富野由悠季監督とその作品をひたすら語るブログ

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アニメはすなわち「映画」だが、アニメならではの独自性がある:『映像の原則』から見る富野由悠季監督のエンターテイメント観(2/3)

2010/01/30 22:33|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:0
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芸能のなかには、素朴な楽しみがあるはず:『映像の原則』から見る富野由悠季監督のエンターテイメント観(1/3)

  ええい、これがアマゾンか! 「リーンの翼 COMPLETE」が全く見えない。これがあの膨大な予約を出した結果なのかぁ?…これは許せん! アマゾンめ! 早く仕入れよ!
 というわけで、アマゾンで「リーンの翼 COMPLETE」は1月27日発売当日からすでに品切れのため、未だに入手できない人もそれなりいると思いますけど、もう少し辛抱してください。来週はきっと入荷しますよ!


 前回は芸能を論じたところで、今日は富野監督のアニメに対する思考を見てみましょう。

アニメ、CGに独自性はあるか?

 アニメにもCGにも、独自のものがないわけがありません。
 このテキストでは、アニメは映画の一部だと書きすぎて、アニメの独自性を認めていないように感じられた読者もいらっしゃるでしょうが、そんなことは考えいてもいません。
 ぼくは30年以上アニメで暮らしをたててきたのです。嫌いでできることではありません。
 しかし、ぼくが映画を先行させたのは、このテキストでわかるとおりです。
 映画が発明されたとき、映画はアニメ的な画像から出発しました。ジョルジュ・メリエスの『月世界旅行』はアニメ的だと思っていますし、映画は、もともと下世話な活動大写真であって、けっして高級なものではなかったのです。
 ですが、その高級なものではあい映画は、近代的な技術を駆使して大パラノマを描いてきました。
 そして、映画は大衆娯楽としての地位を築いたのです。
 その映像の大きさとかスリリングさ、おもしろさは、見世物としては上等で結構なものだと感じます。
 しかし、ぼくが子供のころの映画人は、必ずしも活動大写真が好きではなく、芸術的であろうとしていた姿勢がありました。それでも、商売で子供向けの作品をつくるようになった大人たちが、あきらかに子供の観客をバカにして、真面目に活動大写真をつくらない姿勢が臭いました。それが、ぼくにとって嫌悪感に育っていたことを自覚しています。
 ですから、映画であれアニメであれ、映像的な作品を創るときに、観客を舐めたものを創るのはやめよう、と考えただけなのです。
 観客に迎合することも、プロとしては、観客を舐めていることではないか、と警戒しつづてきました。ですから、ぼくが対象いしている観客は、もともと子供であったのです。逆説ではありません。
 難しい映画であっても、ともかく目先の画像が変わることで、なんとか映画を見切れていた。その記憶が、いつしか、自分のなかで理解できるようになれば、それは素敵なことです。小説など中学になっても読めなかったぼくですから、映画はかなり文化的な素養を育ててくれたのではないかと信じています。
  とすれば、映画なんて、大人向けに創っているように見えても、観客の半分ぐらいは子供だろう、と勝手に想像していますから、そのような観客に向けて映像作品を創るのに、本気で創ってなぜ悪い、ではなく、本気で創るしかないのです。
 ですから、ぼくにとっては、観客対象年齢を決める興行のあり方や、視聴対象を設定するTV業界の出現には、かなり抵抗感があったものです。こおようい書いて、古い話だなと実感します。
 このような意識をもったものが、この世界で今日まで生きてこられたのですから、この仕事をとおして知ったことは最大限、書きしるしたつもりです。 

 アニメが映画の一部であるのなら、映画らしいものにすることはまちがいではないのです。妙に偉ぶった映画より、活動大写真的パノラマ、子供を舐めない物語を描けるのが映像作品ではあいか、とぼくはチャレンジしてきたつもりです。
 子供でも大人の世界を観たいんだ。そのようなドキドキするものを創りたいのです。それはマンガ以上に、ぼくにとってサスペンスを感じさせるものだったのです。
 そのために、アニメは映画だといいつづけているのです。
 アニメはマンガ絵をつかっているため、その機能を世間はおとしめて、それでいて、商売になるとわかるとロクに活動大写真的なものが好きでもない大人が手を出してくれるようになりました。ただそれなりに好きだけで商売に参入するサラリーマンたちもいます、ヴィジュアル社会と認知されれば、国家までが映像産業に関心をよせてきました。
 国家が映像に口を出すなどもっとも厭な現象ではないか、と懐疑します。
 絵のシンボル性は実写以上で、上手につくれば、実写以上に長生きする媒体だと、ぼくは身に染みて知ることができましたので、これをアジテーションの道具につかわれるのだけは厭あのです。このことは、病人を作るような作品も世に出したくない、という主張にもつながるのです。
 絵そのものが動く楽しさは原始的で、素直にアニミズムを信じられる嬉しさがあります。それをぼくは、芸能と同じではないかと感じられるようになったのです。
 実写より古ぼけず、立派に活動大写真のメリーゴーランドになると信じているのです。それは映像でもできるはずだと夢想しています。
 大人になると、なぜ活動大写真的な世界を子供的だと思ってしまうのでしょうか? ぼくにはそれがわからないのです。
 このようなテキストを書いたのは、ぼくにできないことを、みなさんにやってほしいからなのです。
 そして、このテキストでいう原則というのは、視覚印象を基本にしているものであるのだから、身体性と密着しているものであって、その感覚基準については、身体性と密着しているものであるから無視できない、と確認しておきます。これは時代いよってグズグズになってしまう認識論ではないからこそ、原則となるのです。

 そもそも映画は元々アニメと同じように、ただの「動く絵」です。それは懐古でもこじ付けでもない、歴然とした事実です。まったく手描きから出来上がったアニメと質感が違うかもしれませんけれど、受け取る側が働かされる機能は同じなはずです。これが「映像の機能」で、この技術本でもさんざん強調されてる原理原則です。
 しかし、以上の文章を読めば分かるとおり、富野監督が言ってる「映画」はそれだけではありません。

 おそらく富野にとって、「映画」というのは一種の志だろう。よく富野が「アニメ嫌い」とか「(実写)映画コンプレックス持ち」といわれますが、富野が絶えず「映画」を口にするのは、それ以上の意味があります。
 確かに、昔の富野はアニメで「映画」をやろうとした時期もありました。もう少し具体的にいうと、「機動戦士ガンダム(小説)」「ガイア・ギア」「∀ガンダム」などで見られるとおり、これらのラストシーンは間違いなく「映画」だった。文芸映画的な雰囲気は昔のアニメ人に好かれるように、富野もまた自分のキャリアに相俟って、映画に憧れを持っていました。
 しかし、だとすると、富野にとってアニメはただ映画の代用品にすぎないでしょうか? いいえ、決してそうではありません。

 すでに知っている人いるかもしれませんし、まだよく分からない人もいるかもしれませんが、「絵のシンボル性は実写以上で、上手につくれば、実写以上に長生きする媒体」というところは、確かに存在しています。あの距離感ゆえに素直に受け入れる見方、絵を鑑賞するという美的感覚、「無」が「有」を生む瞬間のセンス・オブ・ワンダーが、決して実写がどうやっても手が届かない、アニメならではのもの。それを、たとえアニメーター出身ではないでも、長年アニメを作り続けてきた富野にはわかる。
 さらに、「絵そのものが動く楽しさは原始的で、素直にアニミズムを信じられる嬉しさがある」というあたりは、まさにアニメがいちばんの原理原則です。世界に認められている宮崎駿監督もこの信条を40年以上信じてやまないからこそ、見るだけで楽しい「アニメーション」を作れたのでしょう。そして、アニメーター出身ではない富野も感覚的にこれをわかるのは、むしろ宮崎監督より貴重なことだったのではないでしょうか。
 「映画だけじゃないアニメ。それでいて映画であるアニメ」。これが富野が信じ、目指すアニメです。一見矛盾してるが、実は矛盾していない。このジレンマをどう解かすか? やはり考えるしかない。


 アニメの秘めている芸能性。アニメの独自性。これをもって、「映画」としてのアニメを作る。しかし、「映画」としてのアニメはいったい何なんだろう? これについて、次回の最終回でご紹介します。


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芸能のなかには、素朴な楽しみがあるはず:『映像の原則』から見る富野由悠季監督のエンターテイメント観(1/3)

2010/01/28 23:54|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:3
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 さてさて、「リーンの翼 COMPLETE」も無事発売しました。小粒ですが確実に売れており、発売当日の昨日はアマゾンで一時的に品切れとなるほどだった。『リーンの翼』と富野ファンのオレにとって嬉しいかぎりです。
 で、今日は富野由悠季監督が著作なさった『映像の原則』からエンターテイメントとは何かについて紹介したいと思います。エンターテイメント論についてこれまで富野監督も数多く述べましたが、『映像の原則』は富野監督が唯一執筆した技術書であるため、おそらく富野監督の考えをもっともまとめた論述ではあります。
 以下の文章は『映像の原則』(キネマ旬報社)の第12章「エンターテイメントとは何か」からの引用で、同書の結論代りの最終章でもあります。

『花伝書』より

 白洲正子・吉越立雄著の『お能の見方』(新潮社/トンボの本)という本によりますと、申楽というのは、神社のお祭りのたびにお祭りの意味を翻訳して大衆に見せていたというようなもので、滑稽で猥雑な物真似劇だったようです。
 それが室町時代になると能にちかいものに育ち、世阿弥という天才があらわれて芸術にした、とあります。
 その本で、世阿弥の理論書である『花伝書』の紹介をしています。ぼくは不精ですから岩波文庫になっている『花伝書』もこの40年読もうともしませんから、孫引きからはじめさせてもらいます。

 申楽というのは、天鈿女命(あめのうずめのみこと)の踊りにある。申楽の名称は神のヘンをとったもので、物真似というのは、神の姿を真似ることであり、神社の祭礼も天の岩戸の神話を模したもので、人間健康的、鈿女命の踊りも古事記や書記が語るように滑稽でエロチックで、だからこそ岩戸をも動かす力をもっていた。が、頭がすすんでも人間の肉体が変わらないように、何らかの形で元に帰らないかぎり、いかなる芸術も根を持たない草にすぎません。
 お能の現在の硬い姿の奥に原始的なものを求めるのは無理かもしれないが、この一筋のエネルギーがあったから600年ももったのではないか、というのです。

 長い年月がたつと苔がつもり、わりきれないものをたくさん含んでしまうのですが、よく見ればわからないものはひうとつもない、といいます。
 形式のなかに原始の形式が残るという例については、紹介した本を読んでください。
 また「美しければ良い」とも書いてあります。

 さて、ここでは、エンタテイメントとは何か、ということですので、『花伝書』の要約はここまでにしますが、すでに説明し尽くしています。
 歌、踊り、物語が、お楽しみの要素で、それを演ずることがエンタテイメントです。日本では芸能といいましたが、その発祥は、世界中どこでも同じでしょう。
 すべては神への祈願であり、神への慰みものであり、そうしなければならなかったのは、日常生活があまりにも過酷であったからです。そのための助けを神に求めていくうちに、ある形式が確立していったのでしょう。
 それが芸能に進化したときに、人の楽しみごとになったのですが、そこに理屈が張りつき、次第に難しいものになっていったようですが、根本は、芸能であり素朴な楽しみであったはずなのです。
 それがいつしかカタカナ言葉になり、デジタル時代になって、エンタテイメントが変質したような誤解が蔓延しています。
 しかし、そうでしょうか?
 肉体と感性が、デジタルになったのでしょうか? なってはいないでしょう。
 ですから、映像であっても”芸能”をなぜしていいのではないか、とぼくは思うようになりました。
 それが30年以上アニメをやってきたぼくの結論なのです。
 アニメで芸能?
 それがどういう形態のものか、どのような”出し物”かは想像つきませんが、映像的に格好が良く、映像的に素晴らしいものだけが芸能的であろうとは思えない、ということだけはしるさせてください。
 そのときに考える素材として、世阿弥の『花伝書』で指摘しているようなことは考える余地があるのではないかということです。

 ご存知のとおり、富野監督の作品は元々演劇っぽくなのだが、だいたい『ブレンパワード』の頃からか、富野は「芸能」をいい始めました。「映画」を目指す志はまったく変わらないが、アニメも「映画」という考えの上に、さらに「芸能」を実現させたいという命題を自分に課するようになった。
 そして、リハビリの『ブレンパワード』へ経って、『∀ガンダム』で一旦総決算にして(『∀ガンダム』はいかに映画だったかについて、ラストシーンを見ればわかるはず)、芸能として始めて投げかけたのは『OVERMAN キングゲイナー』です。

 この作品において、富野は自分の今までのストーリーテリングを(結果的に)捨て、舞台設定としての世界観を作り、登場人物キャスティングとしてのキャラクターをも作り、大量な芸能に使えそうなネタ(ミイヤの祭りとか)を埋め、最初の展開だけ提示して、若いスタッフが作った「劇」の演出だけに集中しようとしたのですが、若手たちのストーリーは結局核心になるテーマや展開が持てなかったため、富野の初めての芸能に対する挑戦もあくまでも表層に留まった。
 『キンゲ』以後、富野の考えは変わった。「他人の劇を演出できなければ、自分の劇を演出すればいい」という発想のもと、富野は次のステージに転換する。長年若手育成に腐心し、後継者を求めている富野にしてみれば仕方ないことですが、とにかく作ってきたのが『機動戦士Zガンダム A New Translation』三部作だった。

 『新訳Z』三部作では、富野はテレビ『Zガンダム』のいくつか見せ場を統合し、よりはっきりとした場面として打ち出した。そのことにより、ときどき平坦と評されるテレビ版から一転、かなり生き生きしてる演出となった。また、テレビ版のストーリーに秘めてる曖昧さを、映像演出の原理原則によって表層まで引き出したため、人物も話もテレビ版の「読める」から劇場の「見れる」になった。そのため、全体の出来は多少バラつきがあっても、作劇においてはかなりの成功といえるはず。

 そして、『新訳Z』で「自分の劇を演出すること」が一応の成功を収めた後、富野が取り掛かったのは『リーンの翼』。『リーンの翼』の前半は『新訳Z』の気分に引っ張られたものの、後半は完全に自分色が出てきて、富野の作劇もさらに爆発的な飛躍を得ることができました。
 詳しい話は以下の記事を読んでいただきたいが、簡単に言うと、普通の世界(地上界)に対して別の世界(バイストン・ウェル)を作り、その非日常の特異性を一度示してから、さらに前の二つの世界とも性質が違う限定的な舞台(第5話で見せた第3の時空)を作ることによって、その「神事」的な展開と「能」的な要素を許容する。とても難しい話なので、以下の記事を参照していただければ幸いです。

『リーンの翼』新装版は飛んでいけるのか? 前編 《新訳Zでは処理できない小説版リライトと、神事や能によって開放されたバイストンウェル世界》
『リーンの翼』新装版は飛んでいけるのか? 後編 《小説リライトを可能とするもう一つの翼と、肉体と精神が再び整合を求めるサコミズ》

 これにより、富野が一気に「芸能の達成」「演出の大成」「バイストン・ウェルシリーズが求める日本的な何か」を達成して、自らの進歩を示したわけである。


 芸能で映像を語る。これは決して理想だけではない。映像を志にしている人なら誰でも抱くべきものですし、実際富野という先人がこうして示したことですから、こういう数百年間も生き続けている原理原則に対し、我々がもっと大切すべきなのではないでしょうか。
 次回は『花伝書』から離れて、アニメと映画の話になります。


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 『映像の原則』。発売以来約半年ごと重版される、確実に売れている富野監督の著作。
アニメ制作の原則と心得を得れるだけでなく、アニメを含めての色んな映像を鑑賞目を養うのも最適ですので、アニメファンや映像に興味を持ている一般の方にもオススメな一本です。


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「リーンの翼 COMPLETE」ようやく発売! おめでとう!

2010/01/27 23:37|未分類TRACKBACK:0COMMENT:2
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 「リーンの翼 COMPLETE」ようやく発売! おめでとう!
 富野由悠季監督の傑作『リーンの翼』のスペシャルプライズ版「リーンの翼 COMPLETE」はようやく無事に発売しました! おめでとうございます! 購入してくださった方々、ご苦労様でした。まだ購入してない方は今すぐ買ってください。
 思えばこの3週間、このブログではとことんリーンの翼漬けになってしまいましたが、もし何か『リーンの翼』を見るときの参考になれれば幸いです。私はいまとりあえず燃え尽きた状態なので、小説発売カウントダウンの3月まで、しばらく「リーンの翼」というキーワードを封印するつもりですが、もしどなたがこの一連の『リーンの翼』の話に何がご意見ご感想ありましたら大歓迎です。明日のネタは、明日で考えよう…。

 最後、もう一声。「リーンの翼 COMPLETE」を買ってね!

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バイストン・ウェルの8つの翼――最終日だ! 「リーンの翼 COMPLETE」を買いましょう!

2010/01/26 20:07|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:2
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - バイストン・ウェルの8つの翼――最終日だ! 「リーンの翼 COMPLETE」を買いましょう!
あと3週! みんなで『リーンの翼 COMPLETE』を買いましょう!1話と2話の話
あと2週! みんなで『リーンの翼 COMPLETE』を買いましょう!3話と4話の話
あと1週! みんなで『リーンの翼 COMPLETE』を買いましょう!5話と6話の話
今更アニメ『リーンの翼』と小説『リーンの翼』という二つの翼を語る――あと3日! 『リーンの翼 COMPLETE』を買いましょう! 
スタッフ15人大証言! 『リーンの翼』の凄さと面白さ――あと2日! 『リーンの翼 COMPLETE』を買いましょう!

 「リーンの翼 COMPLETE」の発売日もいよいよ明日です。まだ注文してない方がいらしたら、是非注文してください! ブルーレイ待ちの方もいるかもしれませんけれど、それだとあと3、4年を待たなければなりませんので、今すぐキミの『リーンの翼』への愛と富野監督への支持を、この「リーンの翼 COMPLETE」という形にしましょう。

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 ついに最終日なので、今日はバイストン・ウェルシリーズの総覧とそれらの作品と『リーンの翼』の関係を見ましょう。富野監督が作っている「バイストン・ウェル」は本当にとても深くて面白い世界なので、将来機会があれば、是非全部読んでほしいです。


(1983-1984/アニメ)
聖戦士ダンバイン

 ガンダムシリーズと並ぶ、富野由悠季の最重要な作品群であるバイストン・ウェルシリーズの記念すべき第1作。陸と海の間にある輪廻する魂の休息と修練の地「バイストン・ウェル」、そのもう一つの世界を支える生体エネルギー「オーラ力(ちから)」、そして「フェラリオ」「コモン」「ガロウ・ラン」といった住人など、シリーズに通じる共通の設定を完全に示した作品として、バイストン・ウェルシリーズの原点といえるアニメ作品である。また、シリーズ最重要な象徴の一つである「オーラバトラー」も、この作品が提示したものです。

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(1983-1985/小説)*絶版だが今年⑧の新装版が出る
リーンの翼

 『ダンバイン』と同時に展開した小説連載。ファンタジー騎士小説の形を取っており、『ダンバイン』の群像劇と比べて、主人公の物語にフォーカスするのが特徴。『ダンバイン』と並ぶバイストン・ウェルシリーズの基礎である作品。この作品で示した「沓から生える翼」というイメージが、後の『ガーゼィの翼』やアニメ版『リーンの翼』にも大きな影響を与えていた。

リーンの翼〈1〉―バイストン・ウェル物語より (角川文庫―スニーカー文庫)
リーンの翼〈2〉―バイストン・ウェル物語より (角川文庫―スニーカー文庫)
リーンの翼〈3〉―バイストン・ウェル物語より (角川文庫―スニーカー文庫)
リーンの翼〈4〉―バイストン・ウェル物語より (角川文庫―スニーカー文庫)
リーンの翼〈5〉―バイストン・ウェル物語より (角川文庫―スニーカー文庫)
リーンの翼〈6〉―バイストン・ウェル語物より (角川文庫―スニーカー文庫)
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(1985-1986/小説)*絶版
ファウ・ファウ物語(リストリー)

 ニュータイプ創刊から連載された、生まれたばかりのミ・フェラリオ「ファウ・ファウ」が、人間界に落ちて色々なトラブルを起す物語である。メルヘン童話の形を取っており、舞台もバイストン・ウェルでなく地上界で展開するなど、バイストン・ウェルシリーズの中でも異色作である。

ファウ・ファウ物語(リストリー)〈上〉 (角川文庫―スニーカー文庫)
ファウ・ファウ物語(リストリー)〈下〉 (角川文庫―スニーカー文庫)
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(1986-1992/小説)
オーラバトラー戦記

 『リーンの翼』のあとで連載された小説。『ダンバイン』と一部共通してる設定を持っているものの、序盤のガロウ・ランとの闘争やオーラバトラー開発前史、細かい人物の違い、後半は浮上せずバイストン・ウェルで決戦など、まったくのオリジナルな部分もかなり多い。全シリーズのなか、もっとも多いボリュームを誇る作品である。カドカワノベルズで出版された後、2000-2001年は大幅加筆版として角川スニーカー文庫から刊行。

オーラバトラー戦記〈1〉アの国の恋 (角川スニーカー文庫)
オーラバトラー戦記〈2〉戦士・美井奈 (角川スニーカー文庫)
オーラバトラー戦記〈3〉ガロウ・ラン・サイン (角川スニーカー文庫)
オーラバトラー戦記〈4〉ギィ撃攘 (角川スニーカー文庫)
オーラバトラー戦記〈5〉離反 (角川スニーカー文庫)
オーラバトラー戦記〈6〉軟着陸 (角川スニーカー文庫)
オーラバトラー戦記〈7〉東京上空 (角川スニーカー文庫)
オーラバトラー戦記〈8〉マシン増殖 (角川スニーカー文庫)
オーラバトラー戦記〈9〉オーラ壊乱 (角川スニーカー文庫)
オーラバトラー戦記〈10〉重層の刻 (角川スニーカー文庫)
オーラバトラー戦記〈11〉ハイパー・ホリゾン (角川スニーカー文庫)
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(1995-1997/小説)*絶版
ガーゼィの翼

 『リーンの翼』の個人にフォーカスする要素を継承しながらも、主人公を現代っ子にし、地上界とバイストン・ウェル両方の話を同時に進ませるなど、のちアニメ『リーンの翼』でも見られる要素が取り上げられている。

ガーゼィの翼―バイストン・ウェル物語 (ログアウト冒険文庫)
ガーゼィの翼〈2〉―バイストン・ウェル物語 (ログアウト冒険文庫)
ガーゼィの翼〈3〉―バイストン・ウェル物語 (ログアウト冒険文庫)
ガーゼィの翼―バイストン・ウェル物語〈4〉 (ログアウト冒険文庫)
ガーゼィの翼〈5〉バイストン・ウェル物語 (ログアウト冒険文庫)
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(1996-1997/アニメ)
ガーゼィの翼

 『ガーゼィの翼』のアニメ版。アニメ版に登場した人物をやがて小説版にフィードバックされることや、アニメ版のミ・フェラリオ「ファラン・ファ」の追加など、見所も多い作品。

バイストン・ウェル物語 ガーゼィの翼 コンプリート・コレクション [DVD]バイストン・ウェル物語 ガーゼィの翼 コンプリート・コレクション [DVD]
(2000/11/24)
岩永哲哉岡本麻弥

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(2005-2006/アニメ)
リーンの翼

 今度の本命である。小説『リーンの翼』の主人公サコミズと、新世代の主人公エイサップ・鈴木、それからサコミズの娘リュクスの物語。とにかく色々凄すぎる内容なので、是非買ってください。

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(2010/小説)
リーンの翼 完全版

 今度発売となる小説『リーンの翼』の新装版。「完全版」と謳うだけあって、旧版にあたる部分の書き直し以外、アニメ版との間の話の追加、アニメ版にあたる話のサコミズ視点など、大幅の加筆がなされている。

e-hon 本/リーンの翼 全4巻セット/富野 由悠季

小説家・富野由悠季、渾身の書き下ろし全4巻入りBOX 「富野由悠季を知るうえで必読の書」と言われる本作が、全面改稿+書き下ろしにより、全4000枚超の「完全版」として登場。標準添付の巻末小冊子のほか、限定ポストカードを特典とした4巻入りBOX。




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スタッフ15人大証言! 『リーンの翼』の凄さと面白さ――あと2日! 『リーンの翼 COMPLETE』を買いましょう!

