富野由悠季監督とその作品をひたすら語るブログ

TOMINOSUKI / 富野愛好病
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グーバーウォーク

千景万色のバイストン・ウェル物語

2010/05/31 23:18|富野作品感想TRACKBACK:0COMMENT:0
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 ドタバタな生活が続いてる中、今日はいよいよ『オーラバトラー戦記』の第4巻『ギィ撃攘』を読み終わりました。面白いですね。前の言ったとおり、ガロウ・ランの変貌と成長は素敵ですし、文明・世の中がだんだん変わってゆく様はいろいろ思わせずにいられませんし、ジョクやバーンなどのオーラバトラー騎士が互いにライバル意識を燃えて戦場に駆けぬく男の意地と競争心など、どれもやはり物語を面白くするための基本要素ですよね。
 そして、最後。ギィ・グッガ死前のドレイクに降りかかる呪縛。あれはアの国しいてバイストン・ウェル全体の変貌を示唆するもので、これからバイストン・ウェルという世界に響き続けるだろうか。


 それにしても、バイストン・ウェル物語シリーズは作品ごとに違う色調を持っているのは知ってますが、まさかこれほどだったとは、なんか改めて思い知った感じです。『ファウ・ファウ物語』みたいな異色作はもちろん、一番似ている剣闘小説である『リーンの翼』と『ガーゼィの翼』でも、実際迫水は終始剣闘一徹に対して、クリスはさまざまな考え方や技術を駆使して新しい戦術を編み出してゆく。それゆえ、クリスは迫水と比べて、いかにも頼りなさそうに見えても、戦争の大局から見ると、クリスのほうが実をいうと迫水よりアテになれる感じがします。
 同じく、この『オーラバトラー戦記』も実際『聖戦士ダンバイン』とはかけ離れている物語で、前者は後者をベースにしながらも、完全に違う味の作品として仕上げられています。これは確かに素晴らしいことです。




 さてさて、いよいよ明日から第5巻です。ジョクがいよいよドレイク陣から離反するのが楽しみです。


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なんかダルそう

2010/05/30 16:15|日常話TRACKBACK:0COMMENT:0
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 『リーンの翼』新装版発売、読み終わった以降、なんだかダルくて仕方ありません。最近あまり富野監督についての新情報が聴いてないのはありますし、最近の自分はあまり富野作品を考える暇がないというのもあるのですが、やはり新燃料がないってのがツライですね。
 今のところの最新情報はおそらく5/25放送、5/13収録のラジオ番組渋谷「アニメランド」の登場だったんですが、番組のなか新作についての質問(ちなみに3通のうちの2通は自分のものでした。不思議)に対しても、富野さんはやはり「まだ具体的な予定はありません」といってます(「予算が付かない限り」、という前置きだが)。そりゃ決める前言い出しちゃダメでしょうけれど、そりゃ多少ガッカリしますよね、ファンとしては。
 よく「富野さんさえ元気にしていればいい」と言ってるファンの人もいますが、それはもちろんです。もちろんですが、自分はもっと欲張りなので、作家としての富野さんの元気な姿、つまり創作している姿が見たいのよ君は。あー絵コンテでもいいから、誰か富野さんに仕事くださいよ。せっかく最近の富野さんは「若者の踏み台になってもいい」という覚悟が出来ていますし。あーどこか口が上手い方が富野さんのプロデューサーになってくれないかな。あのままじゃとてもスポンサーがつけそうもないわS社のPはなんか上手くT様を上手くプロデュースできないし。
 まあ、結局富野さんのせいではなく、自分がイライラしてるだけかもしれませんが。

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奇妙で諦観な花輪和一作品

2010/05/28 22:27|日常話TRACKBACK:0COMMENT:2
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 今まで一度言ったこともないですが(当たり前だが)、私は花輪和一氏の作品が結構気に入りです。あの雰囲気がとても不思議で、作者の諦観でユーモアな語り口はわかるものの、いったいあの空気感はどこから来たものなのか、未だにその実体を掴んでいません。
 まあ、読者としてならば楽しく読めばいいですが、その物語に通じて「花輪的なにか」だけじゃなく、「日本的なにか」を感じた身としては、是非それを知り、もっともっとの人に知って欲しいです。


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 その魅力に惹かれているこそ、台湾の読者にも紹介したいですが、肝心の出版社は誰も出版してくれませんでした。十軒近くの出版社に直接に伺ったんですが、「いかにも売れそうもない」「よく分からない」「マニアックすぎない?」といった返事ばかりでした。それはとてつもなくさびしいことですね。


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 特にこの「刑務所の中」と「刑務所の前」は非常に面白いかつ一般人にも読める作品なので、是非読んで欲しいものですが、やはり特殊すぎるのかな…。

JAniCA(日本アニメーター演出協会)の若手アニメーター育成プロジェクトについて

2010/05/27 23:14|未分類TRACKBACK:0COMMENT:0
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関連記事
JANICA、若手アニメーター育成プロジェクト始動 来年1月末まで4作品予定
JAniCAが若手アニメーター育成プロジェクト・募集案内を公開

 先日伝えたJAniCA(日本アニメーター演出協会)の若手アニメーター育成プロジェクトですが、応募がとっくに終わった今頃は選考の真っ最中でしょうね。個人としてはやはり富野さんが選ばれるのを強く望んでいますが、そもそも応募したかどうかも怪しい中、もう見守り続けるしかないというのが現状です。
 

① 募集開始 平成22年5月10日(月)
② 応募書類提出〆切 平成22年5月21日(金)必着
③ 選定結果通知 平成22年5月下旬から6月上旬ころ
④ 契約締結 平成22年6月上旬ころ
⑤ 契約期間 契約締結日から業務完了日まで

 結果の発表は最遅6月上旬というのですが、そのときはJAniCAさんは選考を通過した4社を公表するだろう。いや、公表する必要はあるんでしょう。何故ならば、アニメ産業における育成という一般人にはほとんど知らないのに、やたらと争議があるようなプロジェクトであるからこそ、絶えず有識者をはじめとする一般社会にアピールする必要があります。
 育成プロジェクトの内実はJAniCAの方々と参与するスタッフに任せるとして、外部的でいえば、「できるだけ他人に知ってもらえる」ということも不可欠なのです。アニメ村といわれるように、日本のアニメが海外のアニメと違って、よく外部に批判されてるのが「内輪向けしかない」ですから。
 そのために、今回のプロジェクトの情報の透明化が極めて要求されます。小出しでもいいから、情報が流し続けると、勝手に情報を追う人が出てきます。そして情報がある程度拡散されると、今度は注目を集まるのです。つまり、アニメに対する社会的意識を作るには、こういう積み重ねがいります。でないと、最悪の場合、国そのものもアニメーション人材の育成に興味を失いかねません。ですから、少なくとも、現状に止ってるままではいけないという意識がきちんと持っていなければいけません。

 そのため、知名度が高く、一般の認知度もあり、育成や制作に実績あり、人材育成の意欲満々、国際的な賞もいくつか獲ってる、アニメ界では大ベテランである富野由悠季監督みたいな人を真っ先起用するのが、実際の制作にも政治的な理由にも有利だと思います。

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前日談的な作品が得意な富野由悠季?

2010/05/26 18:40|富野作品感想TRACKBACK:0COMMENT:2
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 リアルタイムに聴けなかったんですが、昨日の富野ラジオは聴きました。どうもありがとうございます。とても大満足でした。

 さて、その内容についてですが、前の予想を反して、話題はいろいろあって、初めて聴いたこともあり、実に有意味な50分でしたが、今日は時間あまりないですので、富野さんの話から一つだけ書きます。聴き逃れた方は再放送を聴くか、シャア専用ブログ@アクシズさんがしてくださってるテキスト起しを読むのをオススメします。


シャア専用ブログ@アクシズ|NHKラジオ第1「渋谷アニメランド」10年5月25日放送分

藤津:最近で言うと小説を「リーンの翼」という小説を出されて。これは監督が過去に書かれた作品と小説と新しく作られたOVAのアニメをベースにしたのを合わせて長い一つの…。

富野:いやいや、それだけじゃない。その上にノベルスと新作の要素も入れて書きました。それはさっき言った通りガンダム30周年の壁を乗り越えるために、という事で自分にとってのエクササイズなんですよね。ですから過去のものを取り纏めながら新作も入れて作っていくというノベルスの形態というのは今まで、きっと誰もやったことがないだろうから、やってみた

 と、富野さんは今まで誰もやったことないことと自慢してますが、それは間違いです。何故ならば、以下の作品もそういう形で作られたものですから。↓

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富野由悠季、映画【 日本のいちばん長い夏 】に出演 2010年8月公開

2010/05/24 21:57|富野情報TRACKBACK:0COMMENT:0
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 富野由悠季監督は、今年8月の映画『日本のいちばん長い夏』に出演することが決めました。ソースは以下になります。

