富野由悠季監督とその作品をひたすら語るブログ

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今年の富野情報が少ないなぁ

2011/02/28 11:31|未分類TRACKBACK:0COMMENT:2
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 このブログを読んでくださっている方ならご存知だと思いますが、この富野愛好病では独自に作っている「富野由悠季総監督情報まとめ」というリストがあります。2009年から始まって、今年はすでに3年目に入りますが、皆さんの応援がある限り、これからも続きたいと思います。

 しかし、今年のリストをまとめてるうちに気づいたことですが、今年の富野監督の情報はなんだか去年や前年に比べて少ないなぁと。しかもその減少傾向は非常に激しい。今年に入り2月あまり過ぎた今月末の時点では、なんと7件の露出しかありませんでした。以下の数字と比べればわかると思いますが、本当にびっくりしたくらい少なくなっている。


年度 年間の露出件数
2009年 108回(15回
2010年 97回(11回
※括弧は2月末時点のメディア露出情報



 どうでしょうか? 本当に少ないですよね。ちょうどひびのたわごとの子犬さんが「あれ? なんか1987年の富野露出少なくない?」と言いましたけど、それはおそらく『逆シャア』という大作を準備してるからでしょう。感覚的にいえば、89年も90年も富野の発言や露出などが比較的に少ない年なので、きっと本格的なアニメ作りに入る前だったら、露出など時間を費やすことも控えるのでしょう。ということ、今年もまさか…?

 と、このような期待を期待したいが、おそらくそんなに楽観視ができない。というかアニメは準備は時間がかかるので、来年あたりでもいいが、まず『はじめたいキャピタルGの物語』を連載するだけで満足するぞ俺は。

▽続きを読む▽

朝日情報誌『男の隠れ家』日本映画監督特集に富野由悠季監督ら登場

2011/02/26 12:07|富野情報TRACKBACK:0COMMENT:1
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 朝日新聞が出版するカルチャー情報誌である『男の隠れ家』が今月号2011年4月号に「日本の映画監督」という特集を組みましたが、そのなかの第四章「日本アニメの巨匠たち」では、日本アニメの創始者である手塚治虫や日本を代表にする宮崎駿のほか、富野由悠季監督らも巨匠の一人として紹介されています。


朝日新聞出版 最新刊行物:雑誌:男の隠れ家:男の隠れ家 2011年4月号

心に沁み入る名作を紡ぎ出す
日本の映画監督

日本映画の名監督たち
系譜図

第一章
戦前黄金期を創った
草創期の名監督たち

第二章
日本映画三人の巨匠

第三章
戦後昭和を彩った七人の名監督


第四章
日本アニメの巨匠たち

日本から世界へ隆盛を極める戦後アニメ映画
手塚治虫/高畑 勲/宮崎 駿/富野由悠季/ 大友克洋/押井 守/庵野秀明/今 敏/細田 守
必見の名作ガイド


第五章
現代の、そしてこれからの名監督

ようこそ映画館へ

懐かしの昭和の映画館

大人の空間 名画座

 アニメを多少嗜む者として、この序列は絶妙と言わざるをえません。日本アニメ創始の功労者である手塚先生が1位で異論なしとして、今や世界では日本アニメの代名詞である宮崎駿監督を3位にし、宮崎・富野らの先生ともいえる高畑勲監督を前に置くのは、この編集者分かってるなぁとほめてあげたい。この3人の後ろに置かれる富野由悠季監督は適当な序列として、次は大友・押井が続いてるのは海外に与える影響か。その次はさらに庵野、今敏、細田を挙げたのだが、ここらへんに来るともはや日本アニメ業界オールスターを呈する面子。
 個人的はこのリストに杉井ギサブロー、原恵一も入れたいが(その代わりに富野以降の面子をいくつかを消す)、それでもまあ説得力があるリストだと思います。ほかのチャプターを含めて、十分に楽しめる内容になる模様です。