2010/01/25 17:05|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:2
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あと3週! みんなで『リーンの翼 COMPLETE』を買いましょう!1話と2話の話
あと2週! みんなで『リーンの翼 COMPLETE』を買いましょう!3話と4話の話
あと1週! みんなで『リーンの翼 COMPLETE』を買いましょう!5話と6話の話
今更アニメ『リーンの翼』と小説『リーンの翼』という二つの翼を語る――あと3日! 『リーンの翼 COMPLETE』を買いましょう! 

 「リーンの翼 COMPLETE」の発売はわずか2日しか残っていないところで、今日は特別に『リーンの翼』に関わってきた15名のスタッフの声を一気に届きました!
 その15名とは『リーンの翼』に深く関わってきた大森倖三、okama、工藤昌史、篠原保、沙倉拓実、片山鮎喜、池田繁美、河口佳高、湯川淳、宇都宮将人、福山潤、嶋村侑、小山力也、谷口廣次朗、富野由悠季(敬称略)です。どうぞ彼らの『リーンの翼』観を読んでください!


1.『リーンの翼』漫画版作画担当 大森倖三

――描いてみて『リーンの翼』という物語についてはどういう感想を持たれましたか?

大森 すごいな、というのが正直な感想ですね。物語の構成の巧みさとか、核とか特攻隊といったアイデアの持ってきかたとか。僕たひ30代の人間は、それこそ昔の富野監督や宮崎駿監督の作品で産湯に使って、アニメーションや漫画で育ってしまっているようなものなので、それこそ作るものがそうしたアニメーションの模倣だったりする気がするんです。けど富野監督の年代の方はベースにあるのがお芝居とか古典文学とか、現実の歴史だったりするので、作り手としてその差は大きいというのを思い知りましたね。

――確かに『リーンの翼』には様々な要素が入っていますね。

大森 核とか『リーン』の中で取り上げている事柄は、いま現実でも問題になっていることと直結していて、ファンタジーなんですけど、その中でちゃんと現代を捉えている気がするんですよ。僕は普段気にかけているような事柄と重なっている部分も多かったので、描いていてそれは面白かったです。何より、そういった問題をあつかいながら、それをエンターテイメントにまで昇華させるのが富野監督のすごいところだと思うんですよね。僕は、富野監督は『リーン』でやりたかったことが、たぶんあと10話分くらいはあるなとにらんでいるんですけど(笑)。


2.ビジュアルコンセプター okama

――最後に本編をご覧になった感想と、今回の仕事を振り返って印象深かったことをお願いします。

okama 本編を見た感想は「来週も観たいなぁ」ですね(笑)。富野監督のテレビシリーズを見ていた子供のころの感覚がよみがえりました。特に中盤以降の、これからどうなるのかわからない不安と期待があふれる幹事、あれが富野監督の作品の一番魅力的なところですね。あとオーラバトラーが格好よかったです。ポリゴンモデルの演技も可愛くて。オーラバトラーがガニ股でガッシャンガッシャン歩くところとか、ああいう動きはこれまで見たことなかったので、面白かったです。たぶん監督もあれがやりたかったんじゃないかな。自分の仕事を振り返ってみると、さっきも言ったとおりデザインは楽しさだけだったんですけど、DVDの特典BOXを描く作業が辛かったですね。取ると現れる仕掛けにしようと思っていたんですけど、オビがトレーシングペーパーだったので透けちゃって、監督は気づいていないらしいですけど(笑)。


3.アニメーションディレクター・キャラクターデザイン 工藤昌史

――それでは制作にあたり苦労したシーンなどをお願いします。

工藤 第1話で戦艦が出てくるシーンの水しぶきとか。船はCGなんですけど水は全部手描きのセルなんですよね、あそこ。ただそこはお客さんにとってみどころ!ってわけではないので(笑)。4話の巨大ジャコバの前でエイサップが「親殺しはダメだ」と叫んでリュクスを止めるシーンとか。ここは、それまで巻き込まれてばかりだったエイサップが、自分から行動するようになるきっかけのシーンで、この前後で顔のしまり具合も変わってるんですよ。それと個人的にはやっぱり自分で原画をやったシーン、最後のリュクスの墓参りのシーンが印象に残ってますね。エイサップが涙を流すカットを追加してもらったということもありますし。

――あのカットは最初はなかったんですね。

工藤 絵コンテにはなかったんですよ。エイサップは涙を流さないで、リュクスが行っちゃったことも納得しているみたいな終わり方だったんですけど、打ち合わせのときに自分が「このエイサップ、物分り良すぎませんか?」って富野監督に言ったんです。そうしたらニヤニヤして「やっぱり富野さんって演出家よね―」って自分で言いながら絵コンテを直して(笑)。

――その場であのカットを?

工藤 ええ、それで描き終わった絵コンテを自分たちに渡して「自分で泣いたわけじゃなくて風に涙を流させられたんだ…こんな演出ないでしょ!」って満面の笑みで自分を褒め称えていましたよ。

――最後は今回のお仕事を振り返っての感想をお願いします。

工藤 ……振り返ってみたら面白かったですけど、やっている最中はやっぱり大変でしたね。富野監督はスタッフがあげてきたものを見て、そこにさらにアイデアを加えていく作り方なのでやり直しが増えて、スタッフの作業量は多くなりますけど、そのリテイクはただのNGではなく、より質を高めていくための作業なんです。だから出来上がった作品は、とても密度が高い。ただ密度が高すぎて一度観ただけではわからないかもしれませんけど(笑)。もう20回くらい観ている自分でも未だに新しい発見があるくらいですから。


4.メカニカルデザイン 篠原保

――具体的にはどんな苦労があったんですか?

篠原 どこまで描き込めばいいのかが全然分からなかったんです。人が登る段階までも全部1枚の絵に入ってなくちゃならないと思っていて。「寄った設定を描いてください」と言われても、その感覚が分からないんですよ。そこのサポートには沙倉さんに入ってもらって。あとからチェックが届いたときには「コレがアニメの設定画だよ」っておいのが上がっていて感心しましたね。そういう意味では、自分の弱点が見えたということろでもいい仕事でしたね。僕は稿数を重ねると大人しいデザインになる傾向があるんですが、沙倉さんが描かれたものはすごく勢いがあって良かった。とても同じラフデザインから描いたとは思えなくて。

――そういう意味では今後の糧になる仕事だったんですね。

篠原 もちろんです。『リーンの翼』でいただいた設定画は、今でもすぐに手の届くところに置いてあって、ことある事に見直して自分の弱いところを再確認することは多いですね。富野監督と仕事をできたと言う部分も大きいですが、本当に刺激的な仕事もできましたし、とても思い入れのある作品になりましたね。

――総評という感じになってしまいますが、完成した『リーンの翼』という作品を見た感想はいかがでしたか?

篠原 いや? 堪能しました。富野節満載ですからね(笑)。あらためてわかったのは、僕はロボットが観たいんじゃなくて、富野監督のセリフが好きなんだって思いました。実写やアニメに関わらず、自分が関わった作品を観直すと反省ばかりが目についてまともに観ることができないというのが多いんですよ。でも『リーンの翼』に関しては普通に「面白かった」って観終えることができたので、富野さんが作品で見せる呼吸が好きなんだなと。最後はちょっとジーンとしちゃって「ああ、いい終わり方だな」って素直に思いましたからね。畑違いのところからの参加でしたが、わりと伸び伸びとやらせて貰いました。自分にとってお宝物にしておきたい作品になったというところはすごくありますね(笑)。


5.メカニカルデザイン 沙倉拓実

――沙倉さんは富野監督とは『∀ガンダム』に続いて一緒にお仕事をされていますが、監督の印象はいかがでしたか?

沙倉 とにかく、富野監督との仕事はうつも面白いです。物語の始まりから終わりまで軸はぶれないんですが、最後までに持っていく画面作りはとても柔軟な方だなと感じます。また、毎回個性的な方をメインデザイナーに起用するなどして、メカやキャラもバリエーション豊かなところも刺激されますね。そして、もうひとつ思うのが、富野監督作品は、ひとつの世界に同時にふたつ以上のテクノロジーというか文化が存在していることが多いので、その描き分けをするのも楽しいです。監督には本当にいろんなことを教わって、今でも設定を作る際に気をつけていることの8割くらいは監督から教わったことのような気がします。

――最後になりますが、『リーンの翼』という作品に関わってみたご感想、また観て思ったことを教えてください。

沙倉 画面がとても綺麗に仕上がっていて好きな作品です。CGを多用しながらも、リアルになりすぎない感じがいいですよね。個人的にはいわゆるリアルな印象の仕上がりだと観ていて疲れてしまうので、緻密な感じとフラットな感じのバランスがすばらしいと思いました。ストーリー的ははちょっと短いですよね。展開がかなり速いので、もう少し話数があった方がよかったんじゃないかと思います。フィニッシュを行ったショウキというオーラバトラーを個人的にはすごく気に入っているんですが、ほとんど活躍していないし、なんか気になるキャラクターも数人いたんですが、過去なども描かれていないのが残念です。気軽くに観直せるという意味ではいいのかもしれないですけど(笑)。ホントに、いろんな要素がたくさん入っているので、すごく賑やかですよね。

――そういう意味では、もう少し長く関わっていたかったという思いがあるんですね?

沙倉 そうですね。とにかくキャラクターが多いじゃないですか。全6話くらいならば、主人公とヒロイン、それに悪者1人居るくらいの展開で、できそうに思うのですが、この作品にはチラっと出てくるだけでも何人か印象に残るキャラがいますから。その辺りは面白いですよね。さらに言うと、オーラバトラー工場とかどうなっているのか? と気になったりもしたので、そうしたシーンもあれば良かったのにと思うし、そういう設定にも関わりたかったですね。6話完結のものとは思えないほどの膨大な設定が存在しているので、また関連作品をやるのであれば、ぜひ参加したいです。単純にオーラバトラー同士の戦いとか、戦闘以外でのオーラバトラーの活躍ももっと観たかったです(笑)。


6.CGデザイナー 片山鮎喜

――オーラバトラーの動きに関しても、苦労されましたか?

片山 最初は、富野監督がオーラバトラーの動きでモーションキャプチャーで再現したいと言われて、実際に監督本人の動きをキャプチャーしたデータもあるんです。ただ、実際にはそのデータは使われなかったんですが、かなり参考にさせてもらいました。また監督から「オーラバトラーは不完全なもので、人間でもロボットでもない不自由なものが動いている」、「重心がぶれないで動く」というような指南を受けまして。それをもとに歩行のテストを繰り返すことでイメージが固まったので、劇中のような表現になりましたね。ロボットを動かすような固いイメージも取り払いたかったので、「こいつらは呼吸をしている」とか「もっと柔らかい、自分の手や足を動かすようなイメージ」というような指示をしたスタッフにした記憶があります。とにかく、アニメのCGをモデリングするときには、極力どんな情況にも対応できるモデルを作ることを心がけているんです。さまざまな動きに対応できるように、あらかじめ細かく作ってあって、羽に関しても、大きく伸びるような情況は想定していました、実際に、羽ばたきも3Dでやっています。ただし、作画的なイメージに見えるように羽ばたいている羽自体にブレに加えて、アニメの線のようなタッチも3Dで入れることで表現していますね。その結果、アニメ的な表現の虫の羽ばたきにCG的なエッセンスが盛り込まれた感じになったわけです。

――では最後に、『リーンの翼』を観る際のCGで注目してほしいポイントを教えてください。

片山 ストーリーを追ってみてしまうと気付かないところが多いので3回目くらいから、いろいろと表現的な面白さに気付くと思います。シーンとしては第2話のオウカオーの発進シーンが見所ですかね。あの特殊な動きで移動して、手と翼を広げて飛び立とうとするところこそが『リーンの翼』のオーラバトラーの表現を象徴するシーンだと思うので。あとは、DVDのジャケットでは本編とは違ったオーラバトラーの表現をしているので各巻をじっくり見てもらえってもいいかもしれないですね。


7.美術 池田繁美

――今回の『リーンの翼』では、オーラバトラーなど、メカがCGで描かれています。背景(美術)として配慮したところ、意識したポイントはあるのでしょうか?

池田 一言で言えば「負けないように」、戦艦のアップは背景だったのですが、その質感に関しては「勝ったな……」と勝手に自負しています。

(中略)

――富野監督からのリクエストなどで、印象に残っていることはありますか? また、今回の『リーンの翼』を含め、これまでの富野監督とのお仕事で、印象深いエピソードなどがございましたら、お聞かせください。

池田 20年以上前に「アニメの背景は見飽きた。絵を描いてくれ」と言われました。一所懸命に描いて「やればできるじゃないか」とお褒めの言葉をいただきました。でも、その後は大変でした。当時の所属会社の社長には「やりすぎだ」と言われ、スタッフには「背景が大変になった」と言われ、プロデューサーには「もう一社の背景会社が決まらないのは、背景見本が大変だから」と言われました。仰る通りです。でもあのとき、メインの見本だけでも目いっぱいやらなければ、今『リーンの翼』はやっていないと思います。

――池田さんにとって『リーンの翼』は、どんな位置付けの作品になりましたか?

池田 先ほどお話したような感じです。あれからドンドン、描きこんだ背景が当たり前になってきていますが、あのまま続けていたら、どんな作品になったんだろうと思いますね。


8.サンライズ・プロデューサー 河口佳高

――『リーンの翼』らしい新たな描写として印象に残るシーンはありますか?

河口 脚本の高山治郎さんが考えた「バイストン・ウェルはなぜ携帯電話が通じる」というアイデア。これはすばらしいなと思って。基本的にバイストン・ウェルってどこにあるんですか? と監督に聞くと「もしかしたらこのコーヒーカップの中の泡の1つがそうかもしれない」と言うので「じゃあ電波が通じてもおかしくないよね」という話になりました。そのおかげでバイストン・ウェルと地上の話が同時進行できたんです。

――新たな主人公を作り、サコミズを敵にするという点も新しいですよね。

河口 最初の案では、エイサップはニューヨークのブロンクスに住む黒人のギャング少年という設定でした。それが何かの因果かでバイストン・ウェルに行き、英雄になるというお話だったんです。その後、監督から「サコミズを敵にする」という案が出てきました。ただそうすると現代のアメリカ人と、第二次大戦時の日本兵、サコミズがぶつかる話になりますよ。でも私は日本とアメリカを背負った人が戦う話より、むしろエイサップを日本人にして、昔の日本人と現在の日本人が会話するような構造のほうが面白いと思ったんです。今の日本は、アフリカ系日本人とか、アメリカ系日本人とかいてもおかしくない時代ですしね。

――そういった新しいコンセプトはどのように評価を受けたと思いますか?

河口 エイサップが主人公として影が薄くなるのが問題ですが……。『∀ガンダム』もそうでしたが、「おそらくそうなるだろうな」と薄々思っていたんですけどね。

――テーマ的に、監督ご自身もサコミズへ感情移入されているようですね。

もうあまりにもサコミズにシフトしていくので、監督にサコミズが乗り移っているんじゃないかと。でもこれがバイストン・ウェルを扱う作品のコワいところなのかもしれませんね。


9.バンダイビジュアル・プロデューサー 湯川淳

――そこで内容的なリクエストはありましたか?

湯川 タイトルもそのような敬意で決まったので、河口プロデューサーと徹底的に富野由悠季監督の作家性をアピールできるような構造にしようという話しにはなりました。みんなが待ってた『富野監督の作品』ということに特化した作品にするべきだと。

――今回はかなり監督が熱を入れられていたようですが。

湯川 太平洋戦争をモチーフしているのも、太平洋戦争というモノを次の世代に残さなければならないという使命感が監督の中にあったのではないかと思いますね。

――映像としても随所にこだわりが感じられますよね。

湯川 全6話を1本の映像作品として観たときの完成度はすごく高いと思います。狙っていたとはいえ、富野監督の演出劇の極みの一本になったと思いますね。すごすぎるがゆに観るものを選んでしまうという懸念もありますが、ただ、あそこまで極められた演出を観ると、いろんな作品を観てきた担当者として今まで感じたことのない感動はありますよね。


10.バンダイチャンネル・プロデューサー 宇都宮将人

――実際の反響はいかがでしたか?

宇都宮 『リーンの翼』のようなオリジナル作品を立ち上げて、みなさんにネット先行作品があることを知ってもらったり、バンダイチャンネルの認知度が上がったりしたことは想像以上でした。(中略)

――そうした状況で、ネット先行作品に、自信をもった部分はありますか・

宇都宮 もちろんあります。ただ一方、放送という幅広い層の人たちに観てもらう手段はやはり大切で非常に興味もあるので、僕らも引き続き放送連動という形で協力して進めていきたいと考えています。一方でネットは、放送とは逆に、小さくコアなところへ推し進めていくという力があるので、その力を追求したいとも思っています。

――細かいところを拾っていくという意味では、ネットと劇場で同時に行われた富野監督バースデイ・イベントも今までにない試しですよね。

宇都宮 そうですね。この作品はネット先行ですけど、決してネット意外をないがしろにしているわけではないです。作品としていろんなところに出していきたい。バースデイ・イベントは最終6話までそろった段階で、みなさんにどうしても観て欲しかったんですね。ネットはファイルさえあれば何とか進めていけるので、各配信会社さんのご協力を得て配信をお願いしました。TVのような枠の兼ね合いがないので比較的容易に進めやすいというネットの特性を生かせたと思います。なんというか、すべてが終わったあとの打ち上げ花火的な気持ちですね。

――イベントの雰囲気や、実際の成果はいかがでしたか?

宇都宮 びっくりするぐらい盛り上がりましたきちんとした劇場のスクリーンで、音も最高のレベルで観ると涙が出ましたね(笑)。同時にネットは24時間無料で全話配信を行いました。正直、どれだけ観てもらえるか心配だったんですけど、たかだか24時間に50万を超える視聴があったんですよ。これまで行った連動配信で、1日でそこまで観ていただいたことはなかったので、ネットで動画を観るってことが、ここ数年で普及した結果だとは思うんですけど、作品としてのパワー、期待感、それに無料ということもあったと思います。バンダイチャンネルとして例のないイベントでしたね。

――オリジナルタイトルでも普通にすごい数字が取れるということを認識され始めているんですね。

宇都宮 そうですね。まだまだ視聴者は配信と放送は分けて観ていると思いますが、アニメを観る場としての「ネット」が、かなり認識されてきたんだと最近実感しています。


11.エイサップ・鈴木役 福山潤

――もしもの話ですが、将来的に『リーンの翼』がリニューアルされることになり、録り直しとなったら、お気持ちとしてはどうでしょうか?

福山 「大変です…」とは言います(笑)。そして、「でも、よろこんで」といいますね。だけど、それでいいものができるかと聞かれれば、YESとは言えません。録り直すことによって、今の『リーンの翼』が持っている異常なパワーが、薄れてしまうかもしれないという怖さがありますよね。ここまで熱量が高い作品というのも、そうそういないですよ。観ている方も、きっとそのことを感じ取っていただけていると思います……ただ、正直な気持ちで言うと、いつか自分がサコミズを演じられるようになりたいですね。

――おお、そうですか!

福山 ”大人になったエイサップ”ではなく、ですね。そこまでのレベルに到達できるよう、役者としてさらにいろいろなことを吸収して、積み重ねていきたいと思います。


12.リュクス・サコミズ役 嶋村侑

――収録からしばらく時間も経過しておりますが、振り返ってみて、『リーンの翼』という物語に対してどのような印象が残っていますか?

嶋村 やはり、「お父さん(サコミズ・シンジロウ)の物語だったなぁ」と。私は、4話以降の印象が特に強く残っているんですけど、あの辺りから、「これは富野監督しか描けない作品だ」と改めて感じました。

――強く頭に焼き付いているシーンはどこですか?

嶋村 『桜花嵐』の一番最後ですね。桜が舞い散るシーンです。

――あの終わり方は、リュクスを演じる身としてはいかがでしたか?

嶋村 どうやって物語に幕を下ろすのか、気になってはいましたが、あのシーンを見た時、自分としては、「あ、こうなるんだ」と納得できました。あの風景の中に、リュクスがスッと消えていく絵が、私はとても素敵だなと思いました……ただ、残されたエイサップはどうなってしまうのか、気にはなりますが(笑)。

(中略)

――では最後の質問です。この作品の魅力について、嶋村さんはどのように感じてらっしゃいますか?

嶋村 ダイナミックな音楽と、テンポの速い展開が絡み合った、ノンストップな作りが面白さのひとつの要因だと思います。そういう部分を、頭じゃなくて、体で感じ取ってもらいたい作品ですね。「考えてな、感じろ!」というか(笑)


13.サコミズ・シンジロウ役 小山力也

――小山さんの中で、サコミズを演じるということにおいて、どういった点が特に大事でしたか?

小山 まず”監督との真剣勝負”。それから”怒りの昇華のさせ方”ということも重要でした。

――なるほど。サコミズは、まさに怒りの体現者でしたが、単に怒りを発散しているだけではなかったですからね。

小山 ただ自分さえ良ければいいという人物ではないので、見ていただいた結果、そのことが伝わってくれればと思います。

――では、最後に一つお聞きします。この作品をまだ見ていない人に対して、小山さんならどのような紹介しますか?

小山 うーん……愛情を、全部セメントで固めたようなガチンコの物語なので、覚悟してから見てください! ……という感じでしょうか。「今日は『リーンの翼』を見るぞ!」という意思をもってご覧ください(笑)。


14.設定制作 谷口廣次朗

「(ラストの解釈について聞かれて)正解はない。ただ、実はこの『リーンの翼』は循環構造になってるんです。第一話で富士山に何かの影が落ちますよね。あれは前のカットから飛行機の影だと思っている人が多いけど、サコミズのオーラの影なんですよ。それで最後の墓参りのシーンで、リーンの翼が消えて行ったのが富士山の方向なんですよね。あと実は絵コンテにもそれらしいメカが書いてあったんですけど……ヒントになるかどうかはわかりませんが、前に監督が『正解を言ったら続編を作らなければいけない』っていってましたけどね(笑)」


15.脚本・絵コンテ・総監督 富野由悠季


 発売日まではあと二日しかありませんので、早く予約しましょう!

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今更アニメ『リーンの翼』と小説『リーンの翼』という二つの翼を語る――あと3日! 『リーンの翼 COMPLETE』を買いましょう!