日本のいちばん長い夏|2010年夏新宿バルト9他にて公開決定(公式サイト)
映画情報は『モデルバンク シネマ』|【 日本のいちばん長い夏 】2010年8月公開

日本は如何にして敗戦を受け入れたのか?
現代を生きる日本人が忘れてはならない「日本のいちばん長い夏」の真実



【イントロダクション】
太平洋戦争の終結。その舞台裏を明らかにする“大座談会”が、高度経済成長へと邁進しつつあった昭和38 年、文藝春秋の呼びかけで開かれた。集まったのは、日本を代表する知識人や政治家・官僚を含む28 人の人々。終戦時、軍部や政府の中枢にいた人、外地で戦争の最前線を体験した人、政治活動から獄中に入れられていた人、一庶民であった人など、様々な立場の人が一堂に会する、前代未聞の“大座談会”となった。この座談会を実際に司会し、現在は昭和史研究家として知られる半藤一利氏本人の解説インタビューを織り交ぜながら、“大座談会”をドキュメンタリードラマとして再現、改めてその意味を見つめる。また多くの著名な文化人がこの座談会再現にあたって“俳優”として参加していることが本作の大きな見どころとなっている。実在の人物である座談会出席者を演じる現代の文化人たち。そこに独特のリアリティーが生まれている。

【ストーリー】
日本は如何にして敗戦を受け入れ、戦争終結は、どのようにして決められたのか?
現代を生きる日本人が忘れてはならない「日本のいちばん長い夏」の真実。
親から子へとバトンタッチされていくべき戦争の記憶。そのバトンは今、私たちの手にある――。

【キャスト】
木場勝己 池内万作 キムラ緑子
湯浅 卓(国際弁護士) 中村伊知哉(慶応義塾大学教授) 青島健太(スポーツライター) 山本益博(料理評論家)
松平定知(アナウンサー) 富野由悠季(アニメ映画監督) 林 望(作家) 鳥越俊太郎(ジャーナリスト) 立川らく朝(医師・落語家)島田雅彦(小説家) 田原総一朗(ジャーナリスト) 市川森一(脚本家) 江川達也(漫画家) デイヴィッド・ディヒーリ(ジャーナリスト)瀬川菊之丞 松永英晃 加納 竜 山本 清 早川純一 小田 豊 重松 収 柚原 旬 武藤兼治 他 (登場順)
ナレーション:礒野佑子

【スタッフ】
監督・脚本 倉内 均
原作 半藤一利[編]『日本のいちばん長い夏 (文春新書) 』

製作:2010年日本
公開:2010年8月
上映時間:
配給: アマゾンラテルナ 配給協力 ティ・ジョイ
© 2010 NHK アマゾンラテルナ
公式HP

2010年8月上旬より、新宿バルト9・丸の内TOEI②ほか全国にて公開

 監督のほか、もっと詳しいスタッフリストは近日公開の公式サイトにてご覧になれますので、興味ある方はリンク先に行ってください。


文化通信.com|アマゾンラテルナとNHK共同制作「日本のいちばん長い夏」8月劇場公開

 同作は、NHKと民間製作会社のコラボ作品=「国内共同制作」の、劇場用映画および放送番組として作られているもので、これまでの放送・映画という概念を越える新しいビジネスモデルの構築を目指し取り組まれている。その表れとして同作は、NHKが関連会社を通さずに、NHK本体として外部民間企業と直接タッグを組んで、制作費を出し合い共同事業として作品を製作するという初めてのケースとなっている。NHK本体が行なう共同事業ということで、通常の映画事業を行なうわけではなく、あくまでも放送番組を製作・調達することに主眼が置かれているため、優先的に放送権を持つNHKは同作品を“番組”として放送し、一方アマゾンラテルナは“映画”として劇場上映やDVD販売などのマルチ展開を担うことになっている。現段階ではNHKの放送予定の詳細は未定だが、NHKが終戦特集を放送する8月頃にBSデジタルハイビジョンで放送されるという見通しの模様

 また、この記事によりますと、今回の共同制作は初めての試しで、映画館で放映するのだけではなく、NHKの放送も控えているようですので、テレビでもご覧になれます。なので、去年は一度今回の富野監督の出演を伝えましたが、NHKスペシャルドラマという情報はけっきょく半分正解、半分間違いのようでした。

富野由悠季監督、NHKドラマ「日本のいちばん長い夏」出演決定


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 自分も読んだことありますが、それなりタメになる話はあるものの、買うほどの本かといえばいささか微妙といわざるを得ません。図書館で済ませるような内容だと思いますが、もし読んだことないでしたら、この日本の一時の記憶を記した本を一度読んでみてはいかがでしょうか。

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明日の夜、皆で富野監督とラジオで会いましょう!

2010/05/24 00:40|富野情報TRACKBACK:0COMMENT:6
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 もう既出情報だったんですが、一応忘れた方のためにもう一度記事にします。明日、5/25の夜8時05分から55分、NHKラジオ第一の番組「渋谷アニメランド」では、今回富野由悠季監督はゲストとして登場します。時間がある方はどうかお忘れなく、富野さんの話を聞きましょう!

渋谷アニメランド

ゲスト:富野由悠季さん(アニメーション監督・原作者)
パーソナリティー:藤津亮太(アニメ評論家)
TVアニメ史上のターニング・ポイントとなった
「機動戦士ガンダム」の原作者・総監督
である富野さんに、アニメで表現したいことの本質
などについてお話をうかがいます。

 正直、いまさらファーストガンダムの話なら興味ないですけど、やはり富野さん最近の動向知りたいですよね。「アニメで表現したいことの本質」であれば、今の理念とかは聞けるかもしれませんしね。もちろん海外じゃ聴けませんので、皆さんのレポートや感想を待つしかなくてちょっとツライですけど、それでも素直に期待したいところですね。

夏休みは日本に行く!

2010/05/23 17:54|日常話TRACKBACK:0COMMENT:7
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 3日の出張からただいま自宅に戻った。疲れました。とても寝たいです。しかしすぐやらなければいけない用事が残ってますので、ブログは明日から復帰します。

 しかし最近の仕事地獄が続いてる間にも、一つだけいいことがあります。それが今年夏休みの間、東京に行くことが決めました! 特に目的はないけど(そりゃ観光や買い物はするけど)、自分にとって3年ぶりの海外(=日本)旅行なので、とても楽しみです。とりあえず、上井草に行きたいな、もしかしたら富野監督に出会うかも^^

 でも、その前に仕事地獄だよな…。ちょい欝。

リーンの翼第3巻の構成とか文法とか評価とか

2010/05/20 15:34|富野作品感想TRACKBACK:0COMMENT:5
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 最近は『オーラバトラー戦記』を読んでいますが、『リーンの翼』を忘れたわけではありません。なので、今日は重い腰を上げて、リーンの翼の問題点や構成について少しだけ話したいと思います。




 というのも、ひびのたわごとの子犬さん玖足手帖のグダちんさんの先週の感想を読んで、どうしても書けずにいられないことがあります。

修飾関係が離れているので、被修飾語がどれなのかわかりにくいですし、
文頭と文末の表現がぶれてかみ合わなくなることもあります。

id:kaito2198さんが「福井さんのガンダムユニコーンは一文の中で視点が変化しすぎ」って書いてたけど、うん、リーンの翼はそれ以上に文法無視なんだ…。一文の中で自問自答が繰り返されて、予想される文末とは違う事を文法をかなり無視して書いている文もあるのではないのか?一文の書き始めと書き終わりで気分が変化してしまっている。

 子犬さんやグダちんさんが言ってる「文法」について、特に異議ないですね。全部の小説ではないにせよ、富野は雰囲気やテンポを重視するかわりに、文法を無視する節があります。
 もちろん、これは『リーンの翼』が扱うテーマや話はあまりにも大きすぎて多すぎて、作者にも完全に制御することができないゆえの現象であって、『ガーゼィの翼』や『アベニールをさがして』など普段の小説ならば苦もなく一般的にも読ませる文章を仕上げますが、それでもこのような指摘はこのリーンの翼第3巻においてはまあ間違いないです。
 ただし、こうした文章は前述のとおり内容によって違いがありますので、一概に「富野は読みにくい」といっちゃうのはさすがに早計といわざるを得ません。


それに加えてパブッシュのマキャベル司令が語る、
無国籍艦隊に関する思想というのがとてもわかりにくい。
普通に読み流してしまうと論理の飛躍に、
「えっ?どうしてこういう結論に?」と驚かされます。

 確かに私もそう思います。迫水は『リーンの翼』においてバイストン・ウェル側の作者富野の代弁者であれば、野望と理念を一身にしている男エメリス・マキャベルは地上界側の代弁者といえます。そのゆえ、彼の思考や論理も一番作者に近いといっていい。なので、それを何の違和感もなく納得できるまでは、確かに大変長い思考がいります。