男の隠れ家 ONLINE

富野直筆イラスト数点を紹介

2011/02/23 14:40|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:7
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 最近富野由悠季監督に関する資料を整理してるので、ついでに雑誌から切り取ってスキャンした画像を何枚をまとめて紹介します。富野監督が書いたニュータイプ&アニメージュの記念イラストです。以下のとおりです。


ニュータイプ2005年4月号 20周年記念プレゼント
ニュータイプ2006年4月号 21周年記念プレゼント
ニュータイプ2007年4月号 22周年記念プレゼント
ニュータイプ2008年4月号 23周年記念プレゼント
ニュータイプ2005年9月号 謎のイラスト
アニメージュ2007年7月号 創刊29周年記念プレゼント
アニメージュ2008年7月号 創刊30周年記念プレゼント
アニメージュ2007年1月号 年賀状プレゼント(3枚)
アニメージュ2008年1月号 年賀状プレゼント
アニメージュ2009年1月号 年賀状プレゼント


 また、2008年あたりに確か「今年は飛ぶぞ!」というイラストがあると記憶していますが、いったいどんな雑誌のものだろう…。
animageNT3.jpg

 パッと見ると、ほとんどハロのイラストがついていて、『富野に訊け!』の連載しているメージュではさらに富野本人がいる。また、『リーンの翼』執筆中のためか、リーンの翼(それともガーゼィの翼?)を生えてるハロもある。あの富野がこんな可愛いイラストを描いたと思うと微笑ましいのだが、富野監督はここ数年まったくアニメ雑誌のプレゼントにイラストを提供しないため、やや寂しい気もするものだ。

最近やっていること

2011/02/19 22:12|未分類TRACKBACK:0COMMENT:3
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 気がつくと、もう6日も更新しませんので、とりあえず更新します。最近自分のやっていることについてです。




 最近、DVDのブックレットなどの富野資料をスキャンしています。具体的いうとザンボット3やダイターン3の資料とか、それからリングオブガンダムの設定資料集とか、あとNTやガンダムエースの内容。でも暇というほど時間もないので、非常にスローペースでやっています。




 「『はじめたいキャピタルGの物語』連載してほしい!」というアンケートハガキは今月も航空郵便で台湾から日本に送られました。航空便は多少金かかりますが、それでも希望をあきらめずにやっています。「私も男だ。やれるだけはやってみたい。」日本に住んでいて、かつガンダムエースを購読している稀有な方(おい)、もし富野監督の新作を読みたいのならば、ガンダムエース巻末のアンケートハガキを編集部に送っていただけませんか?




 そうそう。ガンダムエースでいえば、大和田秀樹氏の「ガンダムさん」はありますよね。そのなかのガンダム創生は来月号でいよいよアニメ新世紀宣言というクライマックスなんですが、作者はそれについてどう処理するかは、実に興味深い。しかしながら、こういうのもなんですが、ガンダム創生は面白い作品に違いませんけれど、どうも事実とかけ離れている、または誤解を招くような描写が多いです。「ネタ9割、事実1割」というコンセプトで作られたんですから、事実をもとにした改変は当然ありますし、一読者としては大いに結構ですが、ネットでよく見かけた富野監督に対する誤解のように、二次情報やウソを真に受けて発言しちゃう子も増えますので、ガンダム創生に出てくる富野ヨシユキとは違い、本当の当時の富野喜幸をできるだけ伝えたいと思います。「ギャグにマジツッコミなんてかっこわるい!」「無粋!」「野暮!」という批評もあるんでしょうけれど、将来ガンダム創生に出てくる事実に反する描写をリストとしてまとめたいです。




 そうそう。そういえばこの前に富野監督のサイバーフォーミュラOPと福田さんの正式バージョンとの比較動画を作りたかったが、エンコードの問題か、どうしても音声ズレが発生しちゃう。両者の対比はあまりにも面白いし、対比によって富野のOP演出をもっと判明できるいい素材なので、生まれて初めて動画をうpしたいのに、残念残念。