2010/01/24 13:24|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:0
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あと3週! みんなで『リーンの翼 COMPLETE』を買いましょう!1話と2話の話
あと2週! みんなで『リーンの翼 COMPLETE』を買いましょう!3話と4話の話
あと1週! みんなで『リーンの翼 COMPLETE』を買いましょう!5話と6話の話


 「リーンの翼 COMPLETE」はあと3日で発売となるわけですが、今日は趣旨を少し変えて、アニメ『リーンの翼』と小説『リーンの翼』の関係と立ち位置を語りましょう。


 周知の通り、小説『リーンの翼』はかつて角川書店の文芸誌「野生時代」にて連載されたもので(また、後番…ではなく後の連載は『オーラバトラー戦記』)、その始まった時期は『聖戦士ダンバイン』とほぼ同じなので、『ダンバイン』で提示されたオーラバトラーと同じく後のバイストン・ウェルシリーズの土台となっていた。
 で、その内容は当然我々知ってるとおり、迫水真次郎が特攻に出る最中、バイストン・ウェルに飛ばされて、色々会って、だんだん立派な戦士となりバイストン・ウェルの理を体現する聖戦士となる話ですが、いちばん大事に描かれたのは、おそらく聖戦士でもなくリーンの翼でもなく、「大日本帝國海軍二飛曹 迫水真次郎」が、だんだん「バイストン・ウェルの聖戦士 シンジロウ・サコミズ」と変えてゆくことだろう。これがまさに人が示した生来の適応力で、サコミズの視野と器量の開放だろう。こういう地道に積み上げた「飛躍」があるからこそ、リーンの翼は彼のために顕現してくれるし、サコミズは聖戦士と称えるのです。

 とはいえ、小説のラスト寸前の展開はかなり驚いたもので、なんとサコミズが殺されたのだった(富野作品だから、という言い方もありますが…)。最後、サコミズはリーンの翼に乗って小倉に落ちるはずだった第3の原爆を止めたが、その魂は日本を憂うあまりに、生と死の狭間に彷徨う。しかし、やがてサコミズは日本が戦後でもなお健やかに生きつづけると悟り、その精神も肉体も昇華され、帰るべきところに帰った。
 というような話は、小説の『リーンの翼』です。




 しかし、2005年になって(水面下の噂では2003年秋の頃からすでに動いてるという)、ネット配信アニメ『リーンの翼』の発表がされ、かなりの人を驚かせた。なんと『リーンの翼』はアニメになるだけではなく、オーラバトラーも出てるし、前作の主人公サコミズは敵役となったのだ。これがアニメ『リーンの翼』だ。
 当初は別の話も構想されましたが、結局エイサップとサコミズの話になったのですが、そんな中、サコミズが代表するのは前世代のメッセージだったら、エイサップがそのメッセージを受け取る次世代になるわけです。ですから、エイサップは小説のサコミズと比べてだいぶ受動的ですが、彼の物事の受け取り方や責任感を見れば、やはり聖戦士たるもの(もしくは聖戦士一歩寸前)です。いわば世代交代で、これも富野作品のなかによく出てくるテーマですが、こういう両方を肯定する形で描けたのも、やはり近年からの話です。

 リュクス消えたあと、エイサップはどうなるのか? そしてリュクスがバイストン・ウェルに戻ったら、どんな遭遇に合うのか? それが劇中では言いませんけれど、富野監督曰く、二人の縁を結ぶナナジンがまだ残っているから、二人の物語と繋がりはまだ終わるわけではありません、とのことです。残りは、どうぞ自分でご想像してください。




 2009年に入ってまるでサプライズのように、なんと小説『リーンの翼』の新装版の発売はアナウンスされましたが、「全面改稿+書き下ろし」ということで、旧版小説にあたる部分の全面改稿+アニメにあたる部分の書きおろしという構成になっているだけではなく、さらにこの二つの部分を繋ぐための部分、つまり小説とアニメの間にサコミズの物語もかなり入っているのです。
 それではない。アニメにあたる部分も、アニメ版ではあくまでエイサップ視点だったのに対して、今度発売となる小説では小説から一貫してサコミズの視点に統一するのです。ここまで来れば、もう別作品に近いです。
 内容は手にしてから分かるものですからなんともいえませんけれど、それでも「完全版」と謳われるだけあって、今回のボリュームは12冊の文庫本(予想)に相当するだけではなく、各巻特典16P小冊子「作家・富野由悠季の世界」、全巻特典ボックス、初回限定特典富野書下ろしポスターカードなどがあります。また、装画はなんと寺田克也氏が担当しておりまして、氏と富野監督の合作は今回始めてなので、寺田さんがどう小説「リーンの翼」とアニメ「リーンの翼」という二つの翼を表現するのか、今から楽しくてたまりません。




 以上の話をまとめますと、つまり『リーンの翼』最終的にこういう形になってます:

①小説の話
②小説とアニメの間の話
③アニメの話

リーンの翼(旧版小説):①(底本)

リーンの翼(アニメ):③(エイサップ視点)

リーンの翼(完全版小説):①(改稿)→②(書き下ろし)→③(サコミズ視点)

 なので、今回3月24日発売となる完全版なる小説『リーンの翼』が、今日まで世に出たすべての『リーンの翼』を貫くものとなるのです。
 しかし、そうは言っても、アニメ『リーンの翼』と展開が同じとはいえ、置かれる視点が違うため、小説『リーンの翼』は別にただのノベライズに終わらないのがミソです。
 アニメ版の実質的な主人公はサコミズですが、観客の目線として導入された視点となる主人公はエイサップなので、アニメ版の主人公はやはりエイサップなのです。この構造はちょうど『∀ガンダム』のディアナ様とロランの作品との関係性と同じですね。
 しかし、今度完全版となる小説が成立する途端、今度サコミズは正真正銘の主人公となります。エイサップは世代交代という意味ではやはり重要なのですが、今度の注目は「バトンタッチを受けた人」から「バトンタッチを渡した人」に変わるということですので、そういう意味ではアニメ『リーンの翼』と完全版なる小説『リーンの翼』の二つの作品を合わせれば、富野監督が時々描く「ダブル主人公」(今まででは『Z』、『アベニール』、『キングゲイナー』などがあります)という構造になるかもしれません。




 ですので、『リーンの翼』という壮大な物語と複雑な構造を分かるためにも、どうしても「リーンの翼 COMPLETE」で復習する必要があります。発売日はあと3日しかありませんので、予約はお早めに! 今アマゾンで予約なら26%オフのわずか4507円なので、平均すると1話が800円切るというかつてネット視聴の時では想像できない値段なので、とてもお買いとくです。

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「リーンの翼 COMPLETE」に少しだけ追加情報

2010/01/23 12:11|富野情報TRACKBACK:0COMMENT:0
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 つい発売が1週に切ってだんだん迫ってくる『リーンの翼』の全話収録スペシャルプライズ版「リーンの翼 COMPLETE」ですが、前のバラ売りと比べて新たに収録されている「富野由悠季総監督インタビュー」について、インタビュアの藤津亮太氏がツィッターで以下の少しだけ情報を教えてくださいました。

Twitter / 藤津亮太: 1月27日発売の『リーンの翼 COMPLETE』では ...

1月27日発売の『リーンの翼 COMPLETE』では新規収録の映像特典で、富野監督にインタビューをしています。東京湾上の屋形船の上で、バイストン・ウェルや東京についてあれこれ伺いました。船の外に出て、劇中でも舞台になっているレインボーブリッジも眺めたりしてます。

 前の記事で数えたとおりならば、インタビュー映像は10分強程度だそうですので、本編のフィルム以外、もし富野監督が船に乗ってる姿や散歩する姿が見たければ、今すぐ「リーンの翼 COMPLETE」を予約しましょう!


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 そうそう、この富野作品の4人目のアニメーション・ディレクターである工藤昌史氏が書き下ろしたパッケージなんですが、ネット上では正面のエイサップとリュクスしか見れませんでしたが、裏ではとってもカッコいいナナジンが描かれてありますよ。なので発売日以降、店頭で見かけた方は是非手にして、その美麗なナナジンをチェックしましょう。

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ガンプラ30周年公式サイトの富野監督インタビュー後編公開!

2010/01/22 15:14|富野情報TRACKBACK:0COMMENT:0
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ガンプラ30周年公式サイトに富野由悠季監督登場!


 今年30週年に迎えたガンダムプラモデル・略「ガンプラ」の公式サイトが、ようやく富野由悠季監督のインタビュー後半を公開しました!

ガンプラ30周年公式サイト│ガンプラサポーターズ 富野由悠季監督 (後編)

100年ガンプラを続けるために大切なこと
 ガンプラは基本がシンプルなのにバリエーションがありすぎて、かなりめんどくさいんですが、そこをどうにかして乗り越えるための方法を、そろそろ考えなくちゃいけません。
 例えばこの∀ガンダム(1/100 MG ∀ガンダムを手にとり)は、作り手が作り込みすぎていて危険だと思います。(中略)実際に車のモデルの多くは正確なスケールダウンをしていなくて、元の車をそのスケールで表現するためのディフォルメをしているのに対して、この∀ガンダムからは、そういった創意が感じられないですね。


ガンダムは、もうアートの領域に踏み込んでいる
 ガンダムはもう単なるキャラクターじゃなくて、アートの領域に踏み込んでいるんです。(中略)「所詮プラモデルじゃん」っていう人もいるけれど、毎月コンテストをこんなにもやっていて、作る人たちがいる、ということは、アートにならない訳がないでしょ? 上井草駅前のガンダム像ができた時も、サンライズのスタッフと「素敵に作ってくれて良かった」という話をしました。あれを見たら「裸婦像のほうがいい」なんていえません。裸だったら何でもいいのか? 違うでしょう?


「飽きないことは何だろう」を考えつづけて、見えてくるもの
 Favoriteとは何なのか。それはおそらく“飽きないこと”ってことで、結局最後は「飽きないこととは何だろう」って問題に突き当たってしまうんです。


バンダイに期待すること
 だから僕は、ガンプラはファッション業界の真似を時としてやっていいと思います。来春は黒だ! ってなったら、黒のガンダムを作りますね。だってホビーだし、Favoriteだもの。(中略)やっていいんですよ。その時の流行りものをどん欲に取り込んで、「本当にバンダイは不節操でコロコロ背景が変わるんだから」っていわれていいんです。 だけど、その時に重要なことは、狙っているターゲットに対して受け入れられるテイストに仕上げなくっちゃいけないし、テイストは世代ごとに違ってもいきますから、それに対応させる商売をするのです。


おもちゃとホビーを両方できるから、ガンダムはすごい
 “Favorite”、つまり“私の趣味”というものを育てていくための最初は、おもちゃなんだよね。(中略)だから「ガシャポン」や「ザクマニア」みたいな商品を成立させているスタッフワークは、ものすごく大切にしなければいけません。だけど、それだけで終わらせないために、「元になったザクはこれなんですよ」と見せて驚かせられる商品を提供する幅の広さが必要で、きちんと枝分かれした商品形態をプランニングしてほしいですね。

 今の日本は30年前と違って、かなりフィクション化している世界ですから、その中で商売をしていくのはどういうことかというと、全部がリアルでやってはいけない。つまり、すべてをリアル商売にしてしまうと、これはもうホビーの世界じゃないってことなので、そこを間違ってほしくないですね。


ホビーは誇りを示すもの。プライドそのものだ
 「私の趣味はこれです」っていってもらえるホビーに大切なことは、その人の誇りを示すものじゃなきゃならないということです。だからちゃちな物じゃ困るんですよ。そこには趣味性の持っている力があって、「私はこういう趣味を持っていますよ」っていうのは、プライドの表明なんです。ただ好きなだけでは、趣味とは呼べません。 そういう感性を、もっともっと我々が身につけていく必要があるし、その方向にこそ商品化していく意味があるのではないでしょうか。

 富野監督にしては大出血サービスな発言と捉えている人もいるかもしれませんけれど、よくよく考えたら、富野監督は元々かなりの趣味人ですから、2007年のMG「∀ガンダム」といい、2009年のMG「Vガンダム」といい、技術はもうあそこまで積み上げてきたバンダイに対するならば、期待や賛美を抱いてるのもまたごく自然なことだと思いませんか?
 まあ、とにかくリンク先の富野監督のインタビューを読んでください。一見突発な建言でも、実は一貫な思考が裏づけしていることが分かりますよ。


ホビーに関する富野の発言:
富野由悠季のオーラちから
HJ2003年11月号富野由悠季、吉田健一インタビュー

1/22追記:今月発売の電撃ホビー2010年3月号も富野インタビューがありますよ。

あと1週! みんなで『リーンの翼 COMPLETE』を買いましょう!

2010/01/21 13:57|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:4
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あと3週! みんなで『リーンの翼 COMPLETE』を買いましょう!1話と2話の話
あと2週! みんなで『リーンの翼 COMPLETE』を買いましょう!3話と4話の話

 皆が待ち望んでいる『リーンの翼 COMPLETE』の発売日も、ついに1週間を切りました! まだ予約してない方なら、早く予約しましょう。今回のスペシャルプライズ版は本編6話の全話以外、新たに富野由悠季総監督の新録インタビューも入ってます。値段は前のバラ売りに比べてなんと30000円以上安くなりましたので、是非今回でゲットしよう! 初回限定版なら、さらに特製スリーブがついていますよ。

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 というわけで、先々週と先週の話題に引き続き、今日はラスト2話の話をします。




第5話「東京湾」
日本の記憶、エイサップの記憶。日本の痛み、サコミズの痛み

 さて、この第5話から、ついに『リーンの翼』という作品のいちばん特異なところに入りました。リーンの翼の発現によって、バイストン・ウェルの住民たち一行は地上界に放り込まれたが、エイサップとサコミズ王というと、オーラロードに入ったままで、いろんな時空に入り、いろんなものを見てきてから、地上界に出た。しかしその時のサコミズ王はすでに怒りのあまりに我を忘れ、ついに地上界に対して武力行使を決意したのである。
 大まかな流れは以上の言葉とおり簡単のストーリーだが、実際の話の構造はとてつもなく複雑なものです。なぜならば第5話では、地上界(つまり我々がいる現実世界)とバイストン・ウェル(異世界)以外、さらにもう一つの時空が描かれたからです。
 あの時空が示したものが、全てエイサップとサコミズ王の二人だけが見えたもので、あのオーラロードに通じて現代の日本人たる代表であるエイサップ過去の日本人たる代表であるサコミズに見せたものこそ、『リーンの翼』がもっとも観客に伝えようとしたものである。

 そこで、二人が見た光景は、以下のものです。

1.東京大空襲
2.広島の核爆
3.(エイサップパパ・アレックスとエイサップママ・敏子の若い頃)
4.沖縄戦

 3以外、すべて我々が教科書などでよく知ってる「史実」で、現実に起きていた出来事です。日本の実写・アニメを問わず、一気に太平洋戦争終期のこれらの戦役をストレートに描いたのは、おそらく『リーンの翼』以外に無いだろう。当然これができたのも、間違いなくアニメだからです。
 ここで特に注目すべきなのは、これらはエイサップの目線に通して観客に伝わったことですが、我々観客にとっても、間違いなく「かつて現実に起きていた出来事」ということです。それらの光景を受け止めたとき、我々はどうしても自分の記憶のどこかに潜んでいる思いを抑えることができません。なぜならば、我々が覚えているからです。覚えているからこそ、たとえアニメでスクリーン越しでも、我々は思わず自分の歴史観を駆使させ、「現実に起きていた出来事」と認識してしまうのです。
 だから、エイサップの記憶は我々の記憶でもあります。エイサップの必死の叫びもまた我々の叫びでもあります。

 そして、もう一人であるサコミズですが、こちらは逆に年齢的でも物語での立ち位置でも観客と距離感があるため、エイサップみたいに直接我々とリンクするのではなく、エイサップに通じて我々に訴えかけるのです。
 だから、エイサップが見た光景(上の2と3)は対話もなく直接に観客に伝えるが、サコミズが見た光景(上の1と4)はありのままの光景以外、エイサップとサコミズの対話によって、同時にサコミズの無念さも伝えるのです。エイサップが見た光景(上の2と3)は会話がなくそのまま流れたが、サコミズが見た光景(上の1と4)は二人の対話が起すという構造はその証拠である。

 エイサップ経由のため、サコミズの本心を知るのが、エイサップ(=我々)の思いを知るほど簡単ではありません。サコミズは一体どう思っているのかというのは、まさに『リーンの翼』のテーマの一つであり、一番吟味すべきところでもあります。
 それでもこの第5話を見た人ならば、誰でも一つのものを感じ取れるはずです。それがサコミズの「痛み」です。そして、その無念さが起す「痛み」もまた、現実に生きている我々のどこかに潜んでいるものです。

 第5話では、エイサップが受け止めているのはエイサップが感じた思いと、サコミズから受けた思いという二重の構造をとっていたため、一見ややこしそうですが、実際はそれほど複雑ではありません。このへんの話を見てるときはだいたい万感胸に迫る状態なので、まともに思考を働くのが難しいかもしれません。それでも思考が働けないくらい万感胸に迫るからこそ、もっと考える必要があります。
 大事なのは、よくエイサップは第5、6話で主役交代させられたと言われますけど、富野作品の主人公が出番や物語に置ける重さより「目線」として働いてるということを意識していれば、主人公はあくまでもエイサップだっていうことを分かれます。


演劇的な第5話

 それにしても、いままでの富野作品もそうですけど、セリフといい、画面での動きといい、どれもどことなく芝居かかってるのが特徴です。しかし、そういう「演劇的な要素」一番顕著的なのは、やはりこの『リーンの翼』の第5話です。
 一番はっきりとその演劇性を示したのは、エイサップとサコミズが一緒にオーラロードに迷い込んだときの「場面の転換」です。

 大体の映像作品において場面転換の主体は登場人物の「行動」にあります。しかし『リーンの翼』の第5話では、基本的にサコミズとエイサップの行動は場面転換に主体的には働きかけられません。ここでの2人は戦場の光景を見せられて反応する事しかできません。ある種の「思考」(つまり上で述べた感情や対話)だけが、場面転換の「動機」(きっかけ)になります。
 もちろん、演劇でも登場人物は行動(あるいは行為)を行いますが、それは行動をシミュレートしたものではなく、キャラクターの「思考」を、直接行動させているのです。
 ですから、エイサップとサコミズがここらへんの場面においては、いつもの裏には裏があるという曖昧さがなく、すべて観客が見たままである。そして「すべてが見たまま、聞いたまま」というのが、演劇の特徴の一つでもある。

 この時期富野が芸能的な要素に心酔してたが、この部分の声優の使い方もあからさま他の部分と違うのが、紛れなく富野が意図的にそれを導入した証です。演劇ですから、エイサップもサコミズも大声で叫ぶ必要があります。特にサコミズは、「広島に原爆が落ちた朝ぁ!!」「そんなことでぇ!日本国を狂わせたかぁ!?」「夢、幻は、泡の如しぃぃ! でやぁぁ!!」「無残なり!おんな子どもまで火薬の中に、放り込むとはぁあ!!」と野太い声で叫ぶのが、まさにそのためにあるものです。

 しかしそうはいっても決して忘れられないのは、こういう演劇的な場面が成立できたのは、富野が「地上界」(限りなく我々の現実に近い世界)と「バイストン・ウェル」(もう一つの世界)以外、地上界ともバイストン・ウェルとも性質が違う「第3の世界」を描き出したからです。性質が違うのですから、別の表現法も許容されるのです。
 この方法論はいずれ別の記事を語りますが、こういうところがまさに『リーンの翼』という作品がエポック・メイキングたる訳です。

(注:このへんの話に関して、富野小説搾り出し(仮題)を読む その1も一緒に参照してくださるとありがたいです。また、このトピックの話の一部は、富野小説搾り出し(仮題)の上原マリ男さんの論点を借りています。上原さん、ありがとうございます)


もっと戦争映画っぽく、もっと災難映画らしく

 前も話しましたが、『リーンの翼』にはひょっとしたらもっと凶暴的な画面描写が必要かもしれません。もっと具体的にいうと、このサブタイトルのとおり「戦争」と「災難」という面で強化すべきです。

 まずは、戦争。
 戦争の景象は、人に戦争の無残さと人が人を殺すという理不尽さを伝えます。『リーンの翼』が今まで他のアニメ作品と一線を画してるのは、ストレートに「かつて実在した戦争/人々の記憶に残っている戦争」を形にして描いてたことですから、もっと人の心に抉り刺すような痛みが必要です。
 第5話でいえば、前述の東京大空襲と広島核爆と沖縄戦ですが、直接的に伝えようとするならば、マイルドにする必要はまったく無くて、あえて戦争映画みたいにもっと血・肉・死をアピールすることがいいでしょう。多少の反則気味な演出ですが、「戦場ではないところの戦争」「戦争ではない戦争」「おんな子どもまで火薬の中に放り込む無残さ」となると、それに伴う画面・演出の強度も必要なのでしょう。

 それから、災難もそうです。
 災難の景象は、話の緊迫感を増やし、全体の危機感を煽ることができます。「バイストン・ウェルという訳分からん連中が空中でドンパチをやってる」ではなく、「東京(日本)はただならぬことに陥っているぞ!」という状態を、観客に与えるのです。そう、『聖戦士ダンバイン』の第16話「東京上空」の東京がオーラバトラーの凄まじい威力に巻き添えされたのと同じ、ガラリア・ニャムヒーが乗っているバストールの弾が次々東京のあちこちで爆発したのを見て、おそらく多くの観客が思ってるのが「もうやめて! 早く止めて!」だろう。
 ホウジョウ軍が延々と東京を攻撃するのもそうですけど、たとえばロウリと金本の「オーラソード・ダブルディスパッチ」が東京タワーを壊してた時、はっきり言ってタワー内外で少なく1000人以上の死傷者が出るだろうけど、タワーを緩やかに動かして、次のシーンではすでに倒れたのは、どうも災難とは実感させられない。

 しかし大事なのは、これはあくまで『リーンの翼』の物語なので、「もっと戦争映画っぽく、もっと災難映画らしく」と言っても、所詮戦争映画でも災難映画でもないです。ですから今目にしている戦争映画やディザスタームービーみたいな表現を借りそれらの「映画的なスケール=画面表現の強度」を利用しても、あくまで味付けという程度に留まるべきです。


第6話「桜花嵐」
バイストン・ウェルと地上界、サコミズとエイサップを繋ぐためのリュクス

 第1話初登場では気高いヒロインであったリュクスだが、第3話のあたりから気を抜けたのか、だんだん弱々しいお姫様になっていく気がしてなりません。最終話に至って、なんと心細いあまりキス魔になってエイサップと接吻を始めたという始末。私もリュクスとちゅっちゅしたいよー。
 まあリュクスとちゅっちゅしたいかどうかは置いといて、リュクスっていうキャラは途中から物語のメインストーリーに絡まらなくなってたが、実際は先代の聖戦士(そして実質的な主人公でもある)サコミズと、現代の聖戦士(そして狂言回しとしての主人公である)エイサップを繋ぐ存在だったのです。彼女の体内に流れているバイストン・ウェルと地上界の血も、まさにその中間性を示唆している。

 思えば、バイストン・ウェルでは本気にサコミズを思っているのは、結局リュクス一人だった。そして最後で地上人の迫水真次郎を供養してるのも、リュクスとエイサップだけだった。そういうところから見ても、リュクスは物語に置けては誰にも引けない唯一な立ち位置があるはずだった。それが「サコミズがたった一人の血親」という物語にいる立ち位置です。これがなければ、サコミズは本当に一人ぼっちになっちゃうし、サコミズの「バイストン・ウェルに対するこだわり」あるいは「バイストン・ウェルとの絆」も本気になくなっちゃうから、サコミズとエイサップを繋ぐ以前、サコミズというキャラクターを維持するため、どうしてもリュクスというキャラクターが必要です。
 そして、リュクスのこのサコミズとの血親的な「絆」を持って、エイサップが持っている「理」と一緒に出すと、初めて修羅の化身となったサコミズを鎮魂することができます。

 アニメ本編では時間が足りなかったせいで、このへんの描写はきちんとフォローしていなかったけど、漫画版と大森倖三氏のインタビューを読む限り、富野のシナリオと絵コンテにはちゃんとそのへんの描写があります。あくまで予測ですが、このへんの描写は3/24出版の『リーンの翼』新装版小説に出てくるだろう。
 ずっと自分の帰るべきところを探し続けながらも、故郷を失った悲しみと裏切られた怒りのあまりに我を忘れ、横暴を振るうサコミズにたいして、エイサップとリュクスが命の故郷バイストン・ウェルからのメッセージを届く。エイサップの「理」が道理を延べ、サコミズの横暴をやめさせ、リュクスの「絆」がサコミズに自分が一人じゃないことを示し、サコミズの我を取り戻させ、そして命のメッセージでサコミズの想いを浄化し、サコミズを昇華させる。この構図がおそらく『リーンの翼』においては富野が一番完成させたかった構図でしょう。

 サコミズがあそこまでエイサップを好きなのは、エイサップがとても聡明な若い人以外、彼のような若い世代から希望を見出し、彼を「次(の命)を継いでくれる人」と期待しているからでしょう。しかし「命を継いでくれる人」なら、リュクスもまた同じだった。
 ですから、リュクスもまたサコミズにとって次の世代の希望で、自分の次・自分の命を継いでくれる人です。これが、何故彼女とエイサップが連れ添いになるわけです。前も話しましたが、エイサップ一人だけでは最終話のサコミズに敵わないですけど、リュクスとセットして共に戦えば、なんとかなるのですね。そうすることによって、「旧世代と新世代」という対比ももっとはっきり出てきますしね。

 そういや確か放送当時、リュクスは最後桜の花びらと共に消えてゆくことと、リュクスが文金高島田の特攻人形の姿に似てることから、「リュクスは文金高島田人形の化身かもしれない」「リュクスそのものが幻なのでは?」という話が出てきましたけど、皆さんはどう思っているのでしょう?


結局22年経っても、一番悪いのはやっぱり女だった?

