヒューチャーが、金もうけをたくらむ博士に利用され、「人間の役に立つ力なんでしょうか」と自問自答する。アトムは「切り抜けていくんですよ」と励ますが、ヒューチャーは予言通り、博士の手にかかって破壊されてしまう。

 新たなテクノロジーやメディアを、人は使いこなすことができるのだろうか。人は変わることができるのか。希望と悲観が交錯する作品群を発表してきた富野さんの「問い」は、虫プロ時代から変わっていないのかもしれない。

 この富野監督のアニメにおけるデビュー作「ロボットヒューチャー」をお目にかかる縁を恵まれることがありましたが、ホントにまんま富野エッセンス溢れる一作でした。『機動戦士ガンダム』『伝説巨神イデオン』などで見せた富野節は、すべてこの20分強の時間に濃縮しています。機会があれば皆さんもぜひ見るべきです。

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富野由悠季與河森正治

2013/06/22 11:36|給華文讀者TRACKBACK:0COMMENT:0
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 今天讓我們來看看富野由悠季與河森正治的關係。



 談到河森正治,想必動畫迷或多或少都有聽過這個名字。他參與了相當數量的動畫,從有名的馬克羅斯系列,到宇宙無敵大電波作品《地球少女》也都是他的導演作品。此外,他還進行了大量的機械設定,對於鋼彈迷來說,最有名的大概就是《0083》吧。
 河森與富野由悠季導演之間的關係,最有名的便是河森的「三年不看動畫說」。為免有人不知道,特別在此說明一下。富野曾經對著志在動畫的學生們說「以前和服店的學徒入門時,老闆會只讓學徒接觸最高級的布料。學徒長期接觸好東西後,便會自然培養出分辨真材實料的眼光。今後如果各位志在動畫,就請三年都不要看現在電視上播的動畫。」聽到這個故事的河森覺得很有道理,因此便真的努力不看動畫。結果三年後他再回來看動畫,發現以前覺得很好看的動畫,現在真的怎麼看都很無聊。身處動畫界卻還這麼老實遵從這種話的人,大概也只有河森了吧。

 話又說回來,從參與「Gundam Centery」開始,河森雖然和鋼彈系列關係匪淺,但除了這個故事以外,並不算是與富野太有淵源的一個人。在經歷、年紀、興趣和職務上都有一段差距的他,與富野沒有什麼交集,或許也不是太令人意外的事。
 不過,今年由於河森正治回顧自己經歷的專書推出,所以我們得以發掘到一些不為人知的事實。以下讓我們介紹兩個新故事(事實上也只有兩個...)。

 原來,在《超時空要塞馬克羅斯》前後的約1983年之際,河森曾經與富野共同進行過一個動畫企劃。故事內容河森並未提及,不過在設計面上,據說是一個主角機可經由艙門與儀表板開關形成氣閘,然後可以看到內部構造的造型。很可惜,由於後來河森發表了馬克羅斯,因而惹惱了日昇動畫:「怎麼可以和別人花心!」最後企劃便不幸告吹。以現在來說有點難以想像,不過當時日昇對機器人動畫有絕對的自信與自傲,所以或許日昇的態度也多少可以理解吧(話又說回來,《馬克羅斯》本來是被日昇所拒絕的企劃...)。
 另一方面,富野個人稱在《聖戰士丹拜因》時便已感受到自己創作的極限,所以同時間進行了很多提拔年輕新手的企劃。除了與永野護的《重戰機L-Gaim》以外,與鏡味晃、河森等人的企畫,也可以感受到富野對於新才能注入動畫界的重視。

 除了上述80年代的故事外,河森又提到自己曾經參加過《機動武鬥傳G鋼彈》的前身企劃。當時的G鋼彈還不是格鬥動畫,而是接續《V鋼彈》的宇宙世紀故事,其舞台在火星,其故事則是描寫火星移民與地球之間的衝突,河森當時描繪眼珠型基地等設計,後來則流用至《星際牛仔》的火星基地。
 有些人聽到這個前身企畫可能沒啥感覺,不過明眼人一看就知道,這個企畫八九不離十便是富野原本在《V鋼彈》之後準備的「Polka Gundam(暫譯,實際拼音不明)」。後來雖然富野找來了徒弟今川泰宏來拍《G鋼彈》,不過《G鋼彈》在某個短暫的期間內,也曾經被預定是一部宇宙世紀的作品。換句話說,富野與河森本來是有可能在1994年一起合作拍攝動畫,而《G鋼彈》本來也有可能會是第一部富野以外的宇宙世紀鋼彈。
 順帶一提,「Polka Gundam」的部分點子,後來據說轉化成了《TURN A鋼彈》的題材。

 以上內容,便是富野由悠季與河森正治兩人直接的交集。河森在早期便與日昇有交流,也透過工作室從事過鋼彈工作,在私下想必與富野還有一些不為人知的互動。但整體而言,河森可說是以一個旁觀者、局外人的立場與富野交往。
 相對於富野的強項在於主題創作以及演出層面,河森的才能可說是全方位,而且在視覺呈現上特別突出。兩人雖然曾經兩度擦身而過,但由於創作的方向性有所差異,未來或許也不會再次有交叉的機會,不過兩人都擁有彼此所沒有的能力,如果河森製作人、富野導演能夠實現的話,想必可以創出一部驚人之作。

 最後,針對文章最前面的故事進行補充一下。這個故事原先是出自1999年《富野由悠季全仕事》,長久以來在網路上流傳。不過,河森是一個出了名的旅行狂,據他本人說,聽到這個故事的時候正好是他經歷海外文化衝擊的時期,所以他感受特別深刻,也因此下定決心實行。換句話說,這個故事不是一個單純講述河森呆,而是攸關文明省思?的故事。



 本文章主要內容摘自以下書籍。目前大概是市面上河森談自己最深也最多的一本書了。
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富野監督、ラジオ対談などの情報

2013/06/20 11:35|富野情報TRACKBACK:0COMMENT:2
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 一気に富野由悠季監督の関連情報を5つくらいをお送りします。



1, 夕刊朝日新聞6月18日号に虫プロ同窓会関連記事

 夕刊朝日新聞6月18日号に、虫プロ同窓会関連記事がありました。内容はまだ確認していませんが、杉井ギサブロー監督などが取り上げられるほか、富野監督の写真や発言も掲載されている模様です。



2, 「ちょくマガ」富野配信回タイトル決定

 公式アカウントによると、「トミノ流のトミノ」というものだそうです。



3, 奥浩哉、ザンボット3語る

 大人気作品「GANTZ」の作者奥浩哉氏は、己に影響を与えた『ザンボット3』について語る、という話です。富野監督本人の話じゃないですが、一応富野作品つながりで紹介させていただきます。

コミックナタリー - 「GANTZ」連載13年でついに完結、戦いの結末を目撃せよ

奥浩哉「GANTZ」が、本日6月20日発売の週刊ヤングジャンプ29号(集英社)にて最終回を迎えた。

(中略)最新37巻は8月に刊行予定。また奥はミラクルジャンプ(集英社)で「GANTZの素 奥浩哉とSF映画物語」を連載しており、6月25日発売の15号では「GANTZ」に影響を与えた「無敵超人ザンボット3」について語る予定だ。

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4, 富野監督、8月16日NHKラジオ第1にてロボット開発者らと対談

 富野監督がNHKラジオ第1に出演するイベントの概要は出ました。8月16日午後8時から始まるもので、タイトルはずばり「今夜は富野祭り 今、“機動戦士ガンダム”から送るメッセージ」というものです。

<富野由悠季>ロボット開発者らをゲストにラジオで対談 (まんたんウェブ) - Yahoo!ニュース

人気アニメ「機動戦士ガンダム」の生みの親として知られる富野由悠季監督が8月16日に放送されるラジオ番組「渋谷アニメランド 今夜は富野祭り 今、“機動戦士ガンダム”から送るメッセージ」(NHKラジオ第1)に出演することが分かった。

 番組では、プラネタリウムクリエーターの大平貴之さん、人が搭乗して操縦できる巨大人型ロボット「クラタス」を制作した倉田光吾郎さんや吉崎航さんがゲストとして出演し、富野監督と対談する。

 放送は8月16日午後8時~同9時55分(途中、ニュースで中断)。(毎日新聞デジタル)

 これはまたどストレートなタイトルで来たものです。祭りでいえば、いくつか心当たりがなくもありませんが、まあそれが8月になると自然に明らかにくるのでしょう。

 なお、この対談は7月2日にて公開収録となっており、ただいま観覧希望者を募集しています。参加したい方はリンク先に行ってください。

イベント詳細・申込(特集 渋谷アニメランド) | イベント・インフォメーション | NHK(日本放送協会)

日時 平成25年7月15日(月・祝)
 開場:午後3時30分
 開演:午後4時
 終演予定:午後7時30分
会場 NHKみんなの広場 ふれあいホール (東京都渋谷区神南2-2-1)
出演予定 【ゲスト】 富野由悠季 ほか

【司 会】 NHKアナウンサー

 


5, 富野監督の発言、マジェスティックプリンス・メカデザイナー谷裕司氏に影響

 ミスルトゥの中でさんが取り上げた話を紹介。詳しい内容はリンク先で読むことをオススメします。


ミスルトゥの中で 富野監督の発言、マジェスティックプリンス・メカデザイナー谷裕司氏に影響

(前略)ただ、その後も何かで富野由悠季さんが「いまのメカデザイナーは機械が描けない」と話されていたので、直線的な機械らしいラインを入れたりするようにもなりました。富野さんは他にも(略)


 それにしても、サイト立ち上げて2ヶ月弱ですでにこんなアクセス数なんて、嫉妬しちゃいます。それだけいいサイトということですね。

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GレコはTVアニメ?何クール?地上波?どの放送枠?

2013/06/18 00:14|富野雑談TRACKBACK:0COMMENT:5
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - GレコはTVアニメ?何クール?地上波?どの放送枠?
 先日、富野由悠季監督の「もう一回いままでのガンダムを否定するようなガンダムをやらせてもらえたら」発言は、大きな反響を受けました。改めて富野監督とその作品の影響力を確認できました。

 ところで、このどうもガンダム作品になるらしい新作「Gレコ」は、いったいTVアニメかOVAか。TVアニメの場合ならば、地上波か衛星放送かネット放送か。さらに、全日帯か深夜になるか。この久々の富野新作は果たしてどのようなフォーマットになるのか、これについて関心を持っている方々も多いのでしょう。

 特に『ブレンパワード』以降、富野監督が万全な放送媒体を得られなかったままでの苦戦を強いられてきましたので、きちんとした実績とは裏腹に、作品的においても商売的においても、妥当な評価を得られませんでした。そしてそれが今日までの環境に繋がることになります。

 フォーマットがすべてを決まったわけではありませんが、視聴者・売り上げならびに評価の大きな部分を左右することは否めません。なので、この8年ぶりで改めて来た富野監督の新作は、ここ10年くらい富野の評価ひいては今後の起用を決定するようなものだといっても、決して過言ではありません。

 というわけで、以下はGレコの放送フォーマットについて語ってみたいと思います。あくまで自分の憶測および予測に基づく話ですので、信憑性なんかひとかけらもありません。とはいえ、まともな思考を辿ってれば、必ずできる限り最善な形にたどり着けると思います。



1.テレビかOVAか

 OVAの例でいえば、直前の『リーンの翼』全6話があります。

 とはいえ、ありえない話です。

 まず、富野監督はすでにテレビシリーズで考えていると発言しました。それから、Gレコが文章冒頭のテーマを持つ「ガンダム作品」ならば、OVAというものには適合しないはずです。さらに、ユニコーン以降はオリジンが控えているため、そちらこそがいろんな意味でOVAに似合う企画なので、両方がOVAってのもありえないでしょう。

 以上から、Gレコはテレビシリーズのアニメになると思います


2.地上波か、デジタル放送とかか?

 これは、正直読めません。富野作品が冷遇されて久しいなので、また変なところに左遷される可能性は正直、なくもありません。

 ただ、少しヒントらしきものがあります。ガンダム作品であるには、さすがにそれなりの枠を用意するのだろうから、視聴者の数が非常に限られている放送媒体は選ばれないはずである。理想は、やはりなんといっても地上波でしょう。

 なので、Gレコは地上波放送という可能性が比較的に高いと思います。


3.全日帯か深夜か

 富野作品に深夜の前例は無いのですが、この時代だから可能性はなくもない。

 しかし、「ガンダム」ということならば、まず深夜は無いでしょう。長さから見てもありえません。

 なので、Gレコはおそらく全日帯のアニメになると思います


4.何クール?

 これはきっと、もっとも多い人が気になる話でしょう。

 今まで「ガンダム作品」ならば、4クールがほとんどデフォルトでした(ごく一部の例外がある)。このことから、Gレコには4クールの可能性があります。
 
 しかしその一方、『ブレンパワード』や『OVERMANキングゲイナー』の例があったため、今回は2クールということも可能です。くわえて、富野監督が「ガンダム的なガンダムじゃない作品」というようなコンセプトは素敵ですが、会社には正直ちんぷんかんぷんなので、とりあえず2クールを用意しました、というようなことも十二分ありえます。

 なので、現時点ではなんともいえませんが、Gレコは2クールか4クールのどちらになるかと思います。あまり予測にもならない話ですみませんが、私としては3クールが望ましいですが、いまどきは無いでしょうね。


5.どの放送枠?

 ごめんなさい。私ではとても見当がつきません。とりあえず7/2公開される新ガンダムを見れば、いろいろ分かってくる話もあるのではないかと思っております。


終わりに

 結局、Gレコにはできるだけ多い好条件を揃えてほしい。「TVシリーズ」「地上波」「全日帯」「4クール」「(毎日放送の)日5」とかは全部揃えば文句ないのですが、残念なのは全部が達成するのはおそらく無理があるだろう。

 それでも、Gレコの発表と公開を毎日待ち望んで続けている我々ファンにとっては、Gレコと富野監督がそれに相応しい待遇を得ることを望んでいます。それが8年も待たされた我々にとって、それが一番のお返しだろう。

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富野由悠季「今までの『ガンダム』を否定する『ガンダム』があってもいい。そんな作品をもう一つやらせてもらえたら、と思っています」

2013/06/15 14:40|富野情報TRACKBACK:1COMMENT:18
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 Gレコに関する新情報が入りました。ソースは、6月13日発売の読売新聞夕刊です。以下のところが紹介してくださったんで、ここで紹介します。



2013-06-13 読売新聞夕刊13年6月13日号 語り継ぐテレビ60年 富野由悠季│シャア専用ブログ@アクシズ

巨大ロボット同士が戦う近未来の戦争に巻き込まれた若者たちを描いた代表作「機動戦士ガンダム」は、セリフが難解で人間関係が複雑、などの理由で、従来のアニメ視聴の中心だった小学生ではなく、中学生以上に支持された。
このため、「大人向けアニメ」とも評されるが、「まったく逆。まず子供ありきだった」と語る。重要なのは作品に込めるメッセージ。「大人が子供に対して『これだけは覚えておきなさい』ということを本気で伝えないといけない」と思っているのだ。
そのために「子供向けだからと言って、かみ砕くことはしなくていい」がポリシー。とはいえ、子供たちに「戦争の悲惨さ」を突きつけた「ガンダム」の内容は、地球侵略を図る悪者とヒーローが戦う過去のロボットアニメとはかけ離れていた。初回放送では視聴率が振るわず、52話予定が43話で打ち切られた。
「敗北感はあったが、『命拾いしたかも』とも思った。物語作りとは、どれだけ話を圧縮して厚みを持たせられるかということ。結果的にだらしのない作品にならずに済んだ」
再放送以降、「オタク人気」が沸騰した。「私としては、アニメという非現実世界に溺れないで、物語のメッセージについて考えてほしいんですが」。次々と続編を生み、多数の類似作品も登場した「ガンダム」をひとつの起点として、「オタク」向きアニメ市場は成長した。

元々は映画監督志望だったが、手塚治虫の「虫プロダクション」に入社してアニメ業界へ。最初に携わったのが「鉄腕アトム」だった。フリー転身後、名作ものやギャグなど様々な作品に関わり、「ドラマ作りを覚えた」。
「オタク人気」の先駆け、「宇宙戦艦ヤマト」にも関わった。「戦艦をキャラクター化し、幅広いファンを獲得した。『ガンダム』で『ヤマト』を否定したかった部分もある。だが、メカのキャラクター化が人気を呼んだ点は同じ」と分析する。
来年で「ガンダム」誕生から35年。「オタク」の系譜を継いだ「新世紀エヴァンゲリオン」には「新しい切り口を発見した」との印象を持つが、「アニメ好きが集まって作っているという、同質性を感じるものばかり」と“その他大勢”には手厳しい。
「今までの『ガンダム』を否定する『ガンダム』があってもいい。そんな作品をもう一つやらせてもらえたら、と思っています」
(笹島拓哉)

 まだ正式に公開されていませんので、こういう言い方をなされていますが、富野監督が現在準備している新作でいえば「Gレコ」しかありませんので、これもGレコの話をしていると思われます。これによると、Gレコはガンダム作品だそうです。

 それにして、去年末の講演で富野監督はすでに「Gレコは結局ガンダムになるそうです」というような話をしましたので、今回の話はさらにそれを証明するものになります。

 

 新作ガンダムBFが発表されました一方、Gレコは未だに不明点が多いです。以下は、現時点判明した年末の公開活動のなか、Gレコの話が出てくるかもしれない可能性のある富野イベントです。

1、7月以降 角川書店WEBマガジンサービス「ちょくマガ」配信

富野由悠季
機動戦士ガンダムの総監督、富野由悠季が、ちょくマガに登場!クリエイターとしての、波乱万丈のエピソードを織り交ぜながら、今だから、そしてメルマガだからこそ語れる、刺激たっぷりの自説を展開します。ご期待ください!!

ちょくマガ著者情報ぅ!
あの超人気ロボットアニメの総監督がちょくマガに参戦決定!!
ちょくマガだからこそお伝えできる、監督の充実したコンテンツにご期待下さい!!


2、7月15日  「渋谷アニメランド」公開収録

「今、機動戦士ガンダムから贈るメッセージ」をテーマに、富野由悠季さんらがゲストとして登場してトークを繰り広げる。


 3、秋 作品公開?

安田朗によるリークですね。ホントだといいです。


 前回、富野は「すべてのガンダムを全否定し、なおかつ全肯定」する『∀ガンダム』を作ったおかげで、『ガンダムSEED』『00』『AGE』などの21世紀ガンダムが生れたわけです。

 今度、富野はふたたび『Gレコ』という「ガンダム的なガンダムじゃない作品」でガンダムの復権と再生を挑みます。この挑戦で、ガンダムはどんな新しい視野と可能性を獲得するのか。期待してみよう。

角川書店、7月に月額課金で定期購読するWEBマガジンサービス「ちょくマガ」を開始 ラインナップに富野由悠季監督ら

2013/06/13 01:31|富野情報TRACKBACK:0COMMENT:2
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 角川書店は、なにやら新しい試みを始めたようです。WEBで、電子書籍で、そしてメールの形で読める、月額課金で定期購読するWEBマガジンサービス「ちょくマガ」が7月に開始する模様です。

 そしてそのラインナップに、富野由悠季監督も入っています。ほかにもみうらじゅんや色んな芸人、女優、タレント、評論家、作家も多数登場予定のようです。今から期待してみよう。



 まだティザーサイトですが、富野監督に対する紹介はすでにアップされました。もっと詳しい情報が入る次第、また改めて紹介します。

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富野由悠季
機動戦士ガンダムの総監督、富野由悠季が、ちょくマガに登場!クリエイターとしての、波乱万丈のエピソードを織り交ぜながら、今だから、そしてメルマガだからこそ語れる、刺激たっぷりの自説を展開します。ご期待ください!!

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 煽り文句を見る限り、新しい話はあるかどうかは実に微妙なところですが、とりあえずいつもと違うアプローチの話だとありがたいですね。



 また、正式なサイトは未だに構築されていませんので、誤解を招かないために、公式FACEBOOKの情報を紹介させていただきます。

ちょくマガ(FACEBOOK)

ちょくマガ運営部でございます。
ちょくマガのサービスを少しずつお伝えしていきます。

ちょくマガとは、
月額課金で定期購読するWEBマガジンサービスです。
メールのみで届く、いわゆる「メルマガ」の延長線上にあるサービスと考えて下さい!
読み方は三種類。スマートフォンやパソコンなどから、
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 こうして見ると、「月」と「著者」と「値段」の区きりは実に曖昧なものですが、とりあえず富野監督の回は購入する予定です。海外は購入できるかどうかはまだ悩むところですが…。

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古谷徹,鈴置洋孝,飯塚昭三,富野喜幸(現:富野由悠季)

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富野由悠季のGレコはガンダムシリーズの第二の試金石になるのか

2013/06/11 19:48|富野雑談TRACKBACK:0COMMENT:7
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 周知のとおり、富野由悠季監督は現在「Gレコ」というコードネームで、アニメ企画を進行しています。

 このGレコの全貌は未だによく分からないものの、10年末の『はじめたいキャピタルGの物語』、11年の吉田健一によるイラスト、富野本人による構成やイメージボードによって、我々は断片的にその模様を覗くことができました。

 その断片的な情報やイメージに関して、スタッフの一員であろう安田朗氏によりますと、今年秋公開という可能性が濃厚ということで、ここではあえて紹介しません。しかし、かつて数々のガンダム作品を作ってきた富野監督が、果たして今回でどんな作品を見せてくれるかを、期待しているファンはきっと大勢いるのだろう。



 しかしよく考えると、商売においてのガンダムシリーズは今や、すでに富野監督の手から離れて一人歩きしている一大ジャンルとなっているものの、作品においてのガンダムシリーズは、やはり苦戦続いている気配がします

 一時ヒットした、もしくは人気を独占した作品が世に出ても、長いスパンで見ると、それ以降のガンダムに良い影響を与えているものは、やはりほとんどと言っていいほど無かったんです。

 そういう袋小路に陥っている状況が続くと、やはり再び「富野由悠季必要論」が浮上するわけです。これも、今回のGレコが成立する訳の一つだと思われます。

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 思えば、前世紀のときもそうでした。90年代末のガンダムでいえば、富野監督の手から離れたTVガンダム、いわゆる平成三部作のG、W、Xが製作されました。しかし3年間放送続いた結果、ガンダムシリーズの展開はさらに縮小して、ついにXで一時の休止符を打った。

 ピンチヒッター的な登板とかなし崩し的な流れで製作とか、いろいろな要素がありました。商品展開やスタッフ選びも、かならず順調ではなかった。しかし結果を見ると、G、WやXの内容がさておき、中身はあまりにも単発すぎて、一作限りのものでした。そんな状況だったから、すぐに限界を露呈したのも無理もない。

 そんな状況のなか、20年記念作品ということで、富野監督の『∀ガンダム』が製作されました。この作品のコンセプトは、いわゆる「ガンダムの歴史を全否定かつ全肯定」というものです。

 ガンダムの呪縛を破ったとかを言ってるとややオカルトにも聞こえますが、シリーズ生みの親かつ最多作監督である富野さん本人があらゆる可能性を受け入れたことが事実です。結果的にいえば、『∀ガンダム』が作られたお陰で、それ以降のガンダムを作られ、ガンダムの21世紀での人気をもたらしてくれた。

 もちろん、ゲームやマンガ雑誌の人気ぶりなどの要素もガンダム人気がリバイバルした一因です。しかし、「ガンダム者」という2002年に出版された本においては、サンライズの吉井孝幸社長(現・会長)は明確に「ターンエーガンダムという作品がなければ、ガンダムSEEDはありえなかった」と明言していました。

 つまり、富野監督が『∀ガンダム』で21世紀の新しいガンダムを目指せる下地を作っておいたおかげで、『SEED』とその以降のガンダムが作りやすくなったわけです

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 また、内容面においてもそうです。

 今までのガンダムは内容はどうであれ、一つだけ必ず守らなければならない不文律があります。「太陽系外文明を出してはならない」というものです。創作において、タブーがあってはならないみたいなものですが(もちろん、上手く処理できる範囲内ならば)、実際にファースト以来のガンダム作品が「人と人のイデオロギーやアイデンティティにかける戦い」と描かれてきた以上、誰もそれを実際にやることはなかった。

 しかし、『∀ガンダム』において、富野は敵のラスボスメカ「ターンX」を「太陽系外から漂流してきた機械」という設定で、明確に「太陽系外文明がガンダムにあってもいい」以来、状況は一変。

 まず、『SEED』の序盤に「宇宙クジラ(羽クジラ)」という地球外文明生物(の化石)が登場し、視聴者に大きい驚きを与え、作品の可能性に大いに期待しました。後で廃棄された設定になっていましたが、これの流れを汲んで生れたのが、『ガンダム00』の劇場版に出てくる宇宙人というものでした。

 つまり、∀ガンダムがなければ、ガンダムSEEDは生れなかったし、ガンダム00ももちろん劇場版までたどり着けなかったわけです

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 今、Gレコの企画が進行中です。富野監督によりますと、これが子供をターゲットにしている作品だそうです

 子供向けのガンダムでいえば、11年から12年まで放送されたガンダムAGEという作品を思い出します。この作品は珍しくSEED、00の流れを汲んでいない最新のガンダム作品ですが、結果的に見れば、プロジェクト自体はあまり成功とはいえません。

 このことからも、やはり『00』から『AGE』といったようないきなりの路線転換は難しいという気配がします。いや、そもそもこの作品自体は「1st~Z~ZZ~CCA」という流れを一作で再現するようなものなので、昔の模倣が行き詰るというのは無理もない話しです。

 そうなると、ガンダムらしさを維持しつつ、もう一度リセットするには、やはり今回の富野監督のGレコにかかるところが大きいと思われます。いや、ひょっとしたら富野監督がなければ、できないことかもしれません。

 将来は、子供向けのガンダムはさらに製作されるんでしょう。ガンプラビルダーズみたいにプラモやゲームを融和するようなアニメも製作されるかもしれません。それらの作品には、新しい外部からのアプローチを融和するようなコンセプトもあるでしょう。

 しかし、子供向けゲームの第一人者である日野晃博氏を招聘しても、なお失敗に終るAGEみたいになる可能性があります。いや、日野氏でさえ失敗を味わったあたりを見れば、むしろAGE以上の子供向けガンダムを提示できる人はなかなかいないでしょう。

 ガンダムそのものに固執するわけではありませんが、ガンダムらしさを維持しつつ、さらに新しいものを提示する。そういうコロンブスの卵みたいなコンセプトやテーマは、現時点において富野監督しか持っていません。SEEDから00への縮小、それからAGEの失敗を見ても、新しい中身はガンダムシリーズにとって必要でしょう

 さらに、オリジンも控えています。ホントにOVA→TV→劇場版という流れを作るのでしたら、宇宙世紀路線のガンダムはしばらく何年か安泰といえるのでしょう。将来、ひょっとしたら宇宙世紀のガンダムはリメイク路線になるかもしれません。

 しかし、子供向けガンダムが作られたように、単に大人ファン向けの路線に、サンライズやバンダイだって心配を持っているはずです。現在に至ってこういう商売が上手く行ったからといって、新しいファンを導入しない限り、ガンダムビジネスは縮小の一途です。ファンが限られては、卒業があっても新参はありえないですから。

 なので、富野監督が出した「宇宙世紀と繋げて、なおかつ新しいガンダム作品をやる」という方針こそは、大人と子供を同時に満足するものだと期待できます

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 突き詰めると、富野監督の「Gレコ」は「ガンダムじゃないガンダム的なアニメ」もしくは「ガンダム的だがガンダムじゃないアニメ」というような作品だそうです。そのコンセプトをいま我々が知る術はないですが、とりあえず「Gレコ」が『∀ガンダム』みたいに「過去のガンダムを受け入れつつ、さらに新しい道を切り開く」ような作品だということを感じることができます

 現在、『革命機ヴァルヴレイヴ』『翠星のガルガンティア』『銀河機攻隊 マジェスティックプリンス』などのロボットアニメが放送されています。また、夏には宮崎駿の『風立ちぬ』、秋には高畑勲の『かぐや姫の物語』の映画公開が待っています。そんな状況で、あえてロボットアニメで新旧のライバルたちへ挑む富野由悠季。

 果たして「Gレコ」はそのタイトルのとおり、ガンダムシリーズの新しい道を開く第二の試金石となり、ガンダムのレコンキスタを果たすかどうかは、アニメファンのみならず、全世界が注目するところです。これからも見守りたい。

井荻麟作詞論 第27回 富野作品のOP・EDおよび挿入歌におけるビジネス事情その1

2013/06/08 00:14|井荻麟関連TRACKBACK:0COMMENT:3
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 井荻麟作詞論 第27回 富野作品のOP・EDおよび挿入歌におけるビジネス事情その1
 井荻麟作詞論の記事は100回予定です。今回は、井荻麟の範疇を越えて、富野由悠季監督の作品に出てくるOP・EDおよび挿入歌のビジネス事情を語りたいと思います。「その1」は、富野監督が作詞を始めた頃から、『機動戦士Zガンダム』くらいまでの話をします。それ以降の話は、第53回の「その2」で語ることにします。



 第26回までは、われわれはすでに富野由悠季監督が井荻麟名義で『無敵超人ザンボット3』『無敵鋼人ダイターン3』『機動戦士ガンダム』『伝説巨神イデオン』『戦闘メカ ザブングル』などの作品に書いた歌詞を見てきた。また、第27回以降では『聖戦士ダンバイン』『重戦機エルガイム』『機動戦士Zガンダム』などの作品の作詞も取り上げる。こうして井荻麟の作詞を一つずつ検証すると、その中身がいかに深くて豊かだと分かる。

 しかし、作詞そのものを語る際、なにより忘れてならないのは、作詞の外にまつわる環境のことだ。ひとくち環境といってもいろいろあるが、とりあえず商売面から簡単にいうと、作詞はあくまで主題歌・挿入歌のために存在しているものであるため、音楽会社などが歌に対するビジネスの要請を無視することはできない

 そして、井荻麟が作品の作詞における立ち位置を検視すると、そういったビジネスの要請が、富野作品ひいてはアニメ業界の作品全体の音楽に対するスタンスと影響の変遷も、自然に浮かび上がる。


 
 厳密な検証を経ったわけではないが、以下は当時の状況や環境の変化に則って、いくつかの話題と時期を分けて、それらを並行しつつ簡単に説明したい。

 ご存知のとおり、富野が作詞を書き始めたのは1977年からのこと(※異説あり)だった。そして当時のアニソンはレコード会社においては、学芸部の統括に置かれるものだった。よく言えば童謡、小学唱歌と同等視だったが、実際では「たかが子供が聞く歌だ」という扱いだった。

 しかし、こうしたレコード会社のアニメ音楽に対する無視に近い軽視が、富野に突き抜ける余地を与えた。そして、富野はこの余地を最大限に利用して、やがてアニソンの突破点を作り上げた。

 富野本人の述懐によると、当時は音楽会社のアニメ音楽(歌含め)に対する重視、さらにアニメ音楽のレベルの底上げを望んでいた。そして作詞活動も、その一環として行うものだった。いわば、初期の井荻麟作詞は当時のアニソンに対する「異論申し立て」だった



 今までも記事で論じたが、初期の井荻麟作詞曲の最大の特徴は、「ロボットものらしい歌詞をしつつ、本当のテーマやメッセージを中に隠している」というものだった。出来は別にして、富野がそれらの挿入歌を作った意図は、やはりアニソンに深みを与えたいほかなかった。そして、『ザンボット』『ダイターン』を経て、『ガンダム』で手応えを感じたか、富野が『伝説巨神イデオン』の主題歌においては、すでに最初からより高い年齢層を狙うような歌詞を用意し始めた。

 しかし一つ注意してほしいのは、今まで井荻麟作詞論の一連の記事を読むと、まるで井荻麟が主体として働いてきたようにも見えるが、それは違う。最終の決定権を持っているのは、あくまで音楽会社だった。いくら思いのたけを歌詞にぶつけたくても、会社がイェスを言わない限り、そのような歌詞が世間に出ることは決してなかった。なので、我々がいま見える井荻麟の作詞も全部、妥協と創作の間にもがいた末に、ようやく出来た苦心の産物だ

 つまり、作詞においても、井荻麟は富野喜幸と同じ戦いをしてたのだ。作品で受ける「ロボットありき」という縛りがあるのと同じように、作詞においても、「いかにも当時のアニソンらしいルックス」という縛りがあったのだ



 ご存知のとおり、『ガンダム』がヒットしたと共に(ガンプラのそれとは別の話)、レコードもかなり売れた。また、『ザンボット』と『ダイターン』もそこそこの売り上げを記録した。こうした勢いに乗じて作ってきたのが、『ガンダム』劇場版の三部作における曲だ。映画のヒットと共に、曲も大ヒット。一般ソングに比肩するまで行かなかったものの、一気に大衆に認知されている存在となっているのは間違いないのだ。

 富野が6曲のうちに5曲の作詞を担当したが、そのうち井上大輔氏と組んで作った4曲は特に人気だった。この時期は、まさに井荻麟の絶頂期だった。アニメの曲なのに、アニメのさらに上へ行っている――そんな曲調と歌詞の出来は、当時のアニメ視聴者および一般大衆の度肝を抜いた

 この人気とヒットぶりに、もちろんレコード会社が気付いていなかったはずは無い。この機を乗じて、一つの作品の商売を最大化し、さらにアニソンという領域全体を拡大させようとする意図も、きっとあるのでしょう。しかし、あまりにも突然なことだったのと、現に井上+井荻がヒットした実績の前にして、この時期のレコード会社もとりあえず受け入れるしかなかった。

 こうしたレコード会社の戸惑いが、劇場版1部に谷村新司とやしきたかじん、そして3部の補作として売野雅勇が起用されたことからも伺える。いわば、レコード会社はすでにこのビジネスにおいての可能性に気付いたけど、どうやって正確に操作するのをまだ分からなかった模索期でった。『イデオン接触編・発動編』の主題歌において水原明子が起用されたのも、こういった思惑はあったからでしょう。



 そして、『ザブングル』。この作品において、富野がもっとも多い作詞を手がけたが、外部のビジネス事情まで考えると、実は緩やかに下降線に辿っているとは言えるかもしれない。ちょうどこの時期から、アニメ音楽に関する業界もだんだん模索期を越えて、いよいよ転換期に入ってきた。

 『ザブングル』ではOPとEDの主題歌以外、挿入歌も作られたが、作劇上あまり挿入歌を入れる余地を考えていない富野にとっては、作品に挿入しなければならない歌というものは、むしろ作品を作るときの一種の縛りと言える。そのうえ、曲と歌手をヒットさせなければならないという商業的要請も絡んでいるから、作品におけるオモチャのように「ヒットしてなんぼ」という圧力が、皮肉にもこの波を作った本人である富野に襲い掛かった。

 『ダンバイン』では、富野が『ザブングル』に引き続き、オープニングテーマとエンディングテーマの作詞を行った。しかし、挿入歌の二曲はプロの作詞家三浦徳子の手に渡した。挿入歌で作品の側面を描く機能がなくなり、代りに軟調のポップソングが作品のなかで入れてきた。さらに、同時期の映画『ザブングル・グラフィティ』でも売野雅勇が主題歌に起用され、そしてヒットした。井荻作詞でポップソングに比肩するヒットが継続できなかった以上、プロ作詞家の参入はもはや決定的だ。いわば、『ザブングル・グラフィティ』と『ダンバイン』は、すでに井荻麟の商業上の負け戦を示したのだ

 そして、決定的な敗北は『エルガイム』だ。この作品において、富野はいよいよ前期および後期の主題歌を手放すことを余儀なくされた。「エルガイム」の二曲の記事で言及するとおり、富野が作詞で世界観をコントロールするという一大武器を無くした。そして、ここまで至って、レコード会社が「アニメという媒体で、プロ作詞・作曲家の作詞・曲を使って、歌手を売り込む」というパターンを、ようやく成立させた。かくして富野も井荻も絶頂期を終えて、長くて苦しい低迷期に入ることになる



 富野喜幸が日本サンライズでアニメの監督をやり始めた初期、アニメ音楽はまだレコード会社にとっては「たかが子供のもの」だった。富野がそこに着眼し作詞を作り始めたのは、確かにアニメ音楽の可能性に気付いて、アニメ音楽がレコード会社における待遇の改善、ひいてはアニメ音楽そのものの成長を願うというという純粋な思いがあったのだ。

 そんな中で、富野がレコード会社に働きかけをしつつ(初期の作品でよく富野のレコードなどに対する逸話が聞こえるのも、そのためだろう)、自分で作詞を模索した結果、だんだん自分なりの方法論を確立し、「井荻麟」というスタイルを立ち上げた。この方法論の確立は(井荻麟作詞論で論じたように)作品にプラスな効果をもたらし、やがて曲にもヒットさせ、アニメ音楽ビジネス上の可能性を見事にレコード会社に見せたのだ。

 しかしながら、このビジネスにおける可能性は諸刃の剣なのだ。「商売」を求めつつ、あくまで「作品」を作ることにこだわっている富野にとって、ビジネスの「介入」は喜ばしいことである同時に、自分が一度勝ち取った立ち位置を奪われることを意味する。ビジネス事情におけるプロ作詞家の参入の良し悪しはさておき、井荻麟にとって取って代わられたことは、挫折以外の何者でもなかった。そして作品的でも、作詞で物語世界を把握する方法論を失った。


 『Zガンダム』では、6年越しのガンダム作品であったためか、1年ぶりに富野がオープニングのみで作詞に復帰した。しかしエンディングと二番目のオープニングはやはりプロの作詞家に任せることになった。かつて作詞のすべてをアニメ制作側においている日々は、もはや二度と戻ることがなかった。このような状態が富野と富野作品にとっては、『Vガンダム』まで続くことになる。

 とはいえ、ここで諦めるような富野ではなかった。『エルガイム』は富野にとって確かに挫折だった。しかし、ここから富野はまた転換を試みつつ、さらなる境地を迎えることになる。この話は、またいずれ語ろう。



 今回の文章は文脈上、富野作品以外のアニメを言及しませんでした。富野作品以外でアニメ音楽にまつわる環境や扱いに一石を投じたアニメは、もちろん他にもたくさんあります。これらの作品や関係者には敬意を払っていますし、今日までのアニメ音楽の環境を作り上げたことにもとても感謝しております。

 ただ、「井荻麟作詞論」という記事は文章の趣旨上、あくまで井荻麟こと富野由悠季をテーマにするものゆえ、今の形になりました。この場を借りて説明して、皆様のご理解をお願いします。

▽続きを読む▽

井荻麟作詞論 第31回「傷ついたジェラシー」

2013/06/05 19:47|井荻麟関連TRACKBACK:0COMMENT:4
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 井荻麟作詞論の記事は100回以上予定です。今日は第31回で、テレビアニメ『重戦機エルガイム』の挿入歌「傷ついたジェラシー」について語りたいと思います。



傷ついたジェラシー
作詞:井荻麟/作曲:筒美京平/編曲:戸塚修/歌:鮎川麻弥

星降る 夜は 胸さすから
マシンを 片手に

 前作『聖戦士ダンバイン』では挿入歌をやらなかった監督の富野由悠季だったが、この作品において、また挿入歌の歌詞を手がけることになった。そしてその曲がこの「傷ついたジェラシー」だった。本編でいえば、第24話の「アスフィー・ハート」のラストに使われている。

 しかし、この曲の説明に入る前にはっきり言おう。この「傷ついたジェラシー」は非常に分かりにくい歌詞となっているのだ。もっとも、この歌詞が難解であるのには訳がある。

 前回も言ったが、この『エルガイム』という作品は監督の富野由悠季がオープニングテーマを手がけなかったアニメだったので、『戦闘メカ ザブングル』や『聖戦士ダンバイン』などで主題歌の歌詞で「世界観を提示する」という機能がなくなっている。そして井荻麟本人の主題歌から受け継ぐ言葉や物語性を持てなかったため、この挿入歌も主題歌からさらなる広がりを見せなかった。逆に、この挿入歌から展開されるフレーズもあり、それらの要素をたった1曲で解読するのは、決して簡単なことではない



唇が 痛みをこらえて
泣かないで 私の心よ

あすがあるから いまは忘れてる
ジェラシー

 歌詞を素直に読む限り、男女の間の感情あるいは恋愛を歌うものだと読み取れる。しかしよく2番目を読むと、それだけでなく、どうもそういった感情を乗り越えるような節があると感じられる。なので、この歌詞が恋や愛などの感情を歌う内容というよりも、あくまで恋と愛などの感情も含まれている内容という言い方は適切かもしれない。

 この曲の雰囲気が比較的に沈んでるのは、明るい曲調のOP2「風のノーリプライ」のカップリングだったためだろうか。また、EDの「スターライトシャワー」に続いて、井荻麟がこの作品において作った二曲目であることも考慮に入れたい。こうした複雑な要素が絡み合ったことも、この歌詞の意味の難解さを手伝う一因となっている。



 特に分かりにくい件は、なんといっても二番目の歌詞だ。

火傷の 跡を ただ見つめて
泣くのは やめよう
五つの 星を 掴めるなら
この体 捨てても

 1番目の歌詞を受けて、火傷(やけど)はまだ「恋の傷」だと解かすことができる。しかし、「五つの星」と「体を捨てる」という飛躍ぶりは、もはや恋愛の話に収まらず、ロジックで理解できないものとなっている。

 『ザブングル』の挿入歌みたいに本編の要素を想定するような歌詞ならば、まだ解読することもできるが、この曲からは特にそういった関係性を見出せないから分かりにくい。が、もしこの歌詞は本編のある部分を想定して描かれたものだとすれば、ひょっとしたら富野にとっての理想的な『エルガイム』の色合いを伺えることができる



 どころが、この曲は全曲暗い雰囲気のままで進行しているが、歌詞の意味を汲み上げれば、暗い気持ちだけど、それでもなお明日を向けて、歩こうというする気持ちがよく読み取れる。「生きるために、とりあえず前に進むしかない」という暗き前向きのようなものが、いわゆる富野由悠季の作品によく出てくる一大特徴といえるのだが、それがこの歌詞でまさに遺憾なく表している。『機動戦士ガンダム』の歌詞でも男性に対して似ているような訴えが出てくるが、この歌詞には女性の心情が秘めているとすれば、より一層興味深い話なのだ。

 それにしても、この曲の立ち位置(カップリング)といい、時期(84~85年)といい、曲の難解さ(内容の飛躍)といい、どれを取っても非常に翌年の『機動戦士Zガンダム』の挿入歌「銀色ドレス」に似てると思えてならない。しかし、歌詞全体の雰囲気と性質は、かえってまったく逆のものを呈してる。これはまた大いに吟味できる話だが、第34回の「銀色ドレス」の記事でまた語りたいと思う。

▽続きを読む▽

7月15日「渋谷アニメランド」公開収録に富野登場、など情報更新

2013/06/02 17:26|富野情報TRACKBACK:0COMMENT:0
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 7月15日「渋谷アニメランド」公開収録に富野登場、など情報更新
 4月以来の富野情報をまとめました。最近、情報記事の更新が一昔前頻繁ではないのは、3月以降の富野監督がほとんど公開活動をしていないからです。ゆえに、最近の本ブログもスピード重視で情報を伝えていません。

 これに対して落胆している方もいるかもしれませんので、お詫びします。Gレコの本格的な情報が入るようにしたら、情報を取り上げるペースも自然に上げますので、どうかご安心を。



1、4月2日朝日新聞「ガンダムへの出発点(ラララの時代)」

 富野監督が手塚先生に対する評論「手塚先生でも絵は自分のものしか描けなかった。でも先生の本当のすごさは、あの無数の物語です」は印象深い。オンラインの朝日新聞デジタルで読むことができます(要会員登録)。

朝日新聞デジタル:ガンダムへの出発点(ラララの時代) - カルチャー

■5:アトムの子たち
 1973年、虫プロは倒産した。
 「鉄腕アトム」放映から10年。再建された現・虫プロ社長の伊藤叡(さとし)(69)は「残念ながら放漫経営。あれだけ人気のアトムでも、終わってみると1億円以上の赤字だった」と話す。




2、産経新聞【テレビ還暦60年】アニメは手塚治虫の「発明」だった

 以上の話と一部ダブってる部分もある。

【テレビ還暦60年】アニメは手塚治虫の「発明」だった+(1/3ページ) - MSN産経ニュース

 「手塚先生の本性は漫画家でもアニメ制作者でもなく、物語作家。物語を伝えることに大きな興味があったからこそ、思いついた手法でしょう」。「機動戦士ガンダム」シリーズの生みの親、富野由悠季(よしゆき)さん(71)はそう語る。

 富野さんも昭和39~41年、アトムの演出などを手がけた一人だ。外部プロに作画を注文する作業も担当した。外注先には、日本初のフルセル画アニメ「くもとちゅうりっぷ」を手がけ、「日本のアニメーションの父」と呼ばれる政岡憲三といった大御所もいた。

 「大アニメーターに向かって、手塚先生がアトムの描き方を講義する。僕はその橋渡し役ですから、ある意味ひどい目にあった。しかも、できあがってきたものは極めてクラシックで、リミテッドの方法と根本的に違う」と、当時の困惑を懐かしそうに語る。

 実写志望だった富野さんは「アトム」の簡略表現に違和感も覚えていた。「外注で『古くていい仕事』を見ることができたのは大きかった。『物語がしっかりしていれば動かなくてもいい』と思う一方で、同じ漫画絵を動かすにしても、これだけ幅があると知った」

 独立してアニメーターとして活躍したり、制作会社を作った虫プロ出身者は多い。新旧文化と技術が交差する「アトム」の現場は、創造的な“学舎”でもあった。
(中略)
 ただ、富野さんは「人々がテレビアニメという媒体が抱える問題を疑わなくなった。蛸壺(たこつぼ)にはまってしまっている」と苦言を呈し、「物語をいかに作るかで勝負しないと」と訴える。前出の杉井さんは、デジタル表現の進化やネットの普及に触れ、「ほかのメディアと同様にアニメも変わらざるを得ない。手塚先生が自由な発想で時代とシンクロしたように、また、新しい挑戦ができる」と話す。




3、5月31日虫プロ同窓会

 実際に富野本人関連の活動じゃないですし、発言もなかったんですけど、一応新聞には名前が載っていますんで、ここで紹介。

虫プロ同窓会に関係者250人-鉄腕アトム放送50周年記念で - 練馬経済新聞

同作は1963(昭和38)年1月1日、国産初のテレビアニメシリーズとして放送され今年で50周年。同イベントに参加したのは、富野由悠季さん、杉井ギサブローさん、主題歌を作曲した高井達雄さん、アトムの声を務めた清水マリさんら数多くの作品に関わり日本のアニメ産業の礎を築いたスタッフ、関係者など約250人。




4、7月15日 「渋谷アニメランド」公開収録に登場

「渋谷アニメランド」の公開収録が決定、ゲストに富野由悠季登場

7月15日(祝)にNHKみんなの広場ふれあいホールで、「渋谷アニメランド」の公開収録が開催されることが決定した。「今、機動戦士ガンダムから贈るメッセージ」をテーマに、富野由悠季さんらがゲストとして登場してトークを繰り広げる。7月2日まで往復ハガキによる観覧希望者を募集している。


イベント詳細・申込(特集 渋谷アニメランド) | イベント・インフォメーション | NHK(日本放送協会)

日時 平成25年7月15日(月・祝)
 開場:午後3時30分
 開演:午後4時
 終演予定:午後7時30分
会場 NHKみんなの広場 ふれあいホール (東京都渋谷区神南2-2-1)
出演予定 【ゲスト】 富野由悠季 ほか

【司 会】 NHKアナウンサー

 時期から見れば、おそらくファーストガンダムblu―rayボックス関連の宣伝が入っている登場となっていますが、ひょっとしたら新作についても?という期待もないことがありません。日本人なら皆行きましょう。

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