 それから去る2/10、富野監督はメディア芸術祭の部門会議に参加したらしい。会議中いろいろ発言したが、非公開なので全貌はよく分かりません。早稲田大学理工学術院大学院教授の林志行氏のtwitterによりますと、とりあえず以下の内容がありました:

(富野由悠季監督。70歳。巨大ロボットと村上隆。社会的箔付と芸術祭。ガンダム。)

(富野監督。。生きている間にお金が付く。アートワークを実践する。作品をつくる。ゴッホのケース。亡くなってから、評価される。システムワークだと、せいぜい著作権の印税しかない。但し、そこそこの成功だからこそ痛みが解る)

 うーん、日本政府よ、早く富野監督に助成金を出せよ。




 最後一つだけどうしても言いたいのは、富野由悠季監督の発言を勝手に捏造しないで頂きたい。これなんかは100%の捏造発言なのに、よくネットのあちこちで転載する人が見かけます。はっきりいってアホのやることです。出張したいならば自分の言葉で述べよ。
77122fe5.jpg

▽続きを読む▽

宇宙エレベーターで新作を作り、宇宙世紀をも再構築しようとする富野由悠季

2011/02/13 12:22|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:0
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 今さらWOWOWノンフィクションWの「富野由悠季 宇宙エレベーターが紡ぐ夢」を見ましたが、知識に関してはいよいよを得たほか、なにより富野由悠季監督の創作活動の片鱗を覗けて、とても感心しました。ちょっと前は『はじめたいキャピタルGの物語』の短いながらもちゃんとした新作に興奮しましたが、改めて裏にある設定の変遷を見ると、その物語と舞台設定の背後に潜む企画そのものの意味をわかってしまって、ふたたび『ガンダム』、『イデオン』、『キングゲイナー』など数々の作品を作った巨匠・富野監督はいまだに衰えていないと感じました。


 で、富野監督が宇宙エレベーターという舞台を立ち上げるために、いろんな分野の技術を取材し、何度も検討し重ねる末、ようやく説得力をもつものを作ったのを見て、さらに富野監督の口からその物語のテーマを聞かれて、そこでようやく分かったことは一つしかありません。それは富野はようするに宇宙エレベーターを使って新作を作ろうとしているだけではなく、宇宙エレベーターそのものを宇宙世紀(=ガンダムワールド)に組み込もうとするのではないか。つまり、富野監督自分が作りたい新作を作るけど、同時にそれはサンライズが喜ぶような宇宙世紀と関連しつつ、宇宙世紀そのものを延命させるような作品でもあるということです。これを分かったら、一作でこんな目標をやろうとする野心溢れる富野に感心する一方、それを理解しない、新作作らせないサンライズにたいして、さすがにもうため息しか出ません。


 本格的に宇宙エレベーターという設定を使った『はじめたいキャピタルGの物語』と今までの宇宙世紀の繋がりはとりあえず「宇宙世紀→はじめたいG→リアルG→リング→∀」という形になるんでしょうけれども(詳しくは「はじめさせたい『キャピタルG』を物語」という記事を参照したい)、宇宙世紀より遥かに遠い時代でも存在する宇宙エレベーターを描いて、逆説的に宇宙世紀にも宇宙エレベーターが存在していたという後付けによって、宇宙世紀を補完する。こういうのもやっぱり後付けなんだけれども、設定埋めをするだけの仕事より遥かに究極な後つけと言わざるを得ません。今までもそうですが、これを発見した今なお、富野監督に全力に応援したいと思います。


 さて、ノンフィクションWの富野回を全部紹介するつもりはありません。自分は遅筆のうえ、本格的に書いたら半日飛びちゃうので、あくまで簡単な感想を書きます。見れない方には申し訳ございませんけれど。

キャピタルG

 富野監督が最終的に書いた宇宙エレベーターの構想図は皆さんもご存知の通り、上の『はじめたいキャピタルGの物語』に載っているこの図なんですが、これができたのも、実に緻密な取材があってこそのものです。今回、富野監督が取材したところは以下のとおりです。