 1983年の『聖戦士ダンバイン』の終盤、アの国の王ドレイク・ルフトは突然「全ての元凶はルーザだったというのか」と言い出したとき、その唐突さにビックリした観客もいるでしょう。確かビショットと寝て裏から操っていたし、実の娘であるリムルを殺したけど、全ての元凶というには、ルーザがそんな悪人でもなかった気がしますよね。

 で、今度は2005年の『リーンの翼』。シンジロウ・サコミズの妻、ホウジョウ国の女王、リュクスにとっては義母となるコドール・サコミズが、どこから見てもとても悪い女の気がしてなりません。いつも裏でコソコソ何をやってるし、リュクスに嫌味を言ってるし、サコミズを利用するし(正確は互いに利用してるけどね)、コットゥと寝るし、最後ではサコミズを裏切るし、本当にどうしょうもない悪い女だ! と思う人もたくさんいるでしょう。

 それでも、コドールも所詮小さい人間の一人に過ぎません。あちこちで策略を練るけど、結局念願の地上侵攻も失敗に終わったし、サコミズを排除しようでも無理だったし。野心でいえば地上のガロウ・ランさんことパプッシュ艦隊司令エメリス・マキャベルのほうが強かだし、指導力でいえば、サコミズやコットゥ頼りだし、ひょっとしたらコドールは自分(そして我々)が思ってるほど大した人間じゃないかもしれませんね。
 第5・6話のホウジョウ軍の無秩序ぶりを見ますと、やはりサコミズがいかに国と軍を束ねたのが伺える。コットゥの態度を見てもわかるとおり、コットゥにしたって、コドールの褥の温かさに惑われて彼女の命令で動いても、本心でサコミズを裏切りしたいわけではなく、最後までサコミズへの敬意と畏怖を持っているし、コドールにしても、部族の(元)女王とはいえ、結局サコミズ王の権力を嵩に着るだけで、サコミズがいなければ何もできない女に過ぎません。

 まあ、それでも女の武器を振りかざすその姿に恐ろしいと覚えない男性がいないでしょうね。女性を選ぶなら、乙女のリュクスか、やんちゃなエレボスですもんね、やっぱり。


劇場版『リーンの翼』は可能なのか

 最後、前の記事でも話題にしましたが、もし劇場版『リーンの翼』を成立させようとするならば、一本の映画という呼び声もありますが、理想の構造はなるべく前後編という構造にするほうがいいと思います。

 まず、第1-3話で構成した前編でそろそろキャラクターと世界観を慣れたところで、サコミズの地上侵攻のための作戦はようやく始まる(第4話にあたる部分)。ここらへんは「起承転結」の「起」ですね。しかし、作戦はエイサップ、リュクス、ジャコバ・アオンたちの乱入によって、リーンの翼は発動したものの、一行が地上界に放り込まれて、エイサップとサコミズは別の時空に流れた。これは「承」です。いろんな情景を見て、ようやく地上界にたどり着いたエイサップたちだが、今度はサコミズが横暴を振るい始め、皆の目の敵になっている。これは「転」です。
 そして最後、エイサップが必死に命の手紙を届くおかげで(ここは前述のリュクスも加えればもっと良い)、サコミズがようやく怨念を捨て、自分の故郷を守るために散った。最後はエイサップとリュクスが迫水の墓参り。これは「結」ですね。

 さらに、前編はエイサップとリュクスの出会いから始まって、後編はエイサップとリュクスの別離で終わる。これで前後編で一つの作品としての構造も成立できます。
 また、映画作品のため、映画的な雰囲気を成立させることもできます。前述のとおり前後編にすれば、前編は「ファンタジー映画的な匂い」が仕立てれ、後編は「戦争映画と災難映画的な匂い」にすることができます。一見まったく違うものが一つにまとめられるのは不思議ですが、これもアニメだからできること、『リーンの翼』という作品だからできることで、富野が言ってる「ジャンル分けができないくらいのアニメ作品」というのも、きっとこういうことだったでしょう。




 というわけで、基本的第1話から第6話までの話を一通り話しましたが、「リーンの翼 COMPLETE」発売まではあと少し時間がありますので、来週ももっと全体的な話や小説版との関係を語るつもりです。もしご興味あれば、是非「リーンの翼 COMPLETE」と小説「リーンの翼」を買ってください。

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富野由悠季没企画、没監督・演出作品一覧

2010/01/19 17:58|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:9
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 今日は何気なくウィキぺディアの押井守監督項目を見たら、いっぱいボツ企画についての記載が入っててビックリしました。ボツだから記入する必要がないのでは?と思わなくもありませんけれど、そこはウィキクォリティですから気にしちゃいけません。
 とはいうものの、こっちも思わず富野監督のことを考え始めますので、とりあえず自分の知るかぎりの富野がかかわったはずだった企画、監督作品をまとめました。もし間違いや不足してる部分ありましたら、是非ご指摘をくださいまし。


ボツ企画

1.幻魔大戦
 『幻魔大戦』はもともと「野生時代」に連載された小説で、原作者の平井和正氏も「イデオン」の時からすでに富野監督と交流があった。そのつながりで後にアニメ映画化という声が上がったとき、最初に監督に抜擢されたのは実は現在のりんたろう氏ではなく、富野監督だった。しかしその後いろいろな事情により下ろされたため、りん氏が代りに監督を引き受けた。
(参考:「幻魔大戦」はほんとうは富野が監督をするはずだったらしい - シャア専用ブログ@アクシズ


2.Zガンダム劇場版
 Zガンダム劇場版の企画は『逆シャア』が終わった1989年頃と、ガンダム20周年ぐらいの2000年頃にすでに存在していたもの。いわばサンライズの内部でずっと生きている企画だが、社内の考えや富野本人の意向、それから2002年の『キングゲイナー』が備えていたため、二度も「時期尚早」と判断され、つうに先送りされたという。
 最後、『キングゲイナー』終了のあと、原作・監督の富野、プロデューサー以下のスタッフ総員の一致の意見により「新たな解釈と異なる視点」が決められ、また制作の都合により「全編新カットではなく、新カットと旧カット入り混じり」という変則的な総集編が制作された。それが今『新訳Z』三部作である。
(メモ/ソース:Zバイブルなど)

3.機動戦士ガンダムF92
 元々テレビとして制作されたはずだった『F91』が制作スケジュールのために、最終的にテレビシリーズの一クールの総集編みたいなストーリーダイジェスト的な映画として世に出たあと、企画されていたはずだったテレビシリーズ的な続編である。たが当時は諸事情により実現されなかったため、F91続編のアイデアやストーリーはそれぞれアニメ『Vガンダム』と漫画『クロスボーンガンダム』で描かれていた。
 ちなみに、F91続編となるF92的なテレビシリーズのために温存されたメカデザインも存在している。石垣純哉の「メドザック」である。石垣氏曰く「富野監督に凄すぎて続編で使うべき」だが、続編は結局作られてなかったため、今日まで日の目を出ることがなかった。
(メモ/ソース:当時のF91本(追加中))

4.ポルカガンダム
 元々『Vガンダム』の後番組として備えた企画だが、富野のテレビガンダムシリーズの降板により、結局後番組は『Gガンダム』となった。内容は「火星移住民と地球との摩擦を描く」というもので、後の『∀ガンダム』に流れたアイデアが伺える。
(メモ/ソース:ガンダム神話ZETA(未所持))

5.ダンバイン劇場版
 94年頃企画したもの。流れた原因は不明だが、当時サンライズのバンダイ傘下入りの一時的な混乱に、富野本人の精神状況も悪かったためか、結局未実現のままで終わりました。もし実現したら、バイストンウェルシリーズの初劇場作品になるはずだった。
 また、このときのメカデザインは永野護が担当してたはずで、そのデザインはやげて永野自作の『ファイブスターストーリーズ』のMHファントムとバナロッテに流用した。
(メモ/ソース:F.S.S DESIGNS2 ADDLER:JUNO)

6.どろろんKAGUYA
 角川春樹事務所の依頼だが、富野自身が途中で書けなくなったから、ついに出版されることはなかった。内容について不明だが、女児ものだったらしい。
(参考:どろろんKAGUYA
(メモ/ソース:∀の癒し)

7.鈴木良武との共同企画(内容不明)
 『ブレンパワード』以前から始まり、『ブレンパワード』以後で実現したはずだったのロボットもの企画だが、『∀』が『ブレン』以後で備えていたため、そのまま流れた。鈴木氏曰く「ガンダムからの脱却を目標に、富野以外の監督がこなしていけることはあまり考えられない、新しい変わったロボットもの」だそうです。
(参考:『富野由悠季全仕事』応援記事その1 「富野全仕事をとことん分析」
(メモ/ソース:富野由悠季全仕事)

8.ダイターン新作
 1997年頃で進んだ企画。当時富野は故・金田伊功氏にオファーを出しましたが、そのとき金田氏はもうスクウェア入りのためハワイに行ったため、結局金田氏が止むを得ず断った。そのとき、富野は「金田くんとは縁がないのかなぁ・・・」と嘆いたという。
 噂では、学園物になるはずだったとか。
(参考:2009-07-25 金田伊功氏逝去│シャア専用ブログ@アクシズ(外部リンク))


9.卑弥呼大和
 昔、富野と角川春樹氏と福井晴敏氏の三人の間に構想した企画。内容は富野が思いついたもので、福井曰く「戦艦大和に卑弥呼的な、源日本的な何かが取り付いて、現代の東京をしかりにやってくる話」だそうだが、結局角川春樹氏の入獄によって頓挫したものの、この構想自体はやがて富野の『リーンの翼』、福井の『終戦のローレライ』、角川春樹氏の『男たちの大和 / YAMATO』に継承したらしい。
(メモ/ソース:リーンの翼オフィシャルガイド)

10.果てしなき流れの果てに
 小松左京原作、2000年前後、角川春樹氏と富野の間に動いてる企画。日本SFオールタイムベストとまで言われているこの非常に壮大な規模を持つ時間の流れをテーマにするこの物語のアニメ映画化において、角川春樹氏は富野の腕を十分買っていたが、結局やはり角川春樹の入獄によって、ボツになった。
(参考:2006年宇宙作家クラブ主催「『日本沈没』を語る」 )など


11.キングゲイナーの前身である40分短編映画
 サンライズがある映画(調査中)の同時上映の短編映画として発注しましたが、富野が出した企画内容があまりにも多すぎてとても40分に収まれなかったものなので、結局プロデューサー河口佳高氏の判断で、テレビアニメに転用した。それが後のWOWOWスクランブルアニメ『キングゲイナー』である。
(メモ/ソース:キングゲイナーイントロダクション)



ボツ監督、演出作品

1.小さなバイキングビッケ(監督)
 『ライディーン』監督のオファーと同じ日に来たものの、富野は先に『ライディーン』を受けたのと、オリジナルをやりたい一心のため、結局断った。ただし、その後も絵コンテ数本を担当。
 『ビッケ』の監督の斎藤博の経歴を参照すれば、もしこのとき富野受けたら、「世界名作劇場」シリーズの監督になっていたかもしれません。まさに運命の分け目である。
(参考:富野由悠季と世界名作劇場シリーズの関係(または世界名作劇場監督・富野喜幸という可能性)
(メモ/ソース:だから僕は…)

2.激走!ルーベンカイザー(監督)
 1977年放映、大堂勲原作、東映制作(協力:和光プロ)作品。和光プロの本田毅プロデューサー(当時)経由で受けたものの、『ザンボット』制作のために断ったらしい。『だから僕は…』では「約束していたC・D」としているが、時期から見れば、『激走!ルーベンカイザー』なはず。
(メモ/ソース:だから僕は…)

3.とびだせ!マシーン飛竜(監督)
 1977年放映、タツノコ原作・制作作品。一度受けたものの、『ザンボット』制作のために断ったらしい。『だから僕は…』では「竜の子プロダクションのC・D話」としているが、時期から見れば、『とびだせ!マシーン飛竜』なはず。
(メモ/ソース:だから僕は…)

4.沈黙の艦隊(監督)
 90年代中盤高橋良輔監督が手がけた作品だが、植田益朗氏によりますと、はじめは高橋ではなく、富野に打診したという。だが、当時の富野に「自分と近いので危険な作品になってしまうから、自分はやらないほうがいい」と断られた。
(参考:裏ネタエグプロ日記ー沈黙の艦隊、韓国に漂着!?(外部リンク))


5.ゲートキーパーズ(演出)
 音楽として参加の田中公平氏によりますと、この時代を背景にした設定を聞くと、富野自らが売り込みに来てたらしい。しかしいろいろあってやはり不参加となっていた。実現したら虫プロを舞台する話になるとか・
(参考:「『エルガイム』にあの有名作曲家が参加していた」や、「富野が『ゲートキーパース』に参加するはずだった話のソース」、など。:富野とかBLOGサイト2:So-netブログ


6.SDガンダムフォース(絵コンテ)
 スタッフによりますと、富野はこの作品の製作体制に興味を持っている富野が、何度もアポ無しで現場に見学しにやってきたという。また、富野は時間があればコンテ作成をしたかったと意欲を見せていたが、結局『新訳Z』の制作とぶつかったため、実現しなかった。
(メモ/ソース:SDガンダムフォースDVDボックス解説書)




話題として挙げてた作品構想(追加中)

97年頃、バイストンウェルもの
 富野の構想によると、タイムトラベルとタイムパラドックスといった要素を取り入れて、今までのゲームのシステム、ストーリーとキャラクターを踏まえつつ、バイストンウェルワールドを背景とした出版・ゲーム・映像の三位一体を同時に視野に入れるものらしい。
(参考:富野由悠季とゲームの22つの接点


98年頃、バイクメ~ン
 映画としてとてもおもしろい素材とし、自分にない切り口と褒めている上、1時間半の映画にしてみたいと発言した。
(参考:富野言及作品リスト その3│ひびのたわごと


01年頃、ガンダムパトロール
 大塚英志と対談してる際、モビルスーツの限界について訊かれた時に、「困ってもいるし、実をいうとにっこりもしています。今年(2001年)の春ぐらいかな、もしも次のガンダム企画があったらということで一つ思いついたのは、もはや基本的にテロリズムに対応した戦争ものしかないだろうと考えて、『ガンダム・パトロール』でいこうかと思ったんです」と返答したという。
(参考:ガンダム・パトロール
(メモ/ソース:戦争と平和)
02年頃、純愛もの
 富野によりますと、『ベルサイユのばら』と『キャンディ・キャンディ』を再読した上の企画だそうで、「真面目に女の子向けを考えてるのは、CG技術の進歩でようやくアニメで着物に柄が入れられるようになったから」という。
(参考:アニメ・ニュース日記/2002年12月│とぼせん(外部リンク))
(メモ/ソース:日経エンタテインメント!」2003年1月号 飯島愛対談連載『お友だちになりたい!』)

06年頃、男装の麗人もの
 「まだ漠然として詳しくは決まっていないけど、次は男装の麗人を主人公にした作品を作りたい」という。中性の主人公だそうだ。
(参考:2006/10/09映画の精神医学194 ガンダムの富野由悠季監督に会いに行った│シカゴ発 映画の精神医学(外部リンク))
(参考:2006/10/24 映画の精神医学195 ガンダムの心理学│シカゴ発 映画の精神医学(外部リンク))


07年頃、ガンダム実写
 「実は去年、実現するかしないかは別として、実写用のガンダムのシナリオを書いてみました」という。ちなみに、これの企画名は『リアルG ガンダム』で、のちの『RING OF GUNDAM』前身企画だった。
(参考:月刊ガンダムエース2008年7月号 「教えてください。富野です Vol.62 マット・テイラー」要約版 富野由悠季「実は去年、実写用のガンダムのシナリオを書いてみました」│シャア専用ニュース(外部リンク))
(メモ/ソース:月刊ガンダムエース2008年7月号 教えてください。富野です)

時期不明、風雲児たち
 みなもと太郎氏の大作をアニメ化したいと発言し、企画書まで書いたそうだが、周りに絶対売れないとか言われて断念したとか。ちなみに、富野監督より早くこれをアニメしたいと発言したもう一人は今川泰宏氏らしい。

富野監督CM「『リーンの翼』、ご覧ください♥」

2010/01/18 12:11|富野情報TRACKBACK:0COMMENT:2
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 富野監督CM「『リーンの翼』、ご覧ください♥」
 だいたい去年の年末くらいかな、「富野監督のリーンの翼のCMを見た」という目撃情報が入りました。

「えっと、デジタルビートにも配信してあるあのPV(文字起しは→)と同じものですか?」

「いいえ、違うものだよ」

「えー! どう違いますの?」

「CMは短いし、御大は一言しか喋ってないよ」

「その一言というと?」

「ご覧ください、って。」

「へえ~」

 と、というようなやりとりでその中身を確認したのです。しかも、このCMは一時のものだと思いきや、どうやらそうでもなかったようです。だいたい去年の12月後半から始まって、今日まで続くということは、おそらく最短でも発売の1/27まで放送するつもりでしょう。富野出演のCMとしては、かなり長いものなのではないかと思います。
 しかし、個人にとって一つの問題があります。肝心のCMはテレビで放送されてるため、海外じゃ見たくてもやっぱりどうしょうもなかった。

 だが、ある日…というかさっきユーチューブでググッたところで、なんとあのCMを発見したのです。テレビCMなので、15秒という短いバージョンですが、ナレーターさんハイテンションっぷりに富野監督の一瞬だが素敵な笑顔が見られますので、是非見てください。




 それから、もう一つ面白い点がありますから、ここでお話します。
 バンダイビジュアル公式サイトのデータによりますと、「リーンの翼 COMPLETE」の総時間は「161分」ですが、その中身は本編以外、「●毎回映像特典:1.富野由悠季総監督インタビュー 2.劇場用告知」が入っているそうです。
 富野監督のインタビューが毎回というのは嬉しいですけど、問題なのは、劇場用告知ってのは毎回に収録するほどのものがあるかどうかということです。劇場用告知は前のバラ売りDVDの第6巻にしか収録されておらず、その中身は当然第1話のあらすじで、毎話というようなものはさすがに無いですから、今回は一体どうやって毎回収録ってのは、実に興味深い。

 さらに、『リーンの翼 COMPLETE』応援記事その1 「時間から見る『リーンの翼』構造」での計算によりますと、第1-6話の本編と第6巻に収録されている劇場用告知はそれぞれ24分32秒、24分18秒、24分31秒、24分32秒、24分32秒、24分33秒、36秒なので、ざっと計算すると、合計時間は147分34秒となります。つまり、多少誤差があるかもしれませんけれど、富野監督のインタビューの総時間はおよそ13分26秒くらいという計算も得られます。

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ロボット魂<SIDE TOMINO>ラインナップ一覧

2010/01/17 14:13|未分類TRACKBACK:1COMMENT:8
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - ロボット魂<SIDE TOMINO>ラインナップ一覧
 大人気のロボット魂が、先日上井草のあるところで、密かに新しいジャンル<SIDE TOMINO>を発表されました! その極秘情報として、そのラインナップの一覧を教えましょう!


第1弾 富野由悠季

全てのROBOT魂は道を譲れ! 日本アニメーション界が誇る巨匠富野由悠季総監督が、ついにROBOT魂トミノの第1弾として登場! 細部まで渡る緻密なディテール、多彩な表情差し替えで、富野監督のキモ可愛い愛嬌を完全再現。君も今すぐ富野監督を手に入れよう!

*注:このセットは髪がついておりません。髪がほしい方は、別売りの「富野喜幸」でお求めください。




第2弾 富野喜幸

ROBOT魂トミノの第2弾は、若かりし日の富野由悠季総監督を「富野喜幸」としてお送りします。今回は普段服と表情差し替え以外、さらに黒マント、髪パーツなどを付属。今の富野監督と比べて別の魅力を持ってるナイス中年の富野監督をほしいですか? 今すぐ店で買い求めましょう!




第3弾 間宮大尉

大ヒット作『終戦のローレライ』に登場する、日本の未来を憂うあまりに、ついに蜂起した愛国の烈士の一人「間宮大尉」にラインナップ。日本刀以外、九四式拳銃や軍帽を付属。凛々しい軍服のその姿が、クーデター現場だろうと撮影現場だろうと、誰よりも目立つ。

*注:このセットについている「日本刀」を「富野由悠季」に持たせれば、プレイバリューはさらに高くなります。君も○ンダイに斬り込めるぞ!




第4弾 京都の高僧

小松左京の永遠の名作、リメイク映画『日本沈没』に登場する「京都の高僧」が第4弾のラインナップに。貫禄たっぷりの僧侶服と劇中に一度も出てこなかった隠しアイテム「タバコ」が、あの撮影現場の出来事を演出する。

*注:「タバコ」は隠しアイテムのため、この高僧キットに持たすことができません。プレイしたい方は、別のROBOT魂トミノを買い求めてください。




第5弾 カンフー道場の師範

あの『踊る大捜査線』の監督本広克広が手がけた『少林少女』に登場する、主人公桜沢凛の祖父である「カンフー道場の師範」が満ちを持ってリリース。プレイバリューを極限まで高めるため、本商品は独自に「酔拳の達人」と設定しており、「酔ってる顔」と「ビール瓶」を付属させていただきました。また、カンフー達人だけあって、ファンの求める声が高い「鉄拳」も一緒に同封。

*注:「鉄拳」は別のROBOT魂トミノに装備させることによって、声優たちを制裁することができます。また、「酔ってる顔」と「ビール瓶」で『∀の癒し』のあのケンカを演出できます。




ウェブ限定①
富野喜幸 Ver.白ダブルスーツ

富野監督の伝説的な白ダブルの姿を、ウェブ限定販売でお送りします。これさえあれば、喫茶店で岡田斗司夫を説教すつのも、アニメージュの武道館でアニメフェスティバルの表彰式を再現するのも不可能ではありません。




ウェブ限定②
富野由悠季withクマゾー
みんなが大好きな富野家愛犬「クマゾー」が、ついに富野監督と一緒にキット化! 可愛いまんまるお目目を持ち、肉球が濡れるのが嫌いで、散歩大好きなクマゾーと富野監督の愛しい散歩姿と楽しかった記憶を、是非もう一度再現しましょう!




以下、発売日未定

富野由悠季 Ver.『リーンの翼』
第2シリーズ「コスプレトミノ」として、小説『リーンの翼』に登場する、大日本帝国海軍飛行二曹「迫水真次郎」の姿として、新たな富野監督をお送りします。表情と手の差し替えはもちろん、バイストン・ウェルの刀、日本軍軍靴、リーンの翼の沓、リーンの翼の沓(発現)、ノストゥ・ファウなど今までにないボリュームでお送りします。(注:本物の迫水は坊主頭ですが、このキットはコスプレなので髪がありません)。


富野由悠季 Ver.『鉄仮面』
『機動戦士ガンダムF91』に登場する、クロスボーン・バンガードの最高司令官「カロッゾ・ロナ」、通称「鉄仮面」を第2弾としてラインナップ。シリーズ一を誇る巨体と、幻の設定を再現したギミック「アイスラッガー」と、このキットのために特別に付いた「仮面取り外し」で、鉄仮面と一心同体の富野監督を演出する。


富野由悠季 Ver.『シャア・アズナブル』
『機動戦士ガンダム』『機動戦士Zガンダム』『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に登場する、ガンダムシリーズの永遠の最高の人気を誇る「シャア・アズナブル」を、ネオ・ジオンの総帥の姿としてセレクト。ネオ・ジオン総帥の真っ赤に染まるその姿に、君を魅了する。ちなみに、シャアと関係ありませんが、ガンダムシリーズのシンボルである一人のキット化を記念に、「ハロ」を付属する。




以下、企画中

アニメージュ誌上限定
「富野に訊け!!」Ver.

月刊アニメージュの大人気コラム「富野に訊け!!」でイラストレーターを勤めたやまむらはじめ氏が描いた富野監督を、誌上限定販売でお送りします。黒一色、赤一色、白一色の三種類があります。


ガンダムエース誌上限定
「教えてください。富野です」Ver.