また、これは個人的な理由ですが、
近代化されたバイストン・ウェルと迫水の変貌が、
あまりにも旧版と異なってしまったのも読みあぐねていた理由の一つでもあります。

 前も言いましたが、富野はほとんど別の気分で第1・2巻のリライトと第3・4巻の書き下ろしを書いたのです。どうして別なのかというと、リライトと書き下ろしの差異だけでなく、描かれた風景や話についてもやはりかなり離れていて、まるで別の世界となっています。
 もちろん、迫水本人はある意味の「再生」を遂げたので特に違和感がありませんが、それでも、2巻までの「戦士としての迫水」「剣闘&機銃&強獣」から一転、3巻以後の「政治家としての迫水」「オーラバトラー&オーラシップ」という風景の間には、確かに大きな断絶が存在しています。あの断絶を、読者ご自身がどう埋まるのが、評価の分け目になっているような気がします。今まで何回か言った「飛躍」という手法になるか、はたまたただの「唐突」になるかどうかは、それはまだよくわかりません。個人的は200近いページ数で7年間の空白(第3の原爆から迫水の再降臨までの時間)と60年間の移り行きを書いたから多少違和感が残っているものの素直に受け入れますが、まだ困惑している方もいるかもしれません。

 まあ自分が特に意見があるのはせいぜい以上の3点なので、以下は構成について簡単に話します。




 リーンの翼第3巻はおおまか言えば、4つの部分によって構成されています(各章のタイトルについてここを参照):

①「ホウジョウ・パート(BW側)」:完全新作部分。迫水の60年以上を越える建国物語やオーラシップ、オーラバトラーの建造など。これが一番面白い部分。また、地上人の建国のための建言や持論はあるものの、特に文明論や作者の思想が入ってないので、とても読みやすい。

②「現代パート(地上界側)」:完全新作部分。ロウリがなんとなく現状に違和感を感じる大学生から、テロまで至る過程やエイサップ・ロウリ・金本たちの学生生活やエイサップの家族たちの話。この部分に富野ここ数年勉強の成果が入っている。

③「無国籍艦隊パプッシュ・パート(エメリス・マキャべル側)」:アニメ版のパプッシュ艦隊をベースに、マキャベルの動機の説明とパプッシュ艦隊の再設定。この部分にも富野の考え方がいっぱい入っている。

④「OVAパート」:アニメ版の話に突入以降の話。細かい部分に差異がある以外、基本的アニメ版の流れになぞるものとなっている。

 この4つをタイトルに合わせると、こうなります:

第一章 帰還 ――― ①
第二章 テロだって!? ――― ②
第三章 新国家に生きる ――― ①
第四章 一軒家でのこと ――― ②
第五章 オーラマシンのもとに ――― ①
第六章 原子力空母と一発のテロ ――― ①②③
第七章 ホウジョウの名 ――― ①
第八章 戦艦浮上 ――― ④

 これを見ればわかるとおり、第六章は一番錯綜している章です。なぜ子犬さんは「わかりにくい」といってるのも、実はこれが原因です。ほかの部分は別に読みにくいことはないですし、複雑でもないです。
 そのうち、自分が一番評価しているのは、やはり①のホウジョウ・パートですね。正道的な楽しみでいえば、この部分はいろんな新しい描写や方法論が入ってますし、②と③のように作者の思想が混じってるわけでもないですから、単純に読んでも「面白い!!」といえます。もちろん、②と③から作者の思想をトレースする楽しみ方もできますし、②の現代パートで富野の2ch描写を読んででニヤニヤするのもできますが、それはどっちかいうとファン気分の楽しみ方ですから、やはり①はこの『リーンの翼』第3巻のなか一番オリジナリティが溢れる部分ですね。


 ですから、なるほど子犬さんのおっしゃるとおり「小説」としての評価は低いかもしれませんけれど、「創作」としての評価でしたら、この第3巻は極めて新鮮で面白い部分を持っています。これが今の自分が下せる評価です。

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ツヴァイ2プレイ中

2010/05/19 13:38|未分類TRACKBACK:0COMMENT:4
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 今暇な時間があればもっぱらこれを攻略中なので、ブログを書くのに時間をとても割れません。アクションRPGバンザーーイ。


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 しかしこれといい、デュープリズムといい、自分が本当にこういった感じのゲームが好きだなぁ。


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スラスラ読めるオーラバトラー戦記前半と愛すべき邪悪なガロウ・ランたち

2010/05/17 23:11|富野作品感想TRACKBACK:0COMMENT:2
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 最近忙しいですが、『オーラバトラー戦記』は相変わらずちょくちょく読んでいます。ガロウ・ラン定番の強獣部隊とミィナ絡みの前半戦が終わって、今はガロウ・ランたちもオーラ・マシンの導入を試し始める後半戦の第3巻中途です。

 それにしても、意外といえば作者に失礼かもしれませんけれど、この『オーラバトラー戦記』は(同じく野性時代にて連載された)前作『リーンの翼』と比べて、さらに一般人にとってもスラスラ読める代物になってると思います。もちろん、『リーンの翼』は別に読みにくくなくて、むしろ青少年~青少年~一般成人に適する読み物だと思いますが、多少くどい話が入ってて、人によって「もっと本編の話(ストーリー)が読みたい」と思われるのもあるかもしれません。
 それもあってか、実際富野の次の連載作『オーラバトラー戦記』には、このような反省がされている感触があります。どの部分なのかというと、それがつまり『リーンの翼』を構成する一大要素である二次世界大戦の日本軍・政府の在りようついての批判と反省といった作者の思想(と同時に、主人公迫水真次郎の思想や思考の一部も構成する)が入ってるくだりです。これら文明や現実に対する主張は『オーラバトラー戦記』の前半ではほとんど見かけておらず、単に純粋なファンタジー・ヒロイック小説という容貌となっています。
 また、『リーンの翼』が剣戟はメインの肉弾戦であるゆえの重厚な描写から一転、『オーラバトラー戦記』は機械戦がメインということもあいまって、アクション場面の描写はかなり軽快になっています。おそらく作品の色違いのための作風調整もあるとい思いますが、前作からの改良と見なしてもいいかもしれません。
 以上の二点から、まだ全巻再読していないものの、個人は『オーラバトラー戦記』が他人にも気軽にオススメできる作品だといいたいです




 それにしても、タイトルにもなってる通り、この『オーラバトラー戦記』はオーラバトラーに乗って空に駆ける騎士たちがメインである話なので、数々ある個性的キャラのなかでも、前半一番目立ちしているのはやはりジョク(城毅)、バーン・バニングス、ガラリア・ニャムヒーなどですが、そんな主人公たちの影にまだ別の意味でのメインキャラクターがいます。
 前も言いましたが、『オーラバトラー戦記』の1巻~4巻はいわゆるバイストン・ウェルの地中に住む邪悪の種族ガロウ・ランとの闘争史ですが、それはあくまでアの国(つまりドレイク)についてるジョク視点から見たもので、いったん「正vs悪」という構図から離れると、4巻以前はギィ・グッガをはじめとしたガロウ・ランたちこそ真の主人公たちという見方もできます

 戦いに通じて将たる器まで大きくして、覇道と邪悪なオーラを纏うようになったガロウ・ラン頭領(御大将)ギィ・グッガ。強獣ハバリー空中部隊を指揮して、オーラボムと互角できるミュラン・マズ。頭が切れて、色んな作戦を実行できて、オーラボムの操縦までできるブラバ。ガロウ・ランらしくない戦術に開眼したため、仲間に見捨てられれてもわが道を行くビダ・ビッタ。どことなく地上人トレンに気があるミハ。オーラバトラーを操縦できるほどの賢明さの持ち主ヘレナァなどなど、ガロウ・ランたちは一人一人個性溢れて輝いてる。
 そんなガロウ・ランたちが最初の野蛮人としか言いようが無い姿から、だんだん知恵を身に付き強大になってゆく過程そのものがバイストン・ウェルの変革を象徴する「変化」で、読んでで非常に面白い。おそらくこれも富野がこの小説に通じて書きたかったものの一つであろう

 野蛮で残酷、それでいて純粋な心性持ちで生命力溢れるガロウ・ラン。4巻以降、このガロウ・ランたちはアニメ『聖戦士ダンバイン』と同じく全面的フェード・アウトすることになりますが、彼らの活躍を見たい方は、是非『リーンの翼』新版の1・2巻か、この『オーラバトラー戦記』の前4巻を読んでください。

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海のトリトン × 富野喜幸 in DVDでーた 2009年9月号

2010/05/15 22:30|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:4
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 最近忙しくてなかなか更新できない状態が続いています。6月になると今手元にあるものは一段落に落ち着くだろうけど、いつものペースで更新できないのが正直ツライです。そしてなによりいつもこのブログを読んでいただいている方に申し訳ないです。すみません。
 まあ御託はここまでで、今日は去年DVDボックス発売の記念として「DVDでーた2009年9月号」に載っていた富野監督の『海のトリトン』を紹介したいと思います。