取材地取材する対象取材内容
宇宙エレベーター競技会日本大学理工学部精密機械工学科・青木義男教授や競技の実際風景と問題点
東芝エレベータ開発塔開発部機械開発担当・浅見郁夫氏高速エレベーターの運作とシステム
静岡大学電気電子工学部井上翼准教授カーボンナノチューブ
京都大学大学院工学研究部科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業さきがけ・岸本直子研究員プランクトンの形と運用
千葉工業大学工学部生命環境学科矢沢勇樹准教授土壌の作り
第3回宇宙エレベーター学会青木義男氏をはじめ各分野の専門家数名構想図を一緒に検討してもらう

 パッと見てはこんな感じですが、実に本格的な取材である。このほか、コクヨホールにて枝廣淳子が司会をつとめ、坂本龍一氏も参加したあの対談の映像も写りだされたが、枝廣女史によると、富野監督はやはり未来に対する視野があるため『エコ+クリエイティブ』に買われたとか。以下、取材内容が反映した構想の変遷を簡単に語ります。


 当初、富野監督が宇宙エレベーターが胡散臭いと思ったのは、ロケット派のためではなく、宇宙エレベーターの専門家が「ローブ一本」という概念で宇宙に行こうとすることが大きいと思われます。実際、宇宙エレベーター競技会では、風がテザー(ローブ)に大きな影響を与え、テザーが風によってグルグル巻かれたのだ。これを見て、「外力を吸い取りながら、なおかつある方面に向かって移動する動態は無いのかな…」と考える富野は、「そうだ!ならば螺旋状にすればいいじゃないか!」と思ったのです。


 しかし、螺旋状以外、やはり安全性が足りないと感じた富野監督は、東芝エレベータ開発塔を訪ねた。そこで事故防止のために、本当ならワイヤ1本でも支持できるが、万全な安全性を求めて、あえて10本のワイヤをつけたという説明を聞いた富野監督は悟り、自分の構想図の宇宙エレベーターのケーブルを複数本によって組み合わせた螺旋状にしました。本当に存在してるいいはずの宇宙エレベーターを構想するとき、「自分が乗りたい安全パイを想定する」という理由で、今の技術者たちが考えている1本のテザーをさっぱり切り捨て、多重のケーブルが組み合わせた螺旋状をとる富野。こうなったらますます様になってた。
(また、東芝エレベータ開発部機械開発担当浅見郁夫氏が富野監督の取材を終えて、こんな発言を残ったのです。「我々はやっぱり世間のセオリーというのがあるんですけど、それをくつがえすようなことをことごとく(富野監督に)言われまして。たとえばローブをど真ん中に吊ってのはなんで?ってのは、我々にとっては常識なんですね。あそこに吊るのははいちばん安定ってのが分かってるにも関わらずですが、それが常識と言ったらそうかもしれませんけれど、違うんじゃないの?という発想は非常に技術者にとってもタメになるところだし、我々もこれからもっと頑張らないといけないです。」)


 続いて、宇宙エレベーターのテザーの素材として可能性をもつカーボンナノチューブの研究にも訪ねた富野監督ですが、そこでやはり今の技術に感心した模様です。「カーボンナノチューブは延展性と強度はすごいんだから、宇宙エレベーターの中継点から中継点の1区間を1000kmに設定してもいいじゃないの?」今までボンヤリとした絵でしかない構想図も、つに具体な数字が出てきました。


 ところが、いちばんアメイジングなのはこういった直接に宇宙エレベーターに反映できる技術ではありません。さらなるセンス・オブ・ワンダー的なものというか、発想の飛躍を求め、富野監督が「プランクトン」にも興味を持った。プランクトン、つまり浮遊生物のことですが、その生活環境である海は宇宙での無重力状態と似てるのと、その形は何故か奇妙な模様をしつつも一定の共通点を持つという理由で、生物が持つ「形」を改めて感動した富野監督。富野は番組のなかで「ターゲットになる形は思考力を刺激する」と言いましたが、「形に持つ力」というのは、人の形をしているギミックを使ってガンダムやイデオンなどの名作を作ってこられた富野だからこそ痛いほど分かることですよね。
 プランクトンの不思議な形を見て、「形」の持つ意味と力を確信するようになった富野は、ついに新たな造語を作り出した。「オットーム予測」:あらゆる外力を相殺させるために、ものが螺旋状になる。これはつまり『ガンダム』でいえばミノフスキー物理学、『ダンバイン』でいえばオーラ力、『ブレンパワード』でいえばバイタルネット、『アベニールをさがして』でいえばインティパみたいなものですね。


