富野由悠季監督とその作品をひたすら語るブログ

TOMINOSUKI / 富野愛好病
http://kaito2198.blog43.fc2.com/

プロフィール

kaito2198

Author:kaito2198
台湾人。
ただのファンです。

twitterは@kaito2198です。

仕事やブログ関係のご連絡は
kaito2198@hotmail.comまでお願いします。

給華文圈之富野由悠季愛好者的一些話
關於本站文章的轉載聲明

富野監督関連資料一覧

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

グーバーウォーク

井荻麟作詞論 第28回「ダンバインとぶ」

2013/04/27 04:01|井荻麟関連TRACKBACK:0COMMENT:8
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 井荻麟作詞論 第28回「ダンバインとぶ」
 井荻麟作詞論の記事は100回予定です。今日の第28回では、テレビアニメ『聖戦士ダンバイン』のオープニングテーマ「ダンバインとぶ」について論じたいと思います。



ダンバインとぶ
作詞:井荻麟/作曲:綱倉一也/編曲:矢野立美/歌:MIO

オーラロードが ひらかれた
きらめく光 俺をうつ
オーラの力 たくわえて
ひらいた翼 天にとぶ

 第21回のザブングル~エルガイム時期の井荻麟作詞を総括する記事でも言及したが、この時期の富野由悠季作品と井荻麟は「世界観ありき」という共通特徴があるが、この曲においても例外ではない。いや、むしろ『ダンバイン』においては「バイストン・ウェル」というまるで一作だけに納まらないほど複雑な想念の世界観を創出するのにあたって、この傾向がより一層強く出されている(事実、何作ものシリーズ作品も作られている)。

 とはいえ、世界観が複雑だったことは、それだけ視聴者に伝えるのも難しいことを意味する。特にバイストンウェルはバイストンウェルという単語を含めて、完全に富野による造語で築いてあげた世界観なので、その難しさは『ザブングル』の「地の果て」とは段違いなのだ。しかし、難しいのに関わらず、伝えてしまった。



 出だしは、これである。

オーラロードが ひらかれた
きらめく光 俺をうつ

 この歌詞は全曲の第一印象(ファースト・インプレッション)となり、この曲とこの世界の前提である「オーラロード」を曲の冒頭ですぐさま提示することによって、視聴者をオーラロードの向こうの世界を誘い込んでくれる。パワフルな歌声と過去形の歌詞で問答無用に力強く叩き込まれるだけに、そのインパクトも絶大。

 また、第22回「疾風ザブングル」でも言及したが、この曲は映像と連動している構造をもっている。

海と大地を つらぬいた時

 出だしの詞とこの詞は、本編よりいち早く視聴者に世界の構造を説明しただけではなく、各話が放送されるたびに、この世界観に関する基本設定を想起させることによって、『ダンバイン』の方向性を提示し、バイストン・ウェルのファンタジー性をもたらせる。二番目以降の歌詞は血湧き肉躍る展開で見所もたくさんあるが、「バイストン・ウェル世界そのものが主役」という意味では、一番目の歌詞こそが本番だと言えるかもしれない(ちなみに、後期バージョンの差し替えOPでも、この二つの部分の映像だけはまったく変わらなかった)。



 それから、「ザブングル」のOPと同じように、この「ダンバインとぶ」の歌詞にも物語性を持っている。

オーラロードを つらぬいて
風にまぎれて 来る奴が
オーラの力 忘れてか
憎しみ燃やし 火を放つ

オーラロードが ゆれ動く
さまよう心 流れるか
オーラの力 呼んでみろ
暗闇の中 道ひらく

 1番目の冒頭が物語(≒作品そのもの)の始まりであることは言うまでもないが、2番目、3番目にもそれぞれのストーリー性がある。また、「1番目”異世界に落ちる” → 2番目”生きるために戦う” → 3番目”生の血路を開く”」という段取りで、ストーリーの進行も読み取れる。

急ぐなら 俺がやるさ
生きるため 俺が走る
殺し合うのが 正義でないと
知って闘う 戦場だけど

 特に2番目と3番目で語られる話がシビアで、この作品の戦う意味を示すものとなっている。『ダンバイン』主人公のショウ・ザマはよく戦う理由と動機が曖昧と言われているが、この歌詞は、まさに彼の心情や立場を代弁してくれるようなものなのだ。いや、バイストン・ウェル物語のあらゆる主人公を代弁してくれるようなものと言えるのだろう。



 歌詞のなか一番光っている部分は、なによりこれである。

恐れるな 俺の心
悲しむな 俺の闘志

 この言葉の組み立て方ははっきり言って、おかしい。どこか違和感を感じせずにいられないのだ。もっとしっくり来る言葉並びは、おそらく逆の「恐れるな→俺の闘志、悲しむな→俺の心」だろう。

 しかし、この並び方だからこそ、気にする。いや、このような不協和音みたいなフレーズを聞かさせると、どうしても気にせざるをえない。だからこそ印象に残るし、歌詞の特色ともなる。この手法は井荻作詞でもよく見かけるもので、一言で表すと「美は乱調にあり」ということだが、「意外性がある」「ひっかかりを生じる」「印象に残る」と、いろいろな言い方に言い換えることもできる。富野本人がこの乱調を自分の不出来による予想外の産物だといってるが、作詞だけではなく、富野が作品作りにおいて多用する全般的技法だと観察できるので、機会があれば別の記事でまた語ろう。



 ところで、この歌詞は記事冒頭で言及した「オーラロード」や主役ロボ「ダンバイン」のほか、「オーラバトラー」「オーラシュート」にもたくさんの固有名詞が出ている。主役ロボと武器の名前を連呼するあたりは、いかにもアニメらしいという印象を持つ人もいるかもしれない。しかし、まさに完全なオリジナルな世界観と造語であるために、視聴者に印象を付けるまでは、何度も反復して強調する必要があると思われる。

アタック アタック アタック 俺は戦士

 このような臆面のなさが先立つ歌詞があるから、この曲は成り立つことができたし、この曲から伝われてくるストレートな格好よさを獲得できたのだった。

▽続きを読む▽

井荻麟作詞論109回リスト(詳細版)

2013/04/26 21:34|井荻麟関連TRACKBACK:0COMMENT:4
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 井荻麟作詞論109回リスト(詳細版)
 富野由悠季監督が「井荻麟」というペンネームで行ってきた作詞活動に関する記事を、以下の構成で語る予定です。そのうちの何回かは状況に応じて前倒しに書くことがあるかもしれませんが、基本的に順番で書くことにしたいと思います。

 また、これらの記事を読んでくださっているみなさんに、もし井荻麟に関して何か取り上げてほしい話題やネタがありましたら、なんなり仰ってください。リクエストは大歓迎ですし、皆さんの感想と意見こそが、109回完走するための最大のモチベーションです。



第1回 「行け!ザンボット3」(1977年TVアニメ 『無敵超人ザンボット3』OP)

富野監督の作詞を語る第1回(100回予定)。処女作ながら、セオリーを踏まえつつ、「宇宙」という言葉に対して少々異なるアプローチをなされたのが興味深い。


第2回 「カムヒア!ダイターン3」(1978年TVアニメ 『無敵鋼人ダイターン3』OP)

この詞は主人公万丈の内面を描いて、ザンボット3に比べて、グッと深くなっている。また聞く人の心に刺さるようなドス黒い「毒」を入れるあたりは、富野作品と井荻麟作詞が共通の最大特徴なのだ。


第3回 「トッポでタンゴ」(1978年TVアニメ 『無敵鋼人ダイターン3』ED)

この作詞は全体的にやや精彩を欠く出来だが、オープニングテーマのあまりにも大人だった雰囲気を消し飛ぶために、あえて子供っぽい内容を入れるのは、いつもの富野節なのかな?


第4回 日本サンライズ企画室のクレジットについて

長年のサンライズ企画室クレジット問題について、直接言及した資料に基づいて、現時点下さる結論をまとめた。鍵となる発言は、やはり富野監督本人の言葉だが、諸説を産む源でもある。


第5回 「翔べ!ガンダム」(1979年TVアニメ 『機動戦士ガンダム』OP)

この歌詞は一見子供っぽいだが、実はテーマに合致し、人の普遍性を訴えるものだ。そして勇ましい曲調に隠れているほろ苦い味こそが、井荻麟の真骨頂。


第6回 「永遠にアムロ」(1979年TVアニメ 『機動戦士ガンダム』ED)

叙情的な曲調の裏腹に、歌詞は決して単に優しいだけのものではなく、男になる道程に味わう喪失感を教えてくれる。このまるで父性のような目線は、他の富野ガンダムシリーズと一線を画するものとは言える。


第7回 「シャアが来る」(1979年TVアニメ 『機動戦士ガンダム』挿入歌)

ネタと見られがちこの曲だが、サイドストーリーの役割を果しつつ、描写を積み重ねて、最後一瞬に物語を動き出させて、ラストに向かって雪崩れる手法は、実に見事である。


第8回 「きらめきのララァ」(1979年TVアニメ 『機動戦士ガンダム』イメージソング)

「翔べ!ガンダム」「シャアが来る」などの泥臭さに比べてあまりにも離れすぎてるこの曲は、ニュータイプの歌であると同時に、なぜか死のエロスが満ちている。富野の無意識による発露か。


第9回 「いまはおやすみ」(1979年TVアニメ 『機動戦士ガンダム』挿入歌)

この曲は不思議なことに、一人だけ見つめている小さな愛と、全ての人を俯瞰する大きな愛が共存し、まるで少女と母が入り混じるような歌詞となっていて、ある意味ものすごく女性的な本質を現す曲と言える。(富野


第10回 記事の原則について

月並みな言葉ですが、100回の記事を完走するには、皆さんのご応援とご意見は必要です。もし気に入っていただけると、ぜひお声をお聞かせ下さい。


第11回 「復活のイデオン」(1980年TVアニメ 『伝説巨神イデオン』OP)

「必殺の技が撃つのは我が身なのかと」という歌詞に富野の毒が凝縮していて、最初聴いた時は何となくひっかかるだけだが、本編の回を重ねることで、この1句の重さもだんだん分かるような仕組みとなっている。


第12回 「コスモスに君と」(1980年TVアニメ 『伝説巨神イデオン』ED)

富野監督が作品に込める主張は「トミノイズム」と呼ばれているが、もし井荻麟にも類する呼称があれば、この曲はまさに「井荻イズム」の極致だ。シンプルな歌詞のなかに、無限の密度が込められている。


第13回 「スターチルドレン」(1981年映画 『機動戦士ガンダムⅠ』イメージソング)