厳しい製作状況の中で、自分のもっている力をすべて出し切った!
「海のトリトン」 × 富野喜幸(由悠季)
「宇宙戦艦ヤマト」「機動戦士ガンダム」のヒットでアニメ・ブームが到来する前夜。まだ眠っていたアニメ・ファンの意識に衝撃を与えた記念碑的作品はこうして生み出された

前途多難だった「トリトン」の旅立ち
 富野監督といえば、今年、放送開始30周年を迎えた「機動戦士ガンダム」の生みの親(原作、総監督)として有名。その初総監督作品である「海のトリトン」は、虫プロ出身の富野監督にとっては師にあたる手塚治虫の原作を大胆に脚色し、オリジナルに近い形でアニメ化したTVシリーズだ。
「最初からオリジナルをつくろうなんて、大それたことは考えていませんでした。当時のいろんな事情から、そのときの自分のもっているもので勝負するしかなかったんです」と、富野監督は苦しかった製作状況を振り返る。
「もともと、虫プロ系列の会社でパイロット版がつくられているという話は聞いていました。ところが、そのうちに経営的な問題でゴタゴタしている間に、まだ『宇宙戦艦ヤマト』をつくる前の、新進プロデューサーだった西崎義展さんが版権を買って、別の体制で製作することになったんです。そこで急きょ、虫プロにいた縁で僕がチーフ・ディレクター(総監督)として呼ばれたのですが、間借りの小さなスタジオで、人手もまったく足りない中、とにかく週1本のフィルムをがむしゃらにつくっていくしかないという状況でした。
 それと、もうひとつ問題だったのは、集まった先輩の脚本家たちがアニメだけではなく、恋愛ものも書けば実験映画のような作品もやるという、いろんな意味でプロの集団だったということ。そのため、みんなやりたいことがバラバラで、それをコントロールする立場の僕がうまくまとめきれなかった。だから、仕方なく自分の信じるやり方でいくしかなかったのです。

苦戦しながら貫いた演出でファンをつかむ
 監督はそう回想するが、出来上がった作品は、主人公トリトンが宿敵ポセイドンを倒すために旅をするRPG的展開の中で、個性豊かな敵の司令官たちのドラマ、巨大な怪物と戦うアクションと見せ場の連続。ポセイドンの指令を伝えるタツノコトシゴのマーカスや、トリトンの動きを監視するくらげのような子供たちに親しみやすいサブ・キャラも印象的に活躍する。
「そういうマスコット・キャラとしての使い方というのは、子供向けの作品では当たり前のことだし、それも含めて通俗的な1話完結の連続TVアニメとして、最低限、やらなければいけないことはやったつもり。でも、当時の技術の限界とか、演出家としての僕自身の力不足のために、必ずしも十分ではなかったという反省も、いまだにあるんです。だから、正直に言えばきれいな映像で見て欲しくない。ますますアラが目立ってしまうじゃないですか(笑)」
 当初は1年の予定で始まったシリーズは、視聴率でも苦戦して、半分の26話で打ち切りが決定。そこで富野監督は半分やけくそ、半分は確信犯的に脚本家を無視し、アニメ史に残る大どんでん返しの最終回を演出する。海の平和を守るヒーロー、トリトンが、ポセイドン族にとって恐るべき虐殺者だったという衝撃の結末は、それまでの勧善懲悪のアニメの常識を覆し、のちにオタクと呼ばれるようになる大人のアニメ・ファンの意識を目覚めさせるきっかけにもなった。
「僕はオタクを目覚めさせたつもりも、彼らを育てたつもちもありません」と断言する富野監督だが、一方で「~トリトン」はアニメで始めて自主的にファン・クラブが出来た作品。放送終了後1年余りを経て開かれたファンの集いには1000人もの女の子が集まった。
「そのとき、会場に呼ばれた僕は、彼女たちに向かって、”想像上の男の子に恋をするのはやめなさい”と、お説教したことを覚えています。今なら、そんな腐女子はもっとキツくしかりつけるところだけど(笑)。でも、あの子たちは今のオタク人種とは全然、違うタイプの子供たちだったんじゃないかな。もっと切実な思いを抱いていたような気がしますね」

「海のトリトン」こそ富野作品の原点!
 このとき、ファン直接に出会った経験から、富野監督は自分の思いを作品に込めれば、真摯に応じてくれる視聴者がいることを実感し、そうした存在を常に意識しながら作品をつくろうと心掛けるようになったと、以前のDVDボックスのインタビューでも語っている。そのように多くの少女たちの心を捉えたトリトンは、宿命に翻弄され、無理矢理放り込まれた戦いの中で傷つき、涙を流す繊細の少年。それは「機動戦士ガンダム」のアムロにも通じるものがある。
「結局、それが僕の気質なのでしょう。自分が想像したときには、ああいう主人公になる。改めて考えてみると確かにトリトンとアムロは繋がっている気がします。ただ、トリトンにかんして付け加えておくと、録音監督の浦上靖夫さんには本当に感謝しています。はじめに言ったような製作状況で僕は監督でありながらアフレコにもほぼ立ち会えませんでしたし、キャスティングの決定権もなかった。でも、トリトンの塩屋翼君の声を聞いたとき、よくぞ見つけてくれたと思いました。そういう声の主を発掘した録音監督なら、ほかのキャスティングも間違いない。浦上さんとはその後『~ガンダム』『~イデオン』でもごいっしょしていますし、塩屋君にも『~イデオン』のコスモを演じてもらったり、そういう信頼出来る人との出会いがあった作品でした」
 この後、富野監督は「~トリトン」と同じ善悪の逆転劇がある「無敵超人ザンボット3」や「~ガンダム」をつくり、世代を超えたアニメ・ブームの中心的人物に。そしてアニメ界の巨匠となった今、子供向けにつくった「海のトリトン」は自身にとって、どのような意味をもつのか。これには「わからない」と明確な答えはなかった富野監督だが、読者プレゼントの色紙にクラゲの絵を描きながらひと言。
「こういう絵がスラッと出てくるということは、やっぱり僕は『~トリトン』の作者なんだよね」
 そのことばには、少なからぬ作品への自負と愛着が感じられた。「海のトリトン」にはそうした富野監督の苦闘の時代のさまざまな思いが刻印されているのである。


PROFILE
1941年神奈川県生まれ。’64年虫プロ入社。「鉄腕アトム」後半から脚本&演出を担当し、’67年よりフリーの演出家に。’79年「機動戦士ガンダム」’80年「伝説巨神イデオン」ほか、原作、総監督として力作を多数発表。小説や主題歌の作詞なども手掛けている




「海のトリトン」が名作と呼ばれる4つのワケ

心に残るOP&ED曲
OP「GO!GO!トリトン」は、トリトンの戦いを表わすような力強いメロディ。曲と連動したアニメも当時は斬新だった。ED「海のトリトン」では、ヒットする前の「かぐや姫」がバックコーラスを務めている
●ルカーに乗って海に行くOPのトリトン。放映開始当初はOP映像の製作が間に合わず、代りにED映像を流していた

女性ファンの心を捉えた主人公トリトンの魅力
感情豊かな等身大の主人公として人気を集め、アニメ・キャラとして始めてファン・クラブがつくられるほど愛されるトリトン。その美少年ぶりとヤンチャな言動から女性の支持も高く、イベント会場では黄色い声が飛んだ
●凛々しいグラディエーターファッションも人気の理由
●故郷に帰りたがるピピを厳しく説得する男らしい一面も

濃密な敵キャラクター
母性あふれるルカー、わがままなピピなど味方キャラもさることながら、それ以上に強烈な個性を放つのが敵キャラ。トリトン征伐にかける思いや仲間同士の会話も興味深く、伝達係マーカスの「ガイ!」など印象的なセリフも多い
●ポセイドンを裏切ってトリトンを助けた異色の敵、ヘプタポーダ
●トリトンとの戦いに敗れたポリペイモスは、掟に従い処刑される

原作とは異なる衝撃のラスト
原作では、宿敵ポセイドンを倒すためにみずから犠牲となるトリトン。TVシリーズでは、ポセイドン族が過去の復讐のためにトリトン族と戦っていた事実を知る。勧善懲悪を超えた戦いのドラマは大きな衝撃を与えた
●敵の大ボスと思われていたポセイドンの正体は意外なもの。富野監督は放映開始当初からその構想を抱いていたという


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クイズの正解は……

2010/05/14 00:05|未分類TRACKBACK:0COMMENT:0
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クイズ:テロ青年矢藩朗利とガンダムの関連性は?

 先日、「『リーンの翼』3巻に載っている、過激青年ロウリがテロに至るまでの経過のなか、実は一つだけ「ガンダム」と関係ある箇所があります。その箇所はどこなんでしょう? 正解は「一つの名詞」となっています。」という題のクイズを出しましたが、さっそく正解を答えた方が現れました。

 正解は、リーンの翼第3巻のP55に出てくる「レコンキスタ」です。ウィキペディア日本語版によると「国土回復運動」または「再征服運動」という意味ですが、この作品では「国土再建」とされています。

 なので、子犬さんが正解です。さすがに富野ファンの第一人者です!