 富野監督は宇宙エレベーターの構想のために何十枚のスケッチも描いたわけですが、取材のときはなぜかサンライズの1スタで作業をしていました。これは「脈ありか?」と思った人もいますが、たぶん富野監督の家に一番近いという説明も入っています。まあ、そんなこと別にどうでもいいことですが。


 ところで、さっき富野は宇宙エレベーターを背景にする作品で宇宙世紀を補完するといいましたが、根拠は『はじめたいキャピタルGの物語』に宇宙世紀という固有名詞が出てくるほか、以下にも二つほどあります。まず、富野の構想図では、ケーブルがDNAみたいな螺旋状をしてて、二束が前進しながら相錯する形になってますが、ケーブルを支持する中継点は概念図ではリニアモーターシステムとしか書かれていませんが、『はじめたいキャピタルGの物語』になると、ちゃっかりそれをIフィールドに置き換えたのは、富野が宇宙世紀と統合したい何よりの証です。
 それだけじゃない。スペースコロニーになぜ土がいっぱいあるのかというアニメの嘘を正視したいため、富野監督はまた宇宙でいかに土を作ることに関して取材を行われたのです。宇宙でも土を作れる可能性を確認したのち、富野監督は「今回得た知識がないと、畑のシーンを作る気がしない」とまで言ったのです(ちなみに、この取材は2010/11/26に行われたもの)。これは宇宙エレベーター関連というより、むしろスペースコロニーに関わるテクノロジーなので、これだけ見ても、今回の企画は宇宙世紀にも関わるものになるはずと判断できるわけです。


 このほか、宇宙エレベーター構想図には「ニュートリノ」というキーワードが出てくるから、やはり先日多田将氏の対談も企画のためのもの。それにしても、富野対談は企画のための取材の密度が高まってきてると感じますが、それはとてもいいことです。


 最後、富野監督は宇宙エレベーター学会に向かって行った。パネルディスカッションで自分が作った構想図を皆に披露し、一緒に議論してもらう。一般ピープルなら脳内妄想を専門家たちに晒すことはないのですが、あんな性格をしている富野監督ですから、それをやってました。富野の宇宙エレベーターの絵を見て、作家・石川憲二は「安全な感じ。これなら乗ってもいいかな」と発言し、青木義男教授も「システムは時間的に揺らいでいるものだから、現実感がある」といってくれましたが、もちろん反論もあります。法学教授の甲斐素直氏は「ケーブルがぶつかり合うじゃないの?」と素人の目から見ても分かることを言いましたが、これについて富野は「現在では不可能だが、必ず不可能でもない」というような発言をしました。所詮予想なんですから、減るもんじゃありませんしね。しかし、一般の専門家たちが考える形と違って、富野監督が考える「形」ならば、ロマンも人に安心を与える感じもあります。その形のもつ力は、私も目で感じ取れました。