全裸で咆哮する富野監督。インパクトがありカルト的な人気が有するのですが、全裸のため、ただいま再三検討の最中です。。


セクハラ富野
腹を触る手、尻を撫でる手、肩揉みをする手などなどを付属予定のキット。これも一部からのキット化要望が強かったですが、フェミ団体の抗議の恐れがあり、ボツを喰らう可能性が高い。

▽続きを読む▽

富野由悠季監督『リーンの翼 COMPLETE』インタビュー完全版

2010/01/16 11:38|富野情報TRACKBACK:0COMMENT:0
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 アニメ『リーンの翼』公式サイトがいつの間にか、ひっそり更新しました。

「リーンの翼 COMPLETE」富野由悠季監督インタビュー│リーンの翼公式ホームページ

『リーンの翼』というのは、概ねの人が子供の頃からずっと持っている「空を飛んでみたい」という夢を実現するために、アニメを利用して作った作品です。

 見たところ、どうやら前の公式サイトに掲載されているプロモーションと同じインタビューだそうです。

人類がいつから知恵を持ち始めたのかは分かりませんが、その人類の知恵とか夢、そういうものが寄り集まって出来た世界だとしています。つまり三次元とか四次元と設定したのではなく、我々が生まれたから出来上がった世界なんだという設定です。100万人、1億人、100京人の夢が集まれば具体的に一つの世界が出来てしまうのではないのかということです。

 バイストン・ウェルの世界観の設定だけでなく、

ですから、想いが強ければバイストン・ウェルには行けます。皆さんも時々行っているんですよ。夢を見るという形でね。実際に我々の世界でも、バイストン・ウェルのことは語られています。天国とか地獄とか、神話が語られるのは、実はみんながバイストン・ウェルの記憶を持っているからで、ギリシャ神話のような光景も洪水伝説、大樹伝説といったものもバイストン・ウェルの中にはあるのかもしれません。

 このように、どうやったらバイストン・ウェルに行けるガイダンスも親切に教えてくれたのです。

 このインタビューのなか、自分がいちばん興味を持ってるのは、以下の部分です。

『リーンの翼』という作品は、その中でも特に日本人に関わる物語、それと現代、つまり21世紀とバイストン・ウェルは繋がっているではないか? ということを考えて作った作品です。(中略)アメリカだけじゃなくてアメリカに肩を持ってしまうあちこちの国が寄り集まって“無国籍艦隊”というのを作り、各国の軍隊で戦争をするということがなくなった世界。その無国籍艦隊というのが世界の紛争をやめさせるアクションを起こすこと自体が、実は無責任なのではないかということを感じた日本人の少年がバイストン・ウェルに行くことによって、そして“リーンの翼”を履いて空を飛ぶことによって、そしてオーラバトラーに乗って無国籍艦隊と戦うのではなく、彼らは一体何なんだとういうような話をして、最終的に東京湾で何となく戦争らしきものがあって終わるという話です。

 無国籍艦隊へのカウンターという意識も面白いですけど、「日本人」という目線であることはさらに重要だと思います。なぜならば主人公は日本人というのはバイストン・ウェルシリーズ共通の「設定」であり、ひょっとしら「テーマ」でもある。残念ながら、どうやらバイストン・ウェルシリーズが何故日本人という目線を拘り続けていることを気にしない日本人もいるそうですが、僭越ながら、バイストン・ウェルは夢という極めて曖昧かつ複雑な世界で展開されている物語ゆえ、もしこの「日本人という目線」を意識し続かないと、本当のテーマもメッセージも見失う恐れがあります。
 私自身が日本人でないけど、日本と割と縁がある土地と風土育てのおかげなのかよく分かりませんけれど、それでもこの富野監督の創作の上の姿勢について、他人よりほんの少しきちんと見つめているつもりです。まあ、単に富野ファンだからだけな気もしますけど。


 ほかの部分でもチラチラと面白い話がありますけど、もう一つ面白いのは、『リーンの翼』のCG作画のことです。

それから、とても大事なことが一つあります。この作品はアニメだからこう作るという作り方をしていません。今回も当然オーラバトラーという、人型の怪獣でもメカでもない何でもないっていうものが出てくるんですけど、それもCGで作画してもらっています。そういう手書きの画の部分とCGとの整合性みたいなのはどうとれているのか? あるいはとれていないのか? ということに関しても、他の作品でやっているようにはやっていないつもりです。そういうところは見どころになるのではないかと思いますので、ぜひ一度観て頂けると嬉しいです。

 正直、あまり他の作品と比べたことはないのですが(『マクロスF』との比較ならなんとか…)、『リーンの翼』のCG作画は面白いというか、珍しく見所はあるものだと思います。
 富野はこう言い切れるのも、きっと2004~2006連続3年文化庁メディア芸術祭アニメーション部門の主審を務めて、たくさんの作品を見てきたからこそだと思いますけど、そんなのは個人にとって実はどうでもよくて、私としては第1話から最終話までだんだん上達してゆく富野監督の腕を見れただけでも、十分嬉しく思っています。特に第6話の「サクラ・テンペスト(桜花嵐)」ではそのCGが、もう十分物語と画面を支えれる強度を持ってるからこそ、あの感動的な結末へと繋ぎとめるのです。


 とにかく、読めや。

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 そして、予約してください。まだまだ好評予約中の今は26%オフの4507円ですから、とてもお得です。

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2010年富野由悠季監督情報まとめ

2010/01/15 10:00|富野情報TRACKBACK:0COMMENT:0
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 というわけで、今年も富野由悠季監督に関する情報のまとめを作りました。もし何か不備やミスがありましたら、是非教えてください。

(11月26日) オールタイム・ベスト 映画遺産200 日本映画篇 寄稿(映画10選)→
(12月12日) オールタイム・ベスト 映画遺産200 外国映画篇 寄稿(映画10選)→
1月10日 月刊アニメージュ2010年2月号 富野に訊け!87回
1月22日 ガンプラ30周年公式サイト ガンプラサポーターズ 富野由悠季監督 後編
1月25日 電撃ホビーマガジン2010年3月号 ガンプラ開発30周年SPインタビュー→
1月25日 信濃毎日新聞特集 アニメの匠たち”1”→
1月26日 月刊ガンダムエース2010年3月号 教えてください。富野です VOL.82
1月27日 『リーンの翼』スペシャルプライズ版「リーンの翼 COMPLETE」発売
2月6日 読売夕刊 インタビュー
2月10日 月刊アニメージュ2010年3月号 富野に訊け!88回
2月22日 NHK総合「わたしが子どもだったころ」
2月26日 月刊ガンダムエース2010年4月号 教えてください。富野です VOL.83
2月27日 『富野に訊け!!』アニメージュ文庫版発売
3月5日 “ガンダム"への道程・大島 富野由悠季監督に聞く(1)
3月9日 ガンダム天文入門
3月10日 月刊アニメージュ2010年4月号 富野に訊け!89回→
3月10日 月刊ニュータイプ2010年4月号 25周年インタビュー→
3月10日 月刊ニュータイプ25周年メッセージ
3月12日 “ガンダム"への道程・大島 富野由悠季監督に聞く(2)
3月19日 “ガンダム"への道程・大島 富野由悠季監督に聞く(3)
3月20日 Newtype25周年記念パンフレット メッセージ
3月23日 カイトVol.1 インタビュー
3月24日 小説『リーンの翼』新装版全4巻発売
3月26日 月刊ガンダムエース2010年5月号 教えてください。富野です VOL.84&『リーンの翼』発売記念インタビュー→
3月27日 本の旅人2010年4月号 インタビュー→
3月27日 FM TOKYO「中村正人の夜は庭イヂリ」ゲスト
3月28日 HINT INDEX BOOK CREATOR’S LIBRARY
3月28日 BSフジ「プライムニュース」公開収録
4月4日 BSフジ「プライムニュース」放送
4月4日 産経新聞「読書-著者に聞きたい」 『リーンの翼』全4巻
4月10日 月刊アニメージュ2010年5月号 富野に訊け!90回
4月12日 野性時代2010年5月号 沖方丁と対談
4月26日 月刊ガンダムエース2010年6月号 教えてください。富野です VOL.85
5月10日 月刊アニメージュ2010年6月号 富野に訊け!91回→
5月25日 渋谷アニメランド ゲスト回
5月26日 月刊ガンダムエース2010年7月号 教えてください。富野です VOL.86
6月10日 月刊アニメージュ2010年7月号 富野に訊け!92回→
6月10日 月刊ニュータイプ2010年7月号 沖方丁との対談連載第1回
6月26日 月刊ガンダムエース2010年7月号 教えてください。富野です VOL.87&本広克行監督と対談
7月3日 リニューアル立体作品『ZAKUの夢』公開
7月10日 月刊アニメージュ2010年8月号 富野に訊け!93回
7月10日 月刊ニュータイプ2010年8月号 沖方丁との対談連載第2回
7月15~17日 富川映画祭 インタビューやトークイベントなど
7月16日 ガンダムソリッド 実物大ガンダム立像 図面集 インタビュー
7月23日 ガンダム30周年ドキュメンタリー メモリアルボックス ドキュメント&対談&RoG関連資料など
7月23日 模型の世界首都静岡ホビーフェア・前夜祭 出席
7月24日 模型の世界首都静岡ホビーフェア・オープニングセレモニー テープカット
7月24日 ガンプラ30周年記念公式ガイドブック RGガンダムのビームサーベル演出情報
7月25日 MAG・ネット ~マンガ・アニメ・ゲームのゲンバ~ 情報紹介(本人は出てきませんでした)
7月26日 月刊ガンダムエース2010年9月号 教えてください。富野です VOL.88
7月30日 『日本のいちばん長い夏』試写会&トークイベント
7月31日 『俳句生活 一冊まるごと俳句甲子園』 作品解説
7月31日 NHKドラマ『日本のいちばん長い夏』に出演
8月1日 サンライズフェスティバル2010夏 スペシャルメッセージ
8月2日 AERA2010年8月9日号 小林麻耶と対談
8月2日 『ガンダム世代のための超「ガンプラ大全」』特別インタビュー
8月3日 日本のいちばん長い夏公式ブログ キャスト紹介 アニメ映画監督・富野由悠季さん
8月4日 雑誌CIRCUS 2010年9月号 ロンブー田村淳と対談
8月7月 映画『日本のいちばん長い夏』出演
8月7日 サンライズフェスティバル2010夏公式パンフレッ 高橋良輔監督とのスペシャル対談
8月7日 湖川友謙氏とサンライズフェスティバル2010夏前夜祭トークショーに出席
8月7日 サンライズフェスティバル2010夏前夜祭 USTREAM中継(同日のイベントのネット中継)
8月8日 TV朝日CS放送 FACTORY_A ロンブー田村淳との対談映像(再放送は8/9)
8月9日 DIME 2010年16/17合併号 インタビュー
8月10日 中央公論2010年9月号 インタビュー
8月10日 月刊アニメージュ2010年9月号 富野に訊け!94回
8月10日 月刊ニュータイプ2010年9月号 沖方丁との対談連載第3回
8月21日 「ガンダム オン アース(GUNDAM ON EARTH)」出演(注:去年ヤフー動画出演の再録→
8月21日 サンライズフェスティバル2010夏【みんなの宇宙世紀ナイト】トークショー
8月26日 月刊ガンダムエース2010年10月号 教えてください。富野です VOL.89
8月27日 日めぐりタイムトラベル 昭和54年“ガンダムブーム”の出発点(再放送) 出演
9月10日 月刊アニメージュ2010年10月号 富野に訊け!95回
9月10日 月刊ニュータイプ2010年10月号 沖方丁との対談連載第4回
9月10日 ぴあMOOK「GUNDAMぴあ」 インタビュー
9月13日 週刊ポスト2010年9月24号 憂国リレーオピニオン「言わずに死ねるか!」第7回→
9月18日 メディア芸術祭イスタンブール展に講演
9月19日 石川智晶と対談→
9月24日 生誕30周年祭 in NAGOYA DVDボックス出演(去年のステージ出演の収録)
9月26日 月刊ガンダムエース2010年11月号 教えてください。富野です VOL.90
10月10日 月刊アニメージュ2010年11月号 富野に訊け!96回
10月10日 月刊ニュータイプ2010年11月号 沖方丁との対談連載第5回
10月23日 鳥取県鳥取市元魚町ワークショップ&UST中継
10月24日 朝日朝刊「おやじのせなか」
10月26日 月刊ガンダムエース2010年12月号 教えてください。富野です VOL.91&富野対談まとめなど
    新小説『はじめたいキャピタルGの物語』発表
11月1日 TBS調査情報497号 インタビュー
11月10日 月刊アニメージュ2010年12月号 富野に訊け!97回
11月10日 月刊ニュータイプ2010年12月号 沖方丁との対談連載第6回(最終回)
11月16日 「『エコ+クリエイティブ』が起こすイノベーション」 坂本龍一氏と対談
11月23日 中国北京大学に講演「アニメは第八芸術たりえるか」
11月26日 月刊ガンダムエース2011年1月号 教えてください。富野です VOL.92
11月27日 月刊!スピリッツ2011年1/1号 インタビュー
11月27日 NHK文化センター大阪教室講義
12月10日 月刊アニメージュ2011年1月号 富野に訊け!98回
12月11日 第3回宇宙エレベーター学会 パネルディスカッション
12月18日 福岡シネ・リーブル博多駅「サンフェス2010冬銀河」トークショー
12月19日 大阪テアトル梅田「サンフェス2010冬銀河」トークショー
12月20日 オトナファミ2011年02月号インタビュー
12月21日 Newtype特別編集「Newtype Library冲方丁」 冲方丁との対談完全版
12月22日 「電脳戦機バーチャロン フォース メモリアルボックス 15」 瓦重郎との対談再録
12月26日 月刊ガンダムエース2011年2月号 教えてください。富野です VOL.93


 そのうち、1/27発売となる「リーンの翼 COMPLETE」はただいま大好評発売中なので、是非買いましょう!

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関連記事
2009年富野由悠季総監督情報まとめ

あと2週! みんなで『リーンの翼 COMPLETE』を買いましょう!

2010/01/14 00:32|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:2
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あと3週! みんなで『リーンの翼 COMPLETE』を買いましょう!1話と2話の話


 2005から2006年をかけて制作された、富野由悠季監督の人気作『リーンの翼』の全話を収録したスペシャルプライズ版『リーンの翼 COMPLETE』の発売は、もう2週を切りました。今回のスペシャルプライズ版は全6話収録以外、富野由悠季総監督の新録インタビューも入ってますので、昔全巻を買った方でも、まだこの作品を収蔵してない方でも、是非この機を掴んで、『リーンの翼』を手に納めよう!

 というわけで、前回に引き続き、中盤である3話と4話の話をします。また、今回は相変わらず(たぶん)受けが悪かった「より完全なる『リーンの翼』のための試案」からの流用が入ってますけど、そのへん、もしどなたかご意見ありましたら、是非教えてくださいまし。

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第3話「地上人のオーラ力」
和気藹々の日本人たち

 第3話。リュクスは敵のはずだったアマルガンに歓待されてる一方、強大な敵であるサコミズ王に敗れて、リュクスとも離れて、ホウジョウ軍の魔窟に囚われると思われるエイサップですが……意外と快適な一夜を過したそうです。パジャマ(というか作務衣?)を着てもらってるし。
 実際、この話のAパートは全体の流れからしてもっとも緩やかな部分にあたるので、作劇の上の展開が比較的ゆっくりだし、キャラクターも無駄話や互いに腹芸を披露する余裕を持ている。なので、第3話は流れとして一休止なところだけではなく、キャラクターの戦い以外の一面を見せる話でもある。

 1話から一度も直近距離で会っていなかった、ずっと離れっぱなしになってる悪友ロウリ、金本とようやくご対面のエイサップだが、三人は意外にも和気藹々でした。色々やらかしてなお反省の色を一片もないどうしょうもない二人に対して、エイサップはなんの文句なく会った途端に二人を心配する言葉をかけたのは、さすがとしかいいようがない。やはり同じ地上界から来た同士なので、互いに当てにしてる感じはあるんでしょうね。
 この点に関しては、海自の海楽一尉と田中(勝手に三等兵とイメージしました)も同じだった。初めて会ってるのに、すぐ何の警戒心もなくエイサップに話し始める姿は、馴れ馴れしくさえ思える(実際、すぐエイサップパパの噂話を持ち出すしな)。あとの任務出るときホウジョウ軍に警戒しまくる様子と対照してみると、地上人同士というより日本人同士が形成してるコミュニティの「場」がいかに和気藹々というのが伺える。
 さらに言うと、サコミズ王もまた同じだった。コドールとコットゥも同席なので王としての尊厳を保つが、サコミズ王がわざわざ「桜花」乗る姿を披露するのも、ひょっとしたら日本人同士を見た嬉しさのあまりに、ついにしたことかもしませんよな。あのとき「桜花」に乗って語りだした人は、間違いなく「ホウジョウの王、シンジロウ・サコミズ」ではなく、「日本人・迫水真次郎」だった。


バイストンウェルの皆さんの意外な一面

 エイサップとサコミズ王たちだけではなく、アマルガンも反乱軍のキキやミガルたちも、かなり日常的な一面を表してくれた。飯を食ったり酒を飲んだり、リーンの翼の沓を遊んだりしてるシーンは、一見ストーリーと関係ない「日常生活」でも、こういうシーンの積み重ねによって、やがてキャラの「重み」になり、物語に説得力をもたらす。そういう意味では、やはりもっと見たかったな~。


若かりし日の迫水真次郎青年
 ところで、アマルガンの思い出のなかに出た若かりし日の迫水青年が、この作品のなか唯一『リーンの翼』の小説との関係を明示したところです。その一連の回想シーンは

太陽→
リーンの翼の顕現によって、空に飛び出す迫水→
空飛ぶ恐獣に乗ってる兵士を切る迫水①→
空飛ぶ恐獣に乗ってる兵士を切る迫水②→
リーンの翼の収束と共に、空から降りる迫水→
(聖戦士としての迫水)
小説『リーンの翼』第1巻に出てくるリーンの翼の沓を初めて履いた場面(ハロウ・ロイに注目!)→
沓を履いて装備の支度をする迫水→
(バイストン・ウェルに降臨したばかりの地上人迫水)
軍隊を連れてアマルガンの国から出る迫水→
振り替えすのをやめ、ひたすら自分の進む道に迎える迫水
(何かを感じて、アマルガンと決別し、建国の旅に出た迫水)

といった感じで、わずか38秒の間では、迫水の過去を3つの部分に分けて暗示してくれたのは、さすが富野ならではだったが、ちょっと残念なのは、アマルガンの「語り」よりも、アマルガンの記憶のなかにある迫水の「肉声」が聞き欲しかった。ここは唯一『リーンの翼』の小説を出したところこそ、観客に直接的に迫水を「感じる」描写が欲しかった。ここの理解さえきちんとできていれば、観客のサコミズへの思い入れもきっと飛躍的に増えてるだろう。
 また、このたび出版することになった小説完全版『リーンの翼』も、この建国の旅を出るサコミズを中心に大幅加筆と予告されていますので、もし気になる方は是非新版の『リーンの翼』小説を一緒に買ってください。


なんとなく映画っぽくない?

 しかし、なんとなくだけど、この第3話の終わりって、なんだか映画っぽくない? と感じることがあります。エイサップ視点でいえば、第1話の大混乱から始まって、不思議の世界に落ちて、第2話のドタバタを経て、ようやくナナジンを発動できたものの、リュクスを一度失って、サコミズ王やホウジョウのことを色々と知った最後、敵味方の激しい戦いのなか、再びリュクスと取り戻し、分かり合えた。非常に一本の映画として筋が通じてる構成だ。最後の絵はエイサップがリュクスを抱きしめている(オーラバトラーに通じてる、だけど)のも、まさにこの第3話の終わりが、前後編映画の前編のエンディングになりうる風景です。

 全6話の場合、全体の構成でいえば、第1話は「起承転結」の「起」で、第2-4話はだいたい「承」にあたるが、仮にこの3話を単本映画として構成したときに、さらに自分の「起承転結」を持つようになっている。
 第1話のいきなりのハプニングで、観客は突然に最初のクライマックスを迎えたが、これは「起」ですね。そして第2話からバイストン・ウェルという異世界のあちこちを見てきたのが、「承」です。で、第3話前半の穏やかの日常シーンから一転、地上界の陰謀だわ両方オーラバトラーを出動だわというところが、だいたい「転」の部分です。そして最後、ホウジョウ軍と反乱軍が激突し、エイサップとリュクスも一触即発のところで、なんと! 二人は戦いを回避して分かり合えた! めでだしめでだし。これが、「結」ですね。
 以上の構成から見れば、単本映画としては、「第1、2、3話」は十分ありえるなのです。

 また、物語的にも、ちょうど第3話をもって一休止をするところなので、ここで切れば、前後編映画の前編映画としての意味性も獲得できます。
 第3話が終わる時点の、キャラクターのそれぞれの状況を考えてみてください。地上人を手に入れたサコミズ。地上界で動き始めるパプッシュ艦隊。暗躍するコドール。囚われたアマルガン。せっかくの力を手に入れながらも失敗によってイライラするロウリ。そしてこの混沌なる状況のなか、唯一互いに信じあってるエイサップとリュクス。もの凄く前半戦的な状況です。
 なので、正直富野本人が考えている「120分くらいの映画一本」よりも、「70~75分の映画二本」というほうが、ひょっとしたら適切かもしれません。

 それだけではない。この構成によって、この『リーンの翼』をもっとファンタジックなイメージを与え、なんちゃってファンタジーに落とし込まないんで済むというもう一つの利点がありますが、これはまた別の話になりますので、いずれの機会で。


第4話「王の奸計」
あまり奸計じゃない王の奸計

 この話になって、ようやくサコミズの真意が判明することになる。サコミズはリーンの翼がなくても地上界に行けるのに備えて、反乱軍を一気に集結させ、そして一気に叩き潰すことによって、人々の悪意と憎しみが発生するオーラ力(ちから)を吸い取って、艦隊を地上界に浮上させようとしてるのだ。そのために、アマルガンを誑かすわ、フェラリオたちを捕るわ、反乱軍を完膚なきまでに叩くわ、というのが第4話の話です。まことに悪行である。外道である。
 …というわりに、劇中の表現を見れば、正直サコミズ王の領するホウジョウ軍はちと卑怯だけど、そんなに悪い暴行をしたとは見えません。ホウジョウ軍は敵を圧倒してるけど、それはあくまで戦いの結果なので、別に悪いでもなんでもないしね。
 となると、もっと凶暴的な描写も必要かもしれません。アマルガンを誑かすだけではなく、拷問せよ。フェラリオたち(女たち)を捕るだけでなく、虐待せよ。反乱軍を叩くだけでなく、虐殺せよ。……なんだかとても良からぬ話をしてしまったようだが、「姦計」といわれるくらいだから、せめてかつての『F91』のバグみたいな描写が望ましいかもしれませんね。

 そういう意味では、この話とは別のベクトルでの「もっと殺戮的になろうぜ!」ですけど、第5話にも似たような問題に直面しますが、それは次回でまた話します。


立った! エイサップ(のキャラ)が立った!