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 しかし、そもそも「レコンキスタ」はガンダムとどういう関係あるのかと疑問を持っている方もいるかもしれません。実は、2年ほど前このレコンキスタについて一回だけ記事にしたことがあります。

オフィスアイ(2)

 そう。富野の個人事務所「オフィス・アイ」の下に商標登録されているものです。しかも当時は「レコンキスタ」と同時に、「ガンダムレコンキスタ」も一緒に出願されました。しかし、ガンダムならば「バンダイ―創通―サンライズ」という鉄則が厳然として存在しているゆえ、富野個人の所持は許されるはずもなく、「ガンダムレコンキスタ」は却下されました。結果、富野の元に残っていたのは「レコンキスタ」のみとなった。

 まあ、そんなのももう昔の話なので今更掘り返す気もしませんが、それでもこの「ガンダムレコンキスタ」とその商標登録はいったい何なんだったのかはやはり気になります。普通に考えれば没企画でしょうけれど、それにしても、「ガンダム」と「国土再建」という組み合わせは非常に面白いです。2007年でいえば富野監督とアーレントが出会う以前でしたから、どうやら『リング・オブ・ガンダム』系の文明再興・世界再生の話ではなさそうですが、そうなるとこれはいったいどういうものなのか、ますます興味を持つようになりますよね。




 とにかく、正解の子犬さんに賞品を差し上げることにします。おめでとうございます! また、参加していただいたnikovさんもありがとうございます。残念ですが、プラモデルじゃないです。それにしても、そういえば『∀の癒し』でもこういう言い方をしてましたが、2chの板やスレを「コーナー」と言ってるあたりは、さすがに富野監督とのジェネレーションギャップを感じますよね(笑)。

▽続きを読む▽

強獣/恐獣図鑑を作りたいな

2010/05/12 22:58|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:0
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フェラリオ大全(不真面目版)

 『オーラバトラー戦記』を再読しはじめて、ガロウ・ラン戦士ミィと彼女の愛獣トキョーの威力に惹かれて、何度も作り損ねた「バイストン・ウェルの強獣/恐獣の一覧リスト」を作りたくなったでござる。範囲は『聖戦士ダンバイン』、『リーンの翼』旧版小説、『ファウ・ファウ物語』、『オーラバトラー戦記』、『ガーゼィの翼』、『ガーゼィの翼』アニメ版、『リーンの翼』新版小説の8つの作品です。OVAや出渕のオーラファンタズムとかはカバーしきれませんので、フォローしない予定です。
 『ダンバイン』はまあ設定集を見れば分かりますが、『オーラバトラー戦記』は今の再読で一遍チェックしないと分かりません。『ガーゼィの翼』は幸い去年再読の時ちゃんとノートとってありましたんで、今のところ『ガーゼィ』の部分はコンプリートしました。

 以下は今の時点で確認済みの強獣/恐獣たちです。紹介は後日に追加。しかし、『ガーゼィ』の強獣/恐獣は多いですね。


『オーラバトラー戦記』(1-2巻)
ズガスーン
ハバリー:巨大な鳥。
マンタラー:飛べないけど飛翔できる翼を持つ竜型生物。
ドラゴ・ブラー:超強い。口から火を放つほどのガチファンタジー生物。カットグラ3機と対等戦える。

『ガーゼィの翼』
ダラガウ
カビカ:蜘蛛型
フンドウ
ブンズ・ド
ゼッパ
スクブス
オデデ
ドラゴ・ロール:竜首を持つ巨大ヘビ。
バンドウ・ラン
ブドゥダ
ガロウダス
ゲッグ
カビュドゥ


 ちなみに、『ダンバイン』、『リーンの翼』、『オーラバトラー戦記』では強獣と呼ばれていますが、『ガーゼィの翼』では恐獣という呼称で登場しています。読みはまったく同じですけど、このようなさり気ない遊びは好きです。まあ、シリアスにいうと、『ガーゼィの翼』の小説にはガロウランもフェラリオもオーラマシンもなく、ああいった異形の野獣たちは一番特異なものであるため、それらの獣たちは単に「強い野獣」ではなく「恐い野獣」ゆえ、恐獣と呼ばれるんでしょう。いわば視点の違いが導いたもの。

クイズ:テロ青年矢藩朗利とガンダムの関連性は?

2010/05/11 21:35|未分類TRACKBACK:0COMMENT:2
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 矢藩朗利。
 『リーンの翼』の脇役。主人公鈴木エイサップの悪友。在日韓国人三世の金本平次の兄貴分。大学生でありながら、テロを計画した暴れ者である。テロの真っ最中にバイストン・ウェルに落ち、オーラバトラー「シンデン」の操り手になって、地上侵攻後は勝手に東京へ無差別攻撃を仕掛ける末、無国籍軍艦パプッシュから核を盗み出し、迫水のハイパー化したオウカオーに握り潰された。

 そんな一見ひたすら暴走する青年である彼が、小説『リーンの翼』の第3巻では、実際わりとまともで理的な青年でして、決してただのバカではありません。アメリカ海兵隊へのテロ攻撃という一見無茶で無知な行動も、実際彼なりのロジックと思考の末に出した計画です。『リーンの翼』3巻は詳しい内容が載っていますので、アニメ版としてのサブテキストとしてもオススメです。

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 で、正題。ここに突然一つのクイズをします。

 『リーンの翼』3巻に載っている、過激青年ロウリがテロに至るまでの経過のなか、実は一つだけ「ガンダム」と関係ある箇所があります。その箇所はどこなんでしょう? 正解は「一つの名詞」となっています。

 ヒントは、富野監督と関係ありますが、必ずしもガンダムシリーズの本編と関係あるものとは限りません。答えは人によっていささか強引と感じてるかもしれませんけれど、正解はこちらが想定したものに限らせていただきます。


 正解の方には賞品を差し上げますから、皆さんも当ててみてどうでしょうか。期間は日曜日までです。

オーラバトラー戦記再読とリーンの翼感想

2010/05/10 18:31|日常話TRACKBACK:0COMMENT:2
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - オーラバトラー戦記再読とリーンの翼感想
 そろそろ『リーンの翼』を読み終わる方も出るところに備えて、比較するという意味で、同じバイストン・ウェルシリーズの小説『オーラバトラー戦記』を読み始めました。
 このオーラバトラー戦記』は巨作・新版『リーンの翼』の出版後、依然にもっとも長い富野小説作品なので、お気楽に読み返すものではありません。しかし、前はストーリーを追うだけで精一杯だったんですが、今回改めて読むと、『リーンの翼』や『ガーゼィの翼』などの語り口の差異、構成の違い、世界観の構築などもガクンと分かるようになりました。そういう意味では、今回こそ本当の意味の「作品を読んでいる」といえるかもしれません。
 ひとまずガロウ・ランとの闘争を描く4巻まで進む予定ですが、この作品について何かご感想がありましたら、是非教えてください。

 しかし、1巻はさすがにちょっとエグイな…富野さんがガロウ・ラン嫌う理由はなんとなく分かるようになりました。ガロウ・ランという極悪非道な連中を描くには、ああまで書かないといけないのに、それがあまりにもエグイので、作者本人でさえ嫌悪を示すほどです。しかし、結局富野さんはクソ真面目な人なので、ガロウ・ランを成立させるために、無理してまで自分が大嫌いなシーンを書かずにいられませんでした。これも富野さんが仰ってる「作品に没頭しない」ということでしょうね。

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 『リーンの翼』でいえば、最近また一つ素晴らしいリーンの翼の感想を見つけました。短いながらもリーンの翼という小説の真髄を伝えてくれました。

今度は俺がエクソダス|リーンの翼読了。

長かった。原稿用紙5000枚分は長い。
ファンタジー、中世、近代、現代、個人と組織、第二次世界大戦、戦後民主主義、軍事、全体主義、テロ、ロボット、富野由悠季、いろんなものがつまってた。
グインサーガ序盤(ファンタジーの世界で亡国復興のために新興国と戦う)
+艦隊シリーズ(戦死して転生した帝国軍人が後世世界で太平洋戦争について考える)
+トム・クランシー(軍事スリラー、核、テロ)
+「教えて下さい、富野です」(富野由悠季対談集)
+ハンナ・アーレント(全体主義)
+富野ガンダム(絵空事の世界で描かれたリアル)
+ゴジラ(反核映画)
+白富野(頼まれなくったって生きてやる!)