 最後になりますが、この宇宙エレベーターの物語の全貌は『はじめたいキャピタルGの物語』で我々は一応その片鱗を覗いたのですが、これから展開しようとする物語とその背後に潜むテーマは、今回富野監督の口から語られていた。富野監督曰く、「過去の遺産である宇宙エレベーターという存在。これをちゃんと使い切れなかった人たちというのはいったい何なんだんだろうとか、それから人類はいったい何をしようとしているのだろうと考えるような、そういう物語は作ってみたいなと思ったんです」とのことです。それからテーマに関しては、富野監督は「有限の地球で永遠に人類が存続する」という知見をもっていないというふうに完璧にテーマが出来た。今まで30年前はこのテーマが今みたいに言えなかったんです。これは一見ファーストガンダムの蒸し返しなんだろうけれども、まあそれでもいいなと思ってるのは、ぼくの思い込みではなかったからです。だったら今回これから作る物語にしたときに、ぼくが気をつけないといけないのは、『富野の好きに作っていけないよ』という枷をカーンとはまったんですよ。そういうものを作らなければならない立場にも来たんです」。ご大層なものに見えますが、富野監督ははっきりと子供・青少年向けに作ると明言しましたから、いつもの冒険壇になりそうです。その実現を一日でも早くみたいです。


舞台は遠い未来。
いつ、だれが宇宙エレベーターを建設したのかさえわからなくなってしまった遥か未来の物語。
そこには、富野由悠季監督のこんな思いが込められているはずです。
「10万年後の地球でも 君たちが生き延びるために」、と…。



 これはナレーションの榊原良子氏がつけたナレーションですが、これを聞いてはっきりと分かったのです。なるほど、この『はじめたいキャピタルGの物語』なる物語は黒歴史的なニュアンスも入っているとはいえ、人類の未来を祝福するような作品になると思う。誰か作ったものでさえ分からなくなった宇宙エレベーターはこんなに長く残るのも、人が永遠に存続したいという思いが込められたからでしょうね。こういう外部からも内部からも読める作品は久々なので、正直ちょっとグッときました。

富野由悠季監督が都条例についての発言

2011/02/10 02:24|富野由悠季関連TRACKBACK:1COMMENT:10
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 最近はなんだか富野監督の都条例についての発言に火病を起こしちゃう人たちがいますので、ここで改めて富野監督のスタンスを紹介します。今月のアニメージュの名物コラム「富野に訊け!」よりの文字起しです。


2002年7月号から続いてきたこの連載も、ついに100回を迎えました。今回は、読者からの社会に対する疑問・質問を取り上げます。当初「非実在青少年」という言葉が用いられ、様々な議論を巻き起こした「東京都青少年の健全な育成に関する条例」。昨年末に可決した改正案は、アニメやマンガの表現規制に踏み込んだ内容となってしまいましたが、私たちはどのように受け止めればいいのでしょうか? それでは富野監督、よろしくお願いします!


Q103 東京都の条例に戸惑っています
新潟県/聡子(16)

 年末に、東京都の非実在青少年問題の条例が成立してしまい、とても残念です。このまま、日本のマンガやアニメはどうなってしまうのでしょうか? どうして政治家は、いつもマンガやアニメばかり目の敵にするのでしょうか? そのうちアニメージュが規制の対象になる可能性もあるのでしょうか?
 私の周りでは、この話を知らない人ばかりです(うちの両親も知りません)。条例が通ってしまってむなしい気持ちでいっぱいですが、今後私たちはどうすべきか、喝を入れていただけませんでしょうか。どうかよろしくお願いします!


権力者というのは、絶えず規制をかけてくるもの。それはマンガやアニメに限った話ではない。今後どうすべきかということで言うと、僕らは法律に抵触しない表現を心がけるしかない。