 今回、我々の主人公エイサップ・鈴木くんはようやく色々動き出しました。初めての剣捌き、初めてジャコバ様に対する反抗、初めての自己主張などなどがありますが、やはり、こういうのが爽快ですよね。

 思えば、エイサップは富野作品の主人公でありながら(?)、非常にニュートラルかつ常識的な人間でした(オイ)。感情起伏があるけれど、慎みある言動。無我夢中で動かすこともなく、いつもきちんと状況を見つめている。基本的あまり自己主張じゃないタイプなのに、やるときはちゃんとやる。異議を持ちながらも、結構気を利いた言葉選びをするし、必ず礼儀を失っていない…などなど、このようにエイサップは常に周りを見てから反応するタイプな人間でした。
 そう。エイサップに自己主張的な個性など無い。無茶な連中と比べての無個性(褒め言葉)こそ、彼の最大な個性です。やんちゃなロウリ・金本に対してのカウンター。固執なサコミズに対してのカウンター。バイストン・ウェルの代弁者気取りのジャコバに対してのカウンター。みんなのカウンター(つまり総受け…)。

 しかし、こういう状況は第4話の後半でまた一転する。エイサップがついに動き出しました。一番彼のこのスタンスの転換を示したセリフは、これである:「僕は、摩訶不思議なものに選ばれるような男じゃない!僕はどこにいようと…エイサップ鈴木だ!」。
 このセリフと、彼のこのセリフを発する前の行動を照らしてみれば、エイサップは何故ここで主張し出すのがわかるはず。そして、彼のこのセリフと行動によって、前のニュートラルゆえの自己主張の無さが観客に与えたモヤモヤさも一気にリバウンドし、彼の存在感をアピールする効果が発揮できる。これが富野が一番得意とする「モヤモヤを積み重ねて、積み重ねて、そして最後一気に雪崩れる」という演出です。こういう「静」と「動」のメリハリの構築こそ、富野演出の新骨頂である。こういう意味でいえば、第1話~第4話前半の受動的でニュートラル的な視点もいいですけど、物語をクライマックスに押し上がるには、やっぱり前面に出ている主人公のほうが燃え上がりやすいですよな。

 もっとも、第5・6話を見ればわかると思いますが、物語的な重さにおいてもキャラ的な重さにおいても、所詮エイサップひとりだけでは、前代の聖戦士サコミズに勝てるはずがなかった。
 そう、ひとりならね。


リーンの翼の再顕現とエイサップの主張

 第4話のラスト、第2話のエイサップとリュクスをホウジョウの城に運ぶ以来、リーンの翼はようやく再び顕現してたが、これがどうやらエイサップの言葉(というか彼の姿勢)に反応するものだった。当然、サコミズ王はこの時点では認められていない。
 それだけではない。よくジャコバ・アオンの反応を見ればわかると思いますが、リーンの翼の沓がエイサップに反応するのは、どうやらジャコバの予想外だった。フェラリオの長はいつもバイストン・ウェル世界そのものの代弁者でいつつもりらしいが、やはりフェライオを含めて、このバイストン・ウェルはさらなる大きな何かの意識の集合体であることが読み取れる。

 しかし、よく考えれば、エイサップは彼自身のスタンスを示したけれど、実際は何も主張していなかった。この前後、エイサップが言ってた話は「(サコミズとリュクスの切りあいに対して)親殺しは、悪をなすものがやることだ!」「(ジャコバの話に対して)僕は、摩訶不思議なものに選ばれるような男じゃない!僕はどこにいようと…エイサップ鈴木だ!」「(サコミズの怒りに対して)リーンの翼は!そういう王を認めるのか?」といった、やはり他人の話に対するカウンター的な反応だった。
 なので、エイサップはいったいどうしてその時リーンの翼に選ばれたのか、考えようではまた非常に面白い話になるかもしれませんよね。




 とまあこんな感じなので、第5・6話の話は次回でします。話はまだまだ続くのですが、もしこの記事が『リーンの翼』を見るときのご参考になれば幸いです。
 最後は慣例の『リーンの翼 COMPLETE』の予約話ですが、今すぐアマゾンで予約すれば、26%のわずか4507円なので、今すぐ下のアイコンをクリックし、買いましょう!(ちなみにアフィの宣伝ではありません、あしからず)

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『富野由悠季全仕事』応援記事その3 「研究本としての『富野全仕事』」

2010/01/13 00:03|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:0
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『富野由悠季全仕事』目次
『富野由悠季全仕事』応援記事その1 「富野全仕事をとことん分析」
『富野由悠季全仕事』応援記事その2 「増補改訂版『1964-2010』を妄想してみた」


 今回は前回の妄想話題から一転して、『富野由悠季全仕事』の研究本としての価値を語りましょう。アニメ史の研究家津堅信之先生もおっしゃったけど、「日本のアニメの系譜から考えると、宮崎駿や押井守らよりも、はるかに重要な監督」である富野監督ですから、これからの研究も基本的この本が示したものが方針になるだろう。
 また、ここでちょっと以下の色付けについて説明させてください。は今の『全仕事』に則って「増補版」が追加すべき部分を示し、は『全仕事』にも出てくるけど、少々物足りない部分を示し、そしてははっきり『全仕事』が足りない箇所か欠如する部分を示します。




 まずは富野ロングインタビューですが、これが「作家・富野由悠季」と「富野由悠季演出・監督作品」の洗いざらいともいうべき内容で、富野の生まれ立ち、各時期の考えや作品に対する想いにフォーカスするだけでなく、バンダイ&サンライズがガンダム一色になった今、ガンダム以外の作品を取り上げた意義から言っても、ものすごく貴重な話だといます。
 特に、さすらいのコンテマン時代に対するインタビューでは、ほぼ作品ごとの富野発言が聞けるので、当時ホームグラウンドを持てなかったゆえ、あまり知られていない「さすらいのコンテマン・富野喜幸」を知る機会は、ひょっとしたらもうこの本と『だから僕は…』しかないかもしれませんでした。
 『∀ガンダム』以後の富野再評価以来、作品に関する富野発言は単行本になるのが多いですから、個別の作品を知るには良いのですが、それでももし今度増補版が出るとしたら、1999年の『∀』から2009年の『リング・オブ・ガンダム』に対する富野本人による総括も必要になるでしょう

 次に、富野と共に仕事してきた関係者のインタビューですが、応援記事その1を見ればわかるとおり、バランスが非常にいい。演出畑の人間もいれば、アニメーターやプロデューサーまである。ほかに音響の浦上(敬称略)、脚本の鈴木良武、音楽のすぎやま、美術の池田など、全体を読めば、一つまとまった富野像をイメージできるはずです。
 当たり前ですけど、1999年いわゆる白富野以後の関係者による富野観がないため、もし今度増補版が出るとしたら、やはりビジネスや作品全体を俯瞰的に見つめた上の人選がいいかもしれません。そうなってくると、富野がほとんど同年代と組んでなくなる今じゃ、作品から見れば演出系の人間で、ビジネスから見ればプロデューサー系が適当かもしれません。富野が作ってたものはアニメ「作品」である同時に、所詮「商業」アニメでもあるので、この二つの面からの議論も結局避けられないと思います

 次に関係者のアンケートですが、このへんの作用は基本的に関係者インタビューと同じで、スタッフによる富野像を描き出すための内容ですけど、応援記事その1を見ればわかるとおり、圧倒的に声優のほうがいい。仕事の度合やアンケートの取りやすさから考えれば適当かもしれませんけれど、やはり別の面からの補強もほしいところです。特に演出やアニメーターに対して取ったアンケート数は明らかに少ないので、もし今度増補版が出るとしたら、演出をはじめとしたアニメ作品における核心のスタッフたちの話ももう少し読みたいです
 また、こういう補強によって、また富野のもう一つの面を発見することができます。応援記事その2でも言いましたけど、富野は70年代後半から80年代にかけて『ザンボット』~『ZZ』などに通じて、数多く当時サンライズに在籍していた若手演出家を育て上げてきたんですが、なぜかこの本では一度も取り上げなかったんです。80年代の今川泰宏、川瀬敏文、杉島邦久、赤根和樹、高松信司、90年代の森邦宏などが、皆富野の教え子です。なので、富野昔の教え子にアンケートを取ることによって、この本が確実に欠如している「80年代サンライズ演出家を育った富野由悠季」という一面を補強することができます

 次に対談ですが、はっきりいって異種格闘技的な対談はありがたいですし、内容が刺激的になりますけど、あまりにも距離がありすぎる業界だと、富野研究の上にはそのほど役に立てないのも実情でした。さいわい、この本に収録してある対談者は、共に同じ映像関係(あと小説とデザイン)の仕事を従事してる人間たちですから、内容はやはりきちんとした「映像作家、アニメーション監督・富野由悠季」の範疇に収めています。
 実写監督・本広克行と映画や演出を語る。やり手プロデューサー・奥山和由と映画界とプロデュースを語る。当時の新鋭小説家、富野フォロワー・福井晴敏と作品論を語る。あとガンダムファンでデザイナーで富野と一緒に仕事した出渕裕×カトキハジメの話もある。非常にバランスが取っているコンテンツです。それで、もし今度増補版が出て、さらに追加対談があるとしら、やはり富野のこの3本の対談と同じ方向で、少しアニメから離れたところでの映像関係の人間との異種格闘技的な対談か、富野と並ぶアニメ業界の大物との対談のほうが、単純に本の売りにもなりえるかもしれません

 それからアフレコ現場レポートというものもあるのですが、これが出版当時の最新状況を伝えるコンテンツとしてはいいですし、富野本人によるアフレコや声優への指導方針は多少別のところで読めるものの、アフレコ現場のルポは富野資料全体から見ても少ないほうなので、この部分の収録もありがたいです。それでもし今度増補版が出るとしたら、今まで録音スタジオにいて声優に対する指導と違って、本物の実写役者を使った『リング・オブ・ガンダム』のアフレコの現場レポートは、面白いかもしれません

 最後には原口正宏氏による大作、富野由悠季フィルモグラフィーですが、これはもう何も説明も要らない研究の上に不可欠の参考資料として輝いているものです。あとは増補版が出るときに記載漏れや追加を載れば完璧です(詳しくは記事富野由悠季はもうコンテ千本切りとなったを参照)。




 以上は、単純にこの本の収録内容から見た『富野全仕事』の価値ですが、実際この本に研究そのものをもたらす部分もあります。それが、12人のライターによる16本の検証記事です。当然ながら、書き手の筆力、クセ、知識の多さ、着目点の違い、富野作品に対する相性やセンスなどはライターごとに違いますから、この16本の検証記事のレベルも正直バラつきですけど、全体から見れば、富野作品の個別論(敬称略:北野太乙の『海のトリトン』、的田也寸志の『伝説巨神イデオン』、神田陽司の『機動戦士Zガンダム』など)や時期論(氷川竜介の『ザブングル~ダンバイン~エルガイム』)のほうが比較的に上手くて、富野と富野作品以外の角度から語ろうとする記事はかえってやや滑り気味(永瀬唯の『ガンダムのSF設定』、小野耕世『ガンダムと世界市場』)です。
 しかし、やはりというか、やっぱり富野由悠季という作家、あるいは富野由悠季作品を総括的に語る記事は、一本もありませんでした。1999年出版当時はちょうど富野再評価と再復活の時期とはいえ、当時はタイトルで示した「1964-1999年の富野由悠季」を語れる人、誰一人もいませんでした。本書の結論ともいえるべき記事『メッセージ――遥かなる我が富野喜幸』(富野喜幸を使ってる点から見ても、やはりちょっと思い入れが入ってると伺える)の南田操氏が試しに富野への評価を下したものの、やはり『ザンボット』~『イデオン』という視点でしか見れず、異世界三部作やガンダムシリーズを正当な評価を下せませんでした。
 そういう意味では、もし今度増補版が出るとしたら、『1999-2010』のいわゆる白富野時期も加えれば、白富野の解読だけでも一苦労なのに、「1964-2010」の富野由悠季の全体像を掴める人は果たしているかどうか、正直疑問を禁じませんけれど、それでも研究本を成立させるために必須な工程なので、これからの研究に期待しています。

 また、演出分析に関しても、もの足りない感じがあります。正直、水民玉蘭氏が書いた記事「検証 富野由悠季の絵コンテ」は今読み返しても、やっぱり一番刺激的な記事です。いつもの作家論に留まらずに、これほど本格的に富野作品のみならず、出崎統作品・高畑勲作品などに対して描いた絵コンテを解読し、構図・情報配分から富野演出のなかに潜む役割と意図と特色を分析しようとする記事は、今まで一度も読んだことありませんでした。この点から見れば、この記事は本当に本当に素晴らしいものです。
 ただ、やはり残念なのは、この記事はわずか4ページで、言及した作品は『アトム』『ライディーン』『ザンボット』『ガンダム』『ダンバイン』『エルガイム』、それから『シートン動物記』『ハイジ』『明日のジョー』といった比較的早期な作品のみ。実際に例として使った絵コンテは『アトム』『ダンバイン』だけなので、正直あまりにも物足りないんです。とても良い記事なだけに、もっと読みたいというのが正直なところです。
 富野は絵コンテと演出の名人として有名なのは周知の事実ですから、単に作家論に留まらず、もっと演出に注目するほうこそ、水民玉蘭氏が巻頭記事に挙げた「脱・ガンダム神話」「脱・富野神話」の唯一の道ですので、もし今度増補版が出るとしたら、こういった演出分析方面の補強は望ましい


 それから、この本には井荻麟作詞や富野小説に対しては、それぞれ一記事を分けてたんですけど、はっきりいって全然足りないんです。
 まずは、武内左近氏が書いた「富野喜幸の小説世界 ――『密会』の果てに――」ですが、富野のアニメ監督と相対するもう一面・小説家の存在意味を論じ、アニメとの違いを言及し、『リーンの翼』を使ってスピーディな語り口という特徴を提起し、『ガンダム』を通じて男女の生々しい情念という特色を陳述し、そして(当時の)最新作の『密会』を解読するこじんまりな記事です。5ページだけでそこまで書かれるとは賞賛に値しますが、5ページという少ないページ数も相俟って、以下の問題提起は欠如している:

①アニメと同じタイトルの作品とまったくオリジナルタイトルの違いを言及していない。
②同じ創作活動の一環として、アニメと小説の関連性を取り上げていない。
③小説ならではの特色を見出せていない。
④全部小説を把握した上の結論を下していない。
⑤バイストンウェルシリーズはアニメよりむしろ小説のほうに比重に置いてるのに、バイストンウェルシリーズを語っていない。
⑥細かい作品論を語っていない。


などがありますが、当然全部を語りつくすには5ページどころか、50ページでも終わらないかもしれませんけれど、それでも今までの「富野小説の世界へのガイダンス」を越えて、もっと本論的な記事が望ましい。

 また、井荻麟作詞についての問題も似たようなものです。
 鶴岡法斎氏が書いた「富野由悠季の詩の世界 井荻麟と富野由悠季」は「翔べ!ガンダム」「永遠にアムロ」「いまはおやすみ」「哀戦士」「コスモスにキミと」を使って、これらの詩を「解読」してるけれども、何故富野は詩を書くのか、すなわち井荻麟の詩が富野作品への「作用」については、まったく言及していませんでした。これじゃ、ただ井荻麟の詩を使って今までの富野論を展開するに過ぎません。ですから、井荻麟の作詞を語るには、やはりせめて以下の問題提起がほしい:

①井荻麟作詞と富野アニメ作品の関係
②井荻麟作詞の言葉遣い
③井荻麟作詞が作品に与える影響と作用
④全部の井荻麟作詞を把握した上の結論
④作詞の個別論





 以上は、私見に基づく研究本としての『富野由悠季全仕事』が示した方向と足りない部分と、それからこれから富野と富野作品を研究しようとする人へのアドバイスなどについて簡単に語った話ですけれど、もし何かご意見ありましたら、どうか私に教えてください。ありがとうございます。

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無敵の鋼鉄人?移動式スーツ?無料翻訳で富野ウィキぺディア項目を翻訳してみた

2010/01/11 12:50|未分類TRACKBACK:0COMMENT:2
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 無敵の鋼鉄人?移動式スーツ?無料翻訳で富野ウィキぺディア項目を翻訳してみた
 いつもの日課であるグーグルで富野検索をしていたら、ネット無料翻訳サービス「Worldlingo」による英語版ウィキペディアの富野由悠季監督項目の日本語翻訳が目に入ってしまった。あまりにもシュールなので、ここで少し紹介します。


Worldlingo│Yoshiyuki Tomino

Yoshiyuki Tomino (富野由悠季(以前富野喜幸) Tomino Yoshiyuki?、耐えられる 11月5日, 1941) aはある 日本語 anime 創作者、ディレクター、映画台本作家および小説家。 彼は生まれた 小田原, Kanagawa県およびで調査されて Nihon大学「芸術のsの大学。

Tominoは彼のキャリアを始めた 1963 を使って Osamu Tezuka「sの会社、 Mushiの生産、最初の日本のテレビのanimeシリーズのstoryboardsそして台本の台本を書く、 Tetsuwan Atomu (別名 Astroの男の子). 彼は後でanimeのスタジオの最も重要なメンバーの1才になった 日の出、70年代によって多数のanime、80年代および90年代を指示することを続く。 Tominoは多分の彼の変形のために最も最もよく知られている mecha 極度のロボット へのジャンル 実質のロボット 1979'sのジャンル 移動式スーツGundam、の第1 Gundam metaseries. 彼はまたを含む多数の賞を、獲得した 最もよいディレクター 最近の2006年の賞 公平な東京国際的なAnime (2005フィルムのために 移動式スーツZeta Gundam: 星への相続人).[1] Tominoが指示する2つのanimeシリーズ(移動式スーツGundam 1979-80年に スペース逃亡Ideon 1980年の)勝たれた Animage Animeの壮大なPrix賞。

 ところどころ変な記述があり、「鉄腕アトム」の別名は「Astroの男の子」だったり、「モビルスーツ ガンダム」は「移動式スーツGundam」(一応納得できるけどなんか違和感が)だったり、「イデオン」はスペース逃亡Ideon(これはわりとまともか)だったりしてるけど、一応読めないこともない……かな? しかし、ヘンテコ翻訳の割りに、富野監督の名前だけがまったくミスがないってのもなんだかな。


 では、彼のフィルモグラフィーを見よう。

Umiトリトン無し (1972 -ディレクター)
Laセーヌ河Hoshi無し (1975 -ディレクター)
勇敢なRaideen (1975年-ディレクター(最初26のエピソード))
無敵の極度の人Zambot 3 (1977年-ディレクター、作家)
無敵の鋼鉄人Daitarn 3 (1978 -ディレクター、作家)
移動式スーツGundam (1979-1980 -ディレクター、作家)
スペース逃亡Ideon (1980年-ディレクター、作家)

 ここまではわりとまともで、

移動式スーツGundam I: 映画 (1981 -ディレクター、作家)
移動式スーツGundam II: 悲哀の兵士 (1982 -ディレクター、作家)
移動式スーツGundam III: スペースの遭遇 (1982 -ディレクター、作家)
Ideon: 接触 (1982 -ディレクター、作家)
Ideon: 実施されなさい (1982年-ディレクター、作家)
戦闘Mecha Xabungle (1982年-ディレクター、作家)
オーラのBattler Dunbine (1983 -ディレクター、作家)
Xabungleの落書き (1983年-ディレクター、作家)
重金属のL-Gaim (1984 -ディレクター)

 ここも「Ideon: 実施されなさい」や「Xabungleの落書き」以外はまあ納得として、

移動式スーツZeta Gundam (1985-1986 -ディレクター、作家)
移動式スーツGundam ZZ (1986-1987 -ディレクター、作家)
移動式スーツGundam: 木炭の反撃 (1988 -ディレクター、作家)
移動式スーツGundam F-91 (1991 -ディレクター、作家)
移動式スーツの勝利Gundam (1993 -ディレクター、作家)

 ここまでは明らかにおかしい。というか誰が木炭だよ。木炭の反撃って何よ。

 最後はこれだが、

Garzeyの翼 (1996 -ディレクター、作家)
頭脳Powerd (1998 -ディレクター、作家)
Gundamを回しなさい (1999-2000 -ディレクター、作家)
Gundam Iを回しなさい: 地球ライト (2002 -ディレクター、作家)
Gundam IIを回しなさい: 月光の蝶 (2002年-ディレクター、作家)
Gainer Overman王 (2002年-ディレクター)
Reanの翼 (2005 -ディレクター、作家)

 ……「∀ガンダム」って「Gundamを回しなさい」になっちゃうところとか、もう訳わからん。まあ、「Garzeyの翼」と「Reanの翼」は幸い汚されてなかったのに、ちょっと嬉しいですけどね(笑)。


 やはりこういう翻訳サービスは便利だけど、当てにならないよな~。

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今日の相撲

2010/01/10 20:46|日常話TRACKBACK:0COMMENT:4
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 「チヨスーーーーーーーーーー!」という一言でした。相手はキセの里だから、勝つのは到底無理だが、もう「大関・千代大海」は見れないのを思うと、やはりちょっと寂しいな。

 界王さまも負けたけど、勝ち越しに定評ある長老ですから、心配はしません。よく揶揄されてるけど、今でもそれなり安定感ある相撲を見せてくれる点は評価できると思う。

 琴ヨーロッパ(欧州)、元安馬ことハルマ富士はまあ普通として、琴ミッキーはな…。せっかくミッキーの大ファンである愛子様の御祖父・祖母(というか天皇と皇后両陛下だが)が見に行ったのに。

 モーニング・ブルー・ドラゴンは今のところ順調だけど、もう2007年前の圧倒感がなくなってるから、もう少し頑張らないと、ラスボスである白鵬を倒せないなぁって感じ。

 大関以下はまだ頑張ってるし、初日だから、コメントなし。

 そういえば、2006年大相撲台湾巡礼のとき、一番人気あるのは朝青龍以外、千代大海だった。なぜかというと、彼の祖父は台湾人だったらしい。まあ、しかし私的にはそんなのどうでもいいというか、そんな地縁の繋がりがなくても彼を応援するよ。だったもっぱらツッパリマニアだから。

 ちなみに、相撲見てる台湾人は一見お爺ちゃんお婆ちゃんばかりと思いきや、そうでもないらしい。2006年のあの台湾巡礼をきっかけに、見てる人もだんだん増えてるか増えてないか、という。しかも、新しい視聴層は主婦らしい(まあ、あの時間じゃしょうがないな)。で、人気があるのは横綱以外、琴欧州や把瑠都とかもかなり応援を受けてるらしい。ええ肝心の相撲内容はともかく、顔が人気を決めた感じだな…。琴欧州は大関昇格以来、2008年夏場所の優勝以外パッとしないし、把瑠都は未来有望だが、ことあるごとに弱気になるのはさすがに苦笑を誘うな…。

漫画版『リーンの翼』第1巻 富野由悠季総監督インタビュー完全版(2/2)

2010/01/09 19:42|富野由悠季関連TRACKBACK:1COMMENT:4
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前回
漫画版『リーンの翼』第1巻 富野由悠季総監督インタビュー完全版(1/2)


 前回の続きです。今回の後半部分は前回の1.5倍のボリュームがありますので、覚悟してくださいよ。

死ぬまで『リーンの翼』をやってもいいかもしれない

――そうなってくると、オーラバトラーとリーンの翼の沓、どちらも体感の延長として、力の発現として描かれてきたものだと思うのですが、その両者が競合するということはないのですか?

富野 そのへんのことは言葉としてはまだわからないからこそ、今回お話を作ってみたわけです。その中で実際にオーラマシンとリーンの翼のようなものがどのように共存するのか、競合するのか、そうじゃなくってもっと融合するのかってことは、用心深くみんなで考えていかなくっちゃいけないテーマです。その部分に関しては今回解答は出ないと思います。ただ、みんなで考えていこうぜっていう作品にんはなり得るだろうということはわかってます。その確信があるから作ってられるんですよ。この話のエンディングがあったからって『リーンの翼』が終わるほど生易しい作品じゃなくなっているという確信もありますので、ありがたいことに死ぬまで『リーンの翼』をやってもいいかもしれないというベースを獲得できてると感じています。ですから、そのへんを見ていただいて、楽しんでいただきたいですね。同時にファンタジーに関してはもうちょっと次のところにいきたいという気持ちもあります。今のファンタジーは『ロード・オブ・ザ・リング』に代表されるようにヨーロッパ/アングロ・サクソンの文化圏が持っている様式をまとめたものだったわけです。それを踏襲しての新作は極めてクラシックなモチベーションでしかないと思っています。だから、ヨーロッパ的な問題と、アメリカとか、イスラム圏、それに今現在我々の関心があまり向いていない(けれどもしっかりと存在する)文化圏、これを全部集合していく形での寓話というものを創っていくことに近いかな。そういう意味の意識でいうと、東南アジア、中国の文化圏を含めて取り込んでいくことは、それこそ映像が一番得意とするところなので、香港映画とか中国映画、東南アジアの作品のある部分、極めてライトなファンタジー、極めてライトなアクションもの、の次のジャンルの手がかりみたいなものを見つけてみたいと思います。僕のこれはそれこそ野心だよね。もっとわかりやすく言うとスピルバーグが『宇宙戦争』を作ったという狭い所に堕ちたくない(笑)。バイストン・ウェルのことを考えた20年の中で、本当に、悲鳴をあげているんです。これだけの違う文化圏を持っているところの地球、での物語っていう骨格は一つか二つしかないにもかかわらず、こうも多様な表現があって、こうも多様な因習に風俗として表れているのを全部統合する表現を手に入れたいっていうのは過酷だけれども、これからみんなでやっていっていいことじゃないかと思える。そういうテーマ、テーゼっていうものを残しておきたいっていうのは具体的にありますね。(そういうことを考えていたから)だから、出発は遅かったんです。


「併呑」と「共存」の間にあるもの

――それは他を併呑して統一するのではなくて、すべてが共存するという世界なのですね。

富野 それはまったくその通りです。つまり我々は今こういう言葉しか持ってないわけ。「一つにしちゃえ」なのか「共存」なのか。この間にね、もう一つ、何かあるんじゃないか。「そんなのねぇよ」って迂闊に言う日本人がいたら「ほんとお前らバカだ」って言いたい。今我々がやっていることは東洋か、西洋か、ファッションも含めて、済んでいる家も含めて、この建材一つとってもこれ東洋とか西洋じゃない、ってことは日本っていう土地柄がやってしまった融合なんですよ。この融合を持ってして、我々は当たり前にしちゃってるんですよ。それでなおかつ八百万の神もいるし、キリスト教徒もいるし、ここ数年はイスラムもかなり入れ込んでいます。それを今までの私たちの知能で言ったら、これは混沌だよねっていう言い方になっちゃうのだけで、オレたちは狂ってるとは思っていないよね。

――作品のキャラクターについてお伺いしたいのですが、主人公のエイサップ・鈴木ですが、これは混血であることにコンプレックスを感じ、日本を嫌う青年にあえて代表的な日本姓を与えたということでしょうか。それは迫水との対比から導き出されたものですか?

富野 違う違う。我々は日本人かって言う話をしたじゃない。それを一番簡潔にわからせるために混血っていうのがわかりやすいからで、それ以外はなんの理由づけもありません。あとは物語の中で、キャラクターが動いていく中で自動的に説明できる。

――では金本が在日三世だっていう設定もそちら?

富野 まったくその通り。東京の文化圏ではあんまりそういうことを考えないし、在日って言った瞬間に関東以北の人間は唐突な感じがするだろうけど、名古屋から向こうの日本人にしてみれば在日なんか当たり前だからね。だから逆に差別問題も起こっていたわけだし、そういうのを全部説明するヒマはない。そして物語においては説明する必要もない。けれども裏設定としてそういうものを用意しておけば、バイストン・ウェルに行った時にそういう差別意識のナンセンスさはわかります。

――女王的、女王的な女性、あるいは女戦士がヒロインとして多く登場したバイストン・ウェル物語ですが、今回のヒロインであるリュクスはその中間的な印象を受けますね。

富野 あの、もしそう見えたとしたら、そこまで鮮明に意識はしてなかったけれどもおっしゃる通りです。あーほんと、そうできているならホッとするなぁ。言ってしまえばリュクスの立場はそれこそ姑息な方法をとっているんですよ。どっちに転んでもいいようにニュートラルにしてあるということなんです。その上でセイラさんみたいに人気が出たらこっちに行くぞとか、そういうのはあるかもしれませんけど。

――迫水についておうかがいしたいのですが。前作のラストで死んだことになっている彼が生きていることに驚く知著者も多いと思うのですが、前作とはパラレル?

富野 いや、だけど所詮は自分勝手に作った物語だから、前の迫水を生かしちゃうって書き直すだけの話ですよ。一度書いたものはフィクションとは言え事実なんだからそこまで変えてもらっちゃ困るという考え方もあります。それに対してもだからバイストン・ウェルっていう姑息で便利な世界を作っているんだから、それはもう一度転生したのかもしれないし、コピーなのかもしれない。それはよくわからないけれども、間違いなく迫水真次郎という意志を持った個体がこの4・50年で国を作ったというように落としています。その系譜は今は考えていません。だからフィクションを書く上では乱暴かもしれませんが、迫水は死んでなかったと書き直すかもしれません。それは今回の『リーンの翼』…それこそ人気が出て実在化してきたらそれに合わせて前の方を、現実を歪めちゃうぐらいのことは…僕は平気でしちゃいます。言いたかないけれど僕にしてみれば、『Z』やる時にアムロを生き返らせられた人間なんだから、それに比べたらこっちの方はバイストン・ウェルがあるお陰でそれは苦ではないです。

――その迫水ですが60年前の理念を持ったまま新しい時代の空気を呼吸することなくいたためにその理念が肥大化して妄執と化しているようにも思えます。ただ、一方で新しいものが混入していないということは純粋であるという見方もできるわけで、憧れてしまう気持ちも否定できません。迫水はそういった魅力的な悪役に思えるのですが。

富野 そのへんは本編のほうで、明らかになります。ただ、中盤までの物語からそういう風に思っていただけるのはとても嬉しく思っています。


うっすらと思ってた『次がある』が確実に

――迫水は今でも軍人勅諭は暗誦できるのでしょうか。ああいうものを何十年も持って、それにすがらざるを得ないのは辛いことにも思えます。

富野 ただね、一つ重要なこともあって、そういうのを何十年も持って国を獲りたくなった迫水の確信性ってあるんですよ。今で言えばベンチャー企業を立ち上げるような気分で。明治の日本の建国なんてものを本能的に知っているだろうと思える時代に、それを目指してやってみた努力もあったと思えるので、軍人勅諭に対しての理解も含めて、もうちょっと幅の広い人になってると僕は思っています。だから軍人コチコチの人ではなかった。ただ、今回の話の中で敵役に回らざるを得なくなってしまった迫水がどういう形でケリをつけてゆくかっていうのは、最後の2話の見所にもなってきます。そこにいくまではどう振ってもいいんだけど、要するに(ベンチャー企業の創業者の終わり方として)ソニーの井深さんみたいにして終わらせるのか、本田宗一郎がF1に進出してフォーミュラに乗ったまま自爆するような形で迫水が終わるのか、そうれは今は言えません。ただこういう切り口で話してみて初めてわかることもあるんだけど、やっぱり面白い要素ってあるんだね。だからうっすらと思ってたけど、次があるなって思っていたのが確実にあるって確定ができたっていうことでちょっと驚いています。

――軍人勅諭の一方では迫水にはすごくナチュラルな教養としての和歌なり詩篇なりがありますね。「敷島の大和ごころを人とわば 旭ににおふ山桜花」というような。

富野 人間て一面的じゃないんだから、迫水にしてみれば、中盤までの物語で言えば、自分を裏切ったかもしれない娘、自分を諌めようとしているかもしれない娘、それもわかっている。だけども、事態がこういう風に推移したら小娘の思ってる風には全部いかねぇぞっていうのもあるでしょう。でもそういうのも持ちつつも、エイサップみたいなヤツと会った時に、今回の迫水ってのはものすごく敵になる理由があるんですよね。あ、これ以上のことは言えない。それはもう本編のモチベーションになってるから。

――ストーリーを拝見して日本という国を強く意識された内容だと感じました。在日米軍のありようですとか現代日本のポリティカルなテーマに関して、監督が映像作品上でこうまでストレートに表現されたのは珍しいことに思えます。こういう話題になるとそこだけしか見ず右だ左だと騒ぎ立てる人もいますから、エンターテイメントとしては面倒な部分もあるのでは?

富野 だからキャラクターの話にしているんですよ。だけど基本的な設定は、そこまでカバーしているつもりです。

――バイストン・ウェルの物語には今後どのような可能性があるのでしょうか? また今後の作品化の予定は?

富野 今は、しゃべれないですねぇ。

――今から変わるなんてことないでしょうね。

富野 変わるんじゃない。だけど………やっぱりダメ?(笑)

(2005年10月)

 あまりにも長すぎるので、文字起しだけで力尽きました。このロングインタビューにたいする感想は明日にします。




 ファンタジー快作『リーンの翼』、全6話収録のスペシャルプライズ版『リーンの翼 COMPLETE』になって帰りました! ただいま大好評予約中なので、今すぐ下のリンクで予約しましょう! 今なら27%オフ、たったの4464円で入手できます。1月27日の発売になるので、皆もこの機を逃さず、この作品を手に入れましょう。

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福山 潤嶋村 侑

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漫画版『リーンの翼』第1巻 富野由悠季総監督インタビュー完全版(1/2)

2010/01/09 19:41|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:0
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 漫画版『リーンの翼』第1巻の巻末に載っている富野由悠季総監督インタビューの完全版です。昨日角川書店の公式サイトで確認したところで、どうやら『リーンの翼』の漫画版はもう絶版してるらしいので(サイトは「重版未定」としてるが)、このインタビューもあまり他人の目に触れる機会が少なくなってるなぁと思って、ここで文字起しさせていただきました。


富野由悠季インタビュー
『聖戦士ダンバイン』や『オーラバトラー戦記』といった
「バイストン・ウェル物語」の最新作として登場した『リーンの翼』―――。
なぜ、20年経って現在(いま)、「リーン」なのか。
ガンダムエース掲載時には誌面の都合上、
割愛せざるを得なかった内容も加えて贈る完全版!!





今の物語として作るほうが面白い!!

――『劇場版機動戦士Zガンダム-恋人たち-』の作業を終えたばかりで早くも新作発表ということですが、なぜ今バイストン・ウェル物語の新作なのでしょうか?

富野 これは僕が言っちゃうと身も蓋もなくなるんだけれども、他に持ち物がないからなんです。話が持ち上がったのが『Z』の1本目の絵コンテがまだあがっていない頃(2003年後半)で、『Z』と平行が『Z』の直後になるかもしれないから、元々あった『リーンの翼』をやりたいっていう言い方をしたのです。「オーラバトラー」の出てこないものをやってみたいという気分が強かったし、バンダイチャンネルでの配信ということが決まっていたので、チャンネル側や第2スタジオサイドから、同じ『リーンの翼』なら、昔書いたものの現代版をやらないかという提案があったんです。そういう提案に対しての原作者としての嫌悪感があります。ですが、他人…それも自分より二回り若い世代の人たちの勘というものはなんなんだろうと考えることができるのが、今の僕の立場なわけです。彼らは考えなしに言っているのはわかっていますが、今の時代の渦中に出くわしている二十代、三十代の、時代の呼吸を受けている人たちの勘は、年寄りが考えることよりも時代性として正しいのではないかと想定しました。それで「その提案はどういうことなんだろうか」と基本的に新作として企画を立ち上げることを考えるわけです。そうすると、小説『リーンの翼』というものがあった上で、その後のストーリーを考え始めたら、とても面白かったのです。面白いというのは、要するに現代性があるのだろうということです。僕の小説はとてもシンプルなファンタジー騎士物語に近いパターンに過ぎず、あくまでも個人としての仕事での納得はあったのですが、アニメーションを作る/フィルムを作る/映像作品を作る上では、今の時代に合うものを作ってゆくほうが出資者も出資しやすいのではないかということも自動的に考えました。そうして前作の主人公であった迫水真次郎という男が、例えば戦後60年経ってもそのまま生きていたらどうなっていただろうかという仮定を設定したわけです。そうしたら、新作として作るほうが面白いだろうということろに完全に落ちました。と同時に『オーラバトラー戦記』というもう一つの系譜もあるので、それも一緒にしてしまおうという考えの上での企画書が書けたわけなのです。
 それで総量的に映画一本分の概略が出来、『21世紀版リーンの翼』というタイトルを予定していました。けれども、タイトルはシンプルに『リーンの翼』としたほうがいいのではないかという意見があり、前の『リーンの翼』と重複する部分が問題として凄くあるような気がしましたが、課題として残したまま創作に入る覚悟を決めました。この企画で問題ないだろうと思えたのは『Z』のほうの仕事とも関係があります。僕自身が『ファーストガンダム』から『Z』まで見通した時に、ファンタジーとして通底しているものがある一本作品なんだという了解が出来たことです。『リーンの翼』も前の作品をどうするかまだわかりませんが、それができるかもしれないという確信があるので、『21世紀リーンの翼』ではなく、『リーンの翼』というタイトルで行くことを決めました。


想念の世界バイストン・ウェル

――そもそもこの話の舞台となったバイストン・ウェルはどういったものなのでしょうか?

富野 空想物語なのか伝承物語なのか知らないけれども、人々が体感的に感じる、認識的に、精神的に感じられるという、エネルギーが作ったフィールドとしました。古今東西の大勢の人の想像力が集積されて出来上がった世界。私たちの世代の言葉で言うと、情念の世界、想念の世界なんですが、元々はファンタジーというのは民話であり寓話であり御伽噺なわけで、一人の作家が好きに書いた話ではありません。ある生活コミュニティが百年・二百年かけて積み上げていった集合意識や経験則の現われとしての寓話とか民話であるわけです。ですからそういうものにしていきたいという気持ちがありました。けど富野の妄想で作られたなんでもありの世界だったら、今の日本に氾濫している個人の好みの「ライトファンタジー」と同じかもしれません。それをライトファンタジーだけでないところまでに持っていきたいという多少の作家的な野心があるのが、僕にとってのバイストン・ウェルの世界なのです。今回具体的には『聖戦士ダンバイン』に、想念の世界という部分を寓話的に作り上げることができるならやってみたいと思っています。だから、オーラバトラーが出てくるんです。それはもう富野個人のものではないからでしょう。オーラバトラーもすでに存在としてあるので、「ガンダム」って名のつく作品を作った時に「MSが出なかったらガンダムじゃねぇだろ」っていうのとまったく同じ事が既得権としてあるらしいのです。ならば、それは原作者の立場でも却下してはいけないという気のつけ方をしてます。

――それは元々番組を作る方便で作品に入れ込んだものでも、それを踏まえた上での認識のされ方をすればあの世界の上での実在になるということですね。

富野 それがまさにバイストン・ウェルなんです。初めは想いでしかなかったものでも、この20年近く、僕以外のところでオーラバトラーがいっぱい作られています。今、生かされて、ディレクターをやらされている僕という立場で行ったらそれを利用しない手はないでしょうっていう言い方もあるわけです。そういう時に僕の場合はありがたいことに自分で始めた妄想みたいなものが、かなりリアルなものとして定着していく歴史を体験させてもらっているので、オーラバトラーも復活させてもいいだろうとも思えたのです。そのことが制作の上で大きく反映されているのは、オーラマシンのデザイン面ですね。篠原保さんみたいな人を採用したっていうのは、僕の好みではないんですが、今の時代がここまでのものを要求しているだろうから、今年から来年にかけて発表される作品としてのルックスを獲得してゆけるんじゃないのかという想いがあります。だから後続部隊の人に言っておきたいことは、「オレがオレが」じゃないんだぞってことを本当にわかって欲しいと思います。そういう意味での今後ありうべきスタジオワークというものをなんとか示していきたいと思っています。

――今、想念の世界というお話がありましたが、『リーンの翼』の設定時代、こちらの世界でいうと1945年に対応するバイストン・ウェルにおいてはまだ機関砲が最新メカニズムだったのに、近作の舞台となった戦後60年を経った現在に対応したバイストン・ウェルではオーラバトラーが跋扈し、巨大な戦艦が空を飛ぶ、つまり戦後60年間にそれだけ機械に関する想念を私たちが送ってしまったのかと思えば怖さを感じますね。

富野 そういうことが前に書いた『リーンの翼』のままであったり、『オーラバトラー戦記』で書いているところのオーラバトラーフィーリングだと伝わらなかった部分が、リアルなものとして想定できるんじゃないですか。ここまで機械的なものがいびつになって現われてくるのがいいのかっていうメッセージは、もう僕が説明する必要なくって、そういう形で語ってくれる方がいればそれだけで、もう成功したようなものだと思えます。


以下続→漫画版『リーンの翼』第1巻 富野由悠季総監督インタビュー完全版(2/2)


 全話収録のスペシャルプライズ版、1月27日発売の『リーンの翼 COMPLETE』がただいま大好評予約中なので、今すぐ下のリンクをクリックして予約しよう! 今なら27%オフ、たったの4464円というお得値段ですから、皆もこの機を逃さず、この大作を入手しましょう。

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あと3週! みんなで『リーンの翼 COMPLETE』を買いましょう!

2010/01/06 22:53|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:4
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 バイストン・ウェルシリーズの最新作、2005-2006年の大人気アニメ配信作品『リーンの翼』が、全話収録したスペシャルプライズ版『リーンの翼 COMPLETE』になって帰りました! 皆さんもこの機を逃さずに、この作品を手に納めよう!

 というわけで、ちょっとした販促気分で、発売までは自分の『リーンの翼』のたわいない感想を話しましょう。ネタは一部受けが悪かった「より完全なる『リーンの翼』のための試案」からの流用だが、そちらではまだ書いていないので、先にここで書くことにします。もし皆さんに何かの参考を与えてくれればありがたいです。

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第1話「招かれざるもの」
パプッシュ艦隊の存在意味

 第1話の冒頭から突然出てくるアメリカの艦隊「パプッシュ艦隊」は、おそらくこの物語における一番のお邪魔虫だったかもしれないのよね。テーマの核心にいないくせに、第1話から最終話までやたらと出張する連中は、見てていちいち困惑する人もいるだろう。エイサップパパのアレックスはともかく、マキャベル司令は世界の理とオーラちからに対してな~にも分かってないくせに、すべてを利用しようという狡猾っぶりは、本当に見てて呆れた。こりゃガロウ・ランと呼ばれてもおかしくないよ。
 思えば、パプッシュ艦隊なんてテーマと何の関係もなかったのに、なんで出番がこんなに多かったというと、一つの原因しかない。「ストーリーを展開するには便利だったから」という。そう、つまりテーマを描くとすれば、パプッシュ艦隊なんてまるごといなくてもかまわない。しかし、そうでいられないのが『リーンの翼』という作品だ。ストーリーをスムーズに進ませるために、ギミックとしてパプッシュ艦隊みたいなグループは、どうしても必要なのである。
 軽く劇中のパプッシュ艦隊が担いだ役割を数えてみると…

①第1話の混戦を招いた
②エイサップパパの就職先(爆)
③オーラロードを開くきっかけ
④地上界浮上以後のホウジョウ軍の連絡先
⑤自衛隊が出てこないため(正確的いうと少しだけ登場はしたが)、地上界の軍隊の代表という役割
⑥ロウリにヤバイ武器(核)を提供(正確は奪われたが…)

 などなど、完全にテーマとストーリーの主線にいないけど、潤滑剤として上手く作用していた。なので、核武力をもって独立を図り、アメリカ本国に諌めように見せかけて、裏では何か企んでいるパプッシュ艦隊の姿は、アメリカの横暴を描く? 沈黙の艦隊米国バージョン? そんなもんじゃねえよ! ただ、作劇の都合と方便だよ!ってのが分かってると、話も大分飲み込めやすくなると思うよ。
 だから、『リーンの翼』を理解したい良い子のみなさん、もしこの作品を見てパプッシュ艦隊で困惑したら、パプッシュ艦隊そのものの重要性を忘れましょう。ちっとも重要じゃないですから。ひょっとしたら、これこそ『リーンの翼』地上編(仮)を理解するための一番良い読み方かもしれません。


ロウリと金本

 第1話では、下手にすればエイサップより目立つ悪友の二人、矢藩朗利と金本平次。この二人が物語の始まりでは、さっそくロウリの行動派の暴れ者と金本の頭脳派の腰巾着というスタンスを確立した(まるでジャイアンとスネオみたい…)。そして、この二人が第1話で示した物語におけるポジションは後の話数でも変わることなく、最後まで貫いた。
 ただ、ロウリ一見金本より目立つのだが、実をいうと物語におけるポジションから見れば、金本とセットして始めて成立するキャラだと分かるはず。なぜならば、ロウリはいつも積極的な動きを示してるが、「日本は腐ってる。アメリカなんて大嫌い」以外では、実は大したことをまったく考えていなかったため、もし彼一人だけならば、結局エイサップに反発するか、一人だけ利用されるかのどっちでしかならないはずだ。下手にすれば、さっさと雑魚としてキキあたりにやられるかも。
 しかし、金本がいるおかげで、彼の注意力も「金本と一緒に動き回る」ことに集中でき、結果的は脇で暴れまわることをできた。また、金本との連携のため、彼の生存率を高めることも、もういうまでもないかも。『ダンバイン』でいえば、「アレン、フェイ、ジェリル」という口ケンカしながらも連携する三人組みたいな感じ。
 そんなことから見れば、ロウリと金本は終始ラブラブしてるのも、無理もないかもね(笑)。

 それにしても、やたらと高い笑い声を上げたり、舌を吐いたり、服を脱いだり着たりするロウリだが、一番彼の個性を表してくれたセリフはおそらく第1話F35を乗るときの「なんか、よ~く分かるのよねぇ!」だったかもしれませんね。


ようやくバイストンウェルに行く理由を見つけた聖戦士

 今までのバイストンウェルシリーズのもっとも大きいネックは、「異世界は気楽にホイホイ行けて、生き延びれるものじゃない」と標榜しながらも、その異世界に行く理由がはっきりしないところにある。「使命(理由)あるのに、行く理由がない」というのが、今までのバイストンウェル作品である。
 『ダンバイン』で例えると、ショウが地上界で窮屈な思いをしてるとはいえ、突然異世界に飛ぶのは、あまりにも唐突すぎる。「召還されたから我らのために戦え」と言われたら、そりゃ反発するよな。実際劇中ショウもずっと自分の戦う理由と自分が果たすべき使命を探し続けていた。
 それから『ガーゼィ』でいえば、今度は「大和男の猛りを見せよ」と、ヤマトタケルノミコト(?)に言われて、バイストンウェルに飛ばされたわけだが、よく考えてみると、やはり迷惑だし、そもそも大和男の猛りを見せるには、異世界に行かなければいけないと問われると、誰もか首をかしげるはずだ。

 しかし、『リーンの翼』は違った。「異世界に飛ばされた理由が欲しけりゃ、くれてやるよ!」という富野の意のもとで、今度は本当にその訳を見せてくれた。今までの冒頭でさっそく飛ばされたショウ、ジョク、クリスたちと違って、鈴木くんは第1話の終わりでようやくオーラロードに入った。しかも巻き添えという状態で。この「状況に巻き添え
された」というシチュエーションの設置によって、今まで「バイストン・ウェルに行く理由が理由になってない問題」は一気に解消され、ごく自然な形になってた。
 そんなんだから、『リーンの翼』は舞台設計という面においても、今までのバイストンウェルシリーズの集大成といえる。これも、『リーンの翼』が示した面白い部分である。


第2話「ホウジョウの王」
ワーラーカーレーン

 第2話、もっとも面白い見所は、おそらくエイサップとリュクスが落ちたフェラリオたちが住む水の国ワーラーカーレーンだろう。異世界のなかのさらに異世界であるようなところは、バイストンウェルという世界に奇妙な奥行きを与えてくれたのはもういうまでもないが、実は故・飯島愛さんのいうとおり、ちゃっかり「遊郭」のイメージが含まれたり、死後の国を画(え)にしたりするなど、奥深いかつ瑞々しい表現に思わず引き込まれてる。正直数少ないバイストンウェルという世界の不思議さとセンス・オブ・ワンダーを描いたところなので、もっと長い尺で見たかったな。

 あと、『ダンバイン』ファンに申し訳ないけど(つか、俺自身もダンバインファンだけど)、『リーンの翼』と比べれば、セル画の質感もあいまって、『ダンバイン』のときのワーラーカーレーンはなんだか薄汚い金魚鉢に見えるのにたいして、『リーンの翼』のワーラーカーレーンは文句なしの「水の国」だった。キレイでふわふわな感じだし。


フェラリオ

 今回、『聖戦士ダンバイン』をはじめての旧来バイストン・ウェルシリーズのファンにとって一番のショックは、おそらくこれに尽きるだろう。
 「あ!! フェラリオが大きくなってる!!」
 そうですね、エレボスを見てると、ミ・フェラリオのくせに大きい体をしやがって、許すまじ!と思ってる地上人も少なくないだろう(本当かね?)。もっとも、体型は変わっても、それでも劇中の描き方だと一目で幼いミ・フェラリオだと分かってる富野の演出もすごかったが。
 別にロリコンブーム(と、いうより萌えブームかな)に迎合するためではない。「ドラマのためならフェラリオだろうと、ドラマの前にひれ伏すのだ!」という絶対神(と彼の愉快な仲間たち)の号令のもとで変えたものだろうけど、今回エ・フェラリオの出番はあまり無いため、ミ・フェラリオとの上下関係が見えてないのが残念である。ぶりっ子エレボスが「お姉さま~」と呼びまわす場面が見たかったな。

 まあ、ナニにしろ、今まで妖精タイプと熟女タイプ(とおばさんタイプ…というかジャコバ・アオン様)のフェラリオしか見たことないから、幼女タイプは新鮮でいいけどね。場面に応じて、何でもアリ!というバイストンウェルだしね。
 それにしても、堀江由衣さんがエレボスという役にものすごくハマッてると感じるのはわたしだけ? いいえ、わたしだけじゃないはずですよね。何せ「ホリエレボス」と呼ばれてるしね。


そうでもあるがーー!

 正直、今でもこのセリフの意味がよく分からない。いや、分からないけど、なんとなく通じるのが富野節が効くところだがね(笑)。
 鈴木くんの「そんなことを言って、隙を作らせるのか!」にたいしてサコミズ王が発した「そうでもあるがーー」は一体「俺がそんなことをする男とでも思ってるのか!」という怒りか、「(ギクッ)そ、そんなことねえよ!」とか図星を突かれて恥じるか、それでも「そうだが、なにが悪い?」という開き直るかのはちょっと分からないけど、一面的な描写をしない富野のことだから、ひょっとしたら全部含まれてるかもしれませんね。サコミズはああ見えても、かなりお茶目な人だし。
 あ、ちなみに真実を知ってる人がいても、正解を教えないでくださいね。その思いを自分の中の宝石箱にそっと隠しておきたいからね。




 とまあこんな感じで、発売までちょこちょこアニメ『リーンの翼』の話をするので、よかったら何かご感想をください。

 というわけで、今ならアマゾンでは27%オフのわずか4464円なので、今すぐ下のボタンを押して予約しましょう!あ、別にアフィリエイトをやってないから、そんな邪な動機で宣伝するのではないのですよ、あしからず。

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第3話と第4話の話はこちら↓
あと2週! みんなで『リーンの翼 COMPLETE』を買いましょう!

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『富野由悠季全仕事』応援記事その2 「増補改訂版『1964-2010』を妄想してみた」

2010/01/06 01:47|富野由悠季関連TRACKBACK:0COMMENT:0
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富野由悠季全仕事目次
『富野由悠季全仕事』応援記事その1 「富野全仕事をとことん分析」

 と、先日に引き続き、今日も『富野由悠季全仕事』の応援をさせていただきます。で、今回のテーマはズバリ「もし『富野由悠季全仕事』の増補加筆版が出たら…」という妄想です。だってそうでしょう? 押犬監督のはすでに2回の改訂版も出してるのに、富野全仕事は一度も無いなんて、ひどいじゃないですか。
 ということで、今日はまだこの世のどこにも存在していない『富野由悠季全仕事 増補改訂版』もしくは『富野由悠季全仕事リミックス』を妄想してみよう





 まずは、章数を見てみよう。
 上にも目次が載っていますので分かりやすいと思いますが、「富野全仕事」はいちばん前に収録されている出版当時の近作である『ブレンパワード』や『∀ガンダム』関連のコンテンツ以外、すべて時代分けに応じて、全部7章に分けています。
 そのうち、序章はアニメ業界入り前(1941-1963)、第1章は『アトム』から『トリトン』まで(1964-1972)、第2章は『トリトン』から『ガンダム』直前まで(1972-1978)、第3章は『ガンダム』(1979)、第4章は『イデオン』から『エルガイム』まで(1980-1984)、第5章はガンダムシリーズの『Z』から『V』まで(1985-1994)、第6章は富野暗黒期から復活まで(1995-1998、1999)という仕分けですが、そのうち、特に注意すべきなのは第6章に収録する内容です。
 周知の通り、1995-1998年は富野の『V』で一旦アニメ界からフェードアウトし、小説や短編アニメを手がけた後、また『ブレン』で復活した時期ですが、この部分をさらに1999年――つまり「出版時点」の話――を追加して、最終章にする構成なので、仮に増補版がある場合、おそらくこの構成をフォローし、「1999-2009」と「2010現在」という年代を扱う新たな一章を追加して、全8章という形に仕上がるだろう


 次に、その新たに追加された「1999-2009」「2010」の第7章を見てみよう。
 ほかの章の構成から比べると、毎章は大まか「富野インタビュー 1本」「関係者インタビュー 2本」「アンケート 10本(平均)」「検証記事 2本」という構成になっていますので、(新たに追加された)第7章も最低限これくらいの追加内容があるでしょう。しかも、「1999-2009」と「2010」の二つの時期分けを扱う章なので、富野インタビューは2本でなければなりません。
 また、対談は章構成とあまり関係がないですが、もう1本追加される気もしますので、これもカウント。あと、もし総論的な記事がもう1本くらい追加できれば、もう文句なしです。
 というわけで、仮に新たな第7章がある場合、「富野インタビュー×2、関係者インタビュー×2、アンケート×10~15、検証記事×2~3、(対談×1)」という構成になるだろう。この場合、出版当時の最新作である『∀ガンダム』に関する「1999」というインタビューは削除されるかもしれませんけれど、構成の上ではやむを得ないことかもしれません。


 次に、アンケートを見ましょう。
 アンケート部分のページ数はインタビューより少ないものの、数少ないスタッフや関係者による富野観を知ることができるとても貴重なチャンスです。で、そのアンケートの人数に関して、10人(67本÷7章=9.57人≒10人)はおそらく最低限で、第4章「1980-1984」の5年4作(映画など含まらず)の16人と第5章「1985-1994」の10年5作の14人の平均である15人から見れば、今回アンケートの追加はおそらく10~15人の範囲内でしょう。
 人選としては、やはり『∀ガンダム』以後のスタッフだろうけど、『ブレン』と『∀』でダブった声優も多いので、それらの人たちに対して新たに実施するのもありかもしれません。以下は、自分によるアンケートとインタビュー候補者妄想リスト

 主な参加作品 主な参加作品
プロデューサー系 脚本系 
内田健二

ザブングル~エルガイム(制作)、

Z~CCA(P)、キンゲ、新訳Z(企画)

浅川美也ブレン、∀、キンゲ
富岡秀行ブレン、∀高橋哲子ブレン、∀、キンゲ
河口佳高V、ブレン、∀、キンゲ、リーン大河内一楼∀、キンゲ
湯川淳キンゲ、リーン高山治郎∀、キンゲ、リーン
  面出明美ブレン
声優系   
朴璐美ブレン、∀設定系 
高橋理恵子∀(2役)谷口廣次郎キンゲ、リーン
村田秋乃ブレン、∀  
青羽剛ブレン、∀歌手系 
福山潤∀、リーンガクト新訳Z
小林愛∀、キンゲ  
鬼頭典子∀、キンゲ音楽系 
稲田徹田中公平キンゲ
子安武人F91、V、∀、キンゲ樋口康雄リーン
大塚芳忠エルガイム、Z、ZZ、∀  
  音響系 
アニメーター系 鶴岡陽太∀、キンゲ
重田敦司多数(Zから新訳Zまで!)藤野貞義ザブングル~F91、新訳Z
吉田健一キンゲ  
  デザイン系 
演出系 いのまたむつみブレン
森邦宏V、ブレン、∀、キンゲ安田朗∀、キンゲ、ROG
渡邊哲哉ブレン、∀西村キヌキンゲ、ROG
今川泰宏ダンバイン~Z中村嘉宏キンゲ、ROG
川瀬敏文ザブングル~ZZ、∀山根公利キンゲ、ROG
杉島邦久ザブングル~ZZ、F91、V篠原保リーン
赤根和樹Z、ZZ、CCA、F91、ブレン、∀沙倉拓実∀、リーン
高松信司Z、ZZ、CCA  


 あえて今川泰宏氏ら5人を挙げたのは、この本はなぜか今まで富野のもとで勉強して大成した元教え子たちに対してあまりにもフォローしなさすぎるからです。ですから、もしこの本の論述を補強をするならば、まず「80年代後半~90年代、00年代サンライズ系中堅若手監督を育て上げた富野」という面をフォーカスしなければいけないと感じてます。


 次に、上のリストから関係者インタビューを考えてみよう。
 候補者はこれだけ多いですから、そのなかに2人を選ぶのはまことに悩みますが、基本的既存の14本から見ると、富野と複数の作品で組んでいて、かつ一定なキャリアや客観的なポジションで「富野を語りうる」原則がありますので、この10年間でいえばやはりプロデューサー関係の人か、安田組を率いるあきまんあたりが比較的に適切かもしれません。意外性でいえば、教え子からインタビューを取るのもいいと思いますが…。


 次に、検証記事を見ましょう。
 上では2~3本としましたが、時期論としては当然、一本は「1999-2009」という、いわゆる「白富野時代」の総括だろう。もう一つはおそらく個別の作品論に入るが、この場合、ガンダムの結論付けである『∀』か、『Zガンダム』のアンチテーゼ『新訳Z』か、はたまたバイストンウェルの最新作である『リーンの翼』なのかは、実に悩むところです。意外性高いものとして、『リング・オブ・ガンダム』の検証記事ってのもありですが、比較的新作で今年小説加筆版が出版されることから見れば、『リーンの翼』の検証記事は比較的無難な気がしますね
 あと、総論でいえば、当然昔の話を踏んだ上で、1999年出版当時見えなかった「1999-2009」の10年間を入れる結論付けが望ましいですね。




 と、以上言及した以外の部分にもちらほら追加が入るけど、ここまで書いて、なんだかあまり面白くないと気づきましたので、一気に結論に入ります。最後は、仮に『富野由悠季全仕事 増補改訂版』が出版される場合、増加したページ数を考えてみよう。また、以下で語った本書の13つの部分は、応援記事その1である「富野全仕事をとことん分析」を参照ください。


 まず、前提知識として、旧版『富野由悠季全仕事』の出版当時(1999年)以来の10年間、富野の新作は1999年の『∀ガンダム』、2002年の『劇場版∀ガンダム 地球光』『劇場版∀ガンダム 月光蝶』『キングゲイナー』、2005年の『機動戦士Ζガンダム A New Translation -星を継ぐ者-』『機動戦士ΖガンダムII A New Translation -恋人たち-』『リーンの翼』、2006年の『機動戦士ΖガンダムIII A New Translation -星の鼓動は愛-』、そして2009年のショートフィルム『RING OF GUNDAM』の9作があります。
 以上にしたがって、「1999年~2009年、2010年」のもう一章を追加することによって、ページ数の変動は以下の通りになります。はページ増で、はページ減を示す。

富野インタビュー「1999-2009」「2010」の2本追加(+15P)。代りに、前の「1999」を削除(-5P
関係者インタビューやはり新章に則る構成の2本。インタビューは平均6ページなので、+12P
アンケート前の言ったとおり、「80~84」「85~94」の年数と作品数を参照すれば15人くらいで、+7Pぐらい?
対談あと一本を追加を前提として、前の4本の対談の平均ページ数を参照すれば+10Pくらい?
検証記事前の話とおり、おそらく3本くらい。前の検証記事の平均ページ数の6Pを参照すれば、3本は+18Pくらい?
富野寄稿と略年表増補の新版になるということで、新しい文章の差し替えと略年表の増補をしてもいいけど、ページ数はそのまま2ページでいいので、ページ数変動なし
富野作品の構成要素99年以後の作品の絵の追加でいいので、ページ数変動なし
アフレコ現場レポート時事ネタ的な意味だから、今度は『リング・オブ・ガンダム』または去年から噂された新作関係の現場ルポ? 旧版の内容は別に残してもいいが、削除されても仕方ない。ページ数は今のまま(3P)でいいので、やはり変動なし
絵コンテ摘録時事ネタ的な意味だから、今度はショートフィルム『リング・オブ・ガンダム』の絵コンテ? 旧版の内容は別に残してもいいが、削除されても仕方ない。ページ数は今のまま(12P)でいいので、やはり変動なし
イラスト・ギャラリー息抜き的な意味の4ページだが、正直いらない…。できれば削除して、別の内容にページ数に割り振るほうが望ましいので、-4P
作品コレクション『キングゲイナー』『新訳Z』『リーンの翼』『リング・オブ・ガンダム』の紹介で+4P(劇場版∀は∀のページで)
ジャケットコレクション正直これもあまりいらないが、そもそも商業的な事情で仕方なく入れた感じなので、今発売されている富野作品のソフトを紹介してくれれば、まあありがたく思わないこともない。ページ数変動なし
フィルモグラフィー富野由悠季はもうコンテ千本切りとなったに載ってる記載漏れ以外、『∀』10話以後、『∀地球光』、『∀月光蝶』、『キンゲ』、『新訳Z』三部作、『リーンの翼』、『RING OF GUNDAM』、あとプロット担当の『EVOLVE 5』の資料を追加。以前のフィルモグラフィーのフォーマットを則ると、だいたい+10P


 なので、以上のものすごく大ざっぱな計算によると、仮に『富野由悠季全仕事 増補改訂版』が出版される場合、前の『富野全仕事』と比べて、約57ページを増えてるはずです。増加以後のページ数は、前の435Pから492Pになるはずです。
 そうなると、値段の高騰は避けられない気もしますが、前の記事でも検証したんですが、もともとコストパフォーマンスが押井全仕事よりはるかに高い本ですし、これほど貴重な本となると4000円以内はむしろ安いと思いますので、もしも、万が一、『富野由悠季全仕事 増補改訂版』が本当の本当に出版されれば、是非なんとしても入手してください。とてもお得な本ですから。

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2009年ブログおすすめ記事総覧

2010/01/04 16:38|未分類TRACKBACK:0COMMENT:0
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 2009年ブログおすすめ記事総覧
 もう2010年になったですが、今日は2009年の回顧として、少し去年一年の記事を紹介させていただきます。以下は、2009年の一年間、自分が書いた記事のなかでも特にお勧めな文章です。自画自賛ですみませんが、もしご興味ありましたら、まだ読んでない人なら是非一度読んでみてください。




情熱の宮崎駿、冷静の高畑勲、両方を備える富野由悠季。あと種やら00やらギアスやら色々語り

 タイトルからすでに煽る気マンマンですが、記事の内容に至ってとても真剣です。主は富野の方法論を語る話ですが、高畑氏と宮崎氏を挙げたのは、まず富野監督がかつて世界名作劇場でお二人方と一緒に仕事してきたし、それから客観・主観の視点という問題が、ちょうど高畑・宮崎の二人の作風と絡む話なので、宮崎と高畑の名前を一緒にタイトルに入れました。正直種と00とギアスと何の関係もないですけど、多層的な描写の話になると、やはり富野監督のほうが一枚上手いなぁ、という感想ですよね。
 今読むと、後半と前半はまったく違う話になっていたのと、富野の作品からもっと演出の例を出すべきという反省がありますが、それも将来機会やりたいことですね。


富野由悠季作品の系譜における『アベニールをさがして』の地位(その1 『∀ガンダム』との関係)
富野由悠季作品の系譜における『アベニールをさがして』の地位(その2 アイデア集合体としての『アベニール』)
富野由悠季作品の系譜における『アベニールをさがして』の地位(その3 『アベニールをさがして』をさがして)
もう一度アベニールをさがして――『アベニールをさがして』の紹介

 富野後期のジュブナイルSF冒険小説。個人的は富野小説ベスト5にランクインできる小説だと思います。しかし、『アベニールをさがして』は富野監督の『Vガン』と『ブレン』の間に挟む低潮期の小説なので、マイナーでいまいち読まれていない上、その重要性も知らずに埋もれた恐れがありますので、この一連の記事を書きました。
 これは自分初めて本格的に書いた富野小説に関する記事で、自分にとってとても重要な文章で、今わたしが持っている小説についての思考はすべてここから始まったといっても過言ではありません。そういう意味では是非皆さんにも読んで欲しいです。
 ただ、記事の内容はできるだけ簡単に書こうとしましたが、今読み返すとやはり読後の知識がないと分からない話が入ってますので、今それについて反省しています。一応紹介文も載ってますから、もしご興味ある方がありましたら、是非この『アベニールをさがして』を試しに読んでください。とても面白いです。

アベニールをさがして〈1〉 (ソノラマ文庫)アベニールをさがして〈1〉 (ソノラマ文庫)
(1995/05)
富野 由悠季

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BSアニメ夜話『海のトリトン』の紹介
BSアニメ夜話『海のトリトン』の感想

 アニメ夜話第12弾『海のトリトン』の話。ただの感想文で形にもなっていませんけれど、富野の『トリトン』における演出と方法論の話なんかは意外と読み応えがありますので、お勧めです。



『逆襲のシャア』と作品全体を支配する時間問題考(1)
『逆襲のシャア』と作品全体を支配する時間問題考(2)

 「時間」を描いた傑作『逆襲のシャア』の話です。時間に遊ばれた『逆襲のシャア』の登場人物たちの話で、とても手軽くてまとめ上げたとっても良い記事だと思います。自画自賛ですみません。


『Zガンダム』時代のシャア・アズナブルはクワトロ・バジーナ大尉でなければならない原因

 この記事を書いた頃はちょうど『Zガンダム』の小説を読み終わったので、話の軸はアニメ版と小説版の描き方の差異に比重を置きました。『Zガンダム』と『逆シャア』を成立するため、何故『Zガンダム』時代のシャア・アズナブルはクワトロ・バジーナ大尉でなければならない原因を語る話です。ちょいまとまりが欠けていますが、それなり読める文章だと思います。


富野由悠季とゲームの22つの接点

 これは他の記事と違って、いわゆるまとめ記事ですが、できるだけに富野監督とゲームの接点を拾い上げた点から見れば、おそらく今までどの人でもやってなかったことなので、ここで載ってみました。富野監督は今までゲーム嫌いと見られがちですが、この記事を読めば、富野監督の意外の一面を発見できるかもしれませんよ。


『リーンの翼』新装版は飛んでいけるのか? 前編 《新訳Zでは処理できない小説版リライトと、神事や能によって開放されたバイストンウェル世界》
『リーンの翼』新装版は飛んでいけるのか? 後編 《小説リライトを可能とするもう一つの翼と、肉体と精神が再び整合を求めるサコミズ》

 これは去年の8月の頃からすでに書きたかった話なんですが、グズグズしてるうちに、なんと新版小説の発売も発表されました!と慌てて書いた記事でした。正直、富野が書き終わった前で搭載したかった話でした。それぐらい自信がある文章でした。
 個人にとって去年一年書いた話のなかでも一番良い文章だと思います。「神事」や「能」というキーワードを掴んだとき、本当に狂喜乱舞でした。これこそ『リーンの翼』を解くカギだぁ、と。
 正直この話を思いついた前は、『リーンの翼』は私にとって毀誉褒貶相半ばする作品ですが、このヒントを発見した時から、もう『リーンの翼』について褒めるほかありませんでした。なぜならばこの作品は一気に①白富野の結論、②バイストン・ウェルの集大成、③富野の芸能への追求の到着点、④新訳Zよりさらなる進歩、⑤富野の作家としての新境地を達成しましたので、こりゃもう褒めるしかないだろう?と。ちょっと前は「富野由悠季のもう一つの遺書」というのもありましたが、『リング・オブ・ガンダム』と富野監督最近の話を読むと、もうそれどころじゃないと思いますので、外しました。




 と、だいたいこんなもんだと思います。ほかにもいっぱい読める記事がありますから、もし機会があれば、是非一度読んでください。全部が面白いという自信がありませんけれど、少なく富野に興味ある人は読んでも損はしないことだけが断言できる……はやはり言い切れませんけれど、とにかく読んでください^^

小説完全版『リーンの翼』情報補足

2010/01/02 13:54|富野情報TRACKBACK:1COMMENT:10
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 小説完全版『リーンの翼』情報補足
 遅れながらも12月26日発売のガンダムエース2010年2月号を入手しましたので、ここで掲載された小説『リーンの翼』の新たな情報をご紹介します。

小説家・富野由悠季が放つ壮大なるファンタジー。ストーリー
「リーンの翼」”完全版”
小説発売決定!!

富野由悠季監督のもう一つの側面である、小説家としての待望の新作『リーンの翼』が発表された。ここでは、気になる内容とバックボーンとなる世界観について解説する。


迫水真次郎の視点で再構成されるバイストン・ウェルの物語
本作は、アニメ『聖戦士ダンバイン』のパラレルストーリーとして1983年に発表された小説『リーンの翼』(以下旧作)と、2005年にネット配信されたOVAシリーズを原作者・監督である富野由悠季自ら再構成し、書き下ろした小説である。主人公は旧作の迫水真次郎に統一されており、OVAでのストーリーも含め、迫水の視点を通じて物語が紡がれている。旧作は太平洋戦争の時代を舞台としており、大戦に対する富野由悠季の考察が随所に描かれていたが、本作ではOVA版の現代までを取り込んでいるため、戦争~戦後の日本に対する富野由悠季視点での総括としても非常に興味深い内容となっている。小説として物語を楽しむことはもちろん、富野由悠季という人物をより深く知る上でも必携の書といえる。




リーンの翼 著:富野由悠季


四六判上製単行本/定価:各巻2310円(税5%込み)/全4巻/2010年3月24日発売予定

OVA版を一挙収録!
『リーンの翼 COMPLETE』
2010年1月27日発売!

OVA全6話がワンパッケージになった、『リーンの翼 COMPLETE』が2010年1月27日にバンダイビジュアルより発売される。完全版小説の発売前に、ストーリーをおさらいするのに最適。映像特典として富野由悠季総監督のインタビューが収録されているほか、初回特典は特製スリーブ仕様となっている。まだ持っていない人はこの機会に手に入れよう。


リーンの翼 COMPLETE


DVD/2010年01月27日発売/6090円(税込)/BCBA-3762/カラー/(予)150分/ドルビーデジタル(5.1ch・一部ステレオ)/片面2層×2枚/16:9(スクイーズ)/ビスタサイズ/制作年度:2005年

リーンの翼 COMPLETE [DVD]リーンの翼 COMPLETE [DVD]
(2010/01/27)
福山 潤嶋村 侑

商品詳細を見る

(プロモーション映像はこちらから→


 なるほど、アニメのノベライズ的なものなら完全な新作とは言えませんけど、同じストーリーの違うキャラの視点による再構築なら、新作といえるかもしれませんね。アニメ版はやや危ういだけど、主人公はあくまでエイサップ・鈴木くんに対して、小説版は旧作にあたる部分を含めて、全部サコミズ視点に統一されるということですね。ようやく理解できました。そういう処理なら、前の心配もどうやら杞憂に終われるそうですね。
 ここでちょっと面白いのは、エイサップ・鈴木くんとサコミズ王のこの二人視点を持てれば、ひょっとしたら『Z』→『アベニール』→『キングゲイナー』以来の第4作である「ダブル主人公」作品という見方も成り立てるかもしれませんので、これに関しても興味深いです。
 まあ、内容に関してはまったく心配しませんので、後は富野がどう小説『リーンの翼』とアニメ『リーンの翼』のつなぎ目を消すのを見届ければいいと思います。なぜならばそれは並のモノ書きならできない、小説家の真価が問われるところですから。


 あと今回は一つ発見があります。今までブログでは今回発売となる小説版を『リーンの翼完全版』と呼んでいましたが、ダムエーについてる申込書といい、今回の文章の書き方といい、どうやらタイトルはやはり『リーンの翼』そのままらしいです。ややこしいですが、完全版はあくまで売り文句として使われているもので、タイトルについてるものではないらしい。安心した。
 あ、ちなみに今回の単行本の装画は寺田克也氏が担当しているものですから、気になる人は是非チェックを忘れないでください。


小説リーンの翼関連
富野由悠季小説『リーンの翼』、2010年新装版発売決定!(11/04)
『リーンの翼』完全版、発売正式告知(11/24)
バンダイチャンネル、『リーンの翼 完全版』正式告知(11/26)
『リーンの翼完全版』内容判明(12/02)

リーンの翼 COMPLETE関連
『リーンの翼 COMPLETE』発売決定(10/6)
『リーンの翼 COMPLETE』プロモーション&富野応援映像登場!(12/13)
『リーンの翼 COMPLETE』パッケージ絵公開!(12/17)

リーンの翼応援関連
『リーンの翼 COMPLETE』応援記事その1 「時間から見る『リーンの翼』構造」
『リーンの翼 COMPLETE』応援記事その2 「『リーンの翼』資料総まとめ」
『リーンの翼』新装版は飛んでいけるのか? 前編 《新訳Zでは処理できない小説版リライトと、神事や能によって開放されたバイストンウェル世界》
『リーンの翼』新装版は飛んでいけるのか? 後編 《小説リライトを可能とするもう一つの翼と、肉体と精神が再び整合を求めるサコミズ》

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明けましておめでとうございます!

2010/01/01 00:42|日常話TRACKBACK:0COMMENT:2
このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 明けましておめでとうございます!
 皆さん、はげましておめでとうございます! 去年もいろいろおバカをやってしまって、皆さんにさんざんご迷惑をかけましたが、来年もどうぞよろしくお願いいたしますね。2010年は富野監督、このブログの読者、そしてすべての富野が好きな人の良い年になるように心から祈っております。




とーしーをー越せ よーるーをー越せ♪ とーしーをー越せ よーるーをー越せ♪
とーしーをー越せ よーるーをー越せ♪ とーしーをー越せ よーるーをー越せ♪

オハゲドールのご加護のもとに オハゲドールのご加護のもとに♪
オハゲドールのご加護のもとに オハゲドールのご加護のもとに♪





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ついでに再利用ですが、富野神宮の初詣もお忘れなく。

 ┳━┳
 ╋━╋
 ┃  ┃
  ∧_∧
 ( ´∀`) 今年富野監督の完全新作が見られますように
 (___つ ミ_
  |\\[一諭吉] \
  |  \\\\\\\
  |   | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
      |  富野御大 |


 ちなみに、去年は「富野新作がありますように」と願ってましたが、その結果は『リング・オブ・ガンダム』なので、一応実現したのかな?

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