な浦島太郎。
自分が見てきたもので言えばこうなります。
ファンタジーものでもロボットものでもないです。
ジャンル分けされている枠の中にポンとはまるような作品ではありません。「そういう小説ってあるの?」と聞かれたら「はい、『リーンの翼』です」というわけです。

特に3巻が面白かったです。まるで「教えてください、富野です」の総集編のようで。
まさに「教えてください。迫水です」(笑)


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 それから、先日お伝えした渋谷アニメランド5月25日の富野監督登場回に応じる質問・メッセージの募集は今日が締め切りなので、まだメッセージや質問を送ってない方はお早めにしてください。将来の予定はまったく知らないものの、とりあえず新作について聞いてみようかしら。

渋谷アニメランド

ゲスト:富野由悠季さん(アニメーション監督・原作者)
パーソナリティー:藤津亮太(アニメ評論家)
TVアニメ史上のターニング・ポイントとなった
「機動戦士ガンダム」の原作者・総監督
である富野さんに、アニメで表現したいことの本質
などについてお話をうかがいます。

富野さんへの質問・メッセージ締め切り5/10!

JAniCAが若手アニメーター育成プロジェクト・募集案内を公開

2010/05/09 00:33|未分類TRACKBACK:0COMMENT:0
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JANICA、若手アニメーター育成プロジェクト始動 来年1月末まで4作品予定


 先日お伝えした文化庁の受託により今年度若手アニメーター等人材育成事業のプロジェクトを関わるJAniCA(日本アニメーター・演出協会)が、昨日説明会を開き、制作団体募集を始めました。募集内容は、以下のとおりです。

2010/05/07
若手アニメーター育成プロジェクト・募集案内

若手アニメーター育成プロジェクト(平成22年度若手アニメーター等人材育成事業) の募集案内を掲示いたします。

募集期間:平成22年5月10日(月)から同月21日(金)まで
募集内容等:募集案内をご確認ください。
お問い合わせ:プロジェクト事務局/担当 大坪(ohtsubo@janica.jp)

募集案内
様式1,2,3(PDF形式)

様式1,3(Word形式)
様式2(Excel形式)


 プロジェクト全体の内容は、おおむね以下のとおりです:

①国の1本3800万円(計4本)の資金援助でアニメを制作
②アニメ制作に通じて若手アニメーターを育成(このプロジェクトの最重要事項)


 JAniCAの資料によりますと、このプロジェクトの目的は:

直接の成果
ア 次世代を担う若手アニメーター層の育成
イ 新人アニメーターの育成方法に関する知見の獲得と方法論の確立
ウ イにより得られた成果の業界全体への普及・活用
エ 下請化の進む制作会社の活性化
オ 一線級監督等に対するオリジナル作品制作機会の提供

間接的効果
ア 制作工程における契約書の締結等、法遵守の実現
イ モデル契約書策定等、アを可能とする環境整備
ウ 制作スケジュール改善を目的としたモデル工程管理の検討

 詳しい内容は公式サイトのリンクにて読んでください。個人的はこのプロジェクトの善悪を判断するつもりはないですが、それでも友人のなかでもアニメーターさんがいるため、現状に対してなんらか一石を投じる改善手段があれば大いに歓迎します。「国がアニメに金を出す」という言葉にひっかかる人もいるかもしれませんが、国策としては適切だと思いますし、一つの産業に対する援助ですから、「たかがアニメ」という色眼鏡を外せば、十分やってみる価値がありますぜの試しだと思います。せっかく国が重い腰を上げて、金を出してくれますしね。

(↓以下は今回のプロジェクトについて富野監督さんの話です。いっぱいありますよ。)

▽続きを読む▽

富野インタビューから読み解く『リーンの翼』 その2

2010/05/06 22:11|富野由悠季関連TRACKBACK:1COMMENT:0
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富野インタビューから読み解く『リーンの翼』 その1

 前回に続き、今日はまだまだ富野監督のインタビューから『リーンの翼』を見るのです。今回使ってるインタビューは「本の旅人2010年4月号  富野由悠季インタビュー」です。全文を読むには、リンク先のシャア専用ブログ@アクシズさんのところまで。




そこを突破するアイデアを思いつくまでに一年ほどかかってしまいました。
―― そのアイデアとはどういうものだったのでしょうか?
富野 現在の日本のエイサップ鈴木と、バイストン・ウェルの迫水を交互に語るという方法です。このアイデアで大事なのは、エイサップ側の物語ではほんの数日しか経過していないのに、迫水のほうは五十余年が経過しているという部分にあります。たとえば、長い冒険の旅が実は一夜の夢だったりすることがあるように、あるいは遠い昔から現在までもが回想すると一瞬で思い出せるように、リアルとフィクションはきれいに分かれているのではなく、ある一点に輻輳して存在していると考えました。

 たかが小説の1巻のアイデアに1年をかかるのはとんでもないと考えている人もいるかもしれませんけれど、事実、今回の新版『リーンの翼』のなか、もっとも面白くて新作に当たる部分は、間違いなくこの第3巻です。実際読めばわかると思いますが、エイサップやロウリたちの現代&現実パートと迫水と仲間たちのホウジョウ建国&バイストン・ウェルパートが交錯している書き方はとんでもなく素晴らしいものです。最初はバラバラでまるで接点が見えないのですが、章が進むのにつれてだんだん輪郭が出て、ようやく我々が知ってるような形になるところに、一気にわーっと怒涛のような雪崩れてこんで、読者である我々はただ驚愕するしかない。そう、あえていうのならば、まさに手塚治虫先生の『火の鳥』のようです。

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 と、いう褒め方はさすがにちょっと言いすぎかもしれませんけれど、構成については、過去を代表する迫水と現代を代表するエイサップたちという二つのラインがだんだん近づくという形になっているのは、確かに称えるべきものなんです。

それを念頭に置いて、時間の流れ方が異なる現代日本とバイストン・ウェルを交互に描くスタイルを採用したのです。エイサップが生きる現代日本が「リアル」だとすると異世界バイストン・ウェルは「フィクション」。リアルの中にフィクションを交えることで、迫水の半生を端的に描き出せると考えたのです。

 リアルとフィクションの競演。これはバイストン・ウェルシリーズが持っているもっとも大きい特徴のひとつなのですが、それらは迫水を中心に表すのが、今までのどの富野小説にも見られない、ようやく大河小説なみの重厚さを持つようになってる本格的な作品である証です。

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これはおもしろいもので、小説を書いている時は、迫水という男はそれなりに視野の広い、洞察力のある男だというつもりで書いていました。でも書き上げて読み直してみるとそうではなかった。迫水というのはむしろ視野が狭い、猪突猛進する男だったんです。

 人を統べる立場についてから、迫水は長年一つの念を自分に言い聞かせますが、それが「二戦のような旧日本にならない」というです。しかし、「結果的」に、やはりアニメ版のような強権を振るうような王になっている。いったい何が彼をそうさせたのか、詳しくはご自分で読むのがオススメですが、ここは、別の視点から富野のこの発言を見てみましょう。
 
 なぜ富野はこのような発言を話したというと、二つの原因があります。一つは「昔の気性のままで生き続いていた迫水は、前世代(迫水がアマルガンに殺された旧版の時代、つまり世界第二次大戦までの時代)なら対応できる男だったが、再び現代(アニメ版の時代、つまりエイサップたちがいる現在)と直面したら、どうあがいても時代遅れにしかなれませんでした」とういうことで、そしてもう一つは「富野ご本人がこの旧作と新作の25年の間、視野がさらに大きく広がっていた」ということです。
 迫水=富野という考え方から見れば、旧版と新作の間にいた富野(&時代)のこの25年という時間の隔りは、すなわち迫水にとっての過去(自分が生まれ育った時代)と現代(エイサップたち青少年の時代)の「断絶」そのものだった。この埋めようがない断絶があるからこそ、だれもかおかしいと思えるほどの断絶が、そのままアニメ版のサコミズ王の身に反応されましたし、新版小説の迫水にもフィードバックされました。

でも、だからこそ迫水はバイストン・ウェルでの白刃戦も生き延びることができたと納得しました。彼は目の前の敵のことと、自分が好きな女のことしか考えられずに死んでしまったよう男です。

 そうです。迫水は一見バイストン・ウェルの混沌なる世のなか「世界の理」を洞察してきた男だったんですが、その彼の生きる動機は自分なりにまとめると二つしかありません:「とにかく戦って抜いてから考えよう」「とにかくリンレイのために戦えばいいだろう」。まさしく作者である富野本人が言ってた目の前の敵と自分が好きな女のことしか考えていません。

構造とは、作品の中心にある背骨のようなもので、細部をそこに寄せていくことで作品がひとつのまとまりを見せるようになるものです。

 この部分に関しては、富野と冲方氏との対談もご参照ください。「構造」を意識するくだりです。冲方氏が「一番びっくるする」部分はまさにここです。

「リーンの翼」の場合は「生き物=生命体についての物語であること」。第三巻の冒頭、再びバイストン・ウェルに帰還した迫水が気を失った状態で鳥のさえずりを「雌とやりたい、やりたい」というふうに聞くシーンを思いついた瞬間に、これで「リーンの翼」は構造を手に入れたと思いました。

 構造を手に入れたことに関してはまだ考えなければいけませんが、あの冒頭の描写を読んで、自分は非常に感心しています。ああいった見もふたもないくらい生命力ありふれたシーンで新たな希望を匂わせて迫水の再生を書くのが、さすが性的何かを書く名手である富野ならではのものです。

 あと、これとは別に、『ガーゼィの翼』をまだ覚えてるかもしれませんが、第1話の冒頭で主人公クリスと彼女中臣留美子が話してるときに、二人の足もとには一匹の瀕死の蝉がもがいている。これは小説版にはなかった表現で、アニメ版特有な描写です。あれはいったいどういうための描写かというと、まだ考える余地がありますが、カットの積み重ねを大事にしている富野はわざわざこのシーンを入れたということは、このシーンが全編の何かを象徴しているのが言うまでもないことだろう。

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―― 第三巻では迫水が国造りをするエピソード描きつつ、一方で地上世界では朝鮮戦争、東京オリンピックなど時代が移り変わっていく様子が対比されます。全編を通じて非常に印象的な部分ですよね。
富野 これはTVアニメ出身という僕の弱点といっていいでしょう。今回のバイストン・ウェルなり「機動戦士ガンダム」の宇宙世紀なり、物語を作るにはそういう“マンガっぽい”大仕掛けが必要になってしまうんです。ましてやドキュメント作家のように事実を積み重ねていく作業は苦手です。今回も歴史に即した部分は書くのが大変でした。(中略)もっともそういう“マンガっぽさ”にも効用はあって、そういう設定を使うと、今回のように戦後を点描するなどして、本質的なことを端的に表現できるのではないかとも自惚れていますけど。

 事実、「歴史を宇宙世紀まで延ばす」ガンダムシリーズにしても、「リアルとフィクションを繋ぐ」バイストンウェルシリーズにしても、富野は今まで一度もこのような書き方をしなかったのです。なので、今回は初めてようやく獲得したものといえます。

―― 仕事とおもうからこそ自分にプレッシャーをかけられるわけですね。
富野 そうです。僕はこの小説がなければ哲学や社会の成り立ち、歴史につて勉強することはなかったでしょう。現代というものを理解しようとするとことなく死んでいったと思います。だから三年近く「リーンの翼」にかかわって、ようやく大学に入学したばかりのような知るべきことを知れた気分になっています。

 著者ご本人の言葉とは裏腹に、富野は実はかなりの勉強家ですが、この新版『リーンの翼』はさらに富野がありとあらゆる知識と思想を動員した結晶といえます。言い換えれば、3年近く勉強したものを全部なんとか取り混ぜたという言い方もできます。
 特に、『教えてください。富野です』の対談者たちの著作から得た知識や考え方が多くて、第3巻はまるで現代パートとホウジョウパートはそれぞれ「教えてください。朗利です」と「教えてください。迫水です」に集約できるくらいなのです。そんなの辛気臭くないかと思っている方もきっといるでしょうけれど、繰り返しますが、この第3巻は今までどの富野作品にも見られない描写と面白い描写に満ちているものです。その中毒性は半端ないです。

教えてください。富野です教えてください。富野です
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―― 「機動戦士ガンダム」のノベライズをはじめ、数々の小説を書かれてきましたが、今回は久々の長編小説でした。
富野 いや、久しぶりもなにも、僕にとっては今回が初めての「小説」体験といっていいと思います。それ以前のノベライズ仕事とはまったく性質が違います。僕の作品の中で「リーンの翼」以外に「小説」と呼べるものがあるとするなら、最初に書いた「機動戦士ガンダム」ぐらいしかないでしょう。あれには「小説」に必要な「動かしがたい固有なもの」が含まれていました。そういう意味では「リーンの翼」はそれ以来の「小説」といえるかもしれません。

 申し訳ございませんが、これについてまったく賛同できません。富野さんご本人の言ってた感触みたいなものについては、自分はまあ分からないでもないのですが、ほかの作品も立派な小説です。ノベライズを除いても、ちゃんとした面白さを持ってるちゃんとした話はやはりいっぱいありますので、この言葉はとてもじゃないけど同意しません。まあ作者個人の感想なのでどうでもいい。

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―― 今後、またバイストン・ウェルを舞台に小説を書かれる予定はありますか。
富野 いえ、あとに残っているのは些末な事象のことだけに思います。書こうという衝動が湧いてきません。もしこの世界に興味があるなら、みなさん、どうぞ書いていただいて結構ですよ。ガンダム・シリーズと同じです(笑)。

 これを聴いてショックと覚えてる人もいるかもしれませんが、バイストン・ウェルは本来現実と虚構の接点を探すシリーズなので、2010年の現在(『リーンの翼』の劇中設定ではさらに2015年)まで上書きした今の時点では、確かに富野的にはさほどもう一度書く必要がないかもしれません。
 そうは言いながらも、富野監督は別のインタビューで以下の話をしたのです:

もちろん仕事というのは、自分一人で決めることができないものですから、今後「バイストン・ウェル」の作品に関わることがないとはいえません。

 また、前の記事にも言ってたとおり、バイストンウェルものはサンライズにとって「ほぼ唯一持っているファンタジーシリーズ」と「ガンダム、ボトムズに次ぐ三番目古いシリーズ作」ですので、最近のボトムズのように、むしろ富野以外の若手に作らせるのもある意味できることだと思います。

JANICA、若手アニメーター育成プロジェクト始動 来年1月末まで4作品予定

2010/05/05 01:27|未分類TRACKBACK:0COMMENT:0
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 これについて個人はまだまだ考えなければいけないことがありますが、とりあえず情報散布という意味で、今回日本アニメーター・演出協会(JANICA)さんが関わる業務のお知らせを貼ります。

 JAniCA監事を勤めている桶田大介弁護士が今回、JANICAが文化庁の受託により今年度若手アニメーター等人材育成事業のプロジェクトをブログにて告知しました。


JAniCA監事のブログ|若手アニメーター育成プロジェクト

この度、JAniCAは文化庁の平成22年度若手アニメーター等人材育成事業(若手アニメーター育成プロジェクト)にかかる業務の採択を受けることができました。私も、JAniCA副代表でアニメーターの神村幸子氏と一緒に、プロジェクトマネージャとしてこのプロジェクトに参加します。

この事業は、メディア芸術であるアニメーションの振興に向けた取組の充実を図るため、将来を担う優れた若手アニメーター等の育成を推進し、もって我が国アニメーション分野の向上とその発展に資することを目的として、平成22年度より新規事業として実施されることになったものです。

プロジェクトでは、募集にご応募いただいた制作会社等の中から、アニメ業界内の有識者による選定・評価委員による選定を受けた4つの制作会社において、一線級の監督の下、若手アニメーターを積極的に起用した制作スタッフにより、平成23年1月末までに、それぞれ現在テレビ放送で主流の30分枠に合わせたOP、ED含め23分程度の短編オリジナルアニメーション、計4作品が制作されます。プロジェクトの主目的は、この制作過程におけるオン・ザ・ジョブ・トレーニングとその実践によるノウハウの獲得・普及です。なお、プロジェクト終了後における作品の著作権は、原則として各制作会社に帰属することになり、また主要制作スタッフについては一定の二次配当権が与えられる見込みです。

年度内の作品完成という厳しいハードルをこれ以上高くすることのないよう、プロジェクト事務局では可及的速やかにプロジェクトの実施準備を進めています。プロジェクト計画書を含めたプロジェクトに関する資料は、5月7日(金)の応募社向け説明会開催後、JAniCAホームページで公開を予定しています。

 また、ブログにても記したとおり、桶田氏はブログのほか、Twitterでも「@DaisukeP」というIDで意見・要望の返答を行っています。このプロジェクトに気になる人はぜひ。以下のリンクも合わせて読むと、さらに今回のプロジェクトをわかることができまず。


日本アニメーター・演出協会(JAniCA)
平成22年度若手アニメーター等人材育成事業に関する制作団体募集説明会のお知らせ(PDF)

▽続きを読む▽

富野インタビューから読み解く『リーンの翼』 その1

2010/05/03 15:55|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:5
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 今日から数回を分けて、最近富野監督の『リーンの翼』についてのインタビューからこの作品をちょっと語りたいと思っております。今回使っているインタビューは「ガンダムエース2010年4月号『リーンの翼』刊行記念 富野由悠季インタビュー」です。




3巻、4巻を書きはじめたのは、OVA「リーンの翼」の作業が終わって仕事がなくなってですから、3巻、4巻を書くだけで3年かかりましたね。

 ここにはひとつのヒントがあります。3巻、4巻の執筆はOVAの作業終わった後のことです。言い換えると、今回新版リーンの翼の創作は3巻・4巻のいわゆる書下ろし部分から始まったものなんです。実際、前も言いましたが、1・2巻と3・4巻は感触といいチャプターの付け方といい、別物といっていいほど違ってるものですから、おそらくこの執筆のスタイルもその一因なんでしょうね。
 また、今までの富野執筆のスピードから考えれば、このペースはむしろ遅いくらいですが、少なくともここ数年の間富野は仕事においては自分を無駄にしていません。これはうれしいことです。

あくまで「リーンの翼」の続きを書くわけですから、後戻りするわけにもいかないし、繰り返すわけでもありません。ですから作者の気分は27年前と変わっていません。物語のラインの上で時間が推移しただけのことです。

 ちょっと前ガンダムシリーズについても同じことを言いましたが、富野由悠季の作品世界観のなか、いわゆる逆戻りも循環もなく、ただ前に進むのみしかありません。創作の方法論の制限か、作り手が真面目すぎるゆえか、とにかく時代を前に押し出すというスタイルをとっています。そうした方法論は、この25年前の作品『リーンの翼』の再構成・執筆がされてるときもまったく変わりませんでした。旧小説『リーンの翼』とOVA『リーンの翼』とその間の架け橋を構築する方法はいくつかありますが、あくまで「続き」として書くと方法論をとったというわけです。
 しかし、そういう方法論をとったからこそ、「どう繋ぐ」という執筆上の問題も出てくるからです。そうした解決法は最終的『リーンの翼3』の現代パートとBWパートを章ごとに交錯して描写する形となったのです。


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おそらく自分の年齢を意識して、年相応のものを書こうと思ったら、3巻、4巻はもっと辛気臭いものになったでしょう。

 それは旧版『リーンの翼』にもいえることです。BWに落ちたばかりの迫水は20歳くらいで、やはり当時の富野(42~44歳)とかなり離れています。もっとも面白いことに、富野は年相応のものを書かないつもりと言いましたが、OVA版『リーンの翼』のラストもこの新版小説のラストも、結局迫水は年をとってしまって、結果的に劇中にもっとも作者である富野の年に近いものとなってしまったのです。

「地上の世界から来たエイサップたちの物語」と「無国籍艦隊を生み出す物語」というアイデアを先に設定しておいて(後略)

 OVAにおいては、結局この無国籍艦隊は壮大な物語の踏み台になってしまった節はありますが、このとおり、企画当初はむしろアニメ『リーンの翼』のキーアイデアのひとつと言えます。「無国籍」という点においては、ある意味「第3勢力」と「中立するもの」を描き、エイサップやリュクスみたいな混血と呼応しようとするものですが、残念ながらアニメではそういった意味性が見られません。そして、この「無国籍艦隊」はやがて新版小説『リーンの翼』に通じて、再び復権を果たしました。
 もっとも、私がこの「無国籍艦隊」を見たとき、一番最初に思いついたのは「沈黙の艦隊」ですね。あのとき、富野はオファーを蹴らなければ……とか今でも時々思っていますね。


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OVAのファンの方々には嫌な気持ちになるかもしれませんが、OVAの「リーンの翼」を作り終わったとき「『リーンの翼』はこんなちゃちな話じゃないんだよ」と思いました。

 私もそう思っております。事実、『リーンの翼』は少しリテイクや新カットの追加くらいで、映画にさえなれるものと私は思います。

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読んだ方は気づいたかもしれませんが、あんな非科学的な、非リアリズムな展開は、生理的に一番嫌いなことです。

 事実、富野作品のなかにニュータイプやイデやオーラ力やオーガニック的何かがあるにしても、人という肉体や精神に通して発現するのは、やはりごく普通なものでしかなりえません。(ひとつ例外あります)。
 であるからこそ、この形をとった『リーンの翼』は『王の心』という呪術的な呪縛がある富野作品のなかでも異色作である作品と似たような匂いがするのです。

「オーラバトラー戦記」みたいな物語の構造は「お話」として自分の意識を抜きに書けますが、今回の「リーンの翼」は自分の恥部まで見せてしまったという感覚があります。

 このへんは富野と冲方氏との対談もご参照ください。「構造」を意識するくだりです。

もちろん仕事というのは、自分一人で決めることができないものですから、今後「バイストン・ウェル」の作品に関わることがないとはいえません。

 バイストン・ウェルはファンタジーものとしてはちょっとした面倒なものかもしれませんけれど、アニメ『リーンの翼』まで『ダンバイン』の一シリーズとして考えれば、バイストンウェルものはサンライズにとって「ほぼ唯一持っているファンタジーシリーズ」と「ガンダム、ボトムズに次ぐ三番目古いシリーズ作」ですので、最近のボトムズのように、むしろ富野以外の若手に作らせるのもある意味できることだと思います。


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出来不出来で言えば、気にかかるところもあります。1巻、2巻はリライトであるから、3巻、4巻とは違う印象があるかもしれません。リュクスについてはもっと書いたほうが良かったかもしれない。

 リュクスの出番でいえば、確かにちょっと物足りない感じです。ただ、わざわざ口癖を追加するなど、富野はリュクスにかなり考えたのも事実です。

ただ、書き終わった僕としては文庫本上下巻ぐらいが良かったなとも思います。つまり、何を考えているかというと「リーンの翼」が少年少女文学全集に並んでほしい。それが残された「リーンの翼」の夢ですね。早く古典に仲間入りしてほしい。「ピーターパン」や「かぐや姫」と並んでほしい……ちっとも謙虚じゃないね(笑)。

 角川書店には子供向け小説としての「つばさ文庫」というレーベルがあります。つまり、『リーンの翼』を「つばさ文庫」として書き直せばいいと思いますよ(『スレイヤーズ』などみたいにね)、角川書店さん!!
 事実、『シーマ・シーマ』や『アベニールをさがして』や『ガーゼィの翼』など比較的にマイナーな富野小説を読んだことある方ならばわかると思いますが、これらの小説は文句なく面白いですが、改良・改善する余地はいくらでもあります。つまり、それらを原案して書き直すをすると、原作以上面白い作品を作れる可能性は十分あります。富野の世界観、キャラ、キャラの絡みや関係性、大まかなプロットなどは間違いなく魅力ありますから、あとはストーリー面でさらに補強すると、「富野以上の面白さ」ということも決して大言壮語じゃないと思います。


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もう一度、宇宙移民のはじまりから「宇宙エレベーター」で考えてみようと思っているんです。ただ、これはあくまでも技術論であって、お話はこれから。企画の大転換がはじまったばかりで、ようやく本編の設定に入れるところです。子どものためのアニメにする意識を持って取りかかるつもりでいます。「ゆとり教育」を受けてきた世代に向けても楽しめる作品にしたという野心があります。

 青木義男先生との対談は3月初頭のことでしたので、このインタビューはいかに新しいものだとわかります。新作企画を通すにはまだ時間かかるでしょうけれど、素直に今年の発表、来年の放送くらいは期待させていただきます、というのがおそらく富野監督を期待している方々の今の気分なんですね。

月刊ニュータイプにまさかの富野×冲方対談連載スタート!

2010/05/02 14:33|富野情報TRACKBACK:0COMMENT:0
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 月刊ニュータイプにまさかの富野×冲方対談連載スタート!
 富野由悠季監督と、吉川英治新人賞と本屋大賞のダブル受賞をしたばかりの冲方丁氏が、先月の野生時代の『リーンの翼』の発売記念対談に続いて、来月から月刊ニュータイプにて対談の連載を始めます。

月刊ニュータイプ10年7月号から富野・冲方対談連載開始│シャア専用ブログ@アクシズ

ザ・スニーカー10年6月号より。

冲方丁31

370 :イラストに騙された名無しさん:2010/05/01(土) 14:46:11 ID:XafeaQKT
ザスニ買ったんだが
富野由悠季監督との月刊ニュータイプでの対談について
7月号(6月10日発売)から2人の対談が連載としてスタートとあった

 かたやアニメの大ベテラン監督、かたや新鋭小説家であって、お互いに「技術を真似しようとしましたが、どうやって盗んでいいのかさっぱりわからなくて、ただ圧倒されました(冲方)」「書き口から文体まで自分がやりたかった“創作のかたち”があって、負けたと思いました(富野)」と認め合ってる二人は、今回はどんな火花を散らすのか、ぜひ見届けたいものです。


 じつをいいますと、ちょっとした前ある情報筋から聞いた話によりますと、すでに今回の対談は「ロングロング対談」になる予定と聞きました。
 しかし、アニメファンならご存知かもしれませんけれど、ニュータイプはビジュアルを重視しているアニメ誌なので、あまりこういった読み物にページ数を割る慣例はないですから、前このNTでの対談を話したとき、さすがに心配せずにいられませんでしたが、まさかNTが「連載」という形をもってくるとは、さすがに一本やられた感じです。
 まあ、アニメーションの巨匠・NTの(ある意味の)名付け親である富野監督もそうですが、『天地明察』で吉川英治新人賞と本屋大賞のダブル受賞をした新鋭小説家冲方丁氏も今角川書店いちばん熱い時の人ですから、この二人の対談を連載という破格の形で掲載するのも頷けますな。

 まだ帰省中なのですが、こんなビッグニュースを読んだくらいですから、ぜひブログで伝えなければいけないと思い、改めて記事させていただきました。

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