 今回の東京都の青少年保護育成条例について、僕は決して賛成していないわけではありません。が、全面的に反対でもありません。
 聡子さんは「どうして政治家は、いつもマンガやアニメばかり目の敵にするのでしょうか」という書き方をしていますが、彼らは別にマンガやアニメだけを目の敵にしているわけではありません。権力を持つ側は、ある種の道徳観に基づいて(そうでない場合もあります)世の中を取り締まろうとします。そのため、表現一般について絶えず規制をかけてくるものなのです。対象は、芸能一般、出版一般など多岐にわたっていて、マンガやアニメに限ったことではありません。表現に対する規制というのは、少なくとも中世以後、繰り返されている問題です。聡子さんが、自分の理解している範囲の論拠で今回の条例を否定するというのも、これはこれで一方的な意見だと思います。
 一方で現実的な問題として、成立過程での手続きが民主的でなかったとする、条例に反対する人たちの憤りも理解できます。だからと言って、その憤りを言い立てたところで、もはやこの条例が無効になることはないでしょう。
 従って、「今後私たちはどうすべきか」ということに関して言えば、法律に抵触しないように表現活動をすることです。取り締る側は待ちかまえているわけですから、何かあった場合は「それきたか!」と取り締まろうとします。もちろん法律に抵触するようなことがあれば、アニメージュだって規制するでしょう。ですから、私たちはそれに引っかからないような表現を心がけなければいけないということです。
 しかし、それでも規制をかけてくる法の執行者の問題というのも歴史的にいっぱいあります。その部分を問題にすれば、永遠に権力者側と闘わなければならないという過去からの事例の繰り返しにもなります。それをやらないというのも、市民の自由としては見過ごせない態度でもありますから、闘えといいたいのです。
 が、ここにも問題があって、表現の自由という言葉通りの自由がまかり通っていいのか、という問題もあります。公共に向けての表現には、おのずとある品位というものがなければならない、という規範もまた大切と考えます。
 立法の理念と執行する人々の乖離の問題というのは、人類がいまだに乗り越えられない課題なのです。 

 富野監督のこういうバランス感覚は大切ですが、なぜか一部の反対派の人に恨まれたようですね。しかしここで問いたい。今まで過去の歴史を踏まえて規制と権力の関係を論じつつ、表現の自由や品位を提起できた人は果たしてどれほどいるのかと言ったら、このような論点は極めて貴重だとわかるはずです。まあ、今回の問題はとても複雑なことなので、ほんとに論じたいなら最低でも富野監督程度の見方がないと、そもそも話になんないですね。ネットでアニメやマンガを守る国士をやっても意味ないですしね。

 このインタビューのほか、富野監督の政治と表現についての言及も合わせて紹介するつもりです。なので、次回で合わせて自分の意見を述べさせていただきます。

富野に訊け!! (アニメージュ文庫)富野に訊け!! (アニメージュ文庫)
(2010/02)
富野 由悠季

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直江兼続、吉田茂らと競演する富野由悠季 学研伝記『心に響くあの人のことば』に登場

2011/02/07 23:02|富野情報TRACKBACK:0COMMENT:0
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 直江兼続、吉田茂らと競演する富野由悠季 学研伝記『心に響くあの人のことば』に登場
 学研の名人伝記シリーズ『心に響くあの人のことば』は今日で第2期を出版され、そのうち第1巻の「大きな目標を持つ。」には、前首相吉田茂や将棋名人羽生善治、愛の人直江兼続のほか、なんと富野由悠季監督の言葉とエピソードも収録されています。
 このシリーズは読んだことありませんので、詳しい内容は知りませんが、紹介された富野監督の言葉は以下のとおりです。

「目標は徹底的に高いところに置いておいてください」

心に響く あの人のことば 第2期 第1巻 大きな目標を持つ。 | 学研出版サイト

監修 押谷 由夫
定価(税込) 2,940円
発売日 2011年2月7日
発行 学研教育出版

歴史上の偉人からスポーツ選手まで,何かを成し遂げた人々の心に響く名言を,エピソードとともに紹介します。道徳の教材として活用でき,伝記の入門書としても最適です。未来へ踏み出す勇気が湧いてくる,好評シリーズ第2弾。