この曲は井荻作詞の中でも印象薄いのだが、TVシリーズのコンセプトを汲んだうえ、宇宙のイメージを入れ、さらにNTへの伏線も付き加えた所から見れば、中々隙がない一曲だ。ついでに富野作品の映画論も。


第14回 「哀戦士」(1981年映画 『機動戦士ガンダムⅡ 哀・戦士編』メインテーマ)

映画のタイトルにもなってるこの曲の役割はむしろ「シャアが来る」に近いのだが、男と女を語ることによって、包括的に「人の普遍像」を描き、ニュータイプに成長する道筋上必要としたビジョンを提示した。あと、富野直筆のプロトタイプ版「哀戦士」歌詞も併せて紹介。


第15回 「風にひとりで」(1981年映画 『機動戦士ガンダムⅡ 哀・戦士編』挿入歌)

ラストの「そしてあしたはきっと…」は富野が好んで使う手法で、言いかけによって想像を膨らませる。また、明日には希望が待っているという期待感で、全曲に漂っている青春のほろ苦さを大人の香りに昇華させた。


第16回 井荻麟というペンネームについて

井荻麟というペンネームのいくつかのトリビアおよびデータを紹介する。


第17回 「ビギニング」(1982年映画 『機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編』副主題歌)

この曲の最大な特徴は、何と言っても71字の短さだ。しかしこのシンプルに恋愛を歌う曲は、実は「出会い」も「別れ」も「ビギニング」という富野監督の隠しメッセージだとすれば…? 美しくて残酷な情景である。


第18回 「めぐりあい」(1982年映画 『機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編』主題歌)

この曲は富野作詞のなか比較的に薄味なのだが、実際は物語性、テーマ、情景などあらゆる要素を集大成しつつ、未来のビジョンを提供する、『機動戦士ガンダム』という物語を総結するものとなっている。


第19回 「セーリング・フライ」(1982年映画 『伝説巨神イデオン接触編』テーマソング)

「忍び恋のように 」などの歌詞で象徴したように、この曲が「生」と「死」の極限を官能的に表現し、その生と死の間に浮遊している危ういエロスは、富野作詞のなかでも唯一無二なものだと断言できる。


第20回 「海に陽に」(1982年映画 『伝説巨神イデオン発動編』イメージソング)

物悲しい情緒を帯びているこの曲は、富野監督が作詞した曲のなかでも極めて異質的で、色のイメージに対するこだわりが見所です。また、長年話題となっている「キャルメロ色」についても解説しました。


第21回 ザブングル~エルガイム時期の富野由悠季と井荻麟

この時期の富野作品に共通な特徴があるが、それは「世界観ありき」というものだった。そしてこの方法論は作詞にも影響が及ぼしている。今回は総論の形でそれを解説。


第22回 「疾風ザブングル」(1982年TVアニメ 『戦闘メカ ザブングル』OP)

富野異世界三部作の一作目のOPであるこの歌詞には、前回で言及した「世界観ありき」以外、もう一つ「物語性をもたせる」という手法が導入されている。これにより、作品世界をより強固にすることができた。

今回の「疾風ザブングル」の作詞記事はいつもにまして自信があるので、皆さんにも読んでほしい。特に「ズレ」という手法に関する指摘は、あらゆる富野作品の根源に流れている極めて重要な要素なので、ぜひさくたんの人に知ってもらいたい。


第23回 「乾いた大地」(1982年TVアニメ 『戦闘メカ ザブングル』ED)

富野が書いたこの曲は、シンプルながらも力量ある歌詞となっている。また、OPとEDの両方が対照的で、前者が世界を駆けめぐるイメージで展開されるのに対して、後者が個人の心性を語るものとなっている。


第24回 「HEY YOU」(1982年TVアニメ 『戦闘メカ ザブングル』挿入歌)

この曲が凄いのは、モノローグで展開されるのに、歌詞を読めば、自然にダイアローグを想像できる。シンプルな詞で二人の関係性をこれ以上なく描き切った意味では、富野の物語詩の極致といえるだろう。


第25回 「わすれ草」(1982年TVアニメ 『戦闘メカ ザブングル』挿入歌)

同じく富野・馬飼野・MIOによる挿入歌「HEY YOU」が女性、の強さを見せた一面だとすれば、この「わすれ草」はそんな強い女性が誰も見えないところで自分の弱さを認めたもう一面を描く曲だといえる。


第26回 「Coming Hey You」(1983年映画 『ザブングル・グラフィティ』イメージソング)

今回の記事は売野雅勇の「GET IT」と井荻作詞の比較論から入ります。ビジネスの要請でプロが参入するようになったのは、まさに富野と井荻にとってのターニングポイントでしょう。


第27回 OP・EDおよび挿入歌のビジネス事情その1

今回は作詞自体を語ることから離れて、外部のビジネス事情および富野の立場の変化について論じました。一読する価値があると思いますので、宜しくお願いします。

富野由悠季作品から見るアニソンにおけるビジネス事情
富野作品の井荻麟作詞を軸に、70年代後半から80年代中盤、アニメ音楽がいかに「児童の歌」から変革し、現在のいわゆる「アニソン」までになった経緯およびビジネス事情を説明。


第28回 「ダンバインとぶ」(1983年TVアニメ 『聖戦士ダンバイン』OP)

「オーラロードが開かれた」。この歌詞は全曲の第一印象となり、この世界観の成立前提である要素をすぐさま提示した。バイストンウェルそのものが主役という意味では、一番目の歌詞こそが本番だと言える(富野


第29回 「みえるだろうバイストン・ウェル」(1983年TVアニメ 『聖戦士ダンバイン』ED)

この曲は「BWそのものが主役」を示したと同時に、この世界が現実とファンタジーによって繋がれていると教えてくれた。また、長年話題となっている「あかときいろの」も合せて解説。(富野


第30回 「スターライト・シャワー」(1984年TVアニメ 『重戦機エルガイム』ED)

エルガイム作品自体の出来が残念だったが、富野のこの歌詞は「満天の星だけが頼りで、真っ暗な道を走り続ける若者は、星のやさしい光に癒されて、心の灯火を点す」という素敵な情景を示してくれた。


第31回 「傷ついたジェラシー」(1984年TVアニメ 『重戦機エルガイム』挿入歌)

井荻作詞のなかでも特に分かりにくい一作だが、歌詞から読み取れる「生きるために、とりあえず前に進むしかない」という「暗き前向き」は、富野由悠季の作品によく出てくる一大特徴だといえる。


第32回 Z~V時期の富野由悠季と井荻麟

作詞において主役から脇役に回された富野だが、今までの「世界観ありき」という手法を捨て、物語を描くことも方向性を示すこともせず、もっぱら「意志の表明」をするようになった。それらの歌詞は、おなじみのZopで見られるように、さながら作者本人の叫びのようだった。また、具体的な物語を描かずに、情緒を醸す方向に注力し始める傾向は、後の復活三部作にも繋がる。


第33回 「Ζ・刻を越えて」(1985年TVアニメ 『機動戦士Zガンダム』OP1)

「今は動けない…もう目覚めたから。」富野は『Zガンダム』を「現実認知」の物語だと言い表したが、その要素は作詞でも顕著に現れている。富野が直面する現実ともリンクし、作品により深さを与えていた。



第34回 「銀色ドレス」(1985年TVアニメ 『機動戦士Zガンダム』挿入歌)

第35回 「一千万年銀河」(1986年TVアニメ 『機動戦士ガンダムZZ』ED2)

単にZZのEDというより、むしろシリーズ全体に結論付けという性質が強いこの曲には、「時空」を包括しつつ、人類が希望を抱いて永遠に生き延びてほしいという、監督富野の願いかけが含まれている。


第36回 「我らが願い」(1988年映画 『機動戦士ガンダム逆襲のシャア』挿入歌)

ネオジオン国歌と認知されることが多いこの曲は、わずか35秒という短い時間で、素朴で素直な「肉声」を借りて、宇宙世紀の歴史と人々の想い、シリーズが積みかさねた重みを、すべて表現してくれた。(富野


第37回 「君を見つめて-The time I'm seeing you-」(1991年映画 『機動戦士ガンダムF91』イメージソング)

いまいち知名度が低いこの曲だが、実は富野の匠心で新しい要素が提示され、主題歌「ETERNAL WIND」より『F91』を象徴する歌詞と言える。


第38回 阿久悠について

富野由悠季監督の作詞の師匠にあたる、故・阿久悠氏が富野に与えた影響、両者の作風の異同、両者が達成した「普遍性」などについての話です。富野による阿久悠氏への言及も併せて紹介します。


第39回 「STAND UP TO THE VICTORY 〜トゥ・ザ・ヴィクトリー〜」(1993年TVアニメ 『機動戦士Vガンダム』OP1)

本編との落差がよく話題になりがちこの曲ですが、「F91以来の方向性」「富野節」「子供向け」などの要素をバランスよく保っている点では、非常にいい曲とは言えます。


第40回 「ひなげしの旅のむこうに」(1993年TVアニメ 『機動戦士Vガンダム』挿入歌)

シャクティがいつも歌っているこの劇中歌は、Vガンという作品のメッセージ性を内包し、シャクティの物語における役割を示している。また、誰も知らない宇宙移民の悲しい物語も隠されている。(富野


第41回 「いつか生まれた時のために」(1993年TVアニメ 『機動戦士Vガンダム』挿入歌)

オリファーの宇宙葬シーンで有名だった曲は、生への賛歌である同時に、生と死の歌、父と母と子の歌、そしてエロスの歌であり、ある意味当時の富野監督とVガンを象徴する作詞でもある。


第42回 「生まれてくるものへ」(1993年TVアニメ 『機動戦士Vガンダム』挿入歌)

『Vガン』でいえば、大人が責任を子供に押し付けることが目立つ。しかし親のエゴでもわが子を純粋に思う気持ちが含まれている。そういう意味ではこの曲は大人の気持ちを代弁するものと言える。(富野


第43回 「いくつもの愛をかさねて」(1993年TVアニメ 『機動戦士Vガンダム』挿入歌)

この曲は富野監督にして珍しく「愛」を全面的に打ち出した作詞である。また曲のなかで提示した「土」への回帰は、うつ病時期の富野本人に救いの道を示し、のちの白富野三部作を繋いだとはいえる。


第44回 井荻麟作詞の補作について

富野由悠季が作った82曲の作詞のうち、5曲が連名となっています。その共作の内訳について説明・分析をいたします。


第45回 「愛の輪郭(フィールド)」(1998年TVアニメ 『ブレンパワード』ED)

『エヴァ』を軸に、『1stガンダム』から『Gのレコンギスタ』に至るまでの構図を解明します。内容が少々くどくなっていますが、これ以上の富野論は、もうしばらく私からは出せないと思います。


第46回 「天神さんの子守唄」(1998年TVアニメ 『ブレンパワード』挿入歌)

富野作詞のなかでも最も難解といわれるこの曲を読み解くカギは、そのタイトルの「子守唄」という要素にある。


第47回 「ターンAターン」(1999年TVアニメ 『∀ガンダム』OP1)

この曲はガンダムシリーズの意志を継承しながら、ファーストガンダムへの回帰、また白富野的な健やかさをも取り入れていて、まさしく『∀ガンダム』という作品そのものを体現した作詞だといえる。


第48回 「宵越しの祭り」(1999年TVアニメ 『∀ガンダム』挿入歌)

この曲は単に世界観を反映するものに留まらず、いわゆる白富野的な「祭り」「身体性」という要素を描き、「巡り来る生命」という∀のテーマを象徴する歌詞となっている。その結論は、今のGレコにまで繋ぐ。


第49回 「お嬢さん、内緒話です」/「月下美人」(1999年TVアニメ 『∀ガンダム』挿入歌)

ロランの視点で展開されてるこの曲は、彼の気持ちを語るだけでなく、『∀ガンダム』の方向性を示すものともなっている。なお、本編用とフルサイズの二バージョンについても解説。(富野


第50回 「月の魂」(1999年TVアニメ 『∀ガンダム』挿入歌)

『∀ガンダム』におけるコミックリリーフ担当であるレット隊のテーマ曲。一見シンプルな歌詞でしかないが、劇中の印象的な使い方に相まって、実は∀という作品においても屈指な富野演出になってくれた。


第51回 「CENTURY COLOR」(1999年TVアニメ 『∀ガンダム』OP2)

ターンAターンほど有名じゃない曲だが、実は全く同じ問題意識を継承している。∀ガンダムのテーマである「全肯定」の解放感をもたらしてくれた意味では、OP1に劣らない富野の快作と言える。


第52回 「月の繭」(1999年TVアニメ 『∀ガンダム』ED2)

シンプルな言葉遣いのなかで、時間と空間と生き死にと人の営みを見事に表してくれたこの歌詞は富野由悠季の作詞の中でも最高傑作であり、まさにガンダムを総括する『∀ガンダム』にふさわしい究極な一曲である。


第53回 OP・EDおよび挿入歌のビジネス事情その2
第54回 「キングゲイナー・オーバー!」
第55回 「本当かい!」
第56回 「ミイヤの祭り」
第57回 「デビルズ・アイシング」
第58回 「氷の上のおやすみなさい」
第59回 「はじめてのおっぱい」
第60回 劇中歌と芸能としての作詞
第61回 本当の「エンディングテーマ」
第62回 個人アルバムと井荻麟のこと
第63回 アルバム「ザ・ロンゲスト ロード イン 破嵐万丈・鈴置洋孝」の概要および構成
第64回 「Banjoe」
第65回 「眠りの前に」
第66回 「ハッシャバイ」
第67回 「Beyond The Gun Sight」
第68回 「薔薇色の女たちよ」
第69回 井荻麟作詞曲の歌い手たち その1
第70回 「都会すきま風」
第71回 「暖簾くぐって」
第72回 「女万華鏡」
第73回 「蜃気樓」
第74回 「哀故郷」
第75回 「漁火まいり」
第76回 アルバム「ザ・ロンゲスト ロード イン 破嵐万丈・鈴置洋孝」の総括
第77回 アルバム「LOVE PROFILE」の概要および構成
第78回 「コスモスは忘れて」
第79回 「藍は朱鷺」
第80回 「ブロンド・ブリリアン」
第81回 「三時のベッド」
第82回 「船出」
第83回 井荻麟作詞曲の歌い手たち その2
第84回 「ブルーソングはもう…」
第85回 「もうやめませんか」
第86回 「百年恋慕」
第87回 「LAG・TIME・LOVE」
第88回 「マイン・ボゥイ・エイジ」
第89回 アルバム「LOVE PROFILE」の総括
第90回 「Good-bye Tokyo」
第91回 「阿母麗」
第92回 アルバム「REVERBRATION IN GUNDAM」の概要および構成
第93回 「プロローグ」
第94回 「シャア ロンリーソルジャー」
第95回 「セイラ ネイキッドナイフ」
第96回 「マチルダ 伝言」
第97回 「アムロ リフレイン」
第98回 アルバム「REVERBRATION IN GUNDAM」の総括
第99回 「眠ったままでは」
第100回 「ララの夜想曲-nocturne-」
第101回 MIO&古谷徹アルバム収録曲の総括
第102回 個人アルバムの井荻麟作詞総括
第103回 他の詩的範疇な仕事
第104回 富野由悠季の詩
第105回 売野雅勇の作詞で見せた井荻麟作詞の限界
第106回 井荻麟をさらに分かるためのオススメ(資料などの読み物)
第107回 井荻麟総論その1 作詞家としての井荻麟 
第108回 井荻麟総論その2 井荻麟作詞の意味と価値 
第109回 井荻麟総論その3
第110回 「Gの閃光」
第111回 「ハイフン・スタッカート」

 ただいま109回予定です。必要に応じて、随時に追加します。

▽続きを読む▽

「ダンシングザブングル」ゲットだぜ!

2013/04/24 14:41|富野雑談TRACKBACK:0COMMENT:0
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 「ダンシングザブングル」ゲットだぜ!
 富野を愛好する研究ならびに「井荻麟作詞論」という記事のため、以下のレコードを購入しました。

 「ダンシング・ザブングル」!

 『戦闘メカ ザブングル』とあまり関係なく、どっちかいうと企画ものに属しているこのコレクションアイテム「ダンシング・ザブングル」はそのタイトルと表紙で示したとおり、ザブングルの楽曲をディスコ風にアレンジしたレコードですが、そのなかには何故か二曲の井荻麟作詞曲も収録されています。

日本バトリング協会ザブングル推進室 K25G-7145
q2Jdm.jpg

曲名作詞作・編曲
WHAT A MAGICAL NIGHT なんてすてきな夜井荻 麟、SUZANNE K.KIM馬飼野康二
LOVE SICK あなたのとりこ井荻 麟馬飼野康二


 未だに届いていないため、まだ確認できませんが、一応資料を見てみると、なんかコーラスのみの音楽曲という内容だそうです。そういう意味では、この井荻麟が作詞したとされている部分の歌詞は、おそらくコーラスの歌詞なのではないかと推測しています。

 事実、JASRACの歌曲管理システムを検索しても、以上の二曲を見つけることができません。そうなると、ほかの曲みたいに「正規な歌詞」ではないことを言っているようなものです。

 とはいえ、それでもブックレットにきちんと「井荻麟作詞」と記載されている曲なのですから、井荻麟の仕事っぶりをあまねく網羅することを旨とする本ブログとしては、これらを見逃すわけがありません。なので、入手して聞こえるようにしたら、またブログにて紹介させていただきます。

井荻麟作詞論100回リスト(予定)

 井荻麟の記事でいえば、だいたい96回にあたる記事なのですが、前倒しに紹介することもあるかもしれません。

MIO(MIQ) パーフェクト・ベストMIO(MIQ) パーフェクト・ベスト
MIO

キングレコード
売り上げランキング : 1895

Amazonで詳しく見る by AZlink

 同アルバムに収録されている唯一の歌唱曲「WHY」(わすれ草の英語版)は、このベストアルバムに収録されていますよ。しかし、記事書いてる度に実感せざるをえなかったが、「ザブングル」の曲は本当にMIOありきというものだなぁって。OPとEDを除いて、本当にMIOなしに曲が成り立てないようなものでした。

『翠星のガルガンティア』1~2話視聴感想

2013/04/21 21:19|レビューTRACKBACK:0COMMENT:3
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 『翠星のガルガンティア』1~2話視聴感想
 『翠星のガルガンティア』の1話と2話に関する個人の感想を書きます。全体はプラス評価ながらも、厳しいところがややありますので、そのような話が好きじゃない人は読まないでください。



1話

Aパート
 全体としての展開は見れるけど、特に面白くもないというのは実情。

 ここならではの見せ場もなないし、「いきなりクライマックス」というおそらくの演出意図にも達していません。 

 戦局の推移を見せたが、肝心な戦闘シーンに中身がいない。敵にエネルギーを吸収されるところなんか、ただ植物が機械の頭部にかぶるだけに見える。

 監督の狙いとおりかどうかは知りませんが、シミュレーションゲームじゃないから、「静的な戦闘」で魅せようとするのは、なかなか難しいものだと感じられます。確かに1話前半の戦闘は今のところこのアニメ最大の見せ場だったが、それだけのことだ。

 つまるところに、ご自慢な正確な設定も、結局ほかの作品のSF設定と何の代わりも無い。大事なのはいかにそれらしく作って、多数の人に魅せることに尽きます。なので、他人の作品を設定ミスとか理解不測とあざ笑う暇があれば、まず自分の作品を磨くのはいかが?とある人に言いたい。

 導入部には過度な期待を抱かないし、これからのストーリーがこのへんの話をフォローするかもしれないけど、いまのところ、Aパートが機能したのは主人公の背景紹介、Bパートとの対比くらいで、本当にただの導入部でしかないと感じる。

Bパート
 BパートはAパートより一転、グッと面白くなった。

 特筆すべきなのは、どこが面白く描いたわけでもなく、とりあえず「異文化接触」を素直に描けば、こんなにも面白いという見本を見せてもらいました。

 この素直な面白ささえあれば、演出がどうとの細かい展開がどうとのって話しは、すべてまやかしでしかない。それを上回る面白さがあるんだから。あえて比べるまでもないが、もう一つのほうのアニメに比べて、確かに素直で非常によろしい。

 あと、監督の出身のためか、空間を意識する構図や演出が見られますが、そういう空間把握能力は見てて頼もしいなあと思います。

翠星のガルガンティア Blu-ray BOX 1翠星のガルガンティア Blu-ray BOX 1
石川界人,金元寿子,杉田智和,村田和也

バンダイビジュアル 2013-07-26
売り上げランキング : 54

Amazonで詳しく見る by AZlink

2話

全体の話
 1話をうけて発展する話だが、はっきりいって、1話が提示した期待値ほどの出来ではありませんでした。非常に悪いところは特にないが、ちゃちに見えるところはいくらでもありました。

 それら悪いところが一言で表すと、「ドラマの密度が薄い」。

 2話のラストをああいう展開まで持っていきたいためという話は当然分かるが、そこまで至る段取りもできている。しかし、その段取りを温存した結果、全体の時間が無駄になってしまって、結局ファーストコンタクト話として言えるのは、ヒロインと主人公の「交渉」だけだった。

 酷いのは、冒頭とあの交渉話、ラストの三つのシーン以外、まったくドラマらしいドラマは無かった。10数分という大きな時間を、ただ流しているだけのようで、1クール作品なのにそんなに暢気していいか、と思いました。

キャラのテンプレっぶり
 ドラマの密度が薄い一因というか主因は、キャラがあまりにもテンプレすぎることにある。

 ただ立っているだけの女リーダー。修理屋だからばらすことしか考えていない。サルベージ屋だから宝のことしか考えていない。

 大人だから頭でっかちで、子供(ヒロインの弟ね)だから夢物語を見てもいいし、しかもそれが正解を掴んだりする。

 ヒロインもひどい。天真爛漫なエイミだから警戒心がなくてもいい。相手は子供(主人公ね)だから警戒心がなくて、すぐに呼び捨てができる。そして純真だから主人公にも打ち解ける。

 交渉まで派遣したのに、子供の話だから信じない。自分たちの常識をはるかに超越する技術なのに、宇宙の話は自分たちの常識をはるかに超越してるから信じない。

 同じく郵送屋なのにヒロインってだけで能動的なヒロイン。他の郵送屋はまだ出番なのでまったく動かない。たぶん竣工と第一ヒロインとの絡みが重要なために、後回されているでしょうね。ヒロインのキャラ立ちが大切だから(笑)。

 厳重な警備なのにエイミが自由に去来できる。文明後進だから暢気していい。などなど。

 つまり、キャラはストーリーの都合でしか動かない。人たちがドラマに必要される以外の時間に生きる感じがしない。ヒロインのくだりなんかは本当に「無邪気で人を動かす」ようなテンプレで、常識で考えると子供でも一市民でも自分なりに打算するなのに、たぶんこのドラマには存在していないからそんなこともないだろうな。

 あれでいいよ! と文句を言ってくるお客さんはいるかもしれないが、じゃあヒロインと主人公以外、1話より中身や役割を見せたキャラクターがいるとでも? と自問してください。無いでしょう。
 
演出陣
 演出陣の問題もある。

 なにより、街を見回すと世界観を披露したと思い込む演出陣。

 いまのところ、この作品の世界観は「説明」によって伝えているものであり、「演出」で見せたものじゃない。ヒロインがメッセンジャーボーイ(ガール)であるのもおそらくその意図にあると思われるが、見せたいものはいっぱいあるはずなのに、なぜか本当に見回るだけ。

 似たような作品には「絢爛舞踏祭 ザ・マーズ・デイブレイク」がありますが、それは街を使いながら世界観を披露できた悪くない例というか見本です。さらに、その先祖である「OVERMANキングゲイナー」も、富野回と一部の演出回はそれをできた。

 こんなものなら、マンガチック的ではあるが生活臭溢れている「ウォーター・ワールド」の序盤に出てくるあの島が遥かに素敵だ。見せ方も段違いだ。

細かい芝居
 大きな時間の使い方は悪かったんですが、小さな時間を使って芝居をさせることも、どうやらこの制作陣には難しいのようです。

 とにかく、展開はあるんだけれども、細かいところの芝居とかは大味すぎます。展開の都合でキャラには大きな動きがないならば、細かい芝居でキャラを描くのは常套のはずなのに、それさえ出来ていない。

 ちょっとだけ例。ヒロインが2話終盤直前で主人公に助けを求めたが、そこはまさに「展開」しか存在していない箇所だ。ヒロインの必死な呼びかけに対して、主人公が「それがガルガンティア全体としての要請か?」と言って、ヒロインがそれにちょっと躊躇ってから、「そうだ」と頷くという細かい芝居一つだけでも、ドラマがグッと濃くなるし、緊張感もまったく違ってくる。

 しかし、ここを含めて、このような短い時間を利用する演出がまったくできていなかった。別に富野由悠季演出がスタンダードとは言ってないし、それを基準にして他の作品を検視したいわけでもありませんが、それくらいはキャラクターを「その世界にいる実在人物」を考えて描くと、全然常識内の話だと思います。

 なので、インターネット上ではこの第2話を大絶賛する人はいますが、正直それは過ぎた言葉だと思います。この演出程度だと、無難にストーリーをそつなく描くことを完走できるだろうけど、ドラマとしてはお粗末だった予感は、この2話で見させてもらった。

脚本
 いまのところ、脚本に落ち度が見られません。展開としては、このストーリーは面白いですし、構成も間違いが見られません。脚本の人に思いいれはありませんが、確かに確実な腕があると思います。

 しかし、2話を見終わった限り、話の内容はいまいち満足するほどの密度(腹八分さえ達していない)がなかった。

 今さらこういう話は遅すぎたんですが、演出でドラマの密度や粘りを出せないならば、脚本家が脚本段階でそれを上げることもできるはずです。

 脚本の虚淵玄氏は間違いなく良い話を書ける人なんだから、この作品で書いた脚本を基準に、将来はもし監督や作品に応じてストーリーの密度を調整できるようになれば、この時代では間違いなくストーリーテラー型の脚本家としてのトップクラスに入ると思います(いまの段階…というかまどかマギガ以降の段階では、どっちかいうと名前先行という感じだし)。

翠星のガルガンティア Blu-ray BOX 2翠星のガルガンティア Blu-ray BOX 2
石川界人,金元寿子,杉田智和,村田和也

バンダイビジュアル 2013-09-25
売り上げランキング : 82

Amazonで詳しく見る by AZlink


まとめ:今後に期待

 二話に関していろいろ厳しめな感想を残しましたが、全体は一話のところで言及したとおり、「ストーリー」としては素直に観れる面白さがあります。当たり前なことだ!とはいえますが、少なくこの素直さが今日では貴重なものとなっていることは間違ない。つまりどういうことかというと、もう一つの注目作(だった)に比べて、全然見やすいと思います。

 なので、今後はたぶん2話の感想で取り上げた欠点も出てくるんでしょうが、しばらくは見守って生きたいので、3話以降もとりあえず見続けます。

オーバーマン キングゲイナー BDメモリアルBOX [Blu-ray]オーバーマン キングゲイナー BDメモリアルBOX [Blu-ray]
野島裕史,かわのをとや,小林愛,富野由悠季

バンダイビジュアル
売り上げランキング : 1960

Amazonで詳しく見る by AZlink

絢爛舞踏祭 ザ・マーズ・デイブレイク 全9巻セット [マーケットプレイス DVDセット]絢爛舞踏祭 ザ・マーズ・デイブレイク 全9巻セット [マーケットプレイス DVDセット]


売り上げランキング : 179942

Amazonで詳しく見る by AZlink

ブログは週末で更新する

2013/04/19 13:25|ブログ運営TRACKBACK:0COMMENT:2
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - ブログは週末で更新する
 ここ数日はいろいろ用事がありますのでなかなか更新できませんでしたが、週末くらいには「富野小説の正しい楽しみ方」「ガルガンティア1~2話レビュー」を上梓したいと思っております。

 そのうち、富野小説の正しい楽しみ方に関しては、先日「富野はアニメしか見たことないが、小説をどう読めばいいでしょう」という方のリクエストを受けての話ですが、ちょうど自分も自分なりに考えていることがありますので、この機会を借りて少々説明したいと思います。例に関しては、富野アニメと富野小説の両方から挙げるつもりです。

 富野監督の作品以外のアニメを評論する気はあまりないですが、ガルガン2話を大絶賛する声が一辺倒ってのはさすがにちょっとおかしいと思いますので、1話のレビューをあわせて話したいと思います。

 とにかくそういうことなので、気長にお付き合っていただければ嬉しいです。

翠星のガルガンティア Blu-ray BOX 1翠星のガルガンティア Blu-ray BOX 1
石川界人,金元寿子,杉田智和,村田和也

バンダイビジュアル 2013-07-26
売り上げランキング : 50

Amazonで詳しく見る by AZlink

富野由悠季が『リーンの翼』迫水真次郎の三人の妻の名前で見せた「ネーミング作劇学」

2013/04/15 19:03|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:6
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 富野由悠季が『リーンの翼』迫水真次郎の三人の妻の名前で見せた「ネーミング作劇学」
 富野由悠季監督が三年の時間をかけて上梓した巨作『リーンの翼』は発売されてから、もう数年を経ってたんですが、生活の忙しさに追われてなかなか読む時間を割れない方もいれば、もう完走した方もいらっしゃると思います。

 一方、「『リーンの翼』? 何それ」「興味はあるけど高いな…」といまだに購入を躊躇っている方もいらっしゃると思います。なので、そんな購入するかどうかをまだ迷っている方を後押しするために、今回は富野監督の作品における一大特徴である「富野ネーミング」が、この『リーンの翼』において発揮した作劇法を紹介したいと思います。



 『リーンの翼』の第3巻を読んでいただければ分かる通り、ガダバとの闘争、アマルガンとリンレイとの訣別、小倉に落されるはずだった第3の原爆を止めた後、かつての聖戦士・迫水真次郎は再びバイストン・ウェル・へリコンの地に落下し、第2の人生を歩むことになった。

 そこで、迫水はかつて部族でしかないメッオ国(のちのホウジョウ国)の建国に参与するようになった。60年にも及ぶ期間の間に、彼は三人の妻を娶った。最初の妻アピア・メッレ。女王リンレイの再来と呼ばれるエミヤ・スッカ。そしてアニメ版でも有名な「後添え様」」ことコドール・ハッサ。迫水が長く行き続けているため、前後にこの三名の女性と感情を築き、共に人生を歩くことを決めました。

 しかし、それぞれの妻の間に感情と結婚の理由があるといっても、この三人の妻の背後には、やはり厳然なる政治的背景が存在しています。そしてそれと連動して変動し続けているのは、ホウジョウ国の王としての迫水真次郎の政治的な立場です。

 それら政治的な背景や迫水の政治的な立場ですが、実はこの三人の妻の名前からは、すべてそれを反映し、伺うことができます。これが作り手である富野がネーミングを使って匂わせるものですが、以下はこのネーミングを駆使する作劇方を説明します。



 まず、基礎知識として、北の地に位置しているメッオの国のことを知っておきたい。このメッオの国はもともとメッサラ族とオルッメオ族という二つの部族が治める地だったんですが、強大になりつつあるシッキェの国(リンレイ・メラディ亡き後、アマルガン・ルドルが立ち上げたシィとキェの連合国家)に対抗するため、迫水を始めとした何人かの地上人を擁立しつつ、オーラマシンの建造を励んでる新興国家である。

 迫水は中核にいる地上人としては一番遅く参与した人間だったんですが、地上では飛行機のパイロット、ガダバとの闘争を経験した歴戦の勇士、そして何より聖戦士であるということで、だんだん重要な職位を得て、やがて王として祭られている。その建国の物語は60年以上越えているが、その間に娶ったのが以下の三人です。

アピア・メッレ:メッサラ族スッカ家。一番目の妻。迫水との間に長男シンイチを持つ。

エミヤ・スッカ:メッサラ族スッカ家。リンレイ・メラディの再来と呼ばれる英気を持つ女性。リュクスの母。

コドール・ハッサ:オルッメオ族ハッサ家。いわゆるアニメの後添え様。



 彼女たちの個性や出身、それから迫水との馴れ初めは詳しくご自分が『リーンの翼3』を読むのがオススメですが、この3つの名前から導きだすことができるのは、以下の話です。

アピアはもともとバランモン(さすらいの智者)の付き人を勤めていた少女ですが、迫水が重傷を負ったとき、彼の世話役を負かされる。その繋がりもあって、のちに自然のなりゆきで結婚し、彼の一人目の妻となった。

このアピアとの結婚は、スッカ家が聖戦士との婚姻を結ばれたことによって、メッオの国のなかで主導権を握るようになったことと、迫水がいよいよバイストン・ウェルへ帰化することを意味している。



アピアと迫水の間に一人の男児をもうけたが、男児が病弱なため、10歳の時に病で亡くなった。アピアもこの一件で早逝。アピア亡き後、迫水は二人目の妻を娶ることを迫られることになったとき、浮上した候補はこのエミヤである。


エミヤは伝説の女王リンレイ・メラディの再来と称えられるほどの美貌と気品を持っている少女で、若くして国の重鎮レッツオ城を任されるほどの存在だ。迫水も彼女の幼少期から知っているため、彼女との間にリュクスをもうけた。

アピアのごく自然にできた婚姻と比べて、伝説の女王リンレイの再来と呼ばれてるエミヤとの結婚は、すでに周りの半端ない期待がかかっており、政略結婚の色が強くなっている。



また、アピアとエミヤが共にメッサラ族のスッカ家の人間にもかかわらず、苗字の違いはすでにその地位の違いを表している。

エミヤ・スッカというスッカ本家の人間に対して、アピア・メッレは明らかに分家の人間で、アピア死後にエミヤを娶った迫水は、この政略結婚を結ばれると同時に、さらなる政治の地位をも手に入れた。



エミヤが亡くなった後、迫水はさらに三人目の妻を娶ることになる。


コドールはもともと大学院の学生ゆえ、産業や経営などに長けて、迫水は結婚前すでに彼女を国運営の官僚とし、その意見をいろいろ採納している。

コドールとの婚姻は多少感情を持っているとはいえ、最早国の経営の手段の一つになっている。この婚姻はホウジョウの国の転換を象徴するものになっている。


アピアとエミヤがスッカ家の人間であったのに対して、コドールだけがハッサ家の人間ということは、ホウジョウ国内部の権力がスッカ家(メッサラ族)からハッサ家(オルッメオ族)に転移したことを意味している。


迫水がはじめての結婚相手はスッカ家だったということは、迫水がメッサラ族と結び、親交を深めたことになる。そして、オルッメオ族が代りに権力を握るようになることは、すなわちホウジョウの国の内部に不協和音が発生しへ始めることと、迫水がだんだん孤立されることを暗示している。



 以上は、『リーンの翼』の迫水真次郎の三人の妻の名前におけて、富野由悠季がネーミングで作劇を構築した一例です。こんな小さなところでもこんなに意味を含ませるのは、さすがとしか言いようがありません。以上の話がほんの一例にすぎず、もっともっとすごい作劇法は『リーンの翼』に書かれていて、読者の発見を待っています。そういう意味でも、ぜひ皆さんには読んでほしいものです。

リーンの翼 1リーンの翼 1
富野 由悠季,寺田 克也

角川書店(角川グループパブリッシング)
売り上げランキング : 46683

Amazonで詳しく見る by AZlink

リーンの翼 2リーンの翼 2
富野 由悠季,寺田 克也

角川書店(角川グループパブリッシング)
売り上げランキング : 93949

Amazonで詳しく見る by AZlink

リーンの翼 3リーンの翼 3
富野 由悠季,寺田 克也

角川書店(角川グループパブリッシング)
売り上げランキング : 93647

Amazonで詳しく見る by AZlink

リーンの翼 4リーンの翼 4
富野 由悠季,寺田 克也

角川書店(角川グループパブリッシング)
売り上げランキング : 93441

Amazonで詳しく見る by AZlink

革命機ヴァルヴレイヴを応援します。あとちょっとだけガルガンティアの話

2013/04/15 00:11|日常話TRACKBACK:0COMMENT:7
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 革命機ヴァルヴレイヴを応援します。あとちょっとだけガルガンティアの話
 噂のロボットアニメ、『革命機ヴァルヴレイヴ』を見ました。まるでファーストガンダムに髣髴する第1話だった。もちろん、ほかにもいろいろなアニメが混じってる感じがしますが、ベースとなるのは、やはり富野さんの話だろうね。

 しかし考えてみれば当然だった。制作会社はサンライズですし、脚本も富野作品おなじみの人ですし、なにより監督はあの新訳Z三部作を演出した人--松尾衡です。

 松尾さんでいえば、新訳Zの後「ガンプラビルダーズ」や「機動戦士ガンダム戦記」のアバンタイトルを監督した人で、その内容からは、富野演出のカラーが非常に濃く感じられます。しかし、当の人は新訳Zのときから、特にそれを言及したことがありませんでした。

模型戦士ガンプラビルダーズ ビギニングG COLLECTOR'S EDITION  【初回限定版】 [Blu-ray]模型戦士ガンプラビルダーズ ビギニングG COLLECTOR'S EDITION  【初回限定版】 [Blu-ray]
代永 翼,高橋広樹,岡本信彦,伊瀬茉莉也,浪川大輔,松尾 衡

バンダイビジュアル
売り上げランキング : 46511

Amazonで詳しく見る by AZlink

機動戦士ガンダム戦記 PlayStation®3 the Best機動戦士ガンダム戦記 PlayStation®3 the Best
PlayStation 3

バンダイナムコゲームス
売り上げランキング : 7130

Amazonで詳しく見る by AZlink


 しかし、実際影響を受けていました。今月のニュータイプによりますと、松尾さんは以下のような話をしました。

――今回はヴァルヴレイヴという、謎を秘めた人型兵器が物語を駆動します。松尾監督は、ロボットアニメにどんな印象をおもちでしょうか?

松尾:以前からロボットアニメには興味をもっていたんです。富野由悠季監督と劇場版「機動戦士Ζガンダム A New Translation」のスタジオ演出をさせていただいて、ロボットものに可能性を感じたんです。正確には富野監督の仕事に影響されたということかもしれないですね。

シャア専用ニュース│革命機ヴァルヴレイヴ 松尾衡監督「富野由悠季監督の仕事に影響された」

 (紹介してくださったシャア専用ニュースさん、ありがとうございます!)

 私は基本的に富野さんを尊敬する人ならば敬意を払いますので、松尾さんのヴヴヴを応援します。正直どこか既視感のある設定やキャラと、1話にちょっと疑問を持つところもありますが、2クールならばいくらでも挽回できますし、面白くなる予感もないわけがありませんので、ちゃんとこの作品と松尾さんの行く末を見届けたいと思っております。

 しかし、せっかくですから、プロデューサーさんは富野さんに絵コンテをオファーしてくれないのかな。CGにこれだけこなせる体制ならば、きっと富野監督も興味あると思いますよ。富野さんはアルバイトで絵コンテをやらないかな。大きな宣伝になりますし。

1/144 ヴァルヴレイヴ (革命機ヴァルヴレイヴ)1/144 ヴァルヴレイヴ (革命機ヴァルヴレイヴ)


バンダイ 2013-04-27
売り上げランキング : 5

Amazonで詳しく見る by AZlink


 話が変わりますが、実はずっと「富野監督に影響を受けた演出家たち」という記事を暖めていますが、プライベートでは忙しいこともあり、なかなか本気に集めようとしなかったんです。しかし、今回松尾監督の感想を受けて、改めて真面目にやろうと思うようになりました。

 昔の弟子の話はすでに目当てがありますが、なにより富野さんが新世代のスタッフに対して影響を与えていることを皆さんには知ってもらいたいので、逆の順番でやり始めるかもしれません。そのときはまだよろしくお願いします。

▽続きを読む▽

永野護ファンと富野由悠季ファンの相性の良さという謎について

2013/04/11 21:51|未分類TRACKBACK:0COMMENT:20
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 永野護ファンと富野由悠季ファンの相性の良さという謎について
 ここ数日、『ファイブスター物語』のファンの界隈で、大きな騒ぎが起きているそうです。

 世界創造の主である永野護が去年上映された映画『花の詩女 ゴティックメード』を基準に、いままでのファイブスター物語のあらゆる設定を書き換えたそうです。20年以来の連載だけあって、大きな話題となっています。

 このようなフリーダムすぎる暴挙作り方ですが、いまのところ、ファイブスター物語と永野ファンの間では概ね好評のようです。これがファイブスター物語の魔力か…と、正直感心しないこともありません。

 ほら、最近大人気の虚淵玄さんもこう言ってますし。

1365674597917.jpg

 これをただの皮肉だと取っちゃう人もいるかもしれませんが、素直に額面通り受け取っていればいいと思います。

Newtype (ニュータイプ) 2013年 05月号 [雑誌]Newtype (ニュータイプ) 2013年 05月号 [雑誌]


角川グループホールディングス

Amazonで詳しく見る by AZlink


 私は富野由悠季監督のファンですが、エルガイムが未見のにわかですし、永野やファイブスター物語にも詳しくありません。そのデザインに一定の評価をしていますが、それだけです。

 いや、それどころか、そのフリーダムすぎる身振りと厚すぎるバックグラウンドは、一富野ファンから見れば、実にうらやましいもので、永野氏にもやや嫉妬します。ええ、まったく身勝手だと承知していますが、嫉妬しています。富野監督にもこのようなバックアップがあれば、今頃どんなに幸せだろう…と想像しちゃうのです。

 ところが、実は富野ファン兼永野ファンのような人は、かなりいるらしいです。個人的に富野と永野の作品に対する方法論も創作に対する態度も違いすぎて、まるで同格(別に優劣のことじゃない)とは語られないと思っていますが、どうも大半の人はそう思っていません。『重戦機エルガイム』という繋がりが分かっていますし、富野監督と永野氏の関係は一応知っているつもりです。が、それだけで説明できないところはやはり多々あります。

 実は、私の富野ファンである友人のなかでも、どうもそれなり兼・永野ファンがいるらしいです。なので、ファイブスター物語未見の私にとっては、永野護ファンと富野由悠季ファンの相性の良さは一種の謎さえ思っています。自分の錯覚かもしれませんが、とにかくこう感じています。

 正直、これをきっかけにファイブスター物語を見始めっちゃおうかと思っていますが、いまさらどこらへんから入っていけばいいかとまるで見当がつきませんし、GTM騒動?の真っ最中ですから、しばらくこのもやもやを心に残りそうです。いずれはこの謎を解けたいと思っています。

 あ、ちなみに台湾にも馬鹿ほど多いファイブスター物語ファンがいるそうです。古参も新参も少なくない数が存在しているらしい。

花の詩女 ゴティックメード ワールドガイド花の詩女 ゴティックメード ワールドガイド
永野 護

角川書店(角川グループパブリッシング)
売り上げランキング : 282

Amazonで詳しく見る by AZlink


 ところで、『花の詩女 ゴティックメード』は容量の関係でブルーレイが無理という話はあるそうですが、だったら大容量HDDとか出せばいいじゃない? こういう商品は台湾でも日本でもすでにいっぱいありますし。

 正直興味はありますし、見たい気もしますが、台湾では上映しないものですからな…。

▽続きを読む▽

富野演出「闇夜の時代劇 正体を見る」の資料まとめ

2013/04/09 22:44|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:6
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 富野演出「闇夜の時代劇 正体を見る」の資料まとめ
 近いうち書くべき記事に備えて、富野監督が1995年演出したサンライズ唯一非ロボットアニメ「闇夜の時代劇」第2話「正体を見る」に関するいろいろな資料をまとめました。


あらすじ、解説

作品紹介:作品情報|SUNRISE Inc.

■「正体を見る」
 信長が本能寺で果てた後、徳川家康は伊賀を経て三河に帰り出陣準備をするつもりであった。その途中の宿に、一人の伊賀忍者の下忍が忍び込んだ。伊賀忍者を迫害してきた織田信長に味方する家康を討ち、上忍になろうというのだ。
 しかし、茶室で客人と談話する家康のすきを狙う彼をことごとく邪魔してきたのはその端整な顔立ちの客人であった。彼は忍としての意地を掛け、露天風呂に入浴する家康に襲い掛かった。が、それは家康と客人の罠だったのだ。


TVM アニメ 闇夜の時代劇 正体を見る - allcinema

【解説】
 深夜番組「ネオ・ハイパー・キッズ」内にて放映された、正味10分強の短編アニメシリーズ。先の「老ノ坂」とは二本立てとして流されている。
 「本能寺の変」を知った徳川家康は、急ぎ三河へと戻る途中で伊賀の里にある宿に一泊した。そこでは信長に恨みをもつ伊賀の下忍が一人潜んでおり、臣下である家康を討って出世しようと暗躍する。しかしいざ暗殺せんと動くも、家康の客人である若い武将の存在によってことごとくその機会を逸してしまう。ならばと無防備になる入浴中を狙うのだが……。
 このシリーズは制作・サンライズ所属のスタークリエイターがスタッフとして名を連ねている。本作の演出は「ガンダム」シリーズでお馴染み富野由悠季が担当。


ネオ・ハイパー・キッズ 〜サンライズ・ネオ・ハイパー・アニメーション〜 闇夜の時代劇 正体を見る - 武蔵野美術大学 美術館・図書館 イメージライブラリー所蔵 映像作品データベース

日本テレビ「ネオ・ハイパー・キッズ闇夜の時代劇は、コンピューターに原画を取り込み、ソフト・ディレクターによりカットをつなげ演出したCGアニメーション。
伊賀忍者を迫害する織田信長。その盟友・家康の命を狙う下忍が一人、家康の宿泊先である屋敷に忍び込んだ。しかし、家康の客人である端正な顔立ちの武将にことごとく阻まれる。意を決し家康に斬りかかった下忍の前に立ちはだかったその武将は、なんと女だった。果たしてその正体は…。

 実は3番目のこのあらすじこそがソフト化された時の内容紹介だったりします。


キャスト・スタッフクレジット

TOMINOSUKI / 富野愛好病 『闇夜の時代劇 正体を見る』スタッフリスト

キャスト
下忍 佐々木敏
半蔵 井上倫宏
女中 唐沢潤
家康 廣田行生

キャラクターデザイン そえたかずひろ
作監 菱沼義仁
美術 古谷彰
演出補 越智浩仁

音楽 工藤隆

脚本・演出 富野由悠季

 とりあえずメインスタッフのみ。リンク先は全部見られます。



感想・評論

闇夜の時代劇第2話「正体を見る」 - 玖足手帖-アニメ&創作-

 話は忍者の話。ブレンパワードのような瞬間移動をする忍者。枚数削減なのかなあ?
 その割に、キャラクターデザインはそえたかずひろさん、作画監督は菱沼義仁さんで、原画も重田敦司さん土器手司さん他、総勢10人もいるので、12分の短編にしては豪華なのではないかと思う。
 でも、実際そんなに絵は綺麗じゃないと思った。12年前の作品だからだろうか?萌系のキャラデザインでもないし。しかし、リアル系でももっと上手い人が揃ってると思うのだが・・・。シンプルでも動きがしっかりしているといいのかも試練のだが。中割が少なすぎるからだろうか?スケジュールがやばかったのかなあ?
 巻末に富野の絵コンテが映る特典映像があるのだが、その絵と完成品が似てたので、富野の絵がそのまま出ているのかもしれない。




関係者発言

闇夜の舞台裏~富野インタビュー | ひびのたわごと

 ガンダム以後のファンにとっては、僕が時代劇をやるとかってことは全く想像できなかったと思います。ただ僕自身はもともと学生時代から日芸出身ですから映画監督やりたいなと漠然と思ってたし、それからガンダム以前のことでいいましたらおそらく僕が日本でじゃなくて世界で一番ジャンルを問わずに、演出とかコンテの仕事をやったという意味では自負があります。で、そういうキャリアから考えたときに別に時代劇やったからどうのこうのってことは全くありません。



闇夜の時代劇1~富野由悠季・今西隆志編~ [VHS]闇夜の時代劇1~富野由悠季・今西隆志編~ [VHS]
廣田行生,唐沢潤,井上倫宏,佐々木敏,工藤隆,今西隆志,富野由悠季

バップ
売り上げランキング : 27358

Amazonで詳しく見る by AZlink

富野由悠季と獣戦士ガルキーバ

2013/04/08 02:31|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:2
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 富野由悠季と獣戦士ガルキーバ
 1995年サンライズ制作の「獣戦士ガルキーバ」と富野由悠季監督の関係は一部では有名なのですが、知らない人も多いのではないかと思いますので、ここで資料を保存する名目で、改めて紹介させていただきます。

 当時の富野監督は精神不調のために半引退状態であったために、サンライズのご意見番みたいな立場にいたそうです。その関係でガルキーバの企画についていろいろ口を出したそうです。



DVDboxに収録されているインタビューによると、以下のような話です。

―企画時、「ガンダム」の富野由悠季さんが関わっていたという話がありますが。
「当時サンライズの御意見番みたいな立場でいらしたんです。で、富野さんに
御会いしたら、むちゃくちゃ怒られた。玩具ペースだと考えて、第1話の初稿では
神獣全部出して変身もやってたんです。
そしたら「これに何週もかけろ」「俺だったら、30分剣道だ!」って(笑)。
翌日、富野さんが地ならしをしてくださったおかげで、ドラマメインでいけるよう
になったんです」~シリーズ構成・金巻兼一インタビューより。

 また、金巻氏は自分のサイトでもこんな話を残しました。

金巻兼一の全仕事

テレビ東京系 「獣戦士ガルキーバ」  1995
監督/日高政光◇シリーズ構成/金巻兼一◇制作/サンライズ
※第1話放送日にオモチャ製作班が解散し、結局半年で打ち切り。企画段階では、富野由悠季氏にお世話になった。その後、金巻は小説(上下巻/電撃文庫)を書いたけど……現在は絶版(涙)。

 ちなみに、富野監督の参与は企画段階に留まっていたためか、他のスタッフから富野についての声が一切聞こえませんでした。

獣戦士ガルキーバ DVDメモリアルBOX (初回限定生産)獣戦士ガルキーバ DVDメモリアルBOX (初回限定生産)
岩永哲哉,北沢洋,根谷美智子,一条和矢,結城比呂,平井久司,やまだたかひろ,金巻兼一

バンダイビジュアル
売り上げランキング : 122937

Amazonで詳しく見る by AZlink

井荻麟作詞論 第25回「わすれ草」

2013/04/07 00:47|井荻麟関連TRACKBACK:0COMMENT:6
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 井荻麟作詞論 第25回「わすれ草」
 井荻麟作詞論の記事は100回予定です。いよいよ全記事の1/4を完走した第25回の今回では、テレビアニメ『戦闘メカ ザブングル』の挿入歌2「わすれ草(そう)」について語りたいと思います。



わすれ草
作詞:井荻麟/作曲:馬飼野康二/編曲:馬飼野康二/歌:MIO

ときには思い出すだろう
冷たい夜露 降る星を

 「HEY YOU」に続いて、作詞・井荻麟、作曲・馬飼野康二、歌・MIOという同じ面子で臨んだ二番目の挿入曲。この時期の他の井荻麟作詞曲よろしく、曲に含まれているストーリーが独立しているものの、歌詞に散りばめられているフレーズと言葉遣いを見ると、やはり『ザブングル』の背景である荒野を想起させる世界観に基づいている。しかし、「HEY YOU」が陽気で、お天道様の下で闊歩する曲だとすれば、こちらの「わすれ草」はやや翳りを抱え、夜空を見つめるような曲だ。



 この曲が特筆すべきところは、なんといっても「HEY YOU」と同じく人の温かさというか、人肌を感じさせてくれる歌詞となっていることでしょう。

ときには思い出すだろう
冷たい夜露 降る星を
しのいで包む 一枚の
マントの下の ぬくもりを

 いや、むしろこちらの歌詞は肌寒い空気とマント下の暖かさの温度差を感じさせるだけあって、余計にその温暖が恋しくなるものとなっている

 そして、この歌詞に続く。

だから今 どこにいるのと
叫んでる 私の心

 説明するまでもなく、これは失恋のことを歌っている。しかも二番目の「腕が憶えた ぬくもりを」を読めば分かるとおり、人のぬくもりを憶えてしまった後の失恋なのだ。同じく恋を歌う曲として、「HEY YOU」の爽やかさに比べて、こちらがよりセンチメンタルな曲となっているのは夜のせいか、一度ぬくもりを覚えたせいかは定かではない。ただし失恋による一抹のせつなさを覚えつつも、なおたくましさを持っている「HEY YOU」に比べて、「わすれ草」はより哀愁に浸る悔しさと悲しさの色を帯びている。

 そして、このような寂しさ、懐かしさ、悔しさ、悲しさは全部、タイトルに集約されている。

わすれ草が あるのなら
教えてくれ こっそりと

 忘れ草の読みは正しく「わすれぐさ」だが、井荻はここであえて「わすれそう」と読ませて、「忘れそう」と書けている。忘れたくても忘れられない。そんな自分の弱さを認めている。でも、きっといつか自分のそんな未練を振り切って、忘れそうになれる。そのような気持と願いは、この「わすれ草」に託している



 ところで、前の記事では「HEY YOU」がラグの心情を代弁する曲だといったが、逆にこの「わすれ草」は、内容的にいえばまったく合致するわけではなかったが、あえて言うならもう一人のヒロイン、つまりエルチ・カーゴを想起させるんだろう。洗脳されるとはいえ、エルチはそんなたまじゃないだろう、と疑っている人はいるかもしれないが、少なくともラグがこんなにセンチな人じゃないのは確かだ(笑)。

 しかし、「HEY YOU」が女性の強さを見せた一面だとすれば、この「わすれ草」はそんな強い女性が見えないところでふと弱さを見せたもう一面だといえる。同じく失恋の曲でありながら、MIO氏のハスキーな声も相まって、ドライすぎる世界を生きてきた女性の強さと弱さを見事に表現してくれた。そういう意味でも、この「わすれ草」やはり「HEY YOU」と対になって、語るのに欠かせない一曲だ。

▽続きを読む▽

「HK変態仮面」4月13日より全国公開! 皆で見て行きましょう!

2013/04/05 12:45|日常話TRACKBACK:0COMMENT:2
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 「HK変態仮面」4月13日より全国公開! 皆で見て行きましょう!
 大人気の伝説的漫画「変態仮面」は実写化となって帰りました。原作の話をベースにしたオリジナル話とはいえ、変態仮面の英姿をふたたび確認できる又もないチャンスです。4月6日より新宿バルト9にて先行公開、13日より全国公開されますので、皆さんもぜひ見ていきましょう。

 本音を言いますと、マスクとかCGではなく、気迫で変態仮面を演じ切ってほしかったんですが、それでもこれをきっかけに変態仮面の復権に繋がってほしい。



映画『HK 変態仮面』オフィシャルサイト




 今月号のジャンプスクエアに収録されている読みきり「HENTAI KAMEN S」。とても面白かった。このまま1冊分くらいの短期連載にならないかな。

ジャンプ SQ. (スクエア) 2013年 05月号 [雑誌]ジャンプ SQ. (スクエア) 2013年 05月号 [雑誌]


集英社

Amazonで詳しく見る by AZlink

井荻麟作詞論 第24回「HEY YOU」

2013/04/04 03:18|井荻麟関連TRACKBACK:0COMMENT:4
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 井荻麟作詞論 第24回「HEY YOU」
 井荻麟作詞論の記事は100回予定です。第24回の今回では、テレビアニメ『戦闘メカ ザブングル』の挿入歌1「HEY YOU」について語りたいと思います。



HEY YOU
作詞:井荻麟/作曲:馬飼野康二/編曲:馬飼野康二/歌:MIO

かすんだ地平の向うを見たくて
慣れ合う奴らを 忘れて走ると
左の岩から あたしと同じに
走ってくる奴 右手をあげるの

 幻のキャラ「トロン・ミラン」と共に登場する『戦闘メカ ザブングル』の挿入歌「HEY YOU」。この時期の富野作品の「世界観ありき」という作風に則って、歌詞はもちろんのこと、旋律・歌声までも『ザブングル』世界観よろしく、まるで砂漠に身を置かれるようなイメージに基づいて展開されている。また、この挿入歌もOPとEDと同じように独自なストーリー性を持っていて、『ザブングル』という作品を援護射撃しながら、単体に完結する作詞となっている。

 全曲の物語は一人称が「あたし」の女性のモノローグから始まり、あたしとあたし目線で見たもう一人を中心に展開される。歌詞のところどころからは、二人が支えあって、パートナーとして過ごしていく描写が読み取れる。また、1番目の二人の出会いと、2番目の日常の一コマを切り取った描写からは、二人の関係性に微妙な変化が起きると読み取れる。そこには時間の流れと二人の関係の重みが込められている

 歌詞全体としては、一人の女と一人の男が知り合って、助け合い、互いを信頼するようになったも、どこかすれ違う雰囲気が漂っている。男と女がたとえ(日常における)戦いのパートナーになれても、男と女としてのパートナーにはなかなかなれない。そういう恋愛の寂しさがこの歌詞のなかにある。特筆すべきなのは、歌詞では相手のことを直接に描いてなかったのに、女性のモノローグで展開される歌詞を読めば、自然にその輪郭を思い浮かぶことができる。非常にシンプルな歌詞で余韻をもたらせつつ、二人の関係性をこれ以上なく描き切った意味では、この「HEY YOU」は井荻麟によるストーリー曲の極致といえるかもしれない。

 

 全曲のなかで一番意外性があり、かつ光っている歌詞は、なんといってもこれであろう。

拳銃持つなら やってみるかい
ロシアンルーレット 気晴しになる

 ロシアンルーレットで気晴しという描写からは、非常にシャレた感じがする。この歌詞に代表されるような描写があるからこそ、たとえドライで土臭い世界、砂まみれで汗だらけな荒野に身を置かれても、なお一種の爽やかさを感じさせてくれる

 また、以下の話も興味深い。

好き合う真似事 やってみるかい
ハッピィじゃないよ 気休めだから

 男と女が一緒になること--つまり広い意味のセックスのことだが--を「好き合う真似事」「気休め」と形容するのは、なんとなく『コスモスに君と』の「傷を舐めあう道化芝居」を思い出すが、それだけではない。上のロシアンルーレットでは「気晴らし」であるのに、恋愛が「気休め」という対照を見れば、男と女の間の関係の難しさをなんとなく感じることができるし、富野由悠季の恋愛感を覗かせる。また、それでもなお男と女の関係を望んでいる女性の持ち前のしたたかさを、この歌詞からは実感できる



 ところで、この曲はザブングルという、生き延びることさえ厳しい荒野を生きる男女の一瞬のすれ違いという世界観そのものを象徴するものだが、歌詞をよく吟味すれば、劇中のヒロインの一人であるラグ・ウラロの心情を代弁する歌詞ともとれる。そのためか、曲のラストでも失恋をほのめかした歌詞で結ぶ。

 歌手MIOの声にしても、ラグのキャラにしても、こんな健気な女性が失恋する情景を見れば、我々も思わず一抹の寂しさを感じてしまう。それでも、このような爽やかな風を運んでくれるしたたかさを持つ女性ならば、きっといつか新しい恋を見つかるのだろう。そう、まるでちょっとだけの寂しさを帯びながらも見守っていきたい、あの『ザブングル』のラストのようだ。

▽続きを読む▽

歌詞の紹介にとても困っている

2013/04/03 00:51|ブログ運営TRACKBACK:0COMMENT:2
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 歌詞の紹介にとても困っている
 いま、私はブログで「井荻麟作詞論」という富野由悠季監督が書いた作詞を紹介する一連の記事を書いていますが、書いてる途中で突然とても難しい問題を発見しました。今は、それでとても困っています。

 この一連のシリーズは井荻麟の作詞を全制覇するための記事です。しかし、そもそもの前提としては、読者が曲自体を知らなければならないことを強いられています。でないと、こちらはいくら文字を重ねても、読者に届く可能性すらありません。しかし、全部の曲を聞くように読者に要求するのは、現実的に難しいところがあります。

 富野の作詞は大きく分けて二種類があります。アニメのために作った作詞と、シンガー個人のアルバムのために作った作詞の二種類です。そのうち、前者はアニメを見ればだいたい聞くことができますので、まだ大丈夫なのですが、問題となっているのは後者です。井荻麟作詞論でいえば、以下の記事にあたる部分です。

第63回 アルバム「ザ・ロンゲスト ロード イン 破嵐万丈・鈴置洋孝」の構成
第64回 「Banjoe」
第65回 「眠りの前に」
第66回 「ハッシャバイ」
第67回 「Beyond The Gun Sight」
第68回 「薔薇色の女たちよ」
第69回 「都会すきま風」
第70回 「暖簾くぐって」
第71回 「女万華鏡」
第72回 「蜃気樓」
第73回 「哀故郷」
第74回 「漁火まいり」
第75回 アルバム「LOVE PROFILE」の構成
第76回 「コスモスは忘れて」
第77回 「藍は朱鷺」
第78回 「ブロンド・ブリリアン」
第79回 「三時のベッド」
第80回 「船出」
第81回 「ブルーソングはもう…」
第82回 「もうやめませんか」
第83回 「百年恋慕」
第84回 「LAG・TIME・LOVE」
第85回 「マイン・ボゥイ・エイジ」 
第86回 「Good-bye Tokyo」
第87回 「阿母麗」
第88回 アルバム「REVERBRATION IN GUNDAM」の構成
第89回 「プロローグ」
第90回 「シャア ロンリーソルジャー」
第91回 「セイラ ネイキッドナイフ」
第92回 「マチルダ 伝言」
第93回 「アムロ リフレイン」
第94回 「眠ったままでは」
第95回 「ララの夜想曲-nocturne-」

 実に30曲にも及びます。割合でいえば、井荻麟作詞全曲の37.5%です。そしてこれらの曲をさらに分類すると、以下の二種類に分けられます。



1 入手可能な曲
 CD購入で聞くことができる曲。

1-1 認知度が高く、入手可能な曲
 それぞれ以下のアルバムに収録。

第64回 「Banjoe」
第65回 「眠りの前に」
第66回 「ハッシャバイ」
第67回 「Beyond The Gun Sight」
第68回 「薔薇色の女たちよ」

無敵超人ザンボット3/無敵鋼人ダイターン3 究極BGM集無敵超人ザンボット3/無敵鋼人ダイターン3 究極BGM集
TVサントラ,堀光一路,藤原誠,こおろぎ’73,ザ・ブレッスン・フォー,鈴置洋孝,間嶋里美

キングレコード
売り上げランキング : 100325

Amazonで詳しく見る by AZlink

第89回 「プロローグ」
第90回 「シャア ロンリーソルジャー」
第91回 「セイラ ネイキッドナイフ」
第92回 「マチルダ 伝言」
第93回 「アムロ リフレイン」

REVERBERATION in GUNDAMREVERBERATION in GUNDAM
井上大輔,池田秀一,戸田恵子,井荻麟,売野雅勇,高橋千佳子,Tong Hoo

テイチク
売り上げランキング : 235433

Amazonで詳しく見る by AZlink

1-2 認知度が低いが、入手可能な曲
 高いか低いかは私個人の主観による。

第86回 「Good-bye Tokyo」
第87回 「阿母麗」

STARLIGHT SHOWERSTARLIGHT SHOWER
MIO(MIQ)

キングレコード
売り上げランキング : 95279

Amazonで詳しく見る by AZlink

第94回 「眠ったままでは」
第95回 「ララの夜想曲-nocturne-」

HEROES~to my treasure~HEROES~to my treasure~
古谷徹

エイベックス・トラックス
売り上げランキング : 174394

Amazonで詳しく見る by AZlink


2 入手がとても難しい曲
 レコードのみで、ヤフオクや中古店でもほとんど見かけないアルバムに収録されている曲。

第69回 「都会すきま風」
第70回 「暖簾くぐって」
第71回 「女万華鏡」
第72回 「蜃気樓」
第73回 「哀故郷」
第74回 「漁火まいり」

本棚7

第76回 「コスモスは忘れて」
第77回 「藍は朱鷺」
第78回 「ブロンド・ブリリアン」
第79回 「三時のベッド」
第80回 「船出」
第81回 「ブルーソングはもう…」
第82回 「もうやめませんか」
第83回 「百年恋慕」
第84回 「LAG・TIME・LOVE」
第85回 「マイン・ボゥイ・エイジ」 

たいら

 そのうち、「1」の入手可能に属している曲に関して、歌詞に限っては、あまり公にいいたくありませんが、ネット検索などの裏技を使えば、まあだいたい見つかると思います。また、どうしても聞きたい場合は、「1-2」のはともかくとして、「1-1」の曲ならば……ということもできなくもありません。

 以上の手段ははっきり言って推奨することができませんが、井荻麟作詞に関する記事を分かるためには必要な資料だと理解してください。その上でどうするべきかを、ご自分でお考え下さい。



 しかし、ホントに難しいのは「2」に属している曲です。自分の知っている限り、これらの歌詞や曲はまずインターネットに通じて調べることが決してできません。国会図書館など収蔵機関で調べるのもいいですが、それでも図書館の外でも上手く把握することはなかなか難しいです。

 実をいうと、それらの一部は自分が所蔵していますので、手元には資料があります。しかし、迂闊に公開できるものでもありませんので、これらの部分に関する紹介記事は、どうやって知識と批評をブログを読んでくださっている皆さんに届くのが、今とても困っています。

 第63回以降の記事となれば、おそらく今年冬か来年になると思いますので、時間的にまだ余裕があるとはいえます。しかし、それまでは何か良いアイデアや解決案を見つかりたいものです。これに関しては、もし皆さんに何かご意見がありましたら、ぜひ私に教えてください。お願いいたします。

井荻麟作詞論 第23回「乾いた大地」

2013/04/01 02:41|井荻麟関連TRACKBACK:0COMMENT:3
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 井荻麟作詞論 第23回「乾いた大地」
 井荻麟作詞論の記事は100回予定です。今回の第22回は、テレビアニメ『戦闘メカ ザブングル』のエンディングテーマ「乾いた大地」について語りたいと思います。発表順でいうと、実は前回の曲と今回の曲は『ガンダム』や『イデオン』劇場版の曲より早いものでしたが、この記事は前の言ったとおり作品順で紹介させていただきます。



乾いた大地
作詞:井荻麟/作曲:馬飼野康二/編曲:馬飼野康二/歌:串田アキラ

もしも友と呼べるなら
許して欲しい あやまちを
いつかつぐなう時もある
今日という日はもうないが

 1982年、富野喜幸監督が名義を「由悠季」と改めて、約1年ぶりにテレビシリーズに復帰したが、最初に展開された作詞は『戦闘メカ ザブングル』のOPと、このエンディングテーマ「乾いた大地」だった。勇ましいオープニングテーマに比べて、こちらの「乾いた大地」は男声で繰り広げられながらも、穏やかな旋律に心に沁みる歌詞で展開されるのが特徴だ。

 また前述のとおり、この曲は直接にストーリーを書いてなかったものの、やはりザブングルで描かれた景色を意識するような歌詞で展開されている。OPとEDの両方が対照的で、前者が広大な世界を駆けめぐるイメージで展開されたのに対して、後者がもっと狭く個人の心性を語るものとなっている。曲のなかに何かが起きたとは明言されていなかったが、「乾いた大地」というドライな風景と世界に住んでいるからこそ大切したい何かを歌う詞となっている。



 歌詞を見れば、1番から3番目の歌詞にはそれぞれ個別のテーマがあるように見える。1番目は「友情」、2番目は「明日を生きる」、そして3番目は「愛」を語ることになっている。特に1番目に特定な呼びかける対象がいるため、全曲のなかでも特に秀逸で、シンプルながらも力を持っている歌詞となっている。

(1番目)
もしも友と呼べるなら
許して欲しい あやまちを
(2番目)
もしも夢があるのなら
すてよう今は つらいから
(3番目)
もしも愛があるのなら
黙って欲しい 今日だけは

 そして全体は「今日はもうじき終るが、また明日がある」というメッセージで括られて、希望をもたらせるような明るい終わりにしている。そういうところから見れば、曲風こそ差異があるものの、全体的はオープニングテーマと同じような展開の仕方がなされている。こういう前向きこそが、『ザブングル』という作品が伝えたかったメッセージだろう。



 ところで、この歌詞で少し気になるところはある。フレーズの重複する頻度がかなり高いことだ。それによって、言葉の組み方もほかの曲と比べていまひとつな感じが目立つ。三段組の歌詞とはいえ、言葉に多少無理して搾り出した気配がなくもない。なまじに一番目の歌詞の完成度が高いだけに、二番目と三番目はやや見劣るのも仕方ないと言えるのかもしれない。

▽続きを読む▽

ブログ内検索

なんとなく富野商品

リンク

このブログをリンクに追加する

カテゴリー

まともに機能しなくてすみません。これからゆっくりペースで直します。

RSSフィード

FC2カウンター

富野監督作品一覧

  • 海のトリトン
  • しあわせの王子
  • 勇者ライディーン
  • ラ・セーヌの星
  • 無敵超人ザンボット3
  • 無敵鋼人ダイターン3
  • 機動戦士ガンダム
  • 伝説巨神イデオン
  • 機動戦士ガンダム(劇場版)
  • 機動戦士ガンダムⅡ 哀戦士編
  • 戦闘メカ ザブングル
  • 機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編
  • 伝説巨神イデオン・接触篇 -A CONTACT-
  • 伝説巨神イデオン・発動篇 -Be Invoked-
  • 聖戦士ダンバイン
  • ザブングル グラフィティ
  • 重戦機エルガイム
  • 機動戦士Zガンダム
  • 機動戦士ガンダムZZ
  • 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
  • 機動戦士ガンダムF91
  • 機動戦士Vガンダム
  • 闇夜の時代劇 正体を見る
  • バイストンウェル物語 ガーゼィの翼
  • ブレンパワード
  • ∀ガンダム
  • 劇場版∀ガンダムⅠ 地球光
  • 劇場版∀ガンダムⅡ 月光蝶
  • OVERMAN キングゲイナー
  • 機動戦士Ζガンダム A New Translation -星を継ぐ者-
  • 機動戦士ΖガンダムⅡ A New Translation -恋人たち-
  • リーンの翼
  • 機動戦士ΖガンダムⅢ A New Translation -星の鼓動は愛-
  • RING OF GUNDAM
  • ガンダム Gのレコンギスタ
  • 富野参加作品一覧

  • 鉄腕アトム
  • 戦え!オスパー
  • リボンの騎士
  • 巨人の星
  • アニマル1
  • 夕やけ番長
  • 海底少年マリン
  • どろろ
  • 紅三四郎
  • 巨人の星対鉄腕アトム
  • おらぁグズラだど
  • 男一匹ガキ大将
  • ムーミン
  • シートン動物記
  • 赤き血のイレブン
  • アタックNo.1
  • あしたのジョー
  • 男ドアホウ!甲子園
  • 昆虫物語 みなしごハッチ
  • さすらいの太陽
  • 天才バカボン
  • ふしぎなメルモ
  • 新・オバケのQ太郎
  • 国松様のお通りだい
  • いなかっぺ大将
  • 正義を愛する者 月光仮面
  • アニメ・ドキュメント ミュンヘンのへの道
  • モンシェリCoCo
  • ハゼドン
  • ど根性ガエル
  • けろっこデメタン
  • ワンサくん
  • 山ねずみロッキーチャック
  • 侍ジャイアンツ
  • 新造人間キャシャーン
  • アルプスの少女ハイジ
  • ゼロテスター
  • 昆虫物語 新みなしごハッチ
  • 小さなバイキングビッケ
  • 宇宙戦艦ヤマト
  • 破裏拳ポリマー
  • フランダースの犬
  • 母をたずねて三千里
  • アンデス少年ペペロの冒険
  • 超電磁ロボ コン・バトラーV
  • ゴワッパー5 ゴーダム
  • ろぼっ子ビートン
  • あらいぐまラスカル
  • 合身戦隊メカンダーロボ
  • 超電磁マシーン ボルテスV
  • シートン動物記 くまの子ジャッキー
  • ヤッターマン
  • ペリーヌ物語
  • 闘将ダイモス
  • 未来少年コナン
  • とびだせ!マシーン飛竜
  • まんが日本昔ばなし
  • 宇宙魔神ダイケンゴー
  • 赤毛のアン
  • 科学忍者隊ガッチャマンⅡ
  • ザ・ウルトラマン
  • 宇宙大帝ゴッドシグマ
  • ルパン三世(TV第2シリーズ)
  • 新世紀GPXサイバーフォーミュラ
  • 銀河漂流バイファム
  • ママは小学4年生
  • GUNDAM EVOLVE 5
  •  |  富野作品感想 | 富野由悠季関連 | 井荻麟関連 | 富野情報 | 富野雑談 | レビュー | ブログ運営 | 日常話 | 未分類 | 給華文讀者 | Gのレコンギスタ | 
    Copyright(C) 2007All Rights Reserved. TOMINOSUKI / 富野愛好病
    Powered by FC2ブログ.
    template designed by 遥かなるわらしべ長者への挑戦.