心に響くあの人のことば 第2期1 大きな目標を持つ。│オンライン書店ビーケーワン

巻頭インタビュー 高橋尚子
うまくいかないとき支えにしている、高校時代の恩師に言われたことば-何も咲かない寒い日は、下へ下へと根を伸ばせ。やがて大きな花が咲く。
1 ダルビッシュ有
「完成されたピッチャーなんていないからだれもがそれをめざす」
2 入江陵介
「悔しいけれど、もう一度世界記録を作るチャンスをいただいたと思っています」
3 岡野雅行
「人が行かないところに行かなくちゃ意味がない」
4 田中将大
「不安があるからこそ、いいバランスでやれる」
5 福原愛
「天才ってことばは、すごく便利なんですよね」
心に響く 歌の中のことば
6 川島永嗣
「自分がどんな状況に置かれても、自分自身の役割だったり、貢献できると思ってやってきたことは変わらない」
7 森下洋子
「一日休めば自分にわかり、二日休めば仲間にわかり、三日休むとお客様にわかる」
8 宇津木妙子
「自分を信じて自分のためにやんな。それがチームのためになるんだよ」
9 羽生善治
「勝ち負けだけにこだわらず、生涯をかけ自分の将棋を極める」
心に響く いにしえのことば
10 孫正義
「うまくいかなくても、やったことは全部、将来の自分にプラスになります」
11 衣笠祥雄
「私に“野球”を与えてくれた“神様”に感謝します」
12 富野由悠季
「目標は徹底的に高いところに置いておいてください」

13 吉田茂
「大志を抱けば、天下何ものか恐るるにたらず」
14 直江兼続
「天下の勝負を一挙に決せん」
15 秋山好古
「男は生涯において、一事を成せばいい」
16 クーベルタン
「人生において重要なことは、成功することではなく、努力することだ」

 富野監督の言葉は「いにしえのことば」ほどいにしえなのかどうかは疑問なのと、44ページ20人もあって、1人2ページしか割れない計算からしてそんなに大した内容じゃないですが、とりあえず富野監督の言葉と生き様は成功物語として学研さんに認められたそうですね。

 しかし、富野監督もついに名人伝記に出るほどの人間になったのか…。よく考えたら感慨千万なものだな。

富野情報更新

2011/02/05 09:35|富野情報TRACKBACK:0COMMENT:1
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 富野情報更新
 新年(両親の)実家帰りの恐怖、それはネットから一切切断されるような田舎果てしなく掃除と人付き合い…! あまり時間がありませんので、簡単に更新します。


1・まずは、富野由悠季監督は4月2・3日のEARTHLING2011というイベントのフリーペーパーのインタビューに出るそうです。実際の登壇も検討されるようです。

Think the Earthプロジェクト | EARTHLING 2011 | 新着情報

ガンダムの富野由悠季監督にお話を伺いました!
2011.02.01
機動戦士ガンダムの生みの親、富野監督にインタビューの機会を頂きました。
学生実行委員も参加して、とても刺激的な2時間でした。
その内容は、イベント当日に配布されるThink the Earthペーパー EARTHLING特集号に掲載予定。お楽しみに!


TWITTER│EARTHLING2011

ガンダムの富野監督にお会いして2時間たっぷりお話しを伺いました! RT @kfjd_: ガンダムの富野監督に直々に全否定されました。 http://ow.ly/3NSVv #earthling2011

RT @saulueda: 内容はイベント当日に配布するフリーペーパーで読めます。当日登壇も!? @EARTHLING2011: ガンダムの富野監督にお会いして2時間たっぷりお話を伺いました! http://ow.ly/3NSVv #earthling2011 #gundam

 見たところ、実体不明でやや胡散臭いと思わなくてもないイベントですが…富野みたいな異議申し立てるアンチテーゼが一人あってもいいので、いいチョイスだと思います。でも、所詮15分ですし、富野監督はどんな話を言い出すのか大抵見当がつきますので、特に期待していません。

 また、こんな話もあります。興味ある方はどうぞ。

TWITTER│saulueda

富野さん、学生に「体験からしか何も作動しない」ってなこと言ってた。作動という言葉に迫力あったな。

富野監督が勧めてた大澤信亮の『神的批評』amazonでゲット。宮沢賢治の暴力。ほか。http://bit.ly/gtmtpP



 また、この前報告しました「モテモテさが」もすでに先月末に配布された模様です。公式ホムペは一向更新されていませんけれど、佐賀県に住んでいる方または入手できる方はチェックしてはいかがでしょうか。

富野由悠季監督、モテモテさが2月号